ガンダムMk-Ⅳとは、ガンダムシリーズに登場するモビルスーツである。
概要
ガンダムMk-Ⅳは二つの機体が存在する。
前者は百式(デルタガンダム)からΖまでの、後者はガンダムMk-ⅢとガンダムMk-Ⅴまでの穴埋め目的の機体である。
有名なのは後者であり、SDのプラモデルも出ている。前者は書籍などで触れられることが滅多にないが、設定に無理があるわけでもなく、ムック『マスターアーカイブ Ζガンダム』では前者を上手くΖの開発系列に組み込んでいる(この本はサンライズ監修本だが恐らく非公式と思われる)。
ガンダムMk-Ⅳ B(ウィリアム・A・ブリッジマンの手記)
「ΖガンダムMk-ⅠA」と呼ばれるΖ最初期モデルと可変機「ガンダムMk-Ⅳ B」の記録。
AE社のテストパイロット「ウィリアム・A・ブリッジマン」の手記によるもので、公式記録はまた別に存在するらしい。
私がその“最終型”のテストパイロットに決まった時点で、すでにそれは月のアナハイムのモビルスーツ・プラントから軌道上のテスト・ベッド・ステーション“CR-1”に移されていた。
「形態はモビルアーマー(タイプⅢ)型。全長20m。コントロール系はMk-Ⅱタイプと同じ。G合金による軽量化に成功したγガンダム(リック・ディアス)を上まわる飛行性能を有する」という説明が行われたのが2か月前。そして、今では「理科学技術レベルでは最高性能を有するモビルアーマー」という、何とも派手な形容をそれは有していた。
1.可変試作機の最終型がロールアウトした。全長は20m級。
2.γガンダム以上の飛行性能を持ち「理科学技術レベルでは最高性能を有するMA」。
3.(タイプⅢって何だろう)
協定時17:05。シャトルは“CR-1”に到着し、2名のコ・テストパイロットとともに2時間に及ぶオリエンを受けた私は、ステーションのドッキングエリアへと向かった。
……私は若干の失望感を味わっていた。Ζ(ゼータ)と呼ばれる1号機は、ガンダムMk-ⅣB以来、私たちパイロットから不評をかっていた、形状変更型モビルスーツというやつで、Mk-ⅣBと同じく、高機動白兵戦形態から重装甲耐熱降下形態への形状移行を自力で行うものだ。
なにせそのMK-ⅣBときたら、発進準備に450時間、最終チェックに24時間、そのうえ、形状の移行開始より終了まで10分(技術局の若者は9分と主張した)もかかる代物で、各パワーユニットがバラバラに分解してそれぞれのバーニアを“パズル遊び”をするさまときたら……。
笑いごとではすまされなかった、特にパイロットとその家族には。
4.ガンダムMk-4Bという可変機が存在した。その機体は単独での大気圏突入機能(変形後)を持っていた。
5.Mk-4Bは発進準備、最終チェックが酷く遅延した。そのうえ変形所要時間が10分(開発スタッフは9分と豪語)と実用に耐えるレベルでは無かった。しかも試作段階の為、構造に不安を抱えている。
6.当然ながらテストパイロットには不評だったらしい。
7.テストパイロットは命懸けである。
Ζはメンテナンスの関係上、かなりのアーマーを取り去った状態でメンテナンスベッドに設置されていた。外観はMk-Ⅲシリーズのそれを思わせる。この形状で飛ぶのだ。
コックピットに乗りこむ。技術局の若者が、ハッチがしまる隙間から「こんどのは早いですよ」と笑いながらささやいた。
リニアシートに身体を固定する。クッションの感じはいい。
発振コードを示して指示を待つ。
「ほう、即発進か」、確かに整備は早いらしい。
ジェネレーターの出力をゆっくりとひきあげる。2000KWまであがった。かなり高い。ドッキングガントリーが機体を宇宙空間に運び、リニアシートがΖを射出した。
エンジンチョークパワーをまわし、30%出力でスロットルをひく。11基のスラスターの加速がシートにのしかかる。リアビューサイトにはどんどん離れていくステーションが見える。出力70%……80%。機動スラスターを使って機体が持つのか? 水平基定面に対し30度に方位をセット。姿勢制御スロットルをひく。なめらかな操作性に驚く。
40%減速し、形状変換テストにはいる。ウェイブライダーモード、チェック。コード4375-8-E35。システム作動。モニターには本機を300mの距離で撮影するリックディアスからの本機の機影がうつる。
キーを叩いて指示する。開始後軽いショックがコックピットをゆさぶったその瞬間、インジケーターが点灯した。「終了」、「!?」、リックディアスが変型のテイクバック映像を送ってくる。確かに変わった。それに早い……私の脳裏に、あの若い技術士官の顔がよみがえってきた。
8.“Ζ”と呼ばれているそれは、外観がガンダムMk-Ⅲと酷似していた。
9.ジェネレーター出力は2,000kw以上。スラスターはサブ含め11基(?)。
ステーションに戻った私は上官に報告した。「……変型は非常に高速で行われ、5回のテストに際して何のトラブルも発生いたしませんでした。公式な報告書は後日提出しますが、閣下、こいつはいい機体ですぜ!」
実際、私はもっとこいつで飛びたかった。
機体の設定
ここでテストされた可変機の最終型とはΖガンダムmk-ⅠタイプAのことであり、ウェイブライダーという航空機状の機体へ変形することができた。一方、これ以前の試験機であるガンダムMk-ⅣタイプBは可変機としては問題が多く、幾度のテストを経て解体されたという。
カミーユ機はゼータⅠA型を改良した完成品、実戦モデルである。
ガンダムMk-Ⅳ(Gジェネ版)
GジェネレーションZEROで初登場し、以降シリーズの常連機となっている。
オーガスタ研で生み出された準サイコミュ連動機でインコムを採用している。
ガンダムMk-Ⅴとのミッシングリンク的要素を持つ機体であり、ガンダムMk-Ⅲを開発ベースにアナハイム社・カラバの新型MSへの対抗策としてティターンズが地上のオーガスタ研で製造させた。
本機にサイコガンダムのデータをフィードバックして開発された機体がガンダムMk-Ⅴである。
GジェネZEROは『ガンダム・センチネル』が初参戦したタイトルなのだが、Z-MSVとセンチネルの設定を両立させると、Mk-ⅢとMk-Ⅴの勢力が入れ替わる謎があった。設定時にそこまで意識していたかは定かでないが、その勢力の入れ替わりをうまく説明するにはちょうどいい機体となっている。デザインはSD化を意識したものとなっている。
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関連項目
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