カンパニョーロ(Campagnolo)とは、イタリア共和国ヴェネト州ヴィツェンツァに本社を構える自転車パーツメーカーである。
日本国内での正規輸入代理店・卸売問屋は大阪府堺市堺区にある「カワシマサイクルサプライ」(ブランド名は「リオグランデ」)が務めている。
概要
1933年にトゥーリオ・カンパニョーロ氏(1901 - 1983)が創業した自転車部品メーカー。シマノ(日本・大阪府堺市堺区)、スラム(アメリカ・イリノイ州シカゴ)と並ぶ世界三大自転車コンポーネントメーカーとして知られる。
世界で初めて、現在のスポーツサイクルでは当たり前の装備である「クイックリリース」と呼ばれる、工具不要で自転車の車輪を着脱することが可能な機構を発明したのがカンパニョーロである。社章にはクイックリリースのレバーが描かれている。
コンポーネント関連ではシマノと比べるとかなり高額・高級(実勢価格でシマノの同ランクのコンポーネントの約2倍程度)。一方でホイール部門は同業他社と同程度の価格帯に収まっていながら高性能であることからシマノ・スラムコンポーネント+カンパニョーロホイールの構成で自転車を組むユーザーが多い。
2004年にはホイール部門の子会社(事実上のサブブランド)として「フルクラム」(Fulcrum)を創設した。
エルゴパワー
ドロップハンドル用のブレーキレバー兼シフトレバー(デュアルコントロールレバー)で、カンパニョーロではエルゴパワーと称している。シマノでいうSTI(シマノ・トータル・インテグレーション)に相当する機構である。一部のユーザーの間では、カンパニョーロのレバーが操作しやすいということで、カンパニョーロのレバー+シマノの変速機という構成をする「シマニョーロ」というカスタムをすることがある。カンパニョーロとシマノでは変速機を操作するワイヤーの巻き取り量が異なるため、シマノ用のワイヤー巻き取り量に変更するカスタムパーツが存在する。
コンポーネント
- スーパーレコード・スーパーレコードEPS
フラッグシップモデル。機械式(金属ワイヤー制御)のグループセット価格相場はリムブレーキ仕様が約35万円、ディスクブレーキ仕様が約40万円。EPS(エレクトリック・パワー・シフト)という電動式モデルも存在する。シマノでいうDi2、スラムでいうeTapに相当する。EPSのグループセット価格相場はリムブレーキ仕様が約60万円、ディスクブレーキ仕様が約65万円。現行モデルは機械式フロント2速・リア12速の仕様。 - レコード
スーパーレコードの一つ格下のモデル。グループセット価格相場はリムブレーキ仕様が約25万円、ディスクブレーキ仕様が約30万円。現行モデルのギア数はスーパーレコードと同じくフロント2速・リア12速。 - コーラス
カンパニョーロのフロント2速・リア12速モデルの中では一番安価。グループセット価格相場はリムブレーキ仕様が約15万円、ディスクブレーキ仕様が約20万円。 - ポテンザ
フロント2速・リア11速モデル。アテナ(11速)がカタログ落ちし、現行11速モデルではこれが一番上のモデルになった。グループセット価格相場はリムブレーキ仕様が約10万円、ディスクブレーキ仕様が約18万円。 - ケンタウル
フロント2速・リア11速モデル。リムブレーキ仕様のみ存在。グループセット価格相場は約9万円。 - エカル
フロント1速・リア13速仕様。ディスクブレーキ専用。2020年に発表されたばかりのカンパニョーロ初のグラベルロードバイク向けのコンポーネントで、約30年ぶりにオフロード業界に再参入した。エカルとはカンパニョーロ本社があるヴィツェンツァの近くにある山の名前である。グループセット価格相場は約23万円。
関連動画
関連項目
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