キモくて金のないオッサンとは、”キモくて金のないオッサン”である。「KKO」「キモカネ」などと略されることもある。
概要
キーワードをダブルクォーテーションで囲う「完全一致検索」を使用し、「"キモくて金のないオッサン"」でGoogle検索すると、2017年9月22日現在約8600件ヒットする。
どうやら以下に示す経緯のように、2015年5月頃から広まりだしているようだ。
- 決して救われない社会的弱者「キモくて金のないおっさん」について語る - Togetterまとめ (この概念に興味を持った人物によるまとめ。2015年5月22日)
- 「キモくて金のないオッサン」について。 - Togetterまとめ (当初の発言者自身による補足的なまとめ。2015年5月24日)
- KYの雑記ログ - 男女平等、格差対策、少子化対策のトリレンマ (2015年6月1日のブログ記事。上記の議論を受けてか「キモくて金が無い男性」という言葉が登場する。)
- 非同期型一夫多妻はキモくて金のないおっさんを増加させる - 狐の王国 (上記の2015年5月22日のTogetterまとめを作成したのと同じ人物によるブログ記事。2017年5月28日)
- 「キモくて金のないオッサン」論はフェミニスト経済学に依拠していたというお話 - Togetterまとめ (上記の2015年6月1日のブログ記事を執筆したのと同じ人物によるTogetterまとめ。2017年9月21日)
以上の流れを踏まえると、おそらく「2015年5月20日にあるTwitterユーザーが使用した言葉が広まったもの」なのではないかと思われる。
ということらしい。
また広くお金がないという意味では貧困問題であるし、性的魅力がない、見た目が好まれない、恋愛や人間関係に恵まれないという意味では、チビハゲデブやコミュ障・非モテという言葉や究極的にはホームレス生活に代表される浮浪者問題として、社会的に認知されていたとも言える。
2017年7月22日に放送されたNHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」の放送内容の一部では、「40代ひとり暮らし率」というのが高くなると、「自殺者数」「餓死者数」「空き家数」「救急出動件数」などが増え、「合計特殊出生率」「老人クラブ会員数」などが減るというのが、AIによって示されていた。番組の趣旨としては「現役世代のひとり暮らし世帯は、行政サービスから漏れやすい、個別的に把握する仕組みがない(高齢者ならば年金行政、子どもならば学校などがある)ので問題だ」というところで取り上げられていた。番組では細かく触れていなかったが、男女別だと平成22年の段階で、男性は40-44歳のうち28.6%、45-49歳のうち22.5%、女性は40-44歳のうち17.4%、45-49歳のうち12.6%が、それぞれ未婚者である。またひとり暮らし世帯は平成に入ってから増加傾向が止まらず、1678万5千世帯(一般世帯の32.4%)と最も多くなっている。
少なくも、実数としてひとり暮らし世帯が多いこと、未婚者には男性が比較的多い事は統計的に表れている。ただ、AIを使った分析手法が、必ずしも的を射ているかは批判点もあり、ただちに40代ひとり暮らしそのものが問題かは議論が待たれる。
ただ、不幸な当事者を想定して勝手に可哀想がるのは、生産的ではないしニーズとマッチしないのでよろしくない(似たようなことは、女性、高齢者、障害者といった弱者問題で通った道である)。あまり抽象化させず、生身の人間として向き合うのが肝要かと思われる。
英語圏の用語「インセル」(incel)と関連付けられて論じられることもある。「involuntary celibate」の略で、直訳すると「非自発的な独り身」「不本意ながら禁欲主義者」といったところ。「キモくて金のないオッサン」とは異なる部分も多い概念だが、「恋愛や性的魅力に恵まれない人々であり一種の社会問題とされることもある」という点が一致している。
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