ガンダム試作2号機とは『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する架空の兵器である。開発コードネームは「サイサリス」。サイサリスの元はホオズキ(花言葉は「偽り」)の属名"Physalis"から来ているのだが、これは本来なら英語読みで「ピサリス」、北欧では「フィサリス」「ファイサリス」と読まれる。マイナーな単語のため正しい発音が周知されておらず、自動翻訳、音声読み上げ機能を使った場合は「サイサリス」と発音されてしまう。「ガンダム開発計画」においてアナハイム・エレクトロニクスにより設計された。型式番号はRX-78GP02。パイロットはソロモンの悪夢ことアナベル・ガトー少佐。
概要
ガンダム開発計画については「ガンダム開発計画」及び「ガンダム試作3号機」の記事を参照。
ガンダム試作2号機には複数の武装バリエーションが想定されているが、ここでは当初の運用形態「GP02A」(アトミックバズーカ搭載型)と『戦場の絆』等で登場する「GP02 MLRS」(多連装ロケットシステム搭載型)、ビームバズーカ装備型について触れるものとする。
全般
- 両肩の巨大スラスター(フレキシブル・スラスター・バインダー)
戦略核の使用を想定しているため重装甲になってしまった上、背中に核弾頭の弾倉を備えるためスラスターを持たない試作2号機の機動力を補う。早い話が機敏なメタボ。 - 悪人面
扱うのがジオン軍かつ開発部署に旧ジオニックの技術者が多いということもあるのだろうか、他のガンダムタイプと比べるとなんか悪人な感じが否めない。
ちなみに、宇宙世紀の時系列における後の時代(ZZなど)でも悪人面ガンダムタイプ(サイコガンダムMk-IIなど)が登場し、そして多くの場合は主人公の敵が搭乗することが多いが、宇宙世紀以外まで視野を広げると、主人公のMSなのに悪人面なガンダムタイプもあったりする。 - 白兵戦能力
一撃離脱戦法を前提とした本機は通常の対MS戦を考慮した設計を為されておらず、ビームライフルなどの携行火器も搭載していない(ガトーが強奪した際にそれを持っていかなかっただけで、実際には用意されていたとする説もある)。
が、搭乗者の腕次第では頭部バルカン砲とビームサーベルだけでも白兵戦用MSとも張り合えるスペックを有する。ビームサーベルの出力を一時的に向上させる事も可能(反動でサーベルが破損してしまうが)。
アトミックバズーカ搭載型
- アトミックバズーカ
連邦軍艦隊に大打撃を与えるほどの威力を持つ戦術核爆弾(実際の威力は戦略核に相当する)を発射する。デラーズはこの兵器を南極条約を無視したものと非難した。また一歩間違えば大量殺戮兵器になり得るこの武器は、当時の地球連邦の腐敗を示す一つの要素として描かれている。
しかし、南極条約で禁止されているのは核兵器の使用であり、核兵器の装備そのものは違反ではない。むしろ実際に核を使用したマ・クベやデラーズなど、ジオン公国側のほうが南極条約を無視していると言える。
そしてそもそも、地球連邦政府は『一年戦争の終結と同時に南極条約は失効した』というスタンスであるため、政治的な問題はクリアしている、とも言える。 - 盾(ラジエーターシールド)
大型で頑丈そうに見えるが、実は弱点。……というかこいつが故障すると核が撃てない。
この盾はバズーカのバレルを保管する「入れ物」であり、かつ、核攻撃に耐えるための強制冷却システムを搭載している。冷却システムが壊れてしまうと核の爆風や熱に耐えることが出来なくなってしまう。
MLRS搭載型
ビームバズーカ装備型
- ビームバズーカ
アトミックバズーカ使用後の機体再利用案として考案されたビーム兵器。
大戦末期にザク用に開発された移動ビーム砲台“スキウレ”の砲身を流用する予定だったが、GP02がGP01fbとの戦闘により大破した為、実現は不可能になった。
本来はスーパーロボット大戦シリーズや『めぐりあい宇宙』などのゲーム作品オリジナルの武装である。
諸作品での活躍
スーパーロボット大戦シリーズ
高威力のMAP兵器、アトミックバズーカを装備しているうえ、パイロットのガトーも優れた能力を持つ。
更にビームライフルやビームバズーカなどのオリジナル武装を装備して居る事も多く、極めて厄介な敵として登場。
反面、友軍に参入されれば経験値や資金稼ぎに便利なユニットとなる。
ノイエ・ジールとの二択だったり、そもそも敵限定だったりと扱いも様々。
ガンダムvs.ガンダムNEXT(無印含む)
アトミックバズーカ搭載型が登場。パイロットはもちろんアナベル・ガトーでアシストはザメル。"メタボレンジャー"のメタボホワイトを担当する。(他には赤のサザビー、緑のハンマ・ハンマ、青のZZ、黒のヴァーチェがいる)
アトミックバズーカを搭載することを除けば、格闘機であり、射撃武器が乏しい。そのため、アシストのザメルが凄く役に立ってくれる。無印でも大概強かったがNEXTで更に強化。そのため、NEXTでは「ザメルが本体」なんて言われることも。
ちなみに今作の核は戦術核のためか、普通の盾でも防げるので安心してほしい。
- バナージ「タクヤがいればどんなMSか分かるのに」
重度のMSヲタのタクヤでもこれは知らないと思うぞ、バナージ君。ガンダム開発計画はデラーズ紛争ごともみ消されてるから。 - アスラン「核だと!?いったい何を考えてるんだ!」「忘れるものか。あの血のバレンタインを…」
イザーク「お前…核を使う気か。間違えてもプラントに向けて撃つなよ!」
C.E.70年2月14日に起き、ヤキン・ドゥーエ戦役の直接的なきっかけになった、核兵器による(プラント側の見解では)テロ「血のバレンタイン事件」。それに関連した発言である。
ガンダム戦記(PS3)
アトミックバズーカこそ使用できないが、装甲、出力など基本性能の高さはゲーム内トップクラス。
専用武器のMLRSも使い勝手が良く、携行火器を持たせる事も出来る。
また、核を使用しない為か、サイサリスシールド(ラジエーターシールド)は普通に盾として使用可能。
Gジェネシリーズ
作品によって異なるが、アトミックバズーカを極めて高威力のMAP兵器として使用できるのが特徴。
最新作の『GGENERATION GENESIS』では、アトミックバズーカ搭載型、MLRSビームバズーカ複合型の2機が使用可能。
アトミックバズーカ搭載型は、通常攻撃版とMAP兵器版、二種類のアトミックバズーカを使用できる。
共に威力は抜群だがEN消費が極めて高く、通常攻撃版の基礎命中率がかなり低いのが欠点(MAP兵器版は命中率100%)。
他の武装はビームサーベルとバルカンのみとほぼ飾りだが、本作から再び導入されたSFSと共に運用するとバランスを破壊する性能を持っている。
MLRS搭載型は長距離からMLRSによる支援攻撃を行えるほか、中距離戦ではビームバズーカも使用可能。
ビームサーベルによる格闘も無論可能な為、各距離に対応可能な武装を備えた、汎用性の高い機体となっている。
尚、ギャザービート系列ではアトミックバズーカはイベントのみで自軍での使用はできない。
戦場の絆
連邦側はMLRS搭載型、ジオン側はビームバズーカ装備型を使用可能。
流石にアトミックバズーカ装備型は登場していない。
MLRSは高い誘導性を有したミサイルをマルチロックオン斉射出来る為、敵陣の撹乱を得意とし、
ビームバズーカはチャージショットが使用可能、フルチャージなら敵MSを一撃で半壊させる事が可能である。
ギレンの野望シリーズ
アトミックバズーカを高火力、高命中率のMAP兵器として使用可能。敵密集地帯に撃ちこめば敵を一掃できるが、
大量の物資を消費してしまう上、外交やアライメントなどに悪影響を与えるデメリットも有する。
敵のエースパイロットが搭乗した機体にはMAP兵器が命中し辛い仕様もあり、使いどころを見極めねばならない。
エースパイロットが搭乗すれば、MAP兵器を使用せずとも高性能の白兵戦用MSとして活躍出来る。
しかし物資の消費が激しい為、拠点や補給ラインを考慮した戦術を取らねば真価を発揮出来ない。
関連動画
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関連項目
- 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
- アナベル・ガトー
- ガンダム開発計画
- ガンダム試作0号機
- ガンダム試作1号機
- ガンダム試作3号機
- ガンダム試作4号機
- ガンダムシリーズのMS・MAの一覧
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