ガサラキとは、1998年から翌年にかけて、テレビ大阪発テレビ東京系列で放送されたサンライズ制作のアニメーション作品である(全25話)。
荒い息使いに定評がある。
概要
監督は高橋良輔。副監督に谷口悟朗。『装甲騎兵ボトムズ』に見られる〈むせる描写〉をさらに徹底した現実感のある軍事、メカ描写が特徴の一つで、リアルロボットアニメの極北とも評される。
また、能楽を中心に中世日本、和の雰囲気を随所に盛り込んでいる。特に作品のサブタイトルに和歌が用いられている点は特徴的(季語が用いられてはいないため、厳密には狂歌)。
政治的、軍事的な掘り下げも現実世界をベースとしてロジカルに行われており、他のロボットアニメと一線を画す。序盤の展開は後のイラク戦争と見紛う流れだった。なお中盤以降は謎の国学者・西田先生の活躍が主役を食う。
その反面、アニメ作品としては娯楽性が著しく低いと評されることも多い。扱われたテーマ自体、日曜朝9時30分に放送する番組としては非常に難解であった。加えて、後半になるにつれて作品の局面を決定づけていくのが政治劇・外交劇となっていくことから、「ロボットアニメとしては地味」とも評される。これは高橋監督自ら認めており、番組終了後、「ロボットを活躍させなさすぎた」と語った。
その反省からか、この作品において副監督を務めた谷口悟朗が後に監督を務めた『コードギアス 反逆のルルーシュ』においては、4m級のリアルサイズロボットが登場するという点は共通させつつも、よりロボットアニメとしての格好よさを重視して作劇している。
登場メカについて
自衛隊(特務自衛隊)が使用する人型兵器はタクティカルアーマー(Tactical Armor ,TA)、敵対関係となる組織「シンボル」が使用する同様の兵器はメタルフェイク(Metal Fake ,MF)と呼ばれる。
- 17式TA「雷電」 … 主人公・豪和ユウシロウの所属する特務自衛隊第3実験中隊が使用するTA。
- 17式改TA「震電」 … 雷電の改良量産機。
- イシュタルMk-II … シンボルの使用するMF。
- 月光 … ゲーム版に登場する新型TA。
「メタルフェイク」の名称は模型用のもので作中では「フェイク」と呼ばれている。ちなみに「雷電」「震電」は模型ではそれぞれ「ライデンアーマー」「シンデンアーマー」という名称で発売された。
スタッフ・キャスト
スタッフ
役職名 | 担当名 |
---|---|
企画 | サンライズ |
原案 | 矢立肇 高橋良輔 |
シリーズ構成 | 野崎透 |
監督 | 高橋良輔 |
助監督 | 谷口悟朗 |
キャラクターデザイン | 村瀬修功 |
ゲストキャラクターデザイン | 山形厚史 |
メカニックデザイン | 出渕裕 荒牧伸志 |
企画プロデューサー | 小林真一郎 池口和彦 |
美術監督 | 池田繁美 |
色彩設計 | 岩沢れい子 |
撮影監督 | 土岐浩司 |
編集 | 鶴渕友彰 |
音響監督 | 浦上靖夫 |
音楽 | 蓜島邦明 |
音楽プロデューサー | 桜井裕子 |
サウンドコンセプト | ALP |
音楽協力 | テレビ東京ミュージック |
製作協力 | バンダイビジュアル |
プロデューサー | 金岡英司(テレビ大阪) 高城一典(読売広告社) 古澤文邦(サンライズ) 小池経利(バンダイビジュアル) |
制作 | テレビ大阪 読売広告社 サンライズ |
キャスト
キャラ名 | 読み | 担当声優 |
---|---|---|
豪和ユウシロウ | ごうわ ゆうしろう | 檜山修之 |
豪和一清 | ごうわ かずきよ | 高田祐司 |
豪和清継 | ごうわ きよつぐ | 速水奨 |
豪和清春 | ごうわ きよはる | 千葉一伸 |
豪和乃三郎 | ごうわ だいさぶろう | 小山武宏 |
豪和美鈴 | ごうわ みすず | こおろぎさとみ |
豪和雪乃 | ごうわ ゆきの | 藤木聖子 |
空知 | そらち | 秋元羊介 |
速川保 | はやかわ たもつ | 安井邦彦 |
徳大寺琢磨 | とくだいじ たくま | 中田和宏 |
鏑木かほる | かぶらぎ かほる | 日高奈留美 |
高山臨巳 | たかやま のぞみ | 菅原淳一 |
安宅燐 | あたか りん | 高山みなみ |
北沢淳 | きたざわ じゅん | 岩永哲哉 |
村井沙生 | むらい すなお | 丹下桜 |
陶見卓郎 | すえみ たくろう | 林延年 |
広川顕郎 | ひろかわ あきお | 拡森信吾 |
西田啓 | にしだ ひらく | 岸野幸正 |
ファントム | 宮崎一成 | |
メス | 徳弘夏生 | |
ミハル | 金月真美 |
主題歌
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関連項目
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