カレリア組曲(Karelia - Suite, Op.11)とは、作曲家ジャン・シベリウス(Jean Sibelius, 1865-1957)が作曲した管弦楽曲である。
概要
シベリウスはフィンランドの代表的な作曲家。幼少期から楽才を発揮していたが若いころには家族の同意が得られず、音楽院でヴァイオリンと作曲を学んだ後に作曲家としての道を歩むこととなる。主要作品は7曲の交響曲、ヴァイオリン協奏曲の他、母国フィンランドの伝承叙事詩『カレワラ』に基づく多数の交響詩が有名。
1892年にアイノ・ヤルネフェルトと結婚したシベリウスは新婚旅行にカレリア地方を訪れた。その際、カレリア地方の民族や伝説に作曲のインスピレーションを受けたシベリウスは翌1893年にヘルシンキ大学の学生団体から13~19世紀のカレリア地方の歴史を7つの場面で描く野外劇の作曲を依頼される。こうして野外劇のために作曲された劇付随音楽『カレリア』であるが、イベントの夜会で演奏された際には肝心の音楽について参加者の関心が薄く、シベリウス自身はこの劇音楽『カレリア』を失敗作だと感じて、翌年にはこの中から抜粋して手を加えた。
このような経緯で劇音楽『カレリア』自身は形として残らず、『カレリア』序曲(Op.10)と『カレリア』組曲(Op.11)が作品番号のある楽曲として残ることとなった。カレリア序曲は演奏される機会も少ないが、カレリア組曲はシベリウスの管弦楽曲の中では比較的演奏機会も多く、吹奏楽編曲もされており、特に第3曲:Alla marciaは単独でも演奏されている。
『カレリア』組曲
編成
ピッコロ1、フルート2、オーボエ2、コーラングレ1、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバ1、ティンパニ(Es、B、E、A)、トライアングル、タンバリン、シンバル、バスドラム、弦五部(第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
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