ガンダム試作0号機(RX-78GP00)とは、「電撃ホビーマガジン」2002年6月号に掲載された公式外伝『機動戦士ガンダム ファントム・ブレット』に登場するモビルスーツである。
機体設定
一年戦争後、地球連邦軍は疲弊した軍の再建計画を推し進めた。この計画では旧来の大艦巨砲主義に絡めれられる多数の大型宇宙戦艦の開発と、一年戦争期における主役となった機動兵器モビルスーツの配備計画が並行して進んだと言われている。
戦後の兵器関連企業の吸収合併で急速に肥大化したアナハイム・エレクトロニクス社は、連邦からMS共同開発を持ちかけられた。この計画を受けて社内で連邦軍のフラッグシップとなる伝説的モビルスーツ「RX-78-2」に着眼し、これをバージョンアップさせる「ガンダム開発計画」に昇華させたという。
計画で開発されたガンダムタイプはGPシリーズと呼ばれ、グリプス戦役時の第2世代、第3世代機にも匹敵する性能を有していたとされる。
(GPシリーズの機体名はいずれも花に由来し、ブロッサムの名で親しまれる本機は花、開花を意味する)
開発はアナハイム先進開発事業部「クラブ・ワークス」。その中で本機は万能を目指した。
RX-78の後期モデルやその量産機RX-81「ジーライン」等で見られるコア・ブロックの撤廃理由だが、現場レベルで不要と判断されたり、量産に適さない構造であったり…そもそもコア・ブロック自体が試作機のデータ収集用としての意味合いも強かった事が理由に挙がる。 時代に逆行する形となるが、開発チームはRX-78-2の改良機としてそのコア・ブロックを復活させたのだった。ただしコア・ファイターではなく、その純粋な改良機コア・ブースターに着目した開発チームはコア・ブースターⅡを新規に開発し、ブロッサムのコア・ブロックに採用した。
コア・ブースターはコア・ファイターと比較して大型で、通常MSサイズのコア・ブロックに適さない。そのためブロッサムのコア・ブロックは通常の縦に収納される方式ではなく、横に差し込む形で機体とドッキングしている。従来のバーティカル・イン・ザ・ボディ方式は、こうした横にスライドするホリゾンタル・イン・ザ・ボディ方式に刷新されたことにより露出したスラスターを推進に利用出来るようになった。
コア・ブロックのスラスターを利用可能にした画期的な構造は、何より技術的躍進に一役買ったらしい。
しかし、不釣り合いな構造は機体の姿勢制御に悪影響を与えてしまっている。 機体バランスを著しく損ねた結果、テストパイロットであるジャック・ベアードをして「バッタかよ」と揶揄されたくらい扱いが困難。後に作られた試作1号機ではコア・ファイター(Ⅱ)への回帰を図っている。
装備
万能化しており、左肩部のMPIWS(Minovsky-Particles Interference-Wave Searcher)、右肩部マウントの大型ビームライフルなど当時の実験的兵装を装備している。しかしこのような多機能化はパイロットに負担がかかるというか扱いが極めて困難であったため、本機での反省点を踏まえ機能を単一化してそれぞれ分担する方針に変更し、機能ごとに特化させた機体を設計することになった。
高機動化を目指し、過剰なほどのバーニアスラスターを各部に装備。他、ドラム・フレームに保持用サブアームと接続することで様々な装備をマウントする。
- 「大型ビームライフル」
連射はきかないがビームライフルとしては最高クラスの破壊力と長射程を誇る。ただしエネルギーCAPを採用していない為、エネルギーチャージに時間を要する。 - 「MPIWS」
Minovsky-Particles Interference-Wave Searcher(ミノフスキー粒子干渉波検索装置)の事。ブロッサムのどこに目を引かれると言えば、この左肩部レドーム状高性能センサーだろう。
導電性の物質によってミノフスキー粒子の立体格子構造が乱れるが、この時ミノフスキー粒子干渉波と呼ばれる濃度変化や干渉波形が生じる。MPIWSはこれを利用して、導電性の物質の位置と大きさを大まかにだが特定出来るようにするセンサーである。しかしダミーやデブリと見分けが付かないケースも多く、ブロッサムのMPIWSに至っては不具合も発生しており、御世辞にも信頼性が高いとは言い難かった。 - 「ビームガン」
ビームガンとビームサーペルの切り替えが可能な複合目的の新型。グリプス戦役時は多くが同一仕様であった。
本機はテスト中にジオン軍と遭遇し、最終的にムサイ級の残骸の下敷きになって大破している。ちなみにパイロットは脱出しており、この後もアナハイムで鹵獲したガンダムMk-Ⅱのデータ採りや、エゥーゴでアスナ・エルマリートの所属先の上官として割と活躍していたりする。しかし御咎めはなかったのだろうか、結構な損失だったと思うのだが…。
公式外伝
基本的にアニメ以外は非公式・準公式と割り切ってはいるが、中には「公式」として企画されたアニメ以外の作品も存在する。
ブロッサムはサンライズが関わった映像媒体へは未だ進出していないが、その出時は同時期に同誌で展開されていた公式外伝『AOZ』と同じサンライズ監修の公式外伝作品である。しかし暫く何の展開もされていなかった事もあって、別の意味で黒歴史に葬られたのかと思うくらい悲しい企画だった。
そんな不遇企画の転機となったのは恐らく00年代後半。各種ムック(ガンダム大全集やオフィシャルズ)で存在が触れられ、2012年には遂にゲーム「GジェネOW」に出演するなど、今までの不遇が嘘であったかのように各媒体に進出している。
模型媒体がデザインの初出であるガンダム試作4号機と同様、言うなれば0083-MSV的な立場の機体と認められつつあるようだ。
2016年に初めてコンバージ化・商品化された。ここまで来れば市販キットも望みたい所。
2023年にはロボット魂でのフィギュア化が発表されている。完全な形での立体化がようやく実現される見込みとなった。
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書籍
玩具
関連項目
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