カービィのエアライドとは、2003年7月11日に任天堂から発売されたゲームキューブ用ゲームソフト。 略称はエアライドなど。
概要
カービィのエアライド | |
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | アクションレース |
対応機種 | ゲームキューブ Wii |
開発元 | HAL研究所 |
発売元 | 任天堂 |
発売日 | 2003年7月11日 |
価格 | 5,800円 |
対応年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
その他 | |
ゲームソフトテンプレート |
カービィシリーズにおいて唯一、レースゲームでありGCをプラットフォームとするソフト。
ちょうどアニメカービィが放送されていた頃で、アニメ版に用いられていたBGMもよく登場する。そのほか、シリーズの例に漏れずオリジナルのBGMについても定評がある。
ちなみにNINTENDO64の頃から同名のゲームが開発されていたが、幾度と延期になり没になった過去を持つ(もちろん当時とは内容が全く異なっており本作とは無関係である)。カービィシリーズ生みの親と言われている桜井政博がHAL研究所在籍中に最後に手がけた作品でもある(『鏡の大迷宮』では途中からフリーでの参加となっている)。同時に現在のカービィシリーズをまとめる立場にある熊崎信也がデザイナーとして初めて参加したタイトルであり、生みの親と現カービィのリーダーが同時に開発現場に存在した唯一のゲームでもある(厳密には前年に発売された『夢の泉デラックス』で通信デバッグも担当していた)。
エアライド、ウエライド、シティトライアルというルールの異なる3つのゲームモードが存在する。
カービィシリーズとしての特徴として、操作が非常にシンプルでわかりやすい。
そのため、レースゲーム初心者でも簡単に慣れる事が出来る。
プレイヤーはキャラではなくマシンを選択する。エアライドマシンはどれも非常に個性的で人気が高い。
決められた課題をこなす事で隠し要素を解放していくクリアチェッカーも大きな特徴であり、「X」以後のスマブラシリーズにも採用されている。
分かりやすい操作性と奥が深いシステムから中毒になるプレイヤーが続出し、外伝カービィの中でも特に人気が高い傑作である。
GC作品の中でも特に中古価格が高騰している上に入手困難な為、中古屋で見つけたら迷わず買うべし。
マシンから降りている間はカービィを直接操作することができ、吸い込みはできないが高いところへはホバリングもできる。派生作品では2017年発売の「カービィのすいこみ大作戦」、本編作品では2022年発売の「星のカービィ ディスカバリー」が発売されるまでの約19年間、本作が3D空間上で生身のカービィを360度走り回らせることが出来る唯一のゲームだった。レースゲームゆえに制約は大きいが……
桜井が2023年1月にYoutubeへ投稿した動画「カービィのエアライド【企画コンセプト】」によれば、本作を開発するきっかけは2001年にアニメ版が放送を開始するにあたってゲームの製品群も必要になったからとのこと。レースゲームを選んだ理由も本編シリーズを開発するより時間がかからないからという理由であった。当時の桜井はグラフィックやサウンドを含むほぼ全てを監修する立場で、開発現場は他の人に任せていたのだが、「任せてから1年以上経ってもワープスター1つもろくに動いていない」というとんでもない状況になっていたらしく、プログラマーの要望もあって急遽ディレクターとして現場に復帰、ゲームの仕様を見直してわずか3か月半で完成させたというなかなかにぶっ飛んだ経緯がある。
操作方法
操作方法は他のレースゲームとは異なり非常にシンプル。
基本的にAボタンと左スティックしか使用しない。Aボタンは『プッシュ(カービィが機体を地面に押しつけ、減速する)』+『チャージ(プッシュに伴ってゲージが溜まり、ボタンを離すと小さく加速する)』を行う他、コピー能力やアイテムの使用など複数の用途が纏められている。
スティックは素早く左右に倒すことで『クイックスピン』となり、これで敵を吹っ飛ばしたり障害物を壊すことができる。ボタンとスティックの組み合わせによっていわゆるドリフトも可能。Aボタン操作はL(orR)ボタンでも有効なため左手のみで操作することもできる。
ゲームモード
このゲームではそれぞれ全く違うルールの、3種類のモードが用意されている。
基本的にカービィが搭乗する数種類のエアライドマシンを操作するが、一部では他のキャラクターも操作できる。クリアチェッカーの達成には単に走行・完走するだけでなく、敵を倒すことも重要になったりする。
エアライド
従来のレースゲームを踏襲した立体的なコースで順位、タイムを競う。使用マシンによっては飛行テクニックが問われる場面も。コース上にいるザコ敵を倒したり相手プレイヤーの真後ろにつくと若干スピードが上がる(『スタースリップ』)ほか、吸い込みによってコピー能力を得ることが可能。登場するエアライドマシンはどれもスペック・外見ともに個性的であり、条件を満たすと上記のとおりカービィ以外のキャラクターも使用が可能となる。
以下に代表的な要素を示す。ほとんどのマシンとコピー能力はシティトライアルに共通する。
エアライドマシン
カービィが搭乗するマシン達。細かなギミックが仕込まれているものも多い。
- 『ワープスター』
カービィシリーズお馴染みの顔。いわゆるオールラウンダーであり、どんなコースもそつなく走破できる。今作ではレースマシンという体裁をとっていることもあり、機体後方には推進器と思しきディテールが追加されている。 - 『ウイングスター』:
翼を広げた鳥のような外見を持つ。
その特性は当然飛行能力にあり、三次元的なレースが展開される本作を代表するマシンの一つである。空中では最高に優れており浮いてしまえば比較的優位に立てるものの、地上での立ち回りは苦手の為、マシンの真価を発揮するには常に飛行する必要がある。 - 『ワゴンスター』:
「颱」、「昊」と書かれた桃色の箱型のエアライドマシン。
チャージが出来ないものの操作性は良好。高水準とされているステータスだが、実際はワープスターに毛が生えた程度である。
扱いやすさを重視した上で用途別に取り扱いたい。
悲しい事にタイムアタックやフリーランの累計タイムがあのレックスウィリーに逆転されてしまい、エアライドモードでは3弱の仲間入りを果たしてしまったとの事(2022年現在)。発売から19年目にしてまさかの事態である。 - 『デビルスター』:
攻撃力が高いが、その反面体力が少ない。しかし高めの飛行能力や走行性能も備えている。
そのスペックによりシティトライアルで猛威をふるうマシンの一つ。操作しやすいマシンと思われがちだが、実際は特殊走法が非常に多く、全マシンでも随一の難易度を誇るマシンである。 - 『フォーミュラスター』:
トップクラスの最高速度とワーストクラスのステータスを合わせ持つマシン。
一度最高速に乗ればそのまま最高速が維持されるので、難易度は高いものの、サンドーラを除いた全てのコースで好タイムを叩き出すことが出来る。
シティトライアルでは低い能力を補う事が出来る為、比較的操作しやすくなる…が、成長率が他のマシンに比べると非常に悪く、初期性能もシティには不向きのため、突き詰めるとどんな状況においても他のマシンの劣化になりがちとの結論が出てしまっており、残念ながらシティトライアル最弱と言われている。 - 『ヘビースター』:
「厳ついエンジンを積んだワープスター」的な様相を呈する。Aボタンによるチャージ操作によって「燃料」代わりのゲージをを溜めてそれを消費しながら走行する。逆にそうしなければ少しも進まず、要所要所でチャージを行わなければならない。
通常走行の時点で難易度が高い上、ほんの少しの操作の違いで大きくタイムに差が出てしまう為、デビル、スクーターと並ぶ本作屈指の高難易度マシンとされている。
基本的にレース中のヤクものを駆使する頭脳的なプレイが求められる機体でもある。
見た目に反してダメージによって非常に怯みやすく、ハメられやすいという欠点がある。 - 『ロケットスター』:
こちらもチャージによって真価を発揮。チャージを行うことで機体後方にあるバルーン状のパーツが膨らみ、限界まで溜めた上で解放すると驚異的なスピードでマシンが吹っ飛んでいく。
このチャージダッシュがどう見てもおかしい性能を持ち、ダッシュパネルによる加速も非常に高く、旋回力や飛行力などと言ったステータスも優秀な為、エアライドモードでは4強に数えられるマシンの一つ。
その異常さは、発売後10年間もの間タイムアタック、フリーランにおける最速の座を譲らなかった程。
現在ではウィリースクーターに最速の座を譲っている。 - 『ルインズスター』:
一瞬で最高速に達する加速力と、チャージして一旦停止しないと方向転換ができないという特徴を持つ変わり種。効率よく曲がることでほぼ最高速度を維持しながら走行できる。
シティトライアルではアイテムが非常に回収しやすい事、どのイベントでも無難に素早くこなせる事、ステータスの強化幅が非常に高い事などからシティ最強と名高いエアライドマシン。 - 『スリックスター』:
全体的に高水準な能力を持つが、特筆すべきはその滑りやすさ。プッシュによる制動力がほとんどなく、スティックを倒しても進行方向がそのままに自機の向きが変わる。チャージ後の小加速時に自機の向いている方へ方向転換する。その特徴故ファンからの愛称は「石鹸」。
どれだけ速度が高くても横を向けばそのままの速度を維持するという色々とおかしい特殊走法を持ち、
エアライドモードでは4強に位置する。特殊走法が非常に多く、透明感のある走行音も相まって美しい変態と称される事も。 - 『ジェットスター』:
エアライドモードでは4強の一角。
特殊走法「ジェットダッシュ」はこのマシンの代名詞である。
空中に飛び出す際に大きく加速するマシン。最高速度、チャージ以外のステータスは比較的高水準。 - 『ターボスター』:
二つの独立した浮遊式推進器とスポーツカー風のデザインが光る。耐久力以外のステータスがかなりの高水準だが旋回性能に独特のクセがあり、その旋回時でないとチャージが溜まりにくい特徴もあるため、使いこなすのは難しい。
イメージとしてはドリフトで効果を発揮する性能。いわゆる峠の様な急カーブの多いところで効果を発揮する。 - 『ウィリーバイク』:
シリーズに敵として登場する『ウィリー』そのものに乗ってコースを走るバイクタイプのマシン。常にマシンが地面に接しているため悪路の影響をモロに受けたり、ギミックパネルを余計な操作無しに踏める(踏んでしまう)。コース上のザコ的を倒した時の加速度が大きかったり、段差を抜ける際には一時的かつ直線的に大きな加速を行う高いジャンプ力をもつ。当然ながら空中での操作性は無いに等しい。 - 『ウィリースクーター』:
小さなスクーター風のウィリー。通常の走行では他のマシンに置いて行かれてしまうが、軽量級絵に加速や旋回に秀でる。
その真価は回転して壁にめり込む事で加速する事ジャンプのスピードとレールの速さにある。例に漏れずやはり変態走法を使いこなすエアライドマシン、というか他のマシンが可愛く見える程の変態である。
長い研究が実り、現在ではエアライドモード最強のマシンに君臨している。アニメカービィに出演したことがあり、その際はカービィが搭乗してレースに出場した。 - 『レックスウィリー』:
重量級バイク。見た目に違わず鈍重で高い防御力と攻撃力、加えて最高速度を持つ。強みと弱みが分かりやすいマシンだが難易度が非常に高いバトルに特化している性能。
長所と短所が致命的に噛み合っておらず、バトル特化とある通り、レースでは3弱の一つに数えられていた…が、現在では熱心なプレイヤーの最適化によってタイムアタックではなんとかワースト3から脱出を果たした模様。あまりの貧弱っぷりから「レックソ」と呼ばれているが、シティにおいてはデスマッチなど、長所が活かせるごく一部の場合は普通に活躍出来る。
これらの内、ウィングスター・ロケットスター・フォーミュラスター・デビルスターがアニメで敵のマシンとして登場する(メタナイト曰く元は星の戦士の所有物らしい)。乗り手がザコとはいえ損傷したワープスターに乗るカービィを追い詰めるものの、カービィは相手のマシンを乗り換えながら戦っている。その後、最後に乗り換えたウィングスターで敵の本拠地に突入するものの、このマシンも失ってしまう。デビルスターだけは一度もカービィが乗ることなく破壊された。
その他の参加キャラクター
隠れキャラといった風体ではないためここにて解説(上記のマシンもほとんどクリアチェッカーによる出現である)。
- 『メタナイト』:
エアライドマシンに代わり、自身の翼でレースに参加する。高い加速力と安定した速度性能を発揮し、近付く敵をギャラクシアでバッサバッサと切り捨てる。丁度カービィの『ウイング』と『ソード』を合わせたような格好である。
…のだが、性能が軒並み低く、ウィングから走行性能が大きく劣化しており、攻撃力も低いので文句無しの最弱として扱われている。
更に操作難易度も非常に高く、上級者でも扱い難いという救いようの無い性能をしている。
その性能の低さは最早ネタとして扱われており、スマブラXの凶悪さはエアライドの雑魚さの反動があるのでは無いかと言われているとかいないとか。
もちろん3弱である。
シティトライアル内のドライブモードでも使用可能。 - 『デデデ大王』:
カービィが乗るウィリーより凶暴そうなウィリーバイク・デデデカスタムに跨り参戦。使用感はレックスウィリーに近い。
が、こちらもやはり性能が低く、レックスの長所を潰してわずかに旋回性能が上がったような性能のためお察し状態である。
やはり3弱である。
カービィのソード能力やメタナイトと同じく、持ち前のハンマーを使いオートで攻撃を行う能力を持つ。マシンが破壊された際にはうつ伏せでコース上に寝込んでしまい、幾度となく轢き逃げされるその姿はなんとも愛くるしい。
コピー能力
ザコ敵に近付いてAボタンを押すとカービィが敵を吸い込み、一定時間コピー能力を得ることができる。
- 『ソード』:
ソードナイトを吸い込むことで得られる。とにかく近付く敵を自動的に斬りまくる、攻撃性能の高いコピー能力。 - 『ニードル』:
Aボタンを押すことで帽子の針が伸び周囲の敵を攻撃する。ソードと比べると攻撃範囲が狭く使い勝手は悪いが、ボタン操作に対するレスポンスが早く後ろの敵に攻撃が届く点によって差別化が図られている。 - 『ボム』:
一発限りの大技。Aボタンを押すことによって専用のゲージが溜まり、多く溜める程カービィが爆弾を遠くへ投げる。 - 『プラズマ』:
レバガチャによって専用のゲージが溜まり、それにつれて打ち出す雷撃が変化する。高速かつ高い追尾性能の光の槍や三本の矢による広範囲射撃など、エアライドとシティトライアルのどちらにおいても高い攻撃性能を発揮する。 - 『マイク』:
周囲の大気に一瞬で歌声とダメージをまき散らす。ザコ敵は死ぬ。即発動かつ1回使い切り。 - 『トルネイド』:
クイックスピンがより広範囲に当たるようになり、敵が高くまで吹っ飛ぶようになる。能力を取得した瞬間にもダメージ判定が広範囲に発動するため混戦時での奇襲性に富んでいる。 - 『ファイア』:
一定時間コース上に残り続ける小さな炎を進行方向上に撃ち出す。踏んだ敵はダメージを受ける。 - 『フリーズ』:
Aボタンによって相手を氷漬けにする冷気をまき散らす。判定は大きいが発生が遅く、クリーンヒットさせなければ威力も低いため扱いづらいが、凍った敵は大きく弾かれ、短い間、操作が効かなくなる。 - 『ウイング』:
幾つか存在する走行型能力の一つで、発動している間はマシンが消失し、代わりにカービィがメタナイトのように翼で飛行する。チャージは出来ない。高加速で40~48km/hほどの速度域で、使用マシンによって有難味が違ってくる。 - 『ホイール』:
ウイングと同じく、カービィが自走する能力。自身がホイールとなり疾走する使用感・特性は『ウィリー』そのものだが、何もしなくてもぶつかった敵を倒せる。勿論飛行能力はない。こちらも平均以上の性能はあるが、尖った性能の使用マシンだと遅くなる事も。シティトライアルでは、ホイール解除後に少しだけ体力が回復する。 - 『スリープ』:
能力…というよりはお邪魔キャラのような存在。レバガチャによって回復するまで自カービィが寝てしまいあらゆる操作が効かなくなるが、その間に近付いてきた相手カービィもスリープ状態にする。デデデにも有効。
レースステージ
コースによって周回回数が決まっているが『プランテス』のみ3周で他はすべて2周。それぞれに隠しBGMとして過去作品のアレンジが用いられている。詳しくは各コースの記事へどうぞ。
- 『プランテス』: (裏BGM:はるかぜとともに) 全長:260.6m
草花が生い茂る野原が舞台のステージ。かなりベーシックで短い走路だが加速パネルにレール、飛行のきっかけとなる段差など本作の基本的な要素が盛り込まれている。
- 『ヴァレリオン』: (裏BGM:夢の泉の物語 森ステージ) 全長:877.8m
谷を渡るつり橋や炭鉱のレール、激流下りなど起伏の激しい岩山を想起させるステージ。体力ありのルールにおいては落ちただけでゲームオーバーとなる場所もあるため注意が必要。
- 『サンドーラ』: (裏BGM:格闘王への道) 全長:571.0m
砂漠がモチーフということで、流砂や不思議な仕掛けが隠された遺跡などそれらしいギミックが点在する。幾つかショートカットが用意されているので対CPU戦においては優位に立ちやすい。
後にDSソフト「あつめて!カービィ」に「よるのさばく」と言う曲名で表BGMが収録された。
- 『コルダ』: (裏BGM:レインボーリゾート) 全長:791.3m
幻想的な氷の世界をひた走る。走路のほとんどが氷に覆われているため滑りやすく、ウィリー系のマシンは苦戦を強いられる。触れると燃えてしまうレーザーなど近未来的な仕掛けも登場する。
後にDSソフト「あつめて!カービィ」に「こおりのせかい」と言う曲名で表BGMが収録された。
- 『マグヒート』: (裏BGM:メタナイトの逆襲2) 全長:785.1m
そこかしこにマグマが流れる、火山の火口内のようなステージ。マシンや分岐点の選択によってコースの進み方が変わってくるのが特徴。表BGMはアニメカービィに逆輸入され使用された経歴がある。
後にDSソフト「あつめて!カービィ」に「しゃくねつじごく」と言う曲名で表BGMが収録された。
- 『アイルーン』: (裏BGM:SDX初心者の部屋) 全長:856.8m
ファンタジーチックな空の上のステージ。こちらも進み方の変わる分岐点が多く、走る度に違った楽しみ方ができる。最後の大掛かりなレール走行に合わせて盛り上がるBGMは必聴。
- 『スチールオーガン』: (裏BGM:メタナイトの逆襲 戦艦ハルバード) 全長:638.8m
工場のような研究所のような謎の施設が舞台。プレイヤーの足止めをする仕掛けやヘアピンカーブが他のステージに比べて多いため安定したタイムを出すのは難しい。
表BGMで聞こえるお経のような声はDelay Lamaによるものとされる。
- 『チェックナイト』: (裏BGM:グリーングリーンズ) 全長:1158.5m
上層と下層に分けられた2層構造が特徴のステージ。名前通りところどころにチェック模様があしらわれている。流れるBGMはどちらもコアなカービィファンにはたまらない二品。
- 『ギャラックス』: (裏BGM:夢の泉) 全長:785.9m
宇宙のような空間に浮かぶステージ。ストレートが多くそこで差が付きやすいため、遅めのマシンは如何に相手の後ろにつきコピー能力を使いこなすかが重要となる。敵キャラはおらず、コース上に配置されたコピールーレットを使う。
ウエライド
ほぼ平面のコースを上から見下ろした状態でレースを競う。
ザコ敵とコピー能力が登場しない代わりにアイテムを取ることでパワーアップしたり、相手プレイヤーを攻撃して妨害することができる。エアライドモードに比べるとコース上のギミックが多く、密度も高いため油断していると相手にあっさりと逆転を許してしまうことも。マシンが自動で前進し、Aボタンによってプッシュ+チャージを行うという操作概念は同じ。
使用マシンはそれぞれ操作方法の違う2種類が用意されている。
- 『フリースター』:
スティックを傾けた方向に進むマシン。さながらイライラ棒のような感覚でカービィを走らせることになる。直感的ではあるが、スティックを全方向に倒す分操作量も多くなるため、「他のモードと異なる操作感覚を持つ」という面はハンドルスターよりも強い。 - 『ハンドルスター』:
スティックを左右に傾けることで機体が旋回する。フリースターと比べるとスティックの操作量は少ないが、例えば「カービィが手前側を向いている場合、左方向に曲がりたければスティックは右に入力する」といったことが起こるため、フリースターとは異なる操作スキルが必要となる。バイオハザードが好きならこっちのほうが楽かも。
なお、走行性能はどちらも一緒。
レースステージ
コースによって周回回数が決まっており、いくつかは『エアライド』のステージと対応した特徴を持つ。
- 『草』: (裏BGM:スカイハイ) 7周
プランテスに対応したステージだがコースは直線的でなく歪曲的。それぞれのカーブ上に加速パネルが設置されているため、これを使ってS字カーブを高速で切り抜けられる。
- 『水』: (裏BGM:フロートアイランズ) 5周
対応ステージはヴァレリオン。コーナリングテクニックが問われるヘアピンカーブの連続で難易度は高め。本作中でもカブー(のようなもの)が登場する数少ないステージ。 - 『砂』: (裏BGM:星のカービィ64 ホロビタスター/コレカラスター第1ステージ) 7周
サンドーラに対応。飲み込まれると大幅なタイムロスになるアリジゴクや一定時間ごとに復活と陥落を繰り返す石橋など、運と実力が試されるウエライドの縮図のようなステージである。 - 『空』: (裏BGM:メタナイトの逆襲 マップ) 7周
空に浮かんだステージであるが、アイルーンとチェックナイト両方の特徴を持っている。ハンドリングに影響を及ぼす回転床やジャンプ台などによってスムーズに走るには腕が試される。 - 『鉄』: (裏BGM:やきいもシューティング) 5周
スチールオーガンに対応していると思われるが、あちらとは違い武骨な工場を模したステージ。走路上で回転する歯車によって走行を邪魔されたり、横殴りの強風が吹き付けてマシンが加速したりする。 - 『炎』: (裏BGM:SDX VSデデデ) 6周
マグヒートのような火山風ステージ。あちらではマグマによる自機への影響は無かったが、こちらではAボタン操作で踏みつけるとダメージを受けてしまう。何箇所かで時おり吹きだす蒸気によってショートカットができる。 - 『光』: (裏BGM:星のカービィ64 中ボス戦) 6周
ギャラックスの趣を受け継ぐ、宇宙的で煌びやかなステージ。ウエライド中では唯一レールが登場する。レールは一定時間ごとに出現と消失を繰り返すため扱いは難しいが、上手く用いれば逆転の一手となる。
シティトライアル
広大な箱庭状マップが舞台。シティに散らばる強化アイテムを取得してマシンの性能を向上させたり、時おり出現する他のマシンに乗り換えながら最後に行われるミニゲームに挑む。
マシンにはそれぞれ体力が設定されており、相手プレイヤーの攻撃などによって体力が無くなると集めたアイテムの大半をまき散らしながらマシンが大破してしまう。これはゲームオーバーではなく、他の空車状態のマシンに乗り込むことで復帰できる。マシンが無い状態のカービィが攻撃を受けてもアイテムを出してしまうため早めの復帰が大事。
何かとお騒がせなイベント(トラブル)が発生するほか、その際にアニメ版のBGMがよく登場するモードでもある。画面インターフェースはエアライドモードと同じ。塔のような建物のてっぺんに花が咲いていたり、地下にシティの模型が飾ってあったりと開発スタッフの遊び心を感じる箇所も。
ゲーム開始時に乗っているのはこの『ライトスター』。ブレーキが効きやすくアイテムの収集がしやすい特徴を持つ。初期マシンということもあってか基本的な能力は軒並み低いものの、強化の仕方によっては馬鹿にできない強さになることも。搭乗するマシンが破壊されたままタイムアップを迎えるとこのマシンでミニゲームを戦うことになる。
シティ上には強化アイテムの他にマシンも出現し好みに応じて乗り換えることができる。しかしそのマシンの特性から外れた能力値を強化していると、乗り込んだ際に集めた強化アイテムがいくらか吐き出されてしまうため注意。再び回収することも可能だが、横取りされる可能性も大いにありうる。
最後に行われるミニゲームは以下の通り。どれが行われるかはシティ内でアナウンスされるの曖昧なヒントによってしか開示されず、たまに外れることもあるため、全体的にプレイヤーの運も試される。
- 『デスマッチ』:
プレイヤー同士で様々なコピー能力・攻撃アイテムを駆使するガチンコバトル。復活制で、制限時間中に相手を倒した数を競う。
全5ステージあり、その内4と5についてはシティの一画が用いられる。 - 『エアグライダー』:
幾つかある飛行系ミニゲームのひとつで、エアグライダーはどれだけ長い距離を飛べるかを競うもの。
ダッシュパネル付きの水平なジャンプ台から飛び立ち、着地までの距離がcm単位で測定される。 - 『ハイジャンプ』:
こちらはエアグライダーの上昇高度版。とあるマシンの独り勝ちになるのはお約束。
ジャンプ台は上向きになっており、最高高度がm単位で測定される。上昇しきった後すぐ着陸出来るよう、一定間隔で上にすり抜けられる地面が何層も重なっている。
2回勝負で、高く飛べた方の記録で競う。 - 『ポイントストライク』:
自機をダーツの矢に見立て、マシンが当たったパネルの合計得点を競う。文字通りマシンが「刺さる」。すべてのパネルは早い者勝ちであり後続は0点となってしまう為、飛行能力の高いマシンが有利な一方でジャンプ時にかっ飛ぶウィリーが思わぬ大金星を上げることも。
2回勝負。パーフェクトは200点だが、100点のパネルには開閉を繰り返すシャッターが付いているので一筋縄ではいかない。 - 『VSデデデ』:
巨大で高耐久力なデデデ大王にプレイヤー総出で挑む。動きは遅いもののデデデの攻撃力は高いため、油断するとあっという間に脱落してしまう。仲間割れも可。
デデデを倒した時間がリタイア者を除く全員の記録となるが、制限時間以内に倒せないと全員リタイア扱いとなる。
デデデの能力値は元々の能力値とカービィ達の能力値を合わせたものになるので、シティで強化をすればするほどデデデも強化される。強化しすぎると防御力が上がりすぎて無敵化し、撃破不可能になることがあるため注意。 - 『バトルロイヤル』:
無限に出現するザコ敵を倒し続ける。敵が増えたデスマッチのようなもの。ステージによってはやり込まなければ気付かないような穴場が稀によくある。
シンプルな広場の1と、広めで少し入り組んでる城の2がある。 - 『ゼロヨンアタック』:
長い直線状のコースにおける最速タイムを争う。コースによっては妨害ギミックもあるため注意。プレイヤーはゴールした後も自由に操作することができるため、1位でゴールすれば後続を撃破しに行くことも…。
ちなみにゼロヨンと銘打たれているが、その全長は400mではないばかりかコースによって異なる。
全4コース。 - 『シングルレース』:
エアライドモードでのコースで1周レース。マシンの育成状態によっては意味の分からない速さでコースを爆走することができる。鬼スペックを誇る伝説のマシンでエアライド上のコースをプレイできるのはこのモードのみとなる。
エアライドモードでの隠しコースを含めた全9コースが、このスタジアムでも揃う。
アイテムの中には低確率で出現する「伝説のエアライドマシン」のパーツがあり、これを揃えることで強力なマシンが完成する。もちろんこのパーツも取り合いできる。
- 『ドラグーン』:
伝説のエアライドマシンのうち白い方。地上でのスピードもさることながらとにかく飛行能力が高い。スマブラXにも登場。原作通りの強力なアイテム、あるいは「亜空の使者」でカービィがオイシイ場面を頂いたマシンとして大活躍。 - 『ハイドラ』:
伝説のエアライドマシンのうち黒い方。 自力では全く加速しない上にチャージにも時間がかかるが、ひとたび動き出せば圧倒的なスピードと凶悪な攻撃力でレースを支配する悪魔のようなマシン。
また、上記の他に好きなマシンに乗ってシティの遊覧走行ができるドライブというおまけ的モードも存在する。こちらは強化アイテムなどが登場せず、ただ単に走りまわることと攻撃しか行えない。制限時間とゴールが設定されていないため、カービィそのものや街の地形を使っていろいろな遊びを楽しむことができるかもしれない。
『ドライブ』専用のマシンとして『フライトワープスター』なるマシンも登場。名前の通り、頭一つ抜けた飛行性能をもつ。それ以外の性能はワープスターと大差の無い飛行練習機。
ピコカキコ
お絵カキコ
関連動画
TAS
関連コミュニティ
関連静画
関連項目
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- アニメカービィ
- 友情破壊ゲーム
- エアライド学会
- ペリー(ジェットの人)
- mari=o(フォーミュラの人)
- ○○のウエライド
- ゲームキューブ
- XLink Kai
- エアライド@走法まとめWiki
- Speedrider(エアライドモードのタイムアタック関連の世界記録が全て記録されているサイト。)
- エアライドもどき
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