カール自走臼砲とは、史上最大の自走砲である。
概要
第2次世界大戦期にナチスドイツで運用された自走砲である。設計及び製造はラインメタル社。
対要塞自走砲とでもいうべき兵器である。自走は可能であるが、これは主にその場で旋回して照準するために用いられ、長距離を移動する場合は鉄道を利用して運搬された。これらの点から自走砲よりもむしろ列車砲に近い兵器であり、実際に運用上も列車砲と同様の使われ方をしている。
実戦使用
前述の通り、対要塞砲として開発されたこの砲は本来は対仏戦の障壁とされるマジノ線向けの兵器だったが実戦配備前にフランスが降伏した事から実戦投入は東部戦線からとなり各地の要塞、重要な都市攻撃で使用されたが試作含めて6両では戦局を変えるどころか運用コストも合わず最終的には6両全てが敵への鹵獲を避けるために破壊されたが完全破壊には至らず半々の割合でアメリカ、旧ソビエトに鹵獲された。
アメリカの鹵獲分は現存していないがソビエトの鹵獲分は修復が行われた一両がモスクワ近郊のクビンカ博物館に展示されている。
諸元
カール自走臼砲 | |
全長 | 11.15m |
全幅 | 3.16 m |
全高 | 4.38 m |
重量 | 124 t |
最高速度 | 10km/h |
エンジン |
ダイムラー・ベンツMB503A 液冷V型12気筒ガソリンエンジン (580馬力) |
武装 | |
要員 |
21名 |
※クピンカ戦車博物館に収蔵されている車両のもの。この他に54㎝砲型も存在した。
関連作品
動画
静画
関連項目
- 5
- 0pt