キャプテンスカーレットとは、イギリスのthe Century 21 Organisationが1967年に製作、ITCが配給した1話25分・全32話のSF特撮人形劇テレビシリーズである。制作ジェリー・アンダーソン。原題:Captain Scarlet and The Mysterons
概要
前作のサンダーバードがアメリカTV界への本格進出を目指し第2シーズンの製作を進めていたものの、メジャーTV局へのセールスに失敗しアメリカTV界への進出は中止、シリーズの続編製作も取りやめられ、急遽サンダーバードに代わる本格SFシリーズが企画される事になったのが本作である。本作と平行してサンダーバードのアメリカ進出第2作戦としてサンダーバード劇場版2作目がリベンジを期して製作されたが大コケだった。
本作のシリーズを通しての大枠の設定は、不死身の主人公キャプテンスカーレットが所属する地球防衛組織スペクトラムと、地球の火星探検隊によって火星にあった自分たちの施設を破壊されたことから地球人に報復する謎の存在ミステロンとの戦いを描くものである。しかしこの戦いの内容には圧倒的な力の差があり、ミステロンは死者を複製し自在に蘇らせ自らの手駒として操ることができ、さらに破壊され失われた物体を虚空から一瞬して復元しこれもまた自由に利用できる、言わば神の如き存在なのがミステロンである。しかし、この神は能力は万能に近いが、ワザとやっている様に繰り出す作戦がアホすぎるというか遊んでいるのだ。各エピソード最初にナゾ掛けの犯行予告を行いスペクトラムが奔走するのを楽しんでいるようで、まじめに人類に報復する気があるのか、からかうのも報復の一端なのか?本気を出せば地球人の滅亡など難しくなさそうなのに毎回のように作戦は失敗している。
そもそも本作の主人公のキャプテンスカーレットは、ミステロンの作戦を阻止する中心人物としてほぼ毎回のように活躍するのだが、その彼の活躍の要となる不死身の体という超能力は、彼の体がミステロンによって複製された物であることに由来し、第1話においてオリジナルのキャプテンスカーレットは殺害され、複製されたミステロンのキャプテンスカーレットが世界大統領の誘拐殺害を進行中に、失敗して高所から転落した際に複製体にもかかわらずオリジナルの記憶や意識が発現しオリジナルそのものの人格を得、オリジナルのキャプテンスカーレットの代替としてスペクトラムの一員としてミステロンと戦うようになる、さらにミステロンの複製体の特殊能力なのか肉体の復元力が高く、一旦は死亡した様に見えても時間がたてば元にもどる不死身の体になっている。いわば地球側の防衛の中心人物もミステロンが簡単に復讐できないようにする為に自ら地球側に送り込んだ助っ人のようなものなのだ。
荒唐無稽な大枠設定ではあるが、今日では失われてしまった「ミニチュアワークの一発撮り」というアナログな特撮技術の円熟期にさしかかった頃の作品であり、その映像の持つ力は今でも観る者を魅了して止まない。
登場人物
- キャプテンスカーレット
主人公。ロンドン展望塔から転落し、自我を取り戻した。誕生日は2036年12月17日。
スカーレットの親友。「キャプテンブルー」とは呼ばれない。オペラが好き。
空中基地クラウドベースでホワイト大佐の命令を伝達している。黒人キャラ。
クラウドベースの最高責任者。回転式の丸テーブルで指示を出す。スペクトラムの創立パーティーに呼ばれなかった。
専用の戦闘機、エンジェル機に搭乗し、要人の警護や、ミステロンへの攻撃に当たる。
火星探検の最中、ミステロン基地の監視カメラを武器と誤認、攻撃してしまう。
登場メカ
士官用の専用車。ガスタービンエンジンを装備。
世界各地に配備され、隊員カードを見せると使用できる。ほぼ毎回壊れる。
衝突時のムチ打ちを防ぐため、モニターを見ながら後ろ向きで運転する。非常時には座席が射出され、
パラシュートで降下する。
- 強力装甲車
要人の警護に使用・・・ということになっているが、もっぱらおとりで、実際はタンクローリーに偽装した
専用車が使用される。
- 超音連絡機
人員輸送用の旅客機。非常時には客室ごと脱出できる。また着陸時には主翼が90°回転しエアブレーキになり、
ハイウェイなどにも着陸できる。
11tもの運搬能力を持つヘリ。脚部のフロートで着水も可能。武装は機関砲。
クラウドベースに配備されている戦闘機。機体下部にAの文字が書いてある。
上空4万フィートにある空中基地で、司令室、会議室、休憩室などの設備を完備。
上空にあるのは、迎撃に向かうための時間を少なくするため。
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関連項目
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