オークワとは、スーパーを経営する小売業チェーンストア(スーパーマーケット)の会社である。
娯楽産業の「WAY(ウェイ)」や映画館「ジストシネマ」などの元々の会社でもある。
概要
1938年5月に三重県熊野市出身の大桑勇が創業。1959年2月に和歌山県新宮市に第1号店「主婦の店新宮店」を開店した。2015年1月現在、本社/本店は和歌山市中島(宮前駅南)にある。2001年から東証1部に上場。
以降事業拡大を続け、現在では和歌山県を中心に、大阪府、奈良県、三重県、兵庫県、愛知県、岐阜県、静岡県に店舗を拡大している。
映画館や書店、レンタル産業、学習塾などの娯楽事業、外食産業、クリーニング事業にも、グループ会社通じて参入している。
電子マネー決済に関して、松源に先んじられてきたが、2016年5月よりPiTaPaを含む全国共通利用対象のIC乗車券、iD、Edyに対応した。
スーパーマーケット店舗種別
2015年1月現在、6種に分別できる。全ていつも豊かな広場である。
最近、以下6種類の現実販売のみならずネットスーパーを開始した。
- メッサオークワ
高級志向のスーパーで4店舗のみ[2]営業。モットーは「QUALITY SUPER MARKET」。高級食材や輸入食品を取り寄せて、高級感あふれる店内インテリアを演出。ホテルから招いたシェフが調理実演・販売していたりする。
「MESA」はスペイン語で「テーブル」を意味する。「滅茶苦茶」を短縮した関西弁方言「めっさ」は語源ではない。なお、生鮮食品部門は高級スーパーで有名な『成城石井』と提携している。
- パレマルシェ
中部地方を拠点に展開するスーパー。元々は名鉄グループの株式会社パレが運営していたが、2008年に吸収合併・子会社化し、店名とスーパー運営を引き継ぐ。2012年、株式会社パレは完全消失・オークワ傘下に。
元名鉄グループの影響があるのか、一部店舗で交通系IC乗車券で支払い可能。しかもmanacaのポイント(μpoint)が貯まる。なお、オーカードも使用可能。
「パレマルシェ」はフランス語で 「Paré Marché」。「優雅な市場」を意味する。
- ヒラマツ
元々は別会社でCGCグループだったが、2005年11月に業務資本提携し、2006年8月にオークワグループ傘下・子会社に。それにしたがい、ニチリウグループになった。
県内に8店舗経営。
オーカードは使用できず、独自の「ペリカン倶楽部ポイントカード」がある。
洋食レストランを全国展開する会社「ひらまつ」(東証2部)とは一切関係ない。
名称由来は「創業者が平松さん」であるため。
モットーは、「楽しい食生活にお役に立つ、あなたのNo.1冷蔵庫」「地域密着NO.1冷蔵庫」「[3]。
ヒラマツが経営難となり倒産しかけたが、ヒラマツとオークワ双方の社長の親交が深かったため救済されたという噂がある。 商品流通形態はオークワと統一されている。そのため商品シール面にオークワマークが表示されていることが多い。ただし、それ以外の店舗内ポスター・表示などでは見かけることは少ない。- 基調色:(深)緑・白
- 看板:緑色カタカナで「ヒラマツ」、ローマ字白文字で「HIRAMATSU」と併記。「デリシー」とカタカナ表記した店舗は高級志向としていたが、実際はそこまで使い分けされていなかった。今日「ヒラマツ」は「オークワ」における食料スーパー形態の店舗(ヒダカヤなどとの対抗馬)となっている。
- マーク兼キャラクター:緑色のペリカン。
- ペリカン倶楽部カード
正式名は「ペリカンクラブ会員サービスカード」である。株式会社グリーンスタンプの全国共通ポイントとしても使用可能。緑色の磁気砂鉄式ポイントカード[4]。中央に砂鉄表示式のポイント高表示機能付き。
税抜200円で1ポイント貯まる。200ポイントで「ポイント券」が1枚貰える。
ポイントを貯めると「ポイント券」に交換でき、全国共通各種カタログ商品(グリーンスタンプ)、ヒラマツ独自商品や施設入場券(温泉・遊園地等)への交換が可能。なお、オーカードは提示のみでポルトヨーロッパに入場できるが、ヒラマツの場合はポイント券を数枚貯める必要がある。
またカード提示で料金値引き・追加サービスを行う別商店(クリーニング店・パン屋など)もあるが、オーカードと比較し少なく、大型レジャー施設・観光地ではない。和歌山市内の店舗が殆どである。
- ペリカン倶楽部カード
- 主な店舗
関連事業
以下の娯楽産業部門は、全てグループ会社「オー・エンターティーメント」が運営する。
- WAY(ウェイ)
1988年にレンタルショップWAY1号店を開業した。WAYは本屋兼映像・漫画レンタル屋であり、大手レンタル企業TSUTAYAのフランチャイジー(加盟店)をしている店舗が大半を占める。そのため名称は"WAY"と"TSUTAYA WAY"に分別される。後者では全国共通Tカードの利用可能でり、かつWAY単体店舗のみ使用可能なOEカードも使用できる。逆に、OEカードは全国TSUTAYAにて使用できない。
なおTカードはレンタルカード作成後直ぐにレンタル不可能であるが、後者は即レンタル可能である。
- ジストシネマ
和歌山県初のシネマコンプレックス。和歌山県内にある5ヶ所の映画館中、4ヶ所を占める。そのため和歌山県内で映画鑑賞では、当シネマを頼る客が相当数いると思われている。この映画館は自社経営。(詳しくはジストシネマを参照)
その他、
- 東進衛星予備校(東進ハイスクールのフランチャイジー)
- ジストボール(自社経営のボーリング場・田辺市パビリオンシティのみ)
- ジストスポーツクラブ(自社経営のスポーツクラブ・和歌山市パームシティ4階のみ)
も運営する。
オーカード
バラエティ番組・ケンミンSHOWによると、和歌山県民の約6割がこのカードを所持している、とされる。
クレジットカード機能付きの「オーカードプラス」もある、初年度・入会金・発行料は無料であるが、次年度年会費は有料で本人税抜1000円、家族券税抜300円。ただし年間、税込5万円以上のクレジットカード利用で次年度年会費は無料となる。オーカード機能に追加される形で、毎月150名に海外・国内旅行の当選、および紛失・盗難・ショッピング・ネットセキュリティという付帯保険サービスの特典がある点。
2016年5月の電子マネー決済の導入に伴い、チャージ機能付きのオーカードの発行と切替が開始された。なおチャージ機能付きオーカードで決済した場合、さらに250円で1ポイント付加される。
かつてオーカードの提示により、ポルトヨーロッパ[5]の入場が無料になる特典が存在した。2016年3月19日の入園無料化に伴い自然消滅した。
競合店
- 松源
CMソングでもライバル。またオークワと異なりQUICKPay(nanaco)が使用可能である。かつては、サンワと並び安かろう悪かろうの店であったが、経営方針を一新、宮崎県に自前の農場を持ち宮崎牛を売りとするほか、佐賀県のみつせ鶏などとも提携したりと「肉の松源」として業績がV字回復した。
(詳細は、松源を参照)
- エバグリーン
(Evergreen)
格安スーパー。 和歌山県湯浅町に本社を置く株式会社廣岡が経営。本来はドラッグストアの名称がエバグリーンであり、スーパー兼ドラッグストア複合型店舗の正式名称は、スーパーエバグリーン。また、高級食品スーパーとして「デリシャス廣岡」という店舗もあり、近鉄地下食品売り場のテナントは同店である。かつてはそこまで品質が保障されたものではなかったが、ヒダカヤの本物志向に触発されたのか、ここ数年は品質の良さも認められるようになり、特に魚介に関しては毎朝地元から水揚げしてくるこだわりようであり、その種類の豊富さから「魚のエバグリーン」とまでいわれる。大元は「廣甚」というホームセンター運営だったが、同事業からは完全撤退。また、地盤の湯浅町近辺では「エイトマートン」というコンビニも運営している。その他焼肉屋「三国一」なども運営。
なお、台湾の運送大手のエバーグリーン・グループ[6]とは関係ない。
2009年1月23日からの県下一斉レジ袋有料化に空気を読まず唯一参加しなかった。当時のチラシには、自社の環境保護活動(植樹活動)を頻繁に宣伝しており一線を画し、また酒類などのディスカウントなどで一気に売上を伸ばした。
社名が「グリーン」な割に、昔は屋根が青色だった。現在は緑へ塗装変更。
廣岡商品券・お買い物券(自社)以外の全国共通商品券(例:お米券、ハーゲンダッツ)、及び各種クレジットカードは、一切使用できない。
清酒・ビールビンの買取回収も行う。
- イオン(AEON)
あの全国チェーン。社長は大桑勇と同じく三重県出身。ジャスコオークワなどで協力関係にあった時代もあったが、2007年海南ココ店閉店以来、関係が決裂。不可侵条約でも結んでいたのかどうか、また和歌山が自民党王国であるのが原因かどうか不明(そういうことにしておこう)だが、それ以来一切イオンは和歌山に店舗を進めて来なかった。私のようにイオンの表記を「IEON」と勘違いしていた者もいるだろう。 しかし2014年3月にイオンモール和歌山が和歌山大学前駅(ふじと台)駅前に開店し、パームシティの売上が激減、また新宮市のジャスコとオークワの競争などもあって、一気にライバル関係に。2014年9月ダイエー国体道路店跡地に、セントラルシティをオープンさせた。
和歌山WAONというご当地WAONが発行され、オーカードとの競争が注目される。
- ヒダカヤ
和歌山市黒田店に本社を置く。和歌山市・海南市・大阪府泉佐野市でスーパーマーケット・飲食店を経営。
1946年和歌山市の繁華街・新内(あろち)に川端学が「青果商 日高屋』(後のヒダカヤアロチ店)を開業。蔬菜の生鮮さには一目置かれており「野菜のヒダカヤ」が県民の常識となっている。
経営理念は松源と似ている。三角屋根であることは松源と変わりないが、屋根が青く、「生鮮食料品 ヒダカヤ」と赤い看板が提示されている。黒背景白抜き文字で表示されることもあり。
業務スーパーのフランチャイジーをしている店舗が半数を占める。なお提携(フランチャイジー)していない、純粋なヒダカヤ店舗では様々なサービスデイと銘打ったイベントがほぼ毎日行われている。高齢者や主婦には特定の曜日に、50円商品券が貰える。
現在食品スーパーを10店舗経営する。純粋なヒダカヤ店舗(業務スーパーのフランチャイジーでない店舗)は、黒田店・高松店・西脇店の3店舗のみ。
- ウジタ
和歌山市古屋店に本社を置く。宇治田株式会社が和歌山市・大阪府阪南市でスーパーマーケットを経営。1963年10月、和歌山市松江に松江店(当時は本店)開店。
「FOOD WORLD」をモットーとし、やや高級志向のスーパーマーケットである。
現在食品スーパーを7店舗経営する。和左店以外の店舗名が地名ではない。古屋本店は「フードエレガンス店」、和歌山市土入の店舗は「フードコート店」、大阪府阪南市石田の店舗は「フーディーランド店」などとカタカナ英語名称をつけている。
2014年4月、同年3月のイオン和歌山開店の煽りを受け、ワールドフードウジタ松江店を閉店。
2015年5月29日、和歌山地裁に民事再生法適用を申請。負債総額は15億2000万円。
この民事再生法の適用申請により、古谷のフードエレガンス店と付属店舗を除き閉店した[7]。
- ゴトウ本店
全店舗の名称は「四季食風館GOTOH」と統一されている。マークは赤背景白抜き文字の「G」に目玉(もしくは濁点)が付いている。和歌山市県庁前に本店/本社を構える。
正式名称が「ゴトウ本店」で「ゴトウ」は通称である。電子マネーEdyが使用可能。
1953年に創業し、2010年一度倒産したが、再度復活したらしい。 2008年に堀止店を「めっけもん広場ええもんマート」と店舗改装・改称した。しかし名称「めっけもん広場」の商標不許可使用疑惑で、紀の川市のJA紀の里から民事提訴される。
現在は和歌浦店・JR和歌山駅前店の2店舗のみ営業。かつては和歌山市駅前店・堀止店・太田店・紀三井寺店・県庁前店が存在した。
CMソング
オークワからのごあいさつというCMソングが存在する。詳しくはオークワからのごあいさつを参照。
その他
- セルフレジを西日本で初めて導入した企業である。初導入店は「ガーデンパーク店」である。また日本初の画像認証システム搭載セルフレジも、「メッサ高松店」で導入された。
- 2010年、全国初のドライブスルーのネットスーパーを開始。2015年1月現在、大阪府和泉市の「オークワ和泉小田店」と三重県三重郡朝日町「スーパーセンターオークワみえ朝日インター店」で利用可能。
関連動画
関連リンク
関連項目
脚注
- *「K」の右側「<」を「O」に変化するまで無理やり曲線に曲げた、と推測する。K上部及びハトの目は赤色、K下部及び右は青緑色。
- *和歌山市のガーデンパーク店・高松店、岩出市の岩出西店、奈良県奈良市の北登美ケ丘店のみ。
- *オークワ|トップページ グループ会社
」2015年1月26日閲覧
- *磁気ストライプカードではあるが、表示画面があり専用機械に通すと、砂鉄が現在のポイント高を示してくれる。IC乗車券や大半の各種ポイントカード(オーカード・松源の松源ロイヤルカードを含む)はレシートや専用サイトでポイント高を確認することになるが、このタイプの砂鉄カードはカード自体を見るだけでポイント高を知ることができる。参考→Yahoo検索「砂鉄 ポイントカード」
- *和歌山市南部の人工島「和歌山マリーナシティ」内にあるテーマパーク。
- *エバー航空や長栄海運を経営する会社。
- *老舗スーパー「ウジタ」民事再生法申請(和歌山新報・2015年5月30日)
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