ガーディアンとは、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」に登場する敵キャラクターである。
概要
古代ハイラル王国が1万年前にシーカー族の技術を結集して作り上げた、対ガノン用の自立機動兵器。形状から、歩行型・飛行型・砲台型・小型の4種類に大きく分けられるほか、過去の大厄災時に破壊され朽ち果てたものもある。
元々はガノン討伐のために作られたものだが、100年前の大厄災の際に逆にガノンに乗っ取られ、現在では見境なく人間を襲う危険な存在となり果ててしまっている。
いずれの機体にも共通する特徴として、敵を認識すると機体の模様が不気味な赤紫色に発光する(この赤紫の光はガノンの怨念に由来するもので、本来は起動中はオレンジ色に発光する)。胴体に一つ目のような意匠が施されており、ここから敵と認識した相手を目がけて強力無比なレーザー攻撃を発射するのも特徴。生半可なハート量や防具だと即死する威力もさることながら、このレーザーは狙いが非常に正確であり、なおかつ抜群の射程距離を誇る。
加えて歩行型は移動速度もリンクより速く、かつ体力も1200と序盤の武器ではかなり厳しい数値。そのこともあって、ゲームを始めたばかりのプレイヤーからは「みんなのトラウマ」と認識されることも多い。戦闘する際のBGMがかなり不気味で焦らせるものであることもそれに拍車をかけている。
しかしこのレーザー、意外にも盾アタックで相手に跳ね返すことが可能である。タイミングはシビアだが盾であれば何でもよいため、極端な話、ボコ盾や鍋の蓋でも問題ない。
レーザーの高威力は相手にとっても非常に強力なため、一発跳ね返すだけでかなりの体力を奪い取ることが可能。朽ちた個体であれば一撃で倒すこともできる。
盾アタックが苦手という人でも、対ガーディアン特効をもつ武器もあるため、それらを用いて戦うというのも悪くはない。
ガーディアン達からは貴重な古代素材が手に入るため、ゲームに慣れてきたプレイヤーからは一転して「カモ」として扱われることもしばしば。
エキスパンション・パスを導入した場合に遊べるDLCの第一弾に収録された「マスターモード」では、なんとガーディアンはレーザーを打つ際に時々フェイントでタイミングをずらしてくるようになった。
フェイントの場合はレーザーがワンテンポ遅れて発射されるため、今まで通り普通に盾アタックするだけでは逆に隙を晒してしまい、そのままフェイントレーザーの餌食になってしまう。
もしフェイントされた場合は、ある程度の距離が離れていれば盾アタック後に即座に左右どちらかに全力で走ればレーザーを避けることができるので、マスターモードを遊ぶ時は覚えておこう。
なお、マスターモードでの敵キャラ共通の仕様で体力が自動回復する力も得ているため、反射で倒す時は多くの場合必要な反射回数が1回ほど多くなってしまうことも忘れずに。
ちなみにゲーム開発陣の話によると、ガーディアンの原案は初代ゼルダの伝説から登場しているゼルダシリーズ伝統の敵キャラ「オクタロック」とのこと。
オクタロックは比較的速いスピードで動き回りつつリンクに対し口から岩を吐き出して攻撃するタコ型の魔物。言われてみれば多数の脚で地面を疾走しながらこちらにレーザーを撃ち込む歩行型ガーディアンと似ている気がする。
なお、ブレスオブザワイルドには当のオクタロック自身も様々な亜種を揃えて参戦している。こちらも正確無比な岩飛ばしでプレイヤーを苦しめる厄介な敵キャラとなっている。
以下に、各形状ごとのガーディアンの詳細を記す。
朽ちたガーディアン
普通にゲームを進めた場合、一番早い段階で遭遇することになるガーディアン。始まりの大地にある東の神殿跡を筆頭に、世界各地に点在する。全て、後述する「歩行型」が朽ちた個体しか存在しない。
100年前の大厄災時に破壊された後長い間放置され風化している。調べると古代素材が入手できるほか、アイスメーカー等で持ち上げると、複数の古代素材が入手できる。
が、中には近づくと再び動き出す個体もいる。風化に伴い脚部が壊れてしまっているためか移動することはできないが、正確かつ強力な長射程レーザーは健在。対抗手段がない間はおとなしく見つからないように移動した方がいいだろう。パッと見は完全に朽ちたものと見分けがつかないが、英傑の服によるHP可視化能力やビタロック+で遠距離からでも容易に判別可能。
ただし動かないことを逆手にとって、盾アタックでのレーザー反射の練習台に使うのも有りである。慣れないうちは妖精やダルケルの護りで保険をかけておこう。
歩行型
ハイラル平原を中心に各地をうろつく、恐らく最もメジャーな外見のガーディアン。amiiboのモデルになっているのもこのタイプである。
「既存のどの乗り物にもない」と謳われるほどの破格の走破性を誇る6本の長い脚を使い、しぶとくリンクを追い詰めてレーザーをバンバン撃ち込んでくる。体力も非常に高く、序盤の武器ではまともに倒そうとすると何本も武器を折ることになるだろう。また、朽ち果てたガーディアンに見えても近づいたら急に動き出すというどっかの守護神のような個体もいるため要注意。
しかしながら、幾つかの弱点を持つため、慣れてくると倒してしまうのもそれなりに現実的になってくる。
- 脚部は部位破壊できる。破壊時にガーディアンがスタンするため、スタンが解ける前に別の足を破壊するのを繰り返せば無抵抗のガーディアンを好き放題殴り続けられる。
- 青く光る刀身が特徴のガーディアン武器や古代兵装、そしてマスターソードはガーディアンに特効がある。特に脚部破壊は威力に関係なく一撃で可能であり、ガーディアン狩りが非常に楽になる。
- 目が弱点であり、弓で射るとスタンする。この隙に逃げるなり、接近して脚破壊に持ち込むなりお好きにどうぞ。また、コストパフォーマンスはやや悪いものの古代兵装・矢であれば目を射ると一撃で倒せる。ガーディアンを手早く処理したいときに活躍する。
- 一度見つかっても遮蔽物に隠れると簡単にこちらを見失う。回り込んで脚破壊に(ry
- 盾によるパリィでビームを跳ね返す。3回跳ね返せば倒せる。難易度は高いが武器を一切消耗せずに倒せるため、コストパフォーマンスはダントツで高い。
飛行型
ハイラル城の周囲やアッカレ地方のオルドーラ盆地などの空中を巡回するタイプ。歩行型に更なる改良を施した次世代機らしく、空中からの偵察や攻撃を可能とする。
3つのプロペラを使って空を飛び、サーチライトを用いて侵入者を探し出す。もしライトに見つかってしまうと猛烈なスピードでこちらを追跡し、例によって空からレーザーを撃ち込んでくる。レーザー自体は相変わらず強力だが、歩行型に比べライトに照らされなければ見つからないザル警備であり、やり過ごすのは比較的簡単。また、バクダン矢が必要だがプロペラを全て破壊すれば墜落させることができ、そのまま地上戦に持ち込める。
一方、空を飛んでいる都合上、レーザーを反射できても相手に当たりにくいため、飛行型に限ってはレーザー反射で倒すのはあまり得策とは言えない。加えて水上や足場の悪い場所を飛んでいることも多く、この場合倒しても素材回収はかなり面倒であるため倒すメリットが薄く、通常はスルーが無難である。
どうしても倒したいときは古代矢を使うのが最も手っ取り早い。歩行型と同様に目を射るか、3連射弓で3発全てヒットさせると一撃で倒せる(目を狙う必要はない)。
なお、この飛行型をさらに小型化した「プルペラ」というドローンのようなタイプのものも存在する。こちらはとあるイベント限定の機体であり、自身からはレーザーでの攻撃も行なわないが、もしサーチライトに見つかってしまうと敵が非常に危険な攻撃を行う。ちなみに、ウツシエを撮る機会はここだけなので、図鑑コンプリートを狙っている人は要注意。
砲台型
ハイラル城の城内各地に設置された固定式のタイプ。城などの拠点防衛用として作られたものであるためか移動は一切できないが、その反面体力に優れており破壊は大変。
歩行型の脚をオミットしたことにより、本来の攻撃力を維持しつつ大幅なコストカットに成功したらしい。飛行型が歩行型の次世代機であれば、こちらは歩行型の廉価版と言ったところか。
ただ、見た目だけなら歩行型と言うよりもむしろ「プロペラが取れた飛行型」と言った具合。そのため、実際の所は飛行型の廉価版なのかもしれない。
設定されている場所が少なく、動けないことからゲーム的には単に「体力の多い朽ちたガーディアン」でしかないためか、他のタイプと比較してやや影は薄い。しかし、設置場所がいずれもかなり厄介なため見つからずに通り抜けるのは非常に難しい。下手に相手にしていると他の敵にも見つかりやすいため、場合によっては一気に駆け抜けることも必要になってくる。
小型ガーディアン
試練の祠の内部や神獣の内部に設置されている古代文明兵器の一種。元々ガーディアンは対ガノン用に作られた兵器だったが、多足移動機構とビーム照射機能を流用し、勇者の訓練用兵器として作り変えられたものらしい。
単純なパーツの流用だけに留まらず、個体によっては片手剣や斧、槍と言った武器や盾を用いて戦うこともできるようになっているなど、様々な部分で改良も施されているようだ。なお、通常の敵と同様これらの装備は倒すとドロップする。
また、一部の個体は「力の試練」と呼ばれる、勇者の戦闘力を鍛える試練向きの設計が行なわれており、専用の高いステータスを誇る強力な個体に仕上がっている。
「序位」のものは所持している武器が1つだけだが、「中位」になると二刀流が可能になっており、更に「極位」となると三刀流までこなせるようになっている。ドロップするガーディアン武器は耐久は低めなものの威力はどれも高めで、特に「極意」の個体が持つ装備はかなり強力。ライネル武器や王家シリーズと違って祠固定で序盤から入手でき、かつブラッディムーンで復活するため、小型ガーディアン撃破が安定すれば、序盤から終盤まで安定した武器供給源として利用できる。
試練の祠の個体はガノンに操られているわけではないため、戦闘時は赤紫ではなくオレンジ色に発光する。
一方で神獣内部のものはガノンの制御下に置かれているため、赤紫色に発光するという違いがある。
ティアーズ オブ ザ キングダムにおいて
上記のように、多種多様なガーディアンがリンクの行く手を阻んでいたが、ブレスオブザワイルドの続編「ティアーズ オブ ザ キングダム」においては、一箇所を除いて全てのガーディアンが姿を消している。
「ゼルダとリンクが復興に尽力した」「厄災ガノンの討伐時に一緒に消滅した」など様々な憶測があるが、ロベリーやプルアなどの古代技術の専門家、ゼルダやインパなどの全てのメインキャラがガーディアンの話について全く触れていないため、一切の情報が残っていない。
ハイラル城下町に蔓延っていたガーディアンが居なくなっていることで、超高耐久の公式チートアイテムが最序盤で手に入るようになっている。ただし、新たなトラウマ要素が追加されているためブレワイを遊び尽くした歯応えを求めるプレイヤーも安心して(?)楽しんでほしい。そして酷い目に遭うが良い。
関連動画
関連項目
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