概要
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宗谷本線の高速化に合わせて高速性の確保とコストの適正化に留意されながら製造された。
これまでJR北海道が開発した特急型気動車としては、キハ281系やキハ283系があったが、いずれも振り子機構を搭載するなど速度向上やサービスアップに貢献した反面、製造や保守コストが高額であった。
そこで輸送密度が低い区間を走行する本系列はコストパフォーマンスに優れた車両を要請され、先に車体傾斜制御装置を搭載したキハ201系をベースに、新たに開発された。
1998年から製造され、宗谷本線系統に使用される基本番台と、2006年から製造され石勝線・根室本線および函館本線・室蘭本線系統に使用される1000番台、多目的車両の5000番台がある。
基本番台
2000年3月11日よりそれまで宗谷本線を走っていた急行列車2往復を置き換える形で「スーパー宗谷」として運用が開始された。
車体傾斜制御装置を搭載しているものの、名寄以北では高速運転向けの軌道強化工事等がされていないためこの装置を停止しており、最高速度は95km/hとなる。
2014年8月30日より、車両メンテナンス体制強化のため車体傾斜装置の使用を取りやめ、後に撤去された。そのため、一部列車の所要時間が伸び、先頭車ロゴがこれまでの「Tilt261」から「HET261」へ変更された。
1000番台
石勝線系統の高速化に伴う旧型車置き換え用に一部の仕様を変更した1000番台が製造され、2007年10月より「スーパーとかち」として運用が開始された。
2009年10月1日ダイヤ改正からは、老朽化している「とかち」用のキハ183系を置き換える目的で追加投入され、全列車の「スーパーとかち」化を達成した。
2014年8月30日より、車両メンテナンス体制強化のため車体傾斜装置の使用を取りやめた。そのため、一部列車の所要時間が伸び、先頭車ロゴがこれまでの「Tilt261」から「HET261」へ変更された。これ以降に新造した車両は車体傾斜装置を搭載していない他、既存車も撤去された。
2016年3月26日ダイヤ改正からは、「スーパー北斗」にも増発のために1000番台が投入され、運用を開始した。
2015年9月9日、エクステリアデザインの変更が発表された。従来のブルー基調のデザインからホワイト基調のデザインとし、ラインカラーにはラベンダーやライラックをイメージした紫を取り入れた。前面の貫通扉は警戒色として黄色く塗られた。同年12月25日に新塗装の車両が営業運転に投入され、2019年度までに全車が新デザインに変更された。
2020年3月14日ダイヤ改正より「おおぞら」での運用を開始した。
5000番台
老朽化したジョイフルトレインの置き換えと定期列車の代走要員として2020年に登場した。5両編成で、「はまなす編成」と「ラベンダー編成」がある。経営支援のため購入費の一部は行政が負担した他、事実上の上下分離方式となる編成の無償貸し付けも行われている。
グリーン車の代わりにラウンジカーを連結している(定期列車では自由席扱いの増1号車となる)。普通座席もテーブルを追加し、団体輸送に対応した。道内の特急列車としては初めてコンセントを全座席に設置している。
運用
基本番台は札幌~稚内間を函館本線~宗谷本線経由で結ぶ「宗谷」「サロベツ」に使用される。編成は4両を基本とし、最大6両まで増結される。
1000番台は札幌~帯広・釧路間を千歳線~石勝線~根室本線経由で結ぶ「とかち」「おおぞら」、札幌~函館間を千歳線~室蘭本線~函館本線経由で結ぶ「北斗」に使用される。最大10両での運用実績がある。
5000番台は団体臨時列車を中心に、臨時「北斗」及び定期「宗谷」「サロベツ」「とかち」「おおぞら」「北斗」「オホーツク」「大雪」でも使用される。運用により4両で運転されたり、中間1両が1000番台に混結されることがある。
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