カーグラフィックTVとは、BS朝日で放送されている自動車ファンのための番組である。通称、「カーグラTV」「CGTV」。
概要
その名の通り、自動車専門誌「カーグラフィック」が監修する自動車情報番組で、1984年にテレビ朝日系列で開始、2014年で30周年を迎える。
当初はバラエティ番組の要素が強く軟派な印象であった。メインは女性タレントで編集者がサポートをする形で新車のインプレッションを紹介していた。ナレーションは神谷明で、彼がのちに担当するベストモータリングに近いものであった。ちなみにこれが第一期であるのだが、後にメインキャストとなる松任谷正隆はカーグラフィックのファンであったがこの第一期に関しては本誌と雰囲気が違う事に不快感を持っていたという(自分にメインキャストの話が来た際は第一期の有り様に当初は難色を示したらしい)。また、第一期は試行錯誤の状況であったらしい(当時の深夜番組である11PMやオールナイトフジのような雰囲気もあった)。
1985年10月に作曲家の松任谷正隆(オープニングテーマも担当)をメインキャストに、編集者の田辺憲一がメイン解説者となる構成に変更、1986年には制作プロダクションが変わり、ナレーションに古谷徹を起用、現在の硬派な番組(本誌であるカーグラフィックの内容が持つ雰囲気をようやく番組として実現した形)へとリニューアルした。これが第二期の始まりでもある。OP曲は『The Theme of Winner』。この曲は番組の為に作られており、今でもカーグラフィックTVといえばこの曲と認知するファンも多い。ED曲がこのアレンジだった時期もある。ちなみにOP曲(後述のも含む)とED曲はカーグラフィック誌の記念号の付録CDにしか収録されておらず、いまだにCDとしては一般販売すらされていない。その為このCDはプレミア扱いとなっている。
このころから、欧州車や高級車を中心に紹介する、完成によるインプレッションを行う、イメージ優先の環境映像に近い編集、そして古谷による淡々としつつもエスプリの利いたナレーションという現在の構成が確立された。第二期の一時期に限り何人か女性アシスタントが存在し、そのうちの一人はあのときめきメモリアルの片桐彩子を演じた川口雅代である。
また、海外でのモーターショーやレースの紹介や欧州車のインプレッションなどの海外ロケ、時にはダンプカー、自衛隊車両のインプレッションといった企画もされた。特に 変わり種な車が登場する回は松任谷はあまり得意なジャンルではないのか、何度か扱う回では冒頭あたりで『またか』といった感じの苦笑混じりになる事もあった。特に自衛隊車両の回には演習場という場所が場所だけにいつもとは明らかに場違いによる違和感を隠しきれてはいなかった。また、90式戦車(の後部)をフェラーリ・テスタロッサに例える珍言まで飛び出す始末。
『これはこれでアリだと思いますよ』とネタにされやすい予定調和な締め方は大体このあたりの頃である。近年では見かける事のないものとなった。
松任谷正隆と田辺憲一の二人でセットの印象が強いが、田辺憲一が出演していない回も多い。スタッフクレジットではナビゲーターは松任谷正隆、スーパーバイザーは田辺憲一と分かれて表記されている。
しかしスポンサーの撤退、ネット局の縮小により、2001年3月で放送は終了する。
2001年10月にテレビ朝日以外の一部ネット局、独立U局からの放送として再開、2002年4月からはBS朝日でも放送を開始、2005年からはBS朝日での制作に切り替わる。BS朝日の制作になってからハイビジョンでの放送を開始。
番組内容は縮小され、海外ロケはなし、インプレッションも箱根のターンパイクなど一部の場所に限定して行われるようになった。それでも基本的な構成はなるべく変えないよう配慮されている。これが第三期であり現在に至る。OP曲は『The last run』。
一方で新スポンサーの意向でクリーンディーゼル車、水素自動車を取り上げることもある。
メモワールとして過去放送分を再編集した回もある。
パロディ
独特の内容を持つ番組であるため、パロディやオマージュをされることも多い。特にこと細かいところのスペックまで紹介する傾向がある番組ゆえ、パロディにはそれを再現する傾向が強い。
ニコニコ動画では、「洗車の入」氏による「ゲームグラフィックTV」(第1期は全公開、第2期はコミュニティ限定公開)が有名である。ちなみに『The Theme of Winner』と『The last run』をゲーム音源でアレンジした曲がいくつかニコニコにアップされているが大半がここに寄せられたものである。
一方で古谷徹のナレーションも、レースゲームの登場車両の紹介デモで真似をされる、あるいは古谷氏本人をそのまま起用することも少なくない。さらには「機動戦士ガンダム 戦士達の軌跡」では、登場モビルスーツをカーグラTV風に紹介するまでに至っている。
関連動画
関連項目
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