オリビアのミステリーは、1993年にアルトロンより発売されたスーパーファミコン用のジグソーパズルゲーム。イラストを主題においたジグソーパズルでありながら、すごく絵がヘタということで変な知名度のある作品である。
概要
ゲームは全17ステージ+αで構成されたジグソーパズルで、それぞれの面ごとに既定の絵を完成させればクリアとなる。このゲームは『きね子』の流れをくんだ、「ピースの画像が動く」ジグソーパズルであることが大きな特徴。ピースには凹凸が無く、画像の動きをヒントに他のピースとの繋がりを探していくものである。また左右・上下に反転しているピース(それぞれボタンで裏返せる)や、偽物のダミーピースも混ぜられている。
ステージが進むとピース数が増えて難易度が上がっていくが、このゲームは時間制限が無いのでゆっくりじっくり解くことができる。ただしエンディングはクリアタイムによって分岐する(グッド・ノーマル・バッド)。ちなみに、全ステージを2時間未満でクリアすればグッドエンドが見られる。結構歯ごたえのあるゲームなので、パズルに自信のある人はぜひ遊んでみてほしい。
…と、至極真っ当で独自性のあるゲームなのだが、だいたいネタゲー、下手するとクソゲー扱いされている不憫なゲームである。だいたいの原因は、
- 絵が下手(特にパッケージイラスト)
- ストーリーがなんかいろいろおかしい
- 難易度が高い(絵がしょぼいのもあるが、そもそもの内容がおかしいのも多い)
- ステージごとに流れるテキストを飛ばせない
- ミステリー要素皆無(開発中は『キネシス』というタイトルだったらしい)
- 一応オリビアという人物は出るが、ゲーム中にその名前が出ない
- 音程がおかしかったり音割れしたりで、BGMが不安定
…といったあたりにある。ストーリーのおかしさは特筆もので、その珍奇なストーリーに沿ってパズルのイラストが出てくるので、それが難易度上昇に拍車をかけている。14ステージの蛮族の投げてくる竹槍をかわしながら羽ばたき型飛行機に乗ってスペースハリアーするの図の難しさは異常。何言ってるかわかんねーと思うが、だいたいそういうイラストが出てくる。
サウンド担当スタッフの後日談によると、音楽がおかしいのはサウンドドライバの不具合(未完成だったらしい)によるところが大きいらしい。ステージごとに異なるBGMが使われているなど、気合は入っているだけに勿体ないところである。
翌年になって、うごく絵シリーズの続編として『アリョール』が発売されている。こちらは『オリビア』での問題点を多く改善している意欲作なのだが、あまりその存在を知られていない。『オリビア』が変な知名度(?)を得過ぎてしまったからであろうか。
オリビアのミステリーのミステリー
オリビアのミステリーにまつわる都市伝説に、「制作中にグラフィッカーが逃げてしまったので、仕方なくプログラマーが絵を描いた」というものがある。この話の真偽は今もって不明だが、ゲーム内外のイラストを見ると納得してしまうから困る。ちなみに、エンディングのスタッフロールにはグラフィッカーの名前はちゃんと出てくる。
関連動画
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関連コミュニティ
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関連項目
- アリョール(当作品の続編)
- きね子
- ゲームのタイトル一覧
外部リンク
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