カカリコ村とは、ゲーム『ゼルダの伝説』シリーズに登場する村である。
当記事では『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』及びその続編『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』におけるカカリコ村について記述する。
シリーズ全般を通してのカカリコ村については記事カカリコ村を参照。
概要
ハイラル南東部ハテール地方西ハテール北部の山地を楕円柱形状に削ったような盆地に位置するシーカー族の村。
純和風の見た目であり、村内の建物は全て茅葺屋根で、村の中心には鳥居や道祖神像が置かれ、住民はみな和服を着て折編笠を被っている。
かつてシーカー族がハイラル王国からの弾圧を逃れるために大妖精クチューラの加護の元建てられた元隠れ里であり、侵入者を察知するためか村中に鳴子が結びつけられた紐が張り巡らされている。この設備や前述した特殊な地形は大厄災時の村の防衛にも役立ったと思われる。
もっとも、少なくとも大厄災前に王国と和解して以降は隠れ里本来の性質は薄れており、100年後の現在では旅人や行商人が盛んに行き来している。しかしながらガノン側に付いたシーカー族の集団「イーガ団」の構成員が旅人に紛れて村で暗殺など工作活動を行う事件も発生しており、常に強い警戒態勢が敷かれている。
『BotW』では、始まりの台地を降り立ったリンクが最初に訪れることを勧められる、所謂「最初の村」として機能する。村長のインパに話しかけることによって各種メインチャレンジの目標が示され、その他の住民や施設もチュートリアル的な役割を果たすものが多い。
『TotK』では村長の座がインパの孫娘のパーヤに譲られているほか、天変地異によってゾナウ族の遺跡であるワッカ遺跡が空から周囲の山地に落下してきており、遺跡をめぐって様々な事件が起こっている。
今作がゼルダシリーズ初プレイというプレイヤーにとっては耳慣れない名前であるため、「コクリコ村」「ココリコ村」などとよく名前を間違えられる。
主な施設
※:『BotW』のみで存在
*:『TotK』のみで存在
- インパの屋敷
- 村の西にあるハゴロモ湖に囲まれた高台に建っているお社の様な形の建物。
- 『BotW』では1階が客間兼インパの部屋で、2階がパーヤの部屋となっている。
- 『TotK』では建物全体が新しく族長となったパーヤにより使われており、1階はゾナウ遺跡の調査のため散らかっている。
- 屋敷の前には鳥居やカエルの道祖神像が設置されている。
- 入口横には「よろずお悩み帖」が置いてあり、村内の主なミニチャレンジの存在が分かるようになっている。最初の村に相応しい配慮と言えよう。
- 女神像
- 信仰心が強いシーカー族の村らしく、村の中心にある池の中の島に建っている。赤い前掛けがされ、燭台に囲まれている。燭台は池中に建てられており、火を付けた矢などでなければ着火することができない。『BotW』ではミニチャレンジで着火することになるのだが、なぜこんな所に建っているのかというメタ的でない理由は謎。
- 『TotK』ではパーヤの側近ドゥランの長女ココナが池の前で屋台を開き手作りの「ワッカ飾り」を5ルピーで売っている。ワッカ飾りはウルトラハンドやスクラビルドで利用可能である。この飾りは人気のカカリコ土産となっているようで、ハイラル各地の馬宿でも飾られている。
- 御宿『合歓(ねむ)』
- いつも眠たげな主人オリベーが経営する宿屋。所持金が足りなかった場合、初回のみ無料で宿泊できる。
- 『TotK』のゲーム開始時点では主人がいずこかへ出掛けたまま帰ってこず営業休止中である。
- 宿名の由来は植物のネムノキから。
- 素材屋『満福』
- 『BotW』では村名産のゴーゴーニンジンのほか、トリのタマゴ、ヤギのバター、そして何故かボコブリンの肝が売られている。店の主人シトラの夫ゴスティンがカボチャ畑の主ナーキンと仲が悪いという理由でもう1つの名産品であるヨロイカボチャは売られていない。
- 『TotK』では店が複数の事件に巻き込まれたためにほとんどの商品が売り切れてしまっているが後に復活し、ボコブリンの肝の代わりにヨロイカボチャを取り扱うこととなる。
- 萬屋『亜路雨』
- 矢や矢に付ける用の素材が売られている。よろず屋ではなく武器屋な気がする。店の主人セローラは、インパの屋敷の門番の一人ボガードの別居中の妻である。
- 呉服屋『忍杏亭(おしゃんてい)』
- 忍び装備とハイリア装備が売られている。ハイリア装備はズボンが時の神殿跡で手に入るほかハテノ村でも購入できるが、忍び装備はここでしか購入できない。
- 『BotW』ではカウンターにハイラルで人気の情報誌「ウワサのミツバちゃん」のVol.1が置いてあり、順当に進めた場合ここでその存在を知ることとなる。
- 『TotK』ではハイリア装備が夜光装備に入れ替わっているが、店主クラリの祖母バナンナが瘴気の病に伏せっているため、その治療費の捻出の為に商品価格が大幅に値上げされて一律5000ルピーとなっている。
- ナーキンのカボチャ直売所/ニンジン畑
- それぞれナーキン/ゴスティンが作業している時間帯に畑から直接ヨロイカボチャ/ゴーゴーニンジンを購入できる。無人の時間帯であってもどろぼーすることは不可能。それぞれ防御力アップ/移動速度アップの効果を持つ食材である。
- 『BotW』では両主人は仲が悪く夜になるとナーキンがニンジン畑の上で走って荒らしていたほどだったが、『TotK』ではある事件をきっかけに和解し二人で農作業を行っている。
- ニンジン畑に馬で乗り入れるとタダで馬にニンジンを食べさせることができる。
- メロの梅園
- インパが村の老婆メロの誕生日に植えたという梅の木々。カカリコ村では梅は忍耐と繁栄の象徴として大切にされているのだが、リンクたちはそんなことはお構いなしに荒らしていく。その後ブラッディムーンで再生する。どっちが厄災なんだか。
- 『TotK』ではゾナウ調査隊員のコリーネが間借りして瘴気の病の治療薬の材料となるヒダマリ草を栽培している。
- ボガードの家
- インパの屋敷の門番の一人ボガードの家。『BotW』では10匹のコッコが飼われていたが『TotK』では空から降ってきたワッカ遺跡の破片により破壊されており、跡地はゾナウ調査隊拠点として利用されている。ハイラル平原にある監視砦で起こったある事件以降、旧ハイラル文字の専門家リードウが常駐することとなる。
- ワッカ遺跡*
- 天変地異に伴い村周辺の山地に落下してきた大小様々な5つの環状のゾナウ遺跡。それぞれの遺跡で謎めいた石碑が発見されている。村の北に位置する浮遊ワッカ遺跡は天変地異後に現れたゼルダらしき人物の指示を受けた自称学者のカリーユによって封鎖されており、遺跡の前には調査隊リーダーのタウロがいつも立っている。
- 墓地
- 村の北のラネール湿原を望む高台に建つ、多くの不揃いな形の墓石からなる墓地。過去作の墓地と異なりダンジョンになっていたり敵が登場したりはしない。
- 『TotK』では浮遊ワッカ遺跡の封鎖に伴い立ち入りが規制されている。
- カカリコ村の井戸
- 村の南にある井戸。『TotK』ではハイラルの他の井戸と同様地下にある程度の広さの空間がある。
- 石造りの通路を抜けた先にある最深部には隠し部屋があり、ドゥランの次女プリコが畑として利用しているほか、彼女の亡き母親の日記が置かれている。
- タロ・ニヒの祠『タロ・ニヒの教え』※
- 村の北の大妖精の泉に行く道中に建つ祠で、ハイラル各地に存在する「力の試練」の祠のいわば総本山。今作の戦闘時に使用できる様々な技を学習することができる。祠の導師タロ・ニヒは相当な高位の導師であるらしい。
- 大妖精の泉
- カカリコ村の守り神で、大妖精の四女クチューラが住む花型の派手な装飾の付いた泉。順当に進めた場合リンクが初めて出会う大妖精となる。最初はお布施が少ないことにより花がしぼんだ状態になっているが、お布施をすることによって花が開き泉の中からクチューラが勢い良く姿を現し、その後は素材と引き換えに防具の強化をしてくれるようになる。過去作から増してケバケバしい姿も相まって多くのプレイヤーに強烈な印象を植え付けている。
- 『TotK』ではクチューラは南方のクロチェリー平原に引っ越しており、泉の跡地は地底と繋がり赤黒い瘴気の吹き出る深穴となっておりヒガシノ高台の深穴と呼ばれている。
- マカスラの祠『起き上がるもの』*
- 村の南の高台に位置する謎解きの祠。ゾナウギアの一つ「おきあがりこぼし」のチュートリアル的な内容となっている。
- ゾナウギア製造機*
- 村の南のナリシャ高地に落下してきた巨大なガチャポンのような装置で、地上に3つしかないゾナウギア製造機の一つ。ゾナウ関連の素材を投入することで熱気球・扇風機・大きなタイヤ・おきあがりこぼしという統一感のないレパートリーのゾナウギアが手に入る。
余談
- 任天堂公式のインタビュー記事(既にページ削除済み)によると、『BotW』のゲーム開発中盤までのカカリコ村とコログの森の位置関係は逆だったそうである。確かに、その位置関係の方が今作で頻繁に言及される『時のオカリナ』のハイラルの地図に近い位置関係であり、『カカリコ村はデスマウンテンの麓にある』というイメージにも合致する(さらなる余談だが、製品版における各地域の位置関係は『神々のトライフォース』に近いと言われている)。
今の位置となった理由は「違和感の解消」としか説明されておらず詳しくは不明だが、製品版におけるカカリコ村と始まりの台地やハテノ村、各神獣イベントとの位置関係を見るに、導線を考慮した結果の判断だと思われる。 - 極めて分かりにくいが、今作のカカリコ村のBGMは『神々のトライフォース』のもののアレンジである。詳しくは以下の動画の19:55以降のおまけコーナーを見て頂きたいのだが、裏の鉄琴のような音が従来作のカカリコ村のBGMの冒頭フレーズのようになっている。大半の人は気付かないどころか開発者すら気付けないと言われている。
関連動画
関連項目
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