この記事は第156回のオススメ記事に選ばれました! カワサキか… |
カワサキモータースジャパンとは、兵庫県に本拠を置く川崎重工業のレジャー・汎用機部門である「川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニー」の販売を行う子会社である。
歴史
明治時代に造船業として起業した川崎重工業は1958年に二輪車製造業を明発(メイハツ)のブランド名で開始。
この背景には当時重工業メーカーとしては国内有数であった川崎重工業が、さらに世に名を知らせるための広告塔とする意図があったとされている。既に大成しているメーカーから子会社的に誕生したという点が、国内バイクメーカーとして名高い他のホンダ、ヤマハ、スズキとは異なる。
「カワサキ」の名は1961年の社名変更(カワサキ自動車販売)の際に用いられたのが最初。
1964年にメグロを吸収し、大型二輪メーカーとしての地位を確立する。
1993年に「カワサキモータースジャパン」に社名変更、現在に至る。
特徴とか伝説とか
- 国内バイクメーカーの中では唯一50ccクラスの(現行・公道)モデルがない。スクーターもない。作れないんじゃない、作らないんだ。
- オイルが漏れる? よしよし、ちゃんと入ってるな
- 何速からでもNに入る
- いきなり北米に進出して3気筒・爆音・超煙・ドッカンパワーなバイクを売り出す
- 空冷2ストにケンカを売るように水冷4ストのオフロードバイクを作る
- レーサーレプリカ全盛期にオールドルックモデルを発売する
- 海外では不吉な色として避けられていたライムグリーンを何の躊躇もなくイメージカラーにする
- 世界最速の市販車の座を勝ち取る。奪われる。取り返そうとしてまとめて叱られた。
- ビッグスクーターブームも何処吹く風、スズキとのOEMに留めた上に半分黒歴史化
- リターンライダー向けに大型化が進む中で250ccクラスのフルカウル、125ccのオフ・モタードを売り出す
- もはや400ccは死んだ! と思ったら意外と需要があったでござるの巻。急遽海外輸出向けのERシリーズをボアダウンした形で400ccのフルカウルを出す。しかもそのドサクサでER-6fをNinjaに改名する。
- 遂にはスーパーチャージャーを搭載させた300馬力モンスターバイクを輩出させた。
- 最終鬼畜全部Ninja
- もはや絶滅種と言われた、水冷4気筒250ccバイクを令和の時代に復活させる。
評価
流行に流されることなく、むしろ自らが流行を開く。細かいことは気にしない。馬力こそパワー。曲がらなきゃ根性で曲げろ。
そんな男気溢れるイメージから「漢カワサキ」とも呼ばれる。
その一方、オイル漏れ・ギヤ抜け・異音・故障すらデフォとする姿勢は他社バイク乗りから様々な思いを込めてこうも評される。
「カワサキか…」
と。
オイル漏れや異音・故障に関しては、極一部の戦闘機乗りから愛された三式戦闘機「飛燕」からの伝統であるため、気にしてはいけない。
現在ではそういった面も過去の思い出話となりつつあり、ZZR1100(D型)の頃に言われた「なんかホンダっぽい」という誹謗意見に代表されるように、むしろしっかりとした作りをしているという評価も多い。
しかし長年培われたイメージと、近年のカタログに並ぶやたらと個性的な面構えのマシンからも「カワサキか…」と言わしめる強烈なキャラクター性は失われていない。
主な製品
日本
海外
代表的なモデル
- Ninja
GPZ900Rから系譜を連ねるカワサキの看板スポーツモデル。 詳しくは該当記事を参照。最近はカワサキのフルカウルモデルのほとんどにNinjaのネームが与えられており物議を醸している。現行はツアラーのZX-14R、スーパースポーツのZX-10R・6Rの他、Ninja 1000・650・400・250がラインナップされている。最近、スーパーチャージャーが搭載されているクレイジーなH2R、H2が加わった。
そして令和の時代入って、絶滅危惧種と言われた水冷4気筒250ccバイク(ZX-25R)をまさか新規ラインナップに加えようとは・・。
- ZZR
カワサキのツアラー。ZZR1100は長らく世界最速市販車の座にあった。
現行のZZR1400(国内販売名ZX-14R、学名アカシオオナマズ)はラム圧過給で210馬力を発生する市販車最強エンジンを搭載したカワサキ漢隊の旗漢である。 - 500SS
カワサキ伝説序章。2st・500cc・3気筒エンジン。実はやっつけ仕事なフレームも相まってとんでもないジャジャ馬。バイク雑誌等で有名な国際A級ライダーの市川仁いわく「常人が扱うのはムリ」。
通称「走る棺桶」「未亡人製造機」等々。なにしろ「止まらない」「曲がらない」「真っ直ぐ走らない」と言われるくらい。
その理由は至って簡単で、マシンの重量を100%とした場合、フロント荷重が47%に対してリア荷重が53%。そしてバイクは後輪駆動である。当然ながらアクセルの開け方がちょっとラフなだけですぐにウイリーしてしまうのである。そしてエンジンもとんでもないじゃじゃ馬であり、2ストエンジンの特性をこれでもか!というレベルで発揮してくる。低回転域ではまるで原付のような弱々しい感じであるが、パワーバンドに入った途端にいきなり超パワー。そしてマフラーから放出される膨大な量の白煙。さらに初期型は前後ともほとんど効かないドラムブレーキである。まさに真の漢専用マシンとして世界中のライダーにその名声を轟かせたが、如何せんあまりにも危険過ぎたためにカワサキはいろいろと試行錯誤を行った。そしてカワサキが手を加えたのはフレームではなく排気量(750cc)だったという。 - Z
空冷だったり水冷だったり伝説だったりストリートファイターだったり知らない人からは「ローソンじゃなくてファミマだろwww」って言われたりする忙しいモデル。Ninjaと双璧を成すカワサキの象徴。現行モデルはZ1000・Z800・Z250の3系列。Z250は250ccクラス初のストリートファイターである。 - W
メグロの遺伝子を受け継いだブリティッシュテイスト溢れるオールドルックモデル。垂直にそそり立つエンジンの振動でパーツがもげたという伝説を持つ。その後は改良を重ねW650、W400などで爽やか振動マシンとして人気を博した。排ガス規制で生産終了するも2011年にW800として復活する。 - ZRX
ネイキッドカテゴリーですら他社のマネは嫌だというスタンスがありありと見て取れるモデル。ライト部分にビーム砲が仕込んであっても不思議じゃない宇宙戦艦ルックが特徴。うん、100台に1台くらいは仕込んであるんじゃないかな。
マイナー感は否めないものの、一般的なネイキッドスタイル(丸目)のⅡも存在する。実はホンダCBシリーズに匹敵すると言われるほどの優等生バイク。 - KLX250
かつて各地の林道に生息していたアカシバッタ種最後の生き残り。オンロード仕様の兄弟車種、Dトラッカーは日本の市販車としては初のスーパーモタードモデルでもある。詳しくは当該記事を参照のこと。 - ZEPHYR
ZRXが水冷なのに対しこちらは空冷。レーサーレプリカ全盛期に登場したにもかかわらず、フルカウル以外に
選択肢が広がったこともあって爆発的ヒットに。現在のネイキッド主流の発端となる。400に始まり、750cc、1100ccが販売された。
特に750ccモデルはかつての名車、ZⅡ(ゼッツー)の雰囲気を色濃く出している。 - エストレヤ
250cc空冷単気筒エンジンを搭載したオールドルックモデル。詳しくは当該記事を参照のこと。 - ER-6f(Ninja 650)/n
詳しくは当該記事を参照のこと。 - 1400GTR
ZZR1400(ZX-14R)と同じ並列4気筒エンジンを搭載するツアラー。詳しくは当該記事を参照のこと。
関連動画
関連項目
公式サイト
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