概要
野生種は南米大陸アマゾンを中心とした地域の水辺や草原、森林に生息する。
泳ぎや潜水が得意で特に水辺を好み、耳や目、鼻などが頭の上部についていたり、足に水かきがついていたりと体も泳ぎに特化した形態をしている。また体長が1m以上に成長したり、尻尾が退化して無かったりと、パッと見げっ歯類には見えない。しかしちゃんとげっ歯類の特徴である前歯は発達している。
草食動物で普段は温厚だが、動物園で一緒に展示されていたサルに、餌をとられたりちょっかいを出されたりしたカピバラがそのサルを噛み殺した事件も発生しているので無闇にいたずらしたり怒らせてはいけない。
原産地の南米アマゾンではシカ類や、サバンナなどにいるレイヨウ類がほとんど居ないため、アナコンダやワニ、ジャガー、ピューマ、ヤブイヌなどの主要な餌となっている。カピバラェ・・・。ちなみに現地では人間にも食べられており、豚のような味らしい。
世界最大の「ネズミ」?
世界最大のネズミとメディアやらなんやらで言われる事もあるが、実際には少し違う。
げっ歯類は大きく分けてネズミの仲間、リスの仲間、テンジクネズミ(モルモット)の仲間に分けられ、カピバラはテンジクネズミの仲間だからである。和名も、「でかいテンジクネズミ」という意味の「鬼天竺鼠」(オニテンジクネズミ)と言う。
カピバラを「世界最大のネズミ」と表現するのは、例えるなら、ネコの仲間、イヌの仲間、クマの仲間を全部ネコと考えて世界最大のネコはホッキョクグマといってるようなものである。なので正しく「世界最大のげっ歯類」と言ってあげよう。
日本人から見たカピバラ
日本ではその愛らしい姿や、のんびりとした生活スタイルから近年人気が急上昇しており、全国の多くの動物園で飼育されアイドルとして君臨している。
また熱帯出身であり、水辺が好きなことから、打たせ湯や温泉を用意する動物園もあり、人気を博している。そんな性質のためか、中国語ではカピバラのことを「水豚」と書く。
カピバラは温泉が好き?
冬場になるとテレビなどの媒体で、カピバラが気持ちよさそうに温泉に浸かっている姿が見られる。なので「カピバラ=温泉好き」といった認識を持っている人がいるが厳密に言えばカピバラは温泉が好きな訳では無い。
カピバラの故郷は高温多湿の南米。頑丈で適応力も高いため、設備と環境さえ整っていれば個人でも飼える彼らだが半水生動物の彼らは水場が無いと体が乾燥し、皮膚病や肌がひび割れ出血などを起こしてしまう。日本の冬は非常に寒く乾燥しており、カピバラ達には厳しい環境だったのだ。
カピバラ温泉発祥の地は伊豆シャボテン公園(現:伊豆シャボテン動物公園)。当時はカピバラ温泉といったものは無く、飼育員が冬場にカピバラの展示スペースをお湯で清掃していた所、くぼみに溜まったお湯で、カピバラが気持ちよさそうにしていた所を見て、カピバラ温泉が生まれたという訳である。
カピバラは寒くとも体を温め皮膚の乾燥を防ぎ、人はカピバラ達がゆったり温泉に浸かるほほえましい姿を見れるとお互いにとって一石二鳥だったのだ。これ以降、各動物園でも冬場にお湯を使い温泉を作る所が増え今日のカピバラは温泉が好きというイメージが浸透していったのである。
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関連項目
- 動物 / 動物の一覧
- AV(アニマルビデオ)
- ヌートリア / テンジクネズミ(モルモット) / チンチラ / デグー ←比較的遺伝的に近い仲間たち
- 伊豆シャボテン動物公園
- カピバラさん
- カピバラ(けものフレンズ)
カピバラが愛称の人
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