カニステル(Canistel、Pouteria campechiana)とは、アカテツ科の樹木ないしその果実である。
概要
原産地は中央アメリカから西インド諸島。日本では沖縄県で栽培されている。
果実は黄色、形は品種によって異なり、卵形から先端が尖った細長いものまで様々。中にはやや大きめの種子が1つ入っている。
果実の食感が特徴的で、それはもっぱら「ゆで卵の黄身」「ふかした芋」などと形容される。つまり、ぱさぱさのもそもそなのである。果汁なんてものを期待してはいけない。「エッグフルーツ」「クダモノタマゴ」などと呼ばれるのも当然の成り行きであると言えよう。
果物によくあるような良い香りや酸味といったものからも無縁である。
収穫後に熟したものを食用とするのだが、熟しているかどうかの判別が付けられない。熟していない実は、得も言われぬ渋みがある。甘くもない。全く美味しくない。非常に難易度の高い果物である。
そんな果実ではあるが、前述の通り沖縄県で栽培がされている。かつては、農家の間でも「蟹捨てる」「金捨てる」と呼ばれていたという話もあるようだ。それだけ売れなかったのである。
カニステルは乾燥に強く、比較的耐寒性もあるので、地域によっては庭木としても栽培可能である。
なお果実については、2013年6月現在、前年に発生した台風の被害により、購入が難しくなっているようだ。
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関連項目
- 植物の一覧
- 果実
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