概要カヴァン神話とは「ジャパリ(”神の国”の意)」を訪れた一人の旅人が”カヴァン”の名を与えられ、再びジャパリを旅立つまでの間にサーバル神と行動を共にした記録を綴った壁画、文書および伝承である。ジャパリ神話を構成する伝承の一つであり、「アニ・メ記」の主要人物である”賢者カヴァン”の名を取って付けられた。 キタ教授によってニコ地方にあるナーバリア遺跡群から、壁画や文献等が多数発見されたことを切欠に本格的な研究が始まった。2017年5月30日現在、キタ教授をはじめとする研究者によって調査が鋭意為されている。 民明書房刊『ジャパリ神話の世界~壁画の中の神、またの名をフレンズ~』より ※注意書き※ ジャパリ神話の構成ジャパリ神話
当時ジャパリにおいて会典「コラ・ボ記」が盛んに行われていた。会典とは、ジャパリに対する繁栄に肖り、互いに高みを目指そうとする者との権力の誇示を表現したものとされる。現在この会典の閲覧に許可証の提示を求めていないため、多数の贋作が世に出回っている現状がある。中には研究所の表記に酷似した状態で「ニコニコ・ドゥーガ博物館」に展示された贋作もあるという。ジャパリ神話研究者は真作の閲覧を心掛けて頂きたい。 現地に伝わるジャパリ神話の口伝「トゥ・イート(”語り継ぐ”の意)」に関しては、正典や外典、偽典では語られていない新事実を発見できるとして、一部の研究者が注目し調査を行っている。しかしながら脚色や誇張がされている部分も多く、神話の正確性を求める研究者の中には反対する者も多い。 キタ教授によって発表された壁画は、主に「アニ・メ記」について綴られているものと思われ、2017年4月26日より「ニコニコ・ドゥーガ博物館 セーガ分館」にて一般公開がされている。また、キタ教授の私設美術館である「さくら美術館 なお「アプ・リ記」については2015年3月16日から一般に公開されていたが、保存状態が悪く損傷の恐れがあった為、2016年12月14日に公開を終了している。 アニ・メ記(カヴァン神話)アニ・メ記 2017年1月13日より特に保存状態の良い「草原の書」が無料で公開されており、インターネット上でも閲覧が可能となっている。「密林の書」以降を閲覧するには、以下の特別な許可証が必要となる。
また、全書のレプリカ付き公式注釈本の販売・予約がされている。詳しくは関連商品の項目を参照されたい。 アニ・メ記に基づくとされている壁画の一部カヴァン神話の登場人物賢者カヴァン
羽根付き帽子と赤の衣を身に纏い、背嚢を背負った人物が”賢者カヴァン”である。知恵と行動力を司るとされ、地域や伝承によって”叡智の旅人”、”カヴァン神”など複数の呼び名がある。ペタソス(鍔の大きな丸い日よけ帽子)と見られるものを被っていること、旅の道中で様々な発明を成し、更には火の起こし方を発見したと伝えられることから、同じ類似性を持つ古代ギリシャの伝令神ヘルメースに関わりがあるのではないかとされている。 ジャパリに至る以前の出自については未だ不詳であり、男性とも女性ともとれる風貌から性別についても不明とされている。ジャパリを訪れた際に”サーバル神”の祝福を受けて”カヴァン”の名を与えられた。 サーバル神博愛と寛容を司るとされ、ジャパリに訪れた叡智の旅人を祝福し、彼の者に”カヴァン”の名を与えたことから「アニ・メ記」の始まりとも言われる神。 ”賢者カヴァン”が様々な神と邂逅し、課された数多の試練を乗り越えようとする最中、常に側に寄り添って賢者を支え続けた。この言い伝えから慈母神としても厚く信仰されており、”賢者カヴァン”が神へと至ることができたのはサーバル神の加護を無くしては有り得ないと言えるだろう。 聖獣ラッキービースト”幸運の獣”もしくは”従僕の獣”として知られる、ジャパリの各地に棲息するとされる聖獣。犬とも猫とも取れない姿で描かれており、。「アプ・リ記」、「マン・ガ記」には登場せず、「アニ・メ記」にのみ存在が確認されている。 フレンズからは「ボス(”統べる者”の意)」と呼ばれていたとする一方で、「舞踊の書」などの一部の伝承ではフレンズに聖餅を運ぶ給仕としての役割を担っていたとの記述も存在しており、彼等の立ち位置については議論が紛糾しているのが現状である。”女神ミライ”の壁画とその文献の発見に伴い、ラッキービーストは”女神ミライ”がジャパリの地を去らなければならなくなった際、フレンズ達の従者として生み出された可能性が有力視されている。 また、伝承によればラッキービーストは(おそらく女神から受け継いだ)独自の権能を保有しており、その中には時を超えて真実を見通す千里眼もあったと言われている。ラッキービーストはこの権能を用いて女神ミライの声や、時にその姿をも賢者カヴァンへと伝え、彼の者の旅の道標となったと伝えられている。 ラッキービーストが千里眼の権能を発揮する際、その瞳は様々な色で輝いたと言われる。凶兆を告げる時は赤く輝いたことから、古代ジャパリ文明では赤は不吉な色とされた。逆に吉兆を伝えるとされたのは虹色であり、このためか古代遺跡で出土する民具や祭具などには、虹色の塗装がされていたと思わしき物が多く見られる。 カバ神寛大な神であると同時に厳格な神であることで知られ、出会いに際して”賢者カヴァン”に「汝の身は汝のみの力で守るべし、他神の力借りる事を禁ず」という制約を課した。そして長い旅路の末に三つの試練全てを乗り越えた”賢者カヴァン”に対し、カバ神は「真の困難には神々の力を頼るべし」と語りかけ、その制約を解いたと伝えられている。 制約の解釈に関しては、「実際には制約を課したわけではなく、力と勇気を問うたのではないか」とする主張もあり、現在研究者の間で意見が交わされている。 カバ神の三問
これらの問いは”賢者カヴァン”に宿る神性を推し測る意図があったと考えられ、学会では「”賢者カヴァン”がフレンズとして認められるために必要なものを予言した神託である」との意見が根強い。またこの時に”賢者カヴァン”が答えを窮したのは、その神性の領域が空・陸・海の外、即ち第四の領域「智」にあることを暗示している。 アライグマ神功名心の強い神格とされ、「アプ・リ記」時代より様々な冒険譚が存在する。不正を告発することから高潔の神、穢れを洗い清めることから浄化の神、時には奔放の神とも探求の神ともされるなど、実態が判然としない謎多き神である。一説には日本神話における大国主のように、諸国・諸部族の神を一柱にまとめた存在なのではないかと考えられている。 アライグマ神とア・ラーイ神「アプ・リ記」や「アニ・メ記」においてアライグマ神は”アライ・サーン”という名で記されていることが多い。その名の意味は長らく不明であったが、近年になって「サーン」の部分が「神」を意味する敬称ではないかとの見方が強まっており、今日ではアライグマ神は”アライ神”と呼ばれていたという説が有力となっている。 一方東洋にて発見されたジャパリ神話に関わるとされる古文書には、”ア・ラーイ神”という名の地の神が登場する[4]。"ア・ラーイ神"は年に一度、業火によってその身を清める神として現地住民に知られており、古文書では「彼の神にのみ許された静止の足運びにて、十四の太陽と十四の星の先を歩む智神に追いついた」と記述されている。この一文が「アニ・メ記」におけるアライグマ神の行動を表し、そして智神が”賢者カヴァン”であるとするならば、”ア・ラーイ神”はアライグマ神と同一の神である可能性が示唆されることとなり、一部の研究者の間で注目が集まっている。 フェネック神親愛や友情を司る神。また神々の知識である天文学・占星術をもたらした神ともされる。”アライグマ神”とは対の関係にあり、不正を告発する”アライグマ神”に対し、フェネック神は弁護を司り、告発者の誤謬を暴くとされる。”アライグマ神”に付き添う形で描かれることから、眷属ないし従属的立場にあるとする説が有力。口伝における伝承が多く存在し、またそれらの真偽の判別がつき難い点で研究が難航している神である。 コツメカワウソ神河川を象徴する神であると同時に、死と誕生を繰り返す生命の神と言われている。なだらかな坂を繰り返し滑り落ちるその姿は輪廻転生、もしくは太陽の象徴とされ、コツメカワウソ神を主神する信徒は主神に倣い、1日に1回は滑り台を嗜む習慣があったと伝えられている。 また娯楽を司る神でもあり、その繊細な御手から生み出される遊戯は、人々に巣食う哀窮を尽く溶かしたとされる。そのため奴隷階級であった人や、貧困に喘ぐ人には絶大な人気を誇ったと言われており、彼等はコツメカワウソ神を「ターノ(”逸楽”を意味する)」、即ち”ターノ神”と呼んで崇拝したという。 ジャガー神河川の流れを司り、大地を潤す雨の神と伝承には残る。「密林の書」において神々が川を渡る際の渡し守をしていたことから、水難を防ぐ神として川沿いに住む人々から信仰されていたという。 全身を覆う模様は眼であるという説があり、その目によって多くを知り得る知覚の神とされる。その一方で”賢者カヴァン”との問答から不可解の神とも言われており、相反する二つの性質を持つ神である。 トキ神元々歌唱の好きな神であったが、悪魔の呪いによって声を奪われた結果、歌うと不幸と災厄を呼び寄せるようになってしまった。 しかし”サーバル神”と”賢者カヴァン”を救う事で”アルパカ・スリ神”の祝福を受け、呪いが解けて歌唱の神となってからは多くの神々や人々から畏敬を集めていたようだ。 一部でエジプト神話におけるトート神との共通点が議論されている。 トキ神の哀歌
余談として、 ごく一部の伝承では歌声で人の心を狂わせる”カネトゥ-ム”なる地獄の女神が存在し、トキ神はその化身であるとの記述がある。 アルパカ・スリ神歓待を司る神であり、神々から自身が座する霊峰に建つ「カーフェ(”癒しの家”の意)」と呼ばれる神殿の管理を任されていたとされる。 賢者カヴァンが「ヴァス(”運ぶ者”の意)」と呼ばれる人形に魂を吹き込むべく霊峰を訪れた際、アルパカ・スリ神は己の権能である雷の力を”賢者カヴァン”に渡し、”賢者カヴァン”は見事ヴァスを動かしたという。この逸話からアルパカ・スリ神は雷を司る神でもあるとする説もあり、他の神話に登場する雷の神との関連が指摘されている。 スナネコ神興味と忘却を司り、また歌唱の神でもあったと言われている。 また気まぐれな性格から砂嵐をモチーフにした神ではないかと見られている。一部でエジプト神話におけるバステト神との共通点が議論されている。 ミューハンの手稿
「我が友の詩」と名付けられているそれは、太古の昔に一族の長であった”巫女ミューハン”がスナネコ神より告げられた神託を、従者である”神官オーイ”がしたためたものといわれている。内容は地上の人々に対する諫言と、永遠の友でいられることへの願いを謡ったものとされ、信者たちの行動規範としても重要な部分を担っている。 ツチノコ神迷宮に棲み神秘と黄金を司ると言われていたが、近年まで研究者の間では疑問視されていたという。 蛇の姿をした神であるとされるが、モデルになったと思われる動物が何かははっきりしていない。 喜怒哀楽の変化が激しい神であったとされ、その所以は「この世の真理に触れたが為」という説がある。ツチノコ神の伝承には随所に「アプ・リ記」を匂わせる記述があり、未だ謎が多い初代ジャパリの衰退を解明する手掛かりとして注目されている。
アメリカビーバー神カバ神と同じく水辺を好む建築の神であり、同時に試行と憂慮を司る神でもあると伝承に残る。 アメリカビーバー神を祀った神殿には、神殿そのものを象った模型がいくつも置かれており、これらは最古の建築模型と言われている。また”オグロプレーリードッグ神”と重なるように向き合う壁画がいくつか発見されており、これらは眷属の叛逆という解釈が一般的だが、一部で別の解釈も散見される。 オグロプレーリードッグ神絆と学習を司る神であるとされている。 またこの神は殆どが木材を手にした神の後方に配置されており、建築の神=”アメリカビーバー神”の従神ではないかと見られている。 地の穴を出入りすることから現世と冥界を往来する力を持つとされ、口と口を合わせることで仇なす者の魂を抜き取るといわれている。嘗ては地を穴だらけにして土地を荒らす事から悪神と恐れられたが、”賢者カヴァン”の導きよって”アメリカビーバー神”と出会った事により善神になったという。
オーロックス神猛る戦神の一柱であり、東西南北を定めた神との伝承が残る。 またそのツノは道を示し、人を導く北極星の神でもあった。 故に古代の戦士は、戦に出陣する際には必ずオーロックス神に祈りを捧げ、道中の安全を祈願していたと記録されている。 なお手にする武具が弓なのか、それとも両剣なのかについては学者間の議論に決着がついてない。 アラビアオリックス神勇敢を司る神であり、”オーロックス神”と共にライオン神族に属していたと言われている。白はあらゆる光を跳ね返す究極の光を、黒は万物を飲み込む闇を表す。光と闇、昼の酷暑と夜の寒冷を有する砂漠地方が発祥の神格と見られている。 オオアルマジロ神戦の神々の一柱であるオオアルマジロ神は、忍耐と推理を司る神とされる。腹には守りの力を湛えており、攻城戦における防戦の神でもある。 近年発見が相次ぐ「アプ・リ記」の記述では、”センザンコウ神”と共に描かれていることが多いようだ。 シロサイ神平和と武具を司る神であり、騎士神としても有名な神。”オオアルマジロ神”と並ぶ防戦の神だが、戦の転換点を支配する点で大きく異なる。ヘラジカ神族の一員として平原を守護していたとされるが、”サーバル神”らと旅をしたという伝承もある。 ”ヘラジカ神”の従神とされているが、「アプ・リ記」においては王族のように傍らに従者を連れたシロサイ神の壁画も発掘されており、一説には”ヘラジカ神”に仕える王族を模したものではないかと云われている。 アフリカタテガミヤマアラシ神多数の神槍を身につける審判の神。その槍をもって公正さを守護するが、伝承によっては非常に羞恥心が強い神であるともされる。 神々が集いし場にて司祭の役割を果たす事から、他の神より上位に位置する神とする説がある。 ハシビロコウ神好機を司り、”賢者カヴァン”に人間の在るべき姿を伝えた予言の神。一説にはジャパリに法と秩序を敷く正義の神であるとも云われている。固有の教義を持たずに広まった神であり、伝承・壁画での描かれ方に脈絡がなく、唐突に登場するのが大きな特徴である。 神々の争いを静め、増長しかけた”賢者カヴァン”を「汝は人也」と諌めた。この諫言に”賢者カヴァン”は己を戒め、正しき心を失わなかったとされる。 パンサーカメレオン神隠蔽と破邪を司る神。不浄を祓う力を持つとされ、厄除けの女神として古くから信奉されてきた。この神を主神とする地域には、オニビシの実を頭に乗せる「熊よけのまじない」などの伝統が残されている。頭部を覆う装束と軽装な履物の類似性から、”ツチノコ神”との関係が注目されているが未だ謎が多い。この神が描かれている絵は下部が掠れているものが多く、発見当初は経年劣化によるものと考えられていたが、近年になって隠形の権能を表したものであることが判明した。 パンサーカメレオン神がもつ隠形の権能は如何なる神々にも見破れない強力なものだったが、唯一”賢者カヴァン”のみが見通すことが出来たといわれている。「平原の書」におけるこのエピソードは、”賢者カヴァン”の神性である「智」が片鱗を示した場面として興味深い。 ニホンツキノワグマ神”ライオン・ファラオ”の神殿を守護する戦神。神々の権能を見透す力を持ち、力ある者を敵味方分け隔てなく称賛したことから、礼賛と礼節の神とも言われる。自身に課せられた役目に対する忠実さ、忠誠さから、公に属する者達の規範として示されていたとされる。 ライオン神別名を”ライオン・ファラオ”として知られる。獅子の耳と鬣と尾を備えた「王(ファラオ)」の化身であり、フレンズの守護を務め、ライオン神族を取りまとめていたとされる。 ヘラジカ神族との戦いにおける常勝の王とされる一方で、かの神族との和解を求めた賢王とも言われる。戦う理由が「体制を維持するため」、「外敵の排除」という受動的な理由である点から、この神のエピソードは「戦争は忌むべきであるが、時に武力は必要である」という訓話ではないかとの見解もある。 ヘラジカ神”ライオン・ファラオ”と並び、数々の神格を従える不屈の神。数多の信仰形態が存在し、現代においても人々の間で人気のある神である。 「平原の書」における言い伝えから、一部の豪雪地帯では村落が苦難に見舞われた際、苦難の打破を願ってヘラジカ神に祈祷を捧げる風習が残っている。新雪の上で舞い踊る巫女が「ヤ・ヴェーヨ(”畏敬する”の意)」と唱えることで苦難が消え去り、安寧と平和が訪れるとされる。 ヘラジカ・タトゥーキ問題「書庫の書」以降における”オプニーン叙事詩”を記したと思われる壁画において、ヘラジカ神は”救世神タトゥーキ”として扱われている。これは叙事詩の部分にのみに見られるものであり、それ以外の部分では通常のヘラジカ神として描かれていることから、これらは「アニ・メ記」にまつわる謎の一つとされている。 この謎を受けて「ヘラジカ神と”救世神タトゥーキ”は同一存在である」と主張する学派が現れたことにより、学会に大きな波紋を起こすこととなった。二柱の同一性を主張する学者は、「ヘラジカ神の信徒が自身の信仰を示すために唱える一文【カン・トクタ・ツキィ(”統率者を信ずる”の意)】の中に、”救世神タトゥーキ”に酷似する語句が見られることから、ヘラジカ神は”救世神タトゥーキ”が地上に降りる際、その身分を隠すための偽りの姿である」とする説を唱えている。 しかしながら「何故姿を隠す必要があったのか」、「”救世神タトゥーキの再臨”にて一度降り立ったにも関わらず、何故もう一度そのようなことをしたのか」などの疑問が残っており、論拠の不足が否めないのが現状である。
アフリカオオコノハズク神知識と美食の神であり、別名として「コノハ賢神」や「ハカセ神」という名が知られる。”ワシミミズク神”と併せて「双賢神」とも呼ばれ、学問の神としても信仰が根強い。旧神族の叡智と遺産を受け継ぐ神ともされ、この神の献言にはかの”ライオン・ファラオ”や”ヘラジカ神”も傾聴したという。フクロウの神であることから、古代ギリシャのアテネ神との関連が指摘されている。 フレンズへの捧げ物は聖餅(パンのようなもの)が一般的だが、その中でもアフリカオオコノハズク神と”ワシミミズク神”には香辛料を多く使用した聖餅が捧げられる。この事実は「書庫の書」における伝承に由来すると考えられている。 ワシミミズク神双賢神の片割れであり、別名「ミミ神」、「ジョシュ神」とも呼ばれる 。主神である”アフリカオオコノハズク神”と共に、”賢者カヴァン”に対して叡智の試練を課したとの伝承が残る。従神であるため、ワシミミズク神にまつわる単独の伝承は少ない。”アフリカオオコノハズク神”の画と比較し、何故かどの壁画もワシミミズク神の方が大きく描かれていたことから、発見当初は主神と従神が逆とされていた。 一説には「揺籃の鷲の構え」なるものを見せた時、”アフリカオオコノハズク神”と共に恐るべき夜の戦神としての力を発揮するという。この時の二柱は「双魔神」として信徒の中で畏敬されており、研究者の間ではアイヌ神話における「モシレチク・コタネチク」との関連が指摘されている。 双賢神の晩餐
この時”賢者カヴァン”が調理品を作る際、積み上げられた木々に陽光が集まり、火が起こったと言われている。この出来事は膨大な智を修めた双賢神をして未知と言わしめたものであり、二柱は揺らめく炎を大きく怖れた。しかし”賢者カヴァン”は炎を臆することなく巧みに操り、終には双賢神への供物を完成させた。賢者の勇気を見届けた二柱はいたく感嘆し、彼の者に舞踊神たちへ謁見するための証を授けたという。 なお”賢者カヴァン”の前に突如火が現れた理由として、陽光の源である太陽は雷と深い関わりがあることから、雷神としての側面を持つ”アルパカ・スリ神”が賢者に力を貸したのではないかとする説がある。 マーゲイ神美への耽溺と偏執を司る神。芸術と創作の神でもあり、その口から紡がれる言葉は千の声色を持つとされ、その精緻さは他の神の声を寸分違わず模倣したという。今日における眼鏡に似た文様を顔の部分に確認できるが、それらは鉛白が変色して黒くなっただけとする主張がある。 「ぺパプ(”舞踊の神”の意)」の神々に仕える従神であり、その敬愛は絶対的であったとされる。時折出土されるマーゲイの壁画には鼻下に赤い線を引いたものがあるが、それらは”ペパプ”への忠誠を示す化粧であるというのが有力である。しかし一部の文献で”ペパプ”を指揮している描写も見つかっており、その矛盾を巡って学会では今尚も議論が続けられている。
ロイヤルペンギン神予言の女神である”ペパプ”の内の一柱であり、向上心と克己心を司るとされている。その身に宿る華の権能から生み出される舞踏は、他のどの神よりも華麗であったとされ、一部の文献では”女帝神”という呼称で畏敬されていたとの記録が残る。 ジェンツーペンギン神良識と普遍を司る神であり、”ペパプ”五柱の中で最も可憐な神。その長い黒髪は水の清らかな流れを表現しており、そこから転じてジェンツーペンギン神が如何に高潔な神であるかを表しているとされる。 コウテイペンギン神”ぺパプ”五柱の主神であり、性愛と忍耐を司る神。五柱の中で最も信仰を捧げられていた神であり、当時の都市遺跡からは数多くの似姿を描いた壁画や石像が発掘されている。またその美しさを讃えてか、裸婦像が多いのも特徴である。 その一方で、人を淫欲に陥れる悪神であった時期があったとされる。自身が持つ絶世の美貌、そしてそれに陶酔する信徒達からの盲信とも呼べる信仰により驕ったコウテイペンギン神は、ついには自らを唯一の神であると自称するまでに至った。しかしそのことで他の神の怒りを買い、下された誅罰を前にその瞳を白く濁らせ猛省した結果、善神になったという逸話が残っている。このことから”コウテイペンギン神”の信徒の中には色欲を徹底的に否とした者達がいたとされ、彼等は己の色欲を捨て去るために100日にも及ぶ絶食や、200kmもの行脚などの荒行をこなしていたという。 フンボルトペンギン神”ペパプ”の中で最も幼気な神とされ、友愛を司る神とされている。 口伝によると心を惑わす魔性を帯びた神であったとも言われており、「かの神の姿を見たものはその心を奪い尽くされ、飲食を忘れて信仰を捧げ続ける」という逸話が残っている。その逸話を題材にしたと考えられる寓話「女神と紫衣の老祭司」は、子供に語り聞かせるポピュラーな御伽噺として今尚も信徒の中で受け継がれている。 イワトビペンギン神イワトビペンギン神は”ペパプ”五柱の中で最も精悍な舞踏神であり、”ロク”と呼ばれる動作の激しい舞踏を得意としていたとされる。勇猛を司ることから武闘派の神としても知られており、武神の一柱であるタイリクオオカミ神の到来を予言した際には、その威容を大いに讃えたとされる。 天空を夢む唄
ギンギツネ神極寒の冬を象徴し、同時に湯治を主とした治癒と医療の神。「アプ・リ記」の壁画に於いても数多く描かれていることから、遙か古代より信仰者が多かった神と推測される。 元来は雪山を象徴する神であったが、雪山では温泉が多く見られることから湯治の神としての性質も帯びるようになったと見られている。このことから雪の多い山岳地帯での信仰が特に根強く、ギンギツネ神が描かれた壁画は雪山の天然温泉に近い石壁で発見されやすい。ギンギツネ神の壁画に使われている黒色の染料は、硫化銀であることが蛍光X線分析により判明しているが、描かれた当初からそうであったのか、それとも銀が火山ガスの硫化水素により変色してしまったのかについては議論が分かれている。 キタキツネ神”ギンギツネ神”とは対をなしており、神々の遊技場を護る守護神であるとされる。その体色が稔った麦穂を連想させることから、豊穣と富の象徴として貴族から人気を集めていた。しかし貴族の腐敗より国難が訪れると、一転して労働の放棄や怠惰を暗示するようになったと言われている。 アリツカゲラ神神々の安眠を庇護する神であると同時に、旅路の安全を司る神。双賢神と同じく旧神族の遺物である「ロゥージ(”憩いの家”の意)」を受け継いだとされ、そこに訪れる神々を持て成していたという。この伝承から、アリツカゲラ神を祀る神殿は神々が集う場所として人々から神聖視されていたと考えられており、文献にはカヴァン神話全盛期の一大信仰拠点として栄えていた記録が数多く発見されている。 なお今日におけるアリツカゲラ神の信徒達には、巡礼者に宿を提供してもてなすという、日本のお遍路における善根宿のような風習が残されている。 タイリクオオカミ神恐怖と虚実を司る神。女神でありながら男神的性質も有しており、当時の信仰の多様性が窺える神である。 その口から紡がれる言舌は数多の神々を畏れさせたとされるが、虚言だけは一度も弄した事は無かったという。魔術の神としても知られており、かの神が自ら記したとされる魔術書「ギロ=ギロ畏解本」は、当時の呪術師達にとっての聖典として位置づけられていた。 一部の文献においては、タイリクオオカミ神は「右眼が金眼、左眼が蒼眼」であるとの記述が残っている。しかし今日までに発見されたタイリクオオカミ神の壁画では、いずれも目の色は黒色として描かれており、文献を裏付ける壁画は見つかっていない。その理由として、タイリクオオカミ神の金眼は真実を、蒼眼は虚偽を映すことから、偽りを愛するこの神が壁画をも偽りのものにしないように、描く際に眼を黒く塗り潰したからだという説がある。 アミメキリン神虚偽、欺瞞、空事を司る神。悪意無く偽りを述べるその様は、娯楽としての虚飾を司る”タイリクオオカミ神”と対を為しているとされる。しかしながら”タイリクオオカミ神”を師として敬っていたとする文献もあり、”タイリクオオカミ神”の従神としての側面もあったと考えられる。弁論術華やかなりし時代には、詭弁の神として崇められた時期もあったが、論理学の興隆により強弁の神と誹謗を受けることとなった。 アミメキリン神が描かれた壁画の隅には「万物の真理は山羊の双生児なり」という一文が刻まれているが、その意味については今現在に於いても不明とされる。一部の学者からは”タイリクオオカミ神”の出自に関わるとの主張がなされているが、根拠に乏しいために主流の学説となるまでには至っていない。 女神ミライ「アプ・リ記」、「マン・ガ記」、「アニ・メ記」の三編に渡って登場する女神。ジャパリ創世四神に直接仕える最も高貴な従神であると同時に、”聖獣ラッキービースト”の創造主でもある。全てのフレンズを包容する慈悲の神であり、かの神からフレンズへと向けられる愛情は何者にも劣らないとされる。 「アプ・リ記」においては、ジャパリの地を荒らす”貪魔セルリアン”を退治するため、”始父神ヱンチヨウ”やフレンズとともに旅をし、「マン・ガ記」においては神託の巫女の祖先とされる”女神官ナァナ”を指導するなど、ジャパリ神話に与えている影響は測り知れない。嘗ては個別の神話とされていた三編の伝承を、一本の時間軸における神話体系として結びつけたのは他ならぬ女神ミライの壁画であり、今日のジャパリ神話の研究においても最重要視されている神である。 ジャパリの地を去る際にラッキービースト達に自身の再臨を予言していることから、「アニ・メ記」以降の伝承が存在する可能性が示唆されている。 キンシコウ神”貪魔セルリアン”を狩る「ハンタァ(”邪悪を払う者”の意)」の一柱であり、卓越した棒術を武器とする神。荒々しき守護者であるヒグマ神に対して慈悲深い守護者として描かれている。また貪魔を狩る戦神達の一柱であるとともに、美や慈愛を司る神としても知られており、かのコウテイペンギン神に次ぐ数の裸婦像が発掘されている事からもキンシコウ神に対する人々の信仰の篤さが推察できる。一方で一部地域の伝承においては、キンシコウ神は禁欲と貞操を司る神であり信徒たちに手淫を禁じたという記述も見られ、どちらがキンシコウ神の本来の姿であるかについては研究者の間でも意見が分かれている。 なおキンシコウ神が西遊記の登場人物である孫悟空に似ていることから、西遊記の成立にカヴァン神話が影響を与えた可能性が一部の研究者によって指摘されている。 ヒグマ神”ハンタァ”三柱の主神であり、巨大な熊手を武器とする神。火をも恐れぬ勇猛果敢な守護者であり、数多い戦神達の中で最も強き神であることを自認している。カヴァンらに厳しく接する場面があるが、それはかつて友を”貪魔セルリアン”によって失った経験から、少しでもカヴァンらを危機から遠ざけようという慈愛の表れであるという。”ハンタァ”を指揮し、カヴァンらを仲間と認めた後はその建策を容れるなど”ライオン・ファラオ”と並ぶ名将としても名高い。 また、民間伝承においては安産と母性を司る地母神として、あるいは料理を司る竃の神として知られており、現代でも現地住民の間で親しまれている。 リカオン神”ハンタァ”の一柱であり、試練と奉職を司る神。武器を持たないことから従来はヒグマ神らの従神であるとされていたが、実際はヒグマ神とキンシコウ神の戯れに対し高らかに笑うという逸話も存在しているほど親しい間柄であったらしい。 気弱な性格で知られ、単独行動を申し付けられた際は己に課せられた使命の重さに天を呪ったこともあったがそれでも与えられた役目を果たす事から、ヒグマ神らの信頼は厚かったという。
貪魔セルリアンジャパリ神話を通じて見られる異形の怪物。「アプ・リ記」にて創造神がフレンズを生み出す際、創造神の手から零れ落ちた星の砂がセルリアンになったとする仮説がある。その名前は「貪る者」もしくは「異端の徒」を意味し、フレンズから神性を奪う力を持つとされる。神性を奪われたフレンズは「野を駆ける者」になると言われているが、その詳細は未だ不明である。災害の隠喩であるとも言われるが、それが自然災害なのか人為災害なのかは定かではない。 「悪魔の書」にて”賢者カヴァン”に襲いかかり神性を奪わんとしたが、何故か奪うことができなかった。この事実を根拠に”賢者カヴァン”の特殊性を見出す研究者もおり、現在研究が進められている。 漆黒の大貪魔「悪魔の書」の全編、及び「楽園の書」の前半に渡り記載されているジャパリ神話最大の戦い「暗夜の戦い」に登場する怪物で、特徴的な一つ目から貪魔セルリアンの一種だと考えられている。伝承では「大いなる闇の獣」「大いなる犬」とも呼ばれており、その身体は夜の闇のように決まった大きさと形を持たず、触れた物全てを飲み込むと言われている。 漆黒の大貪魔に関する記録には「黒き星の砂」に関する記述が多く見られる。神々の源である「星の砂」と似通うそれは漆黒の大貪魔の身体そのものであるとも伝えられ、星の砂と同じくジャパリの霊峰から降り注ぐと言われている。このことから、大貪魔を「火山噴火をモチーフとした物」であるとする学説も存在する。 更に、伝承によればこの怪物から剥がれ落ちた身体の一部もまた、新たなる貪魔になると伝えられている。この事を「自らの種族を増やすための権能である」と見る学説も存在し、更に「暗夜の戦い」の最後には「海に沈んだ貪魔は新たなる大地となった」という記述もあること、先述の通り「黒き星の砂」から作られた存在であることなどから、「漆黒の大貪魔は元は国産みの権能を持つ大いなる神であったが、零落し怪物へと貶められたのだ」とする説も存在する。 嘆きの7日間
また、現代における古代遺跡発掘の際、この「嘆きの7日間」と符号するかのような奇妙な出来事が発生したことが記録されている。上記の壁画が発掘されて以降、発掘者や学者の間には謎の体調不良や精神の錯乱を訴えるものが続出し、これは一週間後に次の壁画が発掘されるまで続いた。中には古代の風習に倣い「救世神タトゥーキを信じよ!」と叫ぶ学生や教授などもおり、パニックに陥った大学や研究機関が一時閉鎖される事態になった場所もあったと言われている。 カヴァン神話に登場する語句聖餅(ジャパリ・マン)
ジャパリ神話を通じて登場する食物。「ジャパリ・マン(神の国の食物)」とも呼ばれ、多くの壁画に描かれている。フレンズたちは肉などの食べ物を口にすることはなく、専らこの聖餅を食していたという。 星の砂(サンドストラ)
"輝けるもの"を意味する謎多き物質。神性を付与し、フレンズを創り出す源とされる。多くの壁画・文書において「星の砂」という名で記されている。 神代における「マナ(魔力)」を表したものであるとの説が主流であるが、現在でも不明な点が多い。「アニ・メ記」では虹色に輝く光の粒子として表現されており、ジャパリの霊峰から噴出していたとの記述がある。フレンズは星の砂を無くしては存在できないとされ、セルリアンがフレンズから奪う神性も星の砂に由来するものであると考えられる。また、「悪魔の書」においては「黒き星の砂」なるものが描かれているが、その詳細は定かではない。 運ぶ者(ヴァス)「山岳の書」にて登場するゴーレム。一説には”ラッキービースト”の眷属と言われており、”賢者カヴァン”らを運ぶためのチャリオットの役目を果たした。「アプ・リ記」おいても存在が確認されており、古の神々を乗せてジャパリの地を駆けていたとされている。 密林の中で朽ち果てていたところを発見され、”コツメカワウソ神”とジャガー神”による身体の浄化と”アルパカ・スリ神”の権能による入魂により目覚めた。ところが首を絶たれたまま長きに渡り野晒しにされた”ヴァス”の憎悪は深く、初めは主人である”ラッキービースト”の意に従うこと無く暴れまわった。その姿に憐れみを抱いたサーバル神が”ヴァス”の怒りを彼の突進とともに受け止めたことにより、”ヴァス”は祝福され再び神々を運ぶ役目を得たという。 神託の巫女(セーユ、セ=ユ)神々からの神託を民へと告げる任を負った巫女達の総称。スナネコ神の神託である「我が友の詩」を拝聴した”巫女ミューハン”もその一人とされている。 各々の神の壁画には時折「セーユ」ないし「セ=ユ」の文字と、それに続いて人名らしき一文が刻まれている。壁画の発見当初からその存在は知られていたが、情報があまりにも少なかったために近年に至るまで調査が進んでいなかった。大きな進展を迎える切欠となったのは”ミューハン手稿”の発見であり、後述のシード石版群の情報もあって、現在急速に研究が進められている分野である。 しかしながら未だ不明な点も多くあり、例えば
といった幾つかの謎が未解決となっている。特に三番目の謎については「アプ・リ記の神である女神ミライが、明らかに神格が劣るラッキービーストの神託を拝聴している」ことになってしまうことから、現在でも多くの学者たちを悩ませている難問として有名である。 これらの謎を解く手がかりとして、「マン・ガ記」や「マッド記」の調査が進められている。しかし「マン・ガ記」に関する文献は出土数が少なく、「マッド記」は出土こそ多いものの模造品である可能性が否定出来ないことから調査が難航しているのが現状である。 オプニーン叙事詩
フレンズからジャパリを訪れた人々へ歓迎の意を伝えるための詩と考えられ、ジャパリ神話の世界観を解明するための重要な史料として位置づけられている。通常の壁画によく用いられる文字ではなく、創造神に仕える神官のみが扱うことが許されたヒエログリフが用いられているのが大きな特徴であり、そのことから詳細な解釈については未だ意見が纏まっていない。 オプニーン叙事詩全文
近年発見された石版を元に解読を行った、現在最も有力とされているオプニーン叙事詩の全文を載せている。新しい解釈や情報が発見され次第、内容が変更される可能性があることを留意されたい。 インタルヴュ掌編集「アニ・メ記」の各書には一つないし二つの掌編が収められおり、これらの一群は「インタルヴュ掌編集」と呼ばれる。 ”詩人インタルヴュ”が、各々の神に仕える預言者が告げた預言を記録したものとされる。ジャパリ神話に登場するフレンズの御姿・権能についての記述があり、フレンズの詳細を解明するための重要な史料となっている。 預言者 ジャッカー=ンャークサ「草原の書」に収められた掌編「シンザ記」に登場する預言者。インタルヴュが最初に出会った預言者であり、そのことから別名「ジャムプリクゥ(”始まりを告げる者”の意)」とも呼ばれる。一説にはフレンズを見守る上位神の一柱が姿を偽っているとされ、サーバル神が賢者カヴァンを導き、その跳躍の権能を活かして大いに活躍することを予言したとされる。 最新の調査で「アプ・リ記」においても同一を思われる存在が確認されており、その正体については未だ謎が多い。 補足現在の調査状況(車輪の書及び聖餅の書)2017年4月5日、「アニ・メ記」の一部と考えられる「車輪の書(車輪断片)」なるものを新たに発見したという論文が発表された。[7]論文によると、これまで発見された「アニ・メ記」十二の書と比べて情報量は少ないが、放射性炭素年代測定法による測定結果は「アニ・メ記」に属する書物であることを支持しているという。 さらに2017年6月7日、新たに「聖餅の書(聖餅断片)」を発見したという論文が発表された。年代測定の結果などから「アニ・メ記」の一部であるというのが通説になっており、特に車輪の書と関係が深いという。これまで「アプ・リ記」でしか記述が確認されていなかったフレンズが登場することから、「アプ・リ記」と「アニ・メ記」をつなぐ重要な手がかりであるとして研究が進められている。 車輪の書及び聖餅の書が何処の時系列に位置するかは諸説あり、現在は「楽園の書の外典に類するもの」という説が最も有力である。 現在の調査状況(アニ・メニ記)2017年7月24日、かねてより存在が予見されていた「アニ・メ記」の直接の続編となる新たな正典「アニ・メニ記」がついに発見されたとの第一報が学界を駆け巡った。翌日にキタ教授らが「アニ・メニ記」に関連すると考えられる壁画を公表、さらにその翌日には公式注釈本にて「アニ・メニ記」発掘チームによる正式発表が行われ、その存在が証明された。 なお発表によると、「アニ・メニ記」は文献、壁画ともに状態が悪く、大規模な修復が必要になることから、公開には数年の時間を要するとのことである。
現在の調査状況(その他)「車輪の書(車輪断片)」以後、「アニ・メ記」の補足するような内容の書や断簡の発見が相次いだが、これらは以下の理由から、偽書であるとされている。
特に後者二つに関しては、「アニ・メ記」はその使われた素材と言語が著しい特徴を示しており、そのため車輪の書及び聖餅の書を除きすべて偽典と見なされている(「車輪の書(車輪断片)」についても発見直後は偽典扱いされていたが、前述の論文で素材や言語が一致することが明らかとなっていたため、「アニ・メ記」の一部と扱われるようになった)。 一方で、これらは「アニ・メ記」と「マッド記」の中間と思われる情報を有しており、発見された地域や内容を元とした分類呼称案が出されている。 偽典ではあるものの美術的価値は非常に高く、寄贈、蒐集されたものの一部は「ニコニコ・ドゥーガ博物館」にて展示されており、無料で鑑賞することができる。 コラ・ボ記コラ・ボ記(ケイ・ヴァ断片)2017年8月9日、新たな文献である「ケイ・ヴァ断片」が発見された。この「ケイ・ヴァ断片」は、当初は年代測定の結果や言語、また救世神タトゥーキの名が記されていることなどから、車輪の書と同様「アニ・メ記」の一部と考えられていた。しかし以下の理由により、「ケイ・ヴァ断片」を「アニ・メ記」に含めるには矛盾が多いことが判明し、学界で大きな議論となった。
議論の結果、特に最後の項目が決定打となり、現在では「ケイ・ヴァ断片」が「アニ・メ記」の一部であるという説はほぼ否定されている。この「ジャーレイ」が何者であるかについては諸説あるが、これは古代ジャパリ文明と交流のあった騎馬遊牧民族の名で、両者の交流の中でジャーレイの民族神話にジャパリ神話が取り入れられたというのが有力な説となっている。 余談ではあるが、「ケイ・ヴァ断片」は現在模造品が公然と出回っており一部で問題視されている。関連史料欄に記したものが真作であるので、ジャパリ神話研究者は可能な限り真作を閲覧するよう心掛けていただきたい。 コラ・ボ記(秩序断片)2017年8月30日、「アーニ・サーマ地方」で「秩序断片」が発見された。これは「アーニ・サーマ地方」に伝わる伝統的な祭事を執り行うに当たっての「秩序」を表したものであるとされている。 「アーニ・サーマ地方」では、毎年日照りの時期(現在の8月末頃とされる)になると3日間にも及ぶ祭事が行われていたとされ、各地方から神々を含め「アーニ・サーマ地方」へ集結したという。祭事では各地方から支持されている歌人や吟遊詩人が集められ、歌謡し舞踊することが求められる。ジャパリからは”ペパプ”五柱が招集され、「アーニ・サーマ地方」に歌と踊りを届けたという。 この祭事の執行中に、歌と踊りの妨げになる行為を働く者が少なからず居たとされる。そこで、あらかじめ禁忌とされる行為を提示することによって、秩序を乱す者を減らそうと試みたものである。
コラ・ボ記(フックラ断片)2017年9月19日、「ニツシン地方」より「フックラ断片」が発見された。まずは発見された壁画をご覧いただきたい。これは聖杯ドンベーを完成させる過程の一部であるとされている。この「フックラ断片」の発見当初は、ギンギツネ神の舞踊によって聖杯ドンベーを完成させたとされていたが、実際はキタキツネ神が完成させたのではないかとされている。 まず、聖杯ドンベーはその名の通り「うつわ」である。神聖な食物や水を蓄えるためのうつわに対して舞踊を行ったギンギツネ神は、聖杯ドンベーを完成できなかったのである。一方でキタキツネ神は、大地の恵みである水と熱によって生み出されるとし、聖杯へ湯を注ぎ込むことで見事聖杯ドンベーを完成させたのである。 聖杯ドンベーからは、完成させた者の求むる食料が出てくるとされている。この二神はキツネの神であり、古来より油揚げが好物であるとされていることから、キタキツネ神が右手で持ち上げているものは油揚げである説が濃厚である。 余談であるが、この聖杯ドンベーを発見した者は双賢神であるハカセ神とジョシュ神であることが知られている。双賢神を以てしても聖杯ドンベーを完成するに至れず、二神に託されたものとされる。もしも双賢神が聖杯ドンベーを完成させてたとするならば、双賢神の好物とされる”賢者カヴァン”に求めたカレーのような味になっていたのではないかと推測されている。 その他の伝承アプ・リ記
近年、従来の「アプ・リ記」の壁画に酷似した新たな壁画が発見された。研究者は「これらの壁画はアプ・リ記のみならずアニ・メ記にも繋がりがあるかもしれない」という見解を明らかにした。現在発掘のための許可および準備が進められており、2017年の夏頃には発掘作業が開始される予定である。 新たな発見に伴い、「旧アプ・リ記」を旧約正典「アプ・リ・ネクソーン(”誕生する繁栄の地”の意)」、「新アプ・リ記」を新約正典「アプ・リ・ヴ・スィーモ(”再生する繁栄の地”の意)」と呼称することが学会で提案されている。 ジャパリ創世四神第一創世神:創造神ヨシザ・キ・ミネ創世神第一の神。ジャパリ創世の始まりとも呼べる神であり、世界の設計やフレンズの創造を担ったとされる。 「アプ・リ記」の「女神ミライへの啓示」、「アニ・メ記」の「救世神タトゥーキの再臨」など、伝承の重要な場面で登場する事が多い。 第二創世神:始祖神ネクソーン創世神第二の神。創造神の勅令の下、荒野だった地上を開拓して原初のジャパリを作り上げた。 「アプ・リ記」にのみ記述が見られ、それ以降の伝承には姿を確認できない。 第三創世神:求道神フライ創世神第三の神。「マン・ガ記」においても登場する神の一柱であり、「アプ・リ記」ではジャパリの誕生を宣布する役割を担う。何千、何万ものパピルス製の呪符を自在に操ることができ、「イオスアンドロー(”外なる世界”の意)」に向けて呪符を飛ばし、そこに住む人々にジャパリの誕生を知らせたという。 現地では文芸を守護する神とされ、文芸の分野で活躍する人々から厚く信仰されている。 第四創世神:救世神タトゥーキ創世神第四の神。「アニ・メ記」の研究が進み始めた最近になって詳細が明らかとなった神である。「アニ・メ記」の冒頭にて、「アプ・リ記」以後に何らかの理由で再び荒廃したジャパリを蘇らせたことから救世神と呼ばれる。 地域によって多数の呼び名が存在し、最もよく知られる”タトゥーキ”の他、”ヨスィトダ”、”イルドゥリ”、”クォート”等があり、描写される神の権能にも差異が見られる。一説には多数の神の集合体とも言われ、信者の中には総称として「ヤウォヨローズ(”集う神たち”の意)」と呼ぶ者もいるようだ。 マッド記正典である「アプ・リ記」、「マン・ガ記」、「アニ・メ記」を源流として、庶民により創作された二次的伝承の一群を「マッド記」と呼ぶ。それらの全ては偽典であり、多くのフレンズに正典には記述されていないような偽の設定が盛り込まれているため、ジャパリ神話を研究する上での重要度は低い。しかしながら文芸作品としての価値は非常に高く、当時の庶民文化を読み解く上での重要な資料として位置づけられている。 マッド記とされる伝承の例アライ冒険譚 ~ウドゥン・オーツ王国の邪神~
アライグマ神がフェネック神と共に、ウドゥン・オーツ王国を支配する”邪神サンセンエン”との激闘を繰り広げる英雄譚。数多くあるアライグマ神の偽典の中でも特に有名な物語である。 「アニ・メ記」におけるアライグマ神とフェネック神の旅路を下地に、他神話の伝承である「ラス=カル伝記」を織り交ぜたものであると考えられている。作中に登場する”邪神サンセンエン”は、「ラス=カル伝記」の主役である”猛神ラス=カル”と類似する点が多く、一説では”猛神ラス=カル”が持つ獰猛な側面のみを反映したのではないかとされている。 余談として”邪神サンセンエン”に操られたフェネック神を浄化するために、アライグマ神が唱えた祝詞「ヤ・メルノ・ダ」は、人に取り付いた悪魔を払う呪文として一時期庶民の間で流行したとの記録が残っている。 補遺
参考文献
関連史料(動画) 関連商品アニ・メ記 レプリカ付き公式注釈本
エジプト神話関連
関連チャンネル関連項目 |
https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E3%82%AB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E7%A5%9E%E8%A9%B1






