キハ120系とは、JR西日本が製造・運行している気動車(ディーゼルカー)である。
概要
第三セクター向けにも生産されていたものをアレンジして製造して1992年に導入した車両、北陸、中国地方などのローカル線にて短編成で運行され、輸送改善に貢献した。しかしながら製造当初はトイレが設置されていなかったため利用者から不評を買い、後に設置工事を行うこととなる。(トイレは他の車輌と違い便器内で泡がブクブクするのが特徴)
絶対にクビにならないシリーズでは車両に手歯止めを掛け忘れたことから逸走してしまうなど、悲惨な目に遭う車両の一つである。
同世代の第三セクター向けの車両が老朽化して引退する中、体質改善を行ってしぶとく走り続ける。車両が廃車されるのが先か、路線が廃線になるのが先か・・・。
検査の入出場の際に検査場所の都合で機関車に牽引されて京阪神を走る事もある。
分類
200番台
1991年(平成3年)に作られた初期の車両。越美北線と木次線にこの仲間がいる。
鋼製であるため、JR車なのに末期色塗装の対象になってしまった。
0番台
1992年に作られた2次車。これ以降製造された車両はステンレス製なので末期色にはならないと思われる。
全車オールロングシート。
300番台
1993~1995年に作られた3次車。0番台との違いはセミクロスシートを採用していること。
芸備線での脱線事故により現地解体されたのはこの300番台で、本系列初の廃車である。
配置と運用
金沢総合車両所
- 敦賀支所に越美北線向けとして200番台が5両配置。
- 富山支所に高山本線・大糸線向けとして0番台1両と300番台14両を配置。大糸線用は岡山からの転属であり、車体色は岡山のままである。
- 全般検査は後藤総合車両所で実施されている。
吹田総合車両所
後藤総合車両所/浜田鉄道部
- 出雲支所に0番台5両と200番台3両を配置し、木次線と山陰本線松江駅~宍道駅間での運用。かつては木次鉄道部配置であったが、出雲に転属した。
- 岡山気動車支所には300番台16両を配置。津山線、因美線(智頭以南)、姫新線(佐用以西)、芸備線(備後落合以東)で運用。芸備線での事故廃車により1両不足したため、三江線廃線で車両を持て余していた浜田より1両転属している。
- 浜田鉄道部に300番台13両を配置し、山陰本線出雲市駅~益田駅間での運用。かつては三江線運用にも入っていた。山陰本線出雲市以西で普通列車に乗ろうとするとやってくるのは基本的にこのグループ。
2024年3月のダイヤ改正でキハ126系の運用も本系列に置き換えた結果、浜田駅~益田駅間の普通列車はキハ120形だけになり、出雲市駅~浜田駅間も1往復を除いてキハ120形になってしまった。
下関総合車両所
- 広島支所に0番台3両と300番台7両配置。三次常駐で芸備線三次駅~備後落合駅と福塩線塩町駅~府中駅の運用に入る。広島駅に顔を出すこともある。
- 新山口支所に0番台5両と300番台2両を配置。長門常駐で山陰本線長門市駅~益田駅・仙崎支線・美祢線で運用。現在運用区間で見合わせ多発中である。美祢線が2023年夏より被災し復旧の目処がたっておらず、廃線も視野に入っているので他所の路線への貸出要員になりそうである。2023年12月12日には早速山口線で試運転を行っており、おそらく老朽化したキハ40の置き換えに充てるようである。これにより美祢線の復旧には当面時間がかかる事が確定した。JR西日本としてはこのまま廃線or第三セクター移管したいという意図が見え隠れする。
関連動画
関連項目
- 1
- 0pt