カサンドラもしくはカッサンドラ(英・羅:Cassandra、希:Κασσάνδρα)は、
- 漫画『北斗の拳』に登場したラオウ配下の監獄。獄長ウイグルが有名。
- ゲーム作品『ソウルキャリバー』の登場人物、カサンドラ・アレクサンドル。
- スーパーファミコンソフト『アクトレイザー』に出る地域の1つ。砂漠のエリア。
- ゲーム主題歌などで活躍する歌手、カサンドラ。
- ギリシア神話に登場するトロイの王女。有名な「トロイの木馬」にまつわる人物として知られる。下記で詳述。
- カサンドラ症候群 - 5.が名前の由来の、アスペルガー症候群の人物が家族・関係者であることによって起こる、二次的な身体的・精神的症状を表す言葉。カサンドラ情動剥奪障害。
概要
叙事詩『イーリアス』に登場。トロイア(イリオス)王・プリアモスの娘として生まれた王女である。兄にヘクトル、パリスといった英雄を持ち、双子の兄弟にヘレノスがいる。
カサンドラはアポロンから求愛され、贈り物として予言の力を授かった。しかし力を得た瞬間、カサンドラはアポロンの愛が冷める未来を予知してしまい、アポロンの求愛を拒絶する。
激怒したアポロンは、カサンドラの予言に呪いをかける。それは「予言は必ず当たる一方で、誰からも信じられることがない」というものであった。
トロイア戦争において、アカイア(ギリシア)勢が木馬(いわゆるトロイの木馬)を置き去りにして撤退した際、カサンドラはこれが罠であることを看破。人々に「その中にはアカイアの兵士が隠れ潜んでいる」と予言したが、呪いにより誰からも聞き入れられることはなかった。かくして木馬はトロイアの城内に持ち込まれ、計略は成功。トロイアは滅亡する。
カサンドラはアテナ神殿に逃げたが、アカイアの将軍・小アイアースに強姦されて捕虜となった。
この時アテナの神像に抱き着いて助けを求めるカサンドラが凌辱されるのを見るまいと神像が上を向いた、或いは小アイアースが神像ごとカサンドラを押し倒したとされる。この狼藉ゆえに小アイアースは神々の怒りをかい、故郷への帰途で悲惨な死を迎える事となる。
後にカサンドラはミュケナイ王にしてアカイア総大将、アガメムノンの戦利品となった。ミュケナイに連れていかれたカサンドラは、そこでアガメムノンと自身が殺される運命を知る。しかしやはり呪いによって誰からも信じられる事のないまま、夫に積年の恨みを抱く王妃・クリュタイムネストラの手にかかり、死を迎えた。
この故事により「カサンドラ」は、「周囲に諫言をするが聞き入れられない人」「危機感を周囲に煽る人」の代名詞として欧米文化圏などで用いられる。
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