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キャプテン・アメリカ(Captain America)とは、マーベル・コミックを代表するスーパーヒーローであり、主に初代キャプテン・アメリカのことを示す。また、彼を主人公とするコミック・映像作品などのタイトルにも用いられている。
これまで『キャプテン・アメリカ 卍帝国の野望』など、3度ほど実写化されたが、バットマンなどのアメコミ映画ヒットの煽りを受けて作られた側面が大きく、いずれも低評価である。
その後、2011年にはついにマーベルスタジオによりシネマティック・ユニバースにおける正史としての『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』が公開され、世界的に有名となった。
以後、「実写版」という表現を用いる場合はマーベル・シネマティック・ユニバースにおける設定を指す。
概要
身長 | 6'2"(約188cm) |
体重 | 【コミック】240Lbs(約109kg) 【実写版】220Lbs(約100kg) |
好物 | アップルパイ |
俳優 | 【実写版】 クリス・エヴァンス |
声優 | 【実写日本語版】 中村悠一 |
実写版におけるオリジンは下記のシネマティック・ユニバースの項を参照。
本名、スティーブ・グラント・ロジャース。愛称は「スティーブ」「スティービー」「キャップ」「ウィングヘッド」「生ける伝説」など多岐に渡る。多くのファンには「キャップ」として親しまれている。ちなみに「キャプテン・アメリカ」という名前は「アメリカ隊長」ではなく「アメリカ大尉」と訳すほうが適切である。
マーベル・コミックのヒーローの中でも最古参の一人で、第二次世界大戦のまっただ中に枢軸国と戦っていた、あくまでも"人間"であり続ける2020年代でも現役のスーパーヒーロー。数あるマーベル・ヒーローの中で珍しくスタン・リーがコミック制作に携わっていない。
時は1922年7月4日、アイルランド人の父ジョセフ・ロジャースと母サラ・ロジャースの間にアメリカで生まれる。世界恐慌の最中で生活は困窮していたが、スティーブは敬虔なカトリック教徒の両親の影響を受け、責任感と謙虚さを兼ね合わせる心優しき青年として成長する。幼い頃に父親を、十代後半には母親を肺炎で亡くして天涯孤独の身となり、命の大切さを身を以って知った。
時代は下って第二次世界大戦の頃、売れない芸術家として暮らしていたスティーブは、報道で枢軸国の悪虐を知り憤る。愛するアメリカと正義のために徴兵検査を受けるも、生来虚弱体質な彼は徴兵基準に満たず兵士になれなかった。
しかし彼の真剣な態度や愛国心を読み取った米国陸軍のチェスター・フィリップス総督の計らいによって、極秘の「超人兵士計画」による人体実験に参加。ワシントンの実験室に連れて行かれた彼は超人兵士血清とヴィーダ線の開発者アブラハム・アースキン博士と出会い、数週間に渡る試験を受けた後、超人兵士血清を投与された。こうしてスティーブはひ弱な体から、人間として完璧と言える強靭な身体を手に入れたのである。
CQCなどの集中的な軍事訓練を受けた彼は、アメリカの象徴星条旗を模したユニフォームを賜り、バッキーやネイモア・ザ・サブマリナー、初代ヒューマン・トーチらと共に「インベーダー」というチームを結成して枢軸国と戦った。
軍はスティーブの実験成功を受けて超人兵士の量産を計画していたが、ナチスの刺客ハインツ・クルーガーの手によってアースキン博士が暗殺されたため「超人兵士計画」は凍結。ロジャースは唯一の正式な超人兵士となった[1]。
第二次世界大戦も終結間近となった4月18日までの戦いで、キャプテン・アメリカとバッキーはアメリカを爆撃しようとしたドイツの航空機を北極海に墜落させ、自身も氷の海に身を投じる。だが、超人兵士血清の代謝能力のおかげで一命を取り留め、約20年後にアベンジャーズチームによって冷凍状態のキャップと盾は救い出され、ヒーローとしての活動を再開した。なお、彼が不在の間に三人が後を継いでキャプテン・アメリカとして活動している。
マーベル・ユニバースのほとんどのヒーローから尊敬される高潔な魂と意志を持つ人物であり、ヒーローチーム「アベンジャーズ」においてもアイアンマン、マイティ・ソーと並ぶ「ビッグ3」の一角として非常に有名。
彼はキャプテン・アメリカという称号を名乗ってはいるが、現在のアメリカ合衆国政府に忠誠を誓っているわけではなく、アメリカ合衆国の自由の精神に忠誠を誓っている。
そのため、クロスオーバー企画「シビル・ウォー」では国家がヒーローを管理するためのヒーロー登録制に異議を唱え、反対派ヒーローを率いてアイアンマン率いる賛成派と大規模なヒーロー同士の内戦を起こすこととなった。
キャップと同様に第二次世界大戦時代から戦い続けているウルヴァリンについて言及することもあるが、ヒーローとしてスタンスが異なる部分のある彼からも信頼されている。
貧困が原因で大学進学を断念した経験から教育の必要性を説いており、若年のヒーローに「本当に正義を求めたいのならまずは学ぶべきだ」と助言したこともある。
コスチュームと装備
キャプテン・アメリカと聞いて人々がまず思い浮かべるのが、星条旗をモチーフにした彼の全身タイツコスチュームだろう。
このコスチュームは軽量チタンなどで構成されており耐熱難燃性・防水性・電気抵抗を併せ持っている。更にその生地の上からジェラルミン製の鱗を並べた、いわゆるスケイルメイルになっているのが特徴。30mの高さから落下しても、鋭利なガラスや枝程度では貫通しないほどの頑丈さを誇る。
コスチュームの意匠は星条旗風の「青を基調として赤と白をあしらったカラーリング」に、頭にアメリカ(アベンジャー)の「A」の文字や星を目立たせるもの。作品によっては側頭部に羽飾りをつけているバージョンもあり、ウィングヘッドという愛称の由来となっている。[2]。腰には多機能ベルトを巻いており、消毒薬や絆創膏、鎮痛剤などの救急キットを収納。
このコスチュームを見ると良くも悪くも彼がアメリカを代表しているという印象を与えるが、上述したように彼が誓うのはアメリカ合衆国の自由意志であり、合衆国政府から忠誠を強制された際はスーツと名称を返却し、「ザ・キャプテン」と名乗っていた時期もある。
シネマティック・ユニバースにおけるコスチュームと装備
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の公開が決定された当初はファンの間で「あのダサいコスチュームをどうする気なんだ!?」と騒がれていた。過去の実写映画でのコスチュームは凄まじい出来のスーツだったからである。しかし撮影風景がリークされるにつれコスチュームの全貌が明らかとなり、心配の声は減っていった。
実写版初期のコスチュームは軍の徴兵プロパガンダ用に作られた、ウィングヘッドの安っぽい全身タイツであった。しかし、捕虜救出において功績が認められたことにより、トニー・スタークの父ハワード・スタークの手でスーツが新調された。
新コスチュームはカーボンポリマーで形成され、スケイルメイルではなくカラーリングは初期のままに色を抑えた軍服調になっており、ある程度の銃弾耐性を持つ高性能なスーツであった。スーツにはサスペンダー状のベルトが備え付けてあり、使わないときは盾を背負うことも可能。
この時点でのヘルメットは分離式であり一体型ではないが、原作のヘルメットよりもそれらしい形をしていて顎留めがある。羽の飾りはなくなったが、代わりに小さな羽のマークが描かれている。
また、原作同様に多機能ベルトも装備しており、救急キットなどを収納していると思われる。そして、腰には愛するペギー・カーターの写真を収めた方位磁針(懐中時計か?)を忍ばせていた。
基本的に隊のメイン盾として先陣切っての防御を担っているためか、携行武器はM1911コルトピストルだけである。
70年後、『アベンジャーズ』結成のために蘇った際にはキャップの大ファンであるというS.H.I.E.L.D.のエージェント・コールソンに3代目コスチュームを製作してもらい、現代の技術で以前のスーツより高性能にダサくなった。コールソン曰く「古き良きヒーローを時代が求める」とのことで、おそらくはプロパガンダ時代の全身タイツコスチュームをモデルに新型スーツを開発したのだろう。
『ウィンター・ソルジャー』ではSHIELDの任務の際に着用したステルス性を高めた紺色基調の地味めなスーツと、博物館のキャプテン・アメリカ自身をかたどった蝋人形から拝借した従来のプロパガンダ用の星条旗カラーのスーツの2種類が登場する。
『エイジオブウルトロン』でも星条旗カラーのスーツだが、細部が異なっている。
『インフィニティ・ウォー』では前作『シビル・ウォー』で盾を失ったため持っていない。代わりにワカンダ製の盾を装備する。コスチュームもアメリカの象徴の色である赤と青が抑えられ、ほぼ全身紺色になり、ヘルメットが外れている。
盾
キャプテン・アメリカの代名詞というべき装備はこの盾。
コスチュームと同様に星条旗風デザインの丸いシールドである。元々キャップは同様デザインのカイトシールドを使用していたが、功績が讃えられルーズベルト大統領からこのラウンドシールドを勲章として授与された。
コミック・実写版共通して重さ12ポンド(約5.4kg)、直径2.5フィート(約76.2cm)である。
地球上に二つとない"ヴィブラニウム"という幻の金属と鋼鉄の合金で作られており、これは戦車用の新型金属研究をしていたマイロン・マックレイン博士によって鋳造された偶然の産物である。
特殊な金属結合によってアダマンチウム以上の耐久性[3]を誇り、特異な空気力学的特性を持つため衝撃を和らげることが可能な上に強烈な破壊力を持つ。また、高温・水分・放射線・電気、すべての性質に高い耐性を持ち、通常の物理法則では破壊することは不可能。そのおかげでキャップが冷凍睡眠中、数十年の月日が経っても無事だった。
優秀な金属であるが生成方法の再現性が無いため、キャプテン・アメリカの盾以外には使われていない[4]。
防御はもちろん、キャップはシールドを投擲武器としても使用する。高い知能によって跳ね返りを完璧に計算しているため、敵にぶつかった盾は見事にキャップの元に戻り、再利用が可能になる[5]。盾自体も軽い割に凄まじい破壊力を持つため、敵を直接殴ったりトラップを潰したりと様々な活用が可能。この独自の戦闘術はマーベルヒーローを扱ったゲームなどでも使われているため、日本でも有名である。
実写版におけるこの盾は、やはりハワード・スタークによって開発され、合金ではなく単にヴィブラニウム製として語られる。同じ大きさの鋼の盾よりも三倍軽く衝撃を吸収する作用があり、コミック同様の空気力学的特性を持つ。高温や放射線などへの高耐性も原作と変わらず、ソーのムジョルニアをもってしても破壊することは不可能である。
とはいえこの盾はキャプテン・アメリカとしての強靭な肉体があるからこそ活用できるもので、常人のバッキーが咄嗟に敵の攻撃をこの盾で守った際は反動でふっ飛んでしまった。
なお、原作では物理法則を無視するヴィランであるサノスに盾を破壊されたことがあるが、ソーの父オーディンの魔法によって復元と更なる耐性の追加を施されている。
能力
超人血清によって貧弱だった肉体は強靭となったが、時代が下るほどに次々とハルクや一部ミュータントのような圧倒的パワーを持つ強力なヒーローが現れ、あくまで「人間としての最高スペック」であるキャップは今となってはさほど強くない。
しかしながらヒーローとして十分な身体能力を持っており、長年闘い続けてきた彼の経験と合わせて独自の戦闘スタイルを作り上げているため、カタログスペック以上の強さを誇っている。
また、彼は長い戦闘経験を通して銃火器の扱いにも長けるようになっており、状況に応じてサブマシンガンなどを使用した射撃戦を行うこともある。
更に、キャップの長年培ってきた戦闘知識は現場で集団戦の指揮をとるのにも適しており、コミックや実写版『アベンジャーズ』などでもリーダーとしての行動が多い。
コミック版の能力
- 高潔な魂
- ソーのメインウェポンにして”真に高潔な魂の所有者”のみが持ち上げられる「ムジョルニア」を、キャップも持ち上げることが出来る。また、最後まで諦めない信念と、何度負けようとも立ち上がる強い意志を秘めている。彼のそういった精神面こそが"ヒーローの中のヒーロー"として、数いる他のヒーロー達から憧れを集める根源になっていると言えよう。どこまでも正義を求め続けるキャップのブレない姿勢は、パニッシャーとよく対比される。
- 人間として最高の身体能力
- 超人兵士血清の力により、人間として完璧な肉体と身体能力を持つ。「(厳密には)超人ではない」と評される割に、トップアスリートやギネス記録を優に超える成果を多数出している。
- 怪力
- 約500kgのベンチプレスを持ち上げられる腕力。
- スピード
- 時速48kmで走ることが可能。40ヤード走を3.82秒で走り切る。
- スタミナ
- 優れた肺活量と代謝能力によって筋肉に疲労物質が蓄積しにくい。スタミナはヒーローの中でもトップクラスである。
- 反射神経
- 至近距離からの銃撃を躱すことが出来る。
- 耐久性
- 高潔な意志も相まって、スペック以上の耐久性を持つ。60メートルの高さから落下してもほぼ無傷である。
- 回復能力
- ヒーリング・ファクターと言えるほどの力は無いが、傷の治りが早い。また、多数の病原体に対する免疫を持ち、身体疾患にならない。アルコールやガスなどの毒素にも高い耐性を持つ。
- 思考能力
- 元々聡明だった頭脳は超人兵士血清によって更に強化されている。可能な限り効率的な思考が可能で、敵の弱点など様々な情報から即座に作戦を立てて指示することが可能。また、一度見た風景をほとんど忘れずに記憶することが出来る。
- 超感覚
- 五感がフルに研ぎ澄まされている。特に視力が良いため敵の銃撃で放たれた弾丸を見極めることすら可能。
- 長寿
- 超人兵士血清の効果で老化速度が低下し、寿命を延長している。
- スケッチ能力
- 兵士になる前は芸術家を志していたこともあり、絵が巧い。
実写版の能力
- 高潔な魂
- コミック同様に高潔な魂を持ち、自分の意志で戦うヒーローである。
- 筋力
- 800ポンドのベンチプレスを持ち上げ、12フィートのフェンスを飛び越し、成人男性を9メートル投げ飛ばす。
- スピード
- 時速48キロで走行が可能。
- スタミナ
- 高い代謝能力と肺活量のおかげで、一時間半フルパワーで活動可能。
- 感覚
- 高い知覚能力を持つ。
- 反射神経
- レッドスカルやロキとの徒手格闘で発揮。瞬時に相手の行動を読み取って攻勢に回ることが出来る。
- 耐久力
- 非常に高い耐久力を持つ。チタウリのエネルギー兵器による攻撃を食らっても何とか立ち上がることができる。
- 思考能力
- 戦況を読み取って適切な指示を渡す事が可能。
- 回復能力
- 負傷からの素早い治癒。70年間冷凍されていても生還できた。身体の老化が遅い。
弱点
生まれが第二次世界大戦以前のためか、現代の最新技術などには疎い。
特に実写版においての彼は、知性は高いものの70年という重すぎるブランクがのしかかり現代の高度な技術に戸惑う。『アベンジャーズ』では破損したヘリキャリアを修復するシーンでアイアンマンの専用用語を交えた指示に「英語でしゃべれ!」と返すなど、世代が異なる相手の話が全く理解できなかったシーンもある。
コミックでは次第に現代生活に慣れ、ハッキングも人並みにこなすレベルで機械を扱うことが可能。実写映画版でも作品を重ねるごとに現代の機器にも慣れてきたようだ。だが、己の古びたヒーローとしての能力にコンプレックスを持っており、アイアンマンのような高度な技術や頭を使って戦うヒーローが次世代のヒーローとしてふさわしい、と考えている。逆にアイアンマンは生身で戦闘可能なキャップのことを羨ましいと思っているため、お互い隣の芝生は青く見えてしまうのだろう。
また、血清がもたらした代謝能力の副作用で血中アルコールがすぐに分解されてしまうため、ヤケになって酒を飲んでも酔うことができない。
シネマティック・ユニバースにおけるキャプテン・アメリカ
キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー
/監督:ジョー・ジョンストン
1942年、第二次世界大戦においてナチス全盛期の頃、分派ヒドラを率いる将校ヨハン・シュミットはノルウェーに侵攻し、強大なオーディンの魔力を持つ「コズミック・テスラ」を手に入れていた。
時を同じくして、並々ならぬ正義感と愛国心を持ち国の為に戦うべく何度も徴兵検査を受けていたスティーブ・ロジャースは、小柄で喘息持ちだったため徴兵基準に満たず、繰り返し失格になっていた。
ある時、親友のバッキー・バーンズが107部隊に配属されることが決まった。未来技術展覧会で彼を祝っていたところ、そこで徴兵検査会場を見つけたため、スティーブはこれを最後にする決意で志願した。
いつも通り基準に満たず失格となるところであったが、その場に居合わせた超人兵士血清の開発者エイブラハム・アースキン博士に愛国心を見抜かれ、「スーパーソルジャー計画」実験への参加を誘われる。
またとないチャンスに同意したスティーブはチェスター・フィリップスとエージェントのペギー・カーターの元、実験参加のテストを受ける。誰よりも強い正義の心を持つ彼は見事テストに合格し、超人兵士血清を投与されることとなった。
実験は成功し、身長がグンと伸びて筋骨隆々となったスティーブであったが、その直後ヒドラの暗殺者(ハインツ・クルーガー)が脅威となる超人兵士血清技術を潰すためアースキン博士を殺害。強化された体でスティーブはハインツを追いかけて捕獲するが、ハインツは情報を吐く前に隠し持っていた青酸カリを服用して自害した。
アースキン博士の死によって「スーパーソルジャー計画」は頓挫したためスティーブは唯一の超人兵士となったが、軍が欲していたのは「個として強い兵士」ではなく「群として強い兵団」だったのである。自分の意志でようやく戦えると信じていたスティーブは出鼻をくじかれ、ブラント上院議員の頼みで星条旗風のコスチュームを身にまとい、各地でプロパガンダ活動をすることとなった。しかし、「キャプテン・アメリカ」を名乗る図体だけでかい(ように見える)彼を兵士たちは笑い、スティーブも自分が本当にやりたかったことを考え始めた。
その頃バッキーが配属されている107部隊がヨハン・シュミットの部隊の襲撃を受け、バッキーは戦死したと伝えられる。彼の死を信じられないスティーブはペギーとハワード・スタークの助けを借りて独断でヒドラの基地に赴き、107部隊の救出を試みる。プロパガンダで使用したカイトシールドを手に単身奮闘し、なんと隊員をほぼ全員救出することに成功した彼は仲間たちの信頼を勝ち取り、功績が讃えられて盾と新たなコスチュームを授与された。スティーブは真の「キャプテン・アメリカ」として歩み出したのである。
ラスト、ヨハン・シュミットとの戦いで爆弾を積んだ飛行機をアメリカに到達させないために、スティーブは自分を犠牲にして北極海へ飛行機を墜落させることを決意する。無線は途切れ、後にヒドラのコズミック・テスラは回収されたもののスティーブの遺体は見つからず、死亡したと思われたが――
目を覚ましたスティーブは70年後の世界に居た。そこで70年間氷漬けで生存していた所を発見され、S.H.I.E.L.D.の治療を受けたことを伝えられる。スティーブは大きく混乱するが、新たな上官ニック・フューリーからある任務を伝えられる。
シネマティック・ユニバースの第五作。『アベンジャーズ』の前日譚的要素が強く、『マイティ・ソー』に登場したコズミック・テスラが登場。前述のとおりアイアンマンことトニー・スタークの父ハワードも登場する。
主演のクリス・エヴァンスは『ファンタスティック・フォー』でヒューマン・トーチの役を過去に演じている。
登場人物
- ※キャラクター名 / 役者名の順に記述
- レッド・スカル/ヨハン・シュミット / ヒューゴ・ウィーヴィング(吹き替え:山路和弘)
- ナチスの分派組織ヒドラの将校。本作のヴィラン。
- オカルトのパワーを信じており、オーディンの魔力を秘めたるコズミック・テスラをノルウェーで発見、強力な兵器を開発する。アースキン博士が開発した超人兵士血清を素質など抜きに無理やり自己投与したため、顔面の皮膚が禿げて赤い髑髏のような顔になってしまう。超人兵士血清は被験者が持つ残虐性をより強調する性質があるため、投与後の彼は悪虐の限りを尽くした。ラストの戦闘ではコズミック・テスラの力でどこかに転送されてしまい、行方は未だ定かではない。
- ペギー・カーター / ヘイリー・アトウェル(吹き替え:園崎未恵)
- コミックにも登場する女性上官でありキャプテン・アメリカの恋人。男前な女性であるが案外嫉妬深い面もあり、盾をもったスティーブに向かって容赦なく銃撃テストを行った。ラストのレッド・スカルとの戦闘後、飛行機を着水させる選択をしたスティーブに「土曜にストーククラブで会いましょう」と約束をしたが、70年後の『アベンジャーズ』の世界では認知症を患っているため、もう彼のことを覚えていなかったが、『ウィンター・ソルジャー』でキャップに対して特別な感情を抱いていた。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』にて死去。姪にシャロンがおり、エージェント13としてCIAで任務に就いている。
- MCUに属するテレビドラマ『エージェント・カーター』では主役を務める。
- バッキー・バーンズ(後のウィンター・ソルジャー) / セバスチャン・スタン(吹き替え:白石充)
- コミックにも登場した男性。スティーブの親友で、キャプテン・アメリカとなる前の彼をよく知る。ヒドラとの戦闘中、敵の攻撃からスティーブを庇ったことで奈落に落ち、命を落としたと思われたが・・・。
- 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』では謎の暗殺者ウィンター・ソルジャーとしてスティーブたちの前に立ちはだかる。前作で捕虜になった際にドクター・ゾラの実験隊にされ、奈落に落ちた後にゾラに発見され、失った左腕を金属の腕に改造される。その後は記憶を消され、現代でヒドラが暗躍する際に暗殺者として活動し、任務がない場合は冷凍保存されているので当時の姿を保っている。
ヒドラの暗殺者になった際洗脳のための暗号を仕込まれており、唱えることで相手の支配下になる。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』ではこの洗脳を利用したジモによって手駒にされる時期があった。前作で当時の記憶が戻りつつあるものの、不安定な状態にある。 - エイブラハム・アースキン / スタンリー・トゥッチ(吹き替え:多田野曜平)
- コミックにも登場した博士。超人兵士血清とヴィータ線を開発した。実写版でスティーブの素質を見ぬいたのは彼である。実験成功後レッド・スカルの手のハインツ・クルーガーに殺害され、遺志をスティーブに伝える。
- ハワード・スターク / ドミニク・クーパー(吹き替え:野島裕史)
- トニー・スタークの父の若かりし頃。息子同様にプレイボーイでよくモテる。実写版においてキャプテン・アメリカの盾とコスチュームは彼が開発したことになっており、更にスーパーソルジャー計画にも携わっている。スティーブが初めてハワードを目撃したのは、未来技術展覧会の展示品「空飛ぶ自動車」をハワードが直接プレゼンしていた時。
- MCUに属するテレビドラマ『エージェント・カーター』にも登場する。
- チェスター・フィリップス / トミー・リー・ジョーンズ(吹き替え:谷口節)
- 大佐。スティーブとペギーの上司。軍人一徹の人間だが決して堅物という訳ではない。
- スタン・リー
- 捕虜救出を称える勲章授与を辞退したシーンに将軍として登場。
アベンジャーズ
/監督:ジョス・ウェドン
ニック・フューリーがキャプテン・アメリカに告げた新たな任務とは、アベンジャーズの一員として地球を護ることであった。
マーベルヒーローの「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー」らの大看板が一同に介し、コズミック・キューブの力で地球支配を目論むロキに立ち向かう。
ヒーロー映画としてのアクション要素もさることながらヒーロー同士の人間関係にも比重が置かれているのが特徴。最初はギクシャクしているアベンジャーズチームが「アベンジ(復讐)」を掲げ後半には結束し共闘する。
スティーブの恋人ペギー・カーターは70年の間に年老いて認知症を患い、もうキャップのことを覚えていない。現代社会に戸惑う中、あるカフェの店員とフラグを立てるが、ペギーの現状を知ったスティーブにその仲を発展させる余裕はなかった。後半で図らずも同じカフェで人質をとっていたチタウリを倒したことで店員の女性を救い、インタビューで「キャプテン・アメリカは恩人」と答える彼女の姿が見られる。
店員との出会いを含め、キャップの活躍シーンが大幅にカットされているため、あまり強そうには見えないかもしれないが、彼の真骨頂はやはり不屈の精神である。ヒーローは強さだけが取り柄ではないということを頭に入れてよく観察すると、地味ながらもしっかりチームの調和を取ろうと努力するキャップの姿を垣間見られる。
ヒーローとの関係
- アイアンマン/トニー・スターク / ロバート・ダウニーJr.(吹き替え:藤原啓治)
- 実写版ではさほど仲良くないが、トニーの父ハワードと面識がある。ドイツのシュツットガルトで初めて出会った。一見不真面目で自分勝手に見えるトニーとはあまり反りが合わず、たびたび意見の相違を見るも本質的に相性がよく『アベンジャーズ』以降で関わるシーンは非常に多い。コミックではスティーブが死んだ際にヤンデレのごとく落ち込むトニーの姿が見られ、また、平行世界では結婚していることが判明している。ただしホモではない。
- ソー / クリス・ヘムズワース(吹き替え:三宅健太)
- 共に高潔な魂を持つ仲間。ソーのムジョルニアは自動で手元に戻るが、キャップの盾が戻るのは計算しているからである。キャップはアイアンマンとソーの戦闘を止めるために割って入り、ソーに敵意がないなら武器を置くよう提案するがソーは激昂し、ムジョルニアをヴィブラニウムの盾に振り下ろした。しかし、ヴィブラニウムの盾には凹み一つできず、その力を見せつけた上でアイアンマンとソー達を和解させてヘリキャリアに連れて帰る。コミックではソーのムジョルニアを持てる数少ない人物としてもキャプテン・アメリカは有名である。
- ハルク/ブルース・バナー / マーク・ラファロ(吹き替え:宮内敦士)
- 実写版では関わりは少ない。海上のヘリキャリアで初めて出会う。バナー博士に「僕のことを他には知らないのか?」と聞かれた時には「他のことに興味はない」とハルク化を気にしてないことを伝えた。また、バナー博士も現代の科学者組なのでトニーと科学談義をするバナー博士についていけなくなる。ラストでキャップが放った「ハルク、暴れろ(Hulk...smash!!)」という言葉は、コミックではハルクの代名詞的なセリフ。ちなみにインクレディブル・ハルクにおける例のガンマ線事故は、アースキン博士の超人兵士血清を再現するための実験だったという設定になっている。
- ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ / スカーレット・ヨハンソン(吹き替え:米倉涼子)
- 海上のヘリキャリアで初めて出会う。トニーと喧嘩をし始めたときに「なんで男ってこんなんなの…」と言われている。バナー博士がハルク化してリヴァイアサンを殴りアイアンマンがミサイルを撃ちこんだ所ではさりげなくウィドウに爆風が及ばないように庇っている。戦闘がジリ貧の状況にウィドウが「あれ(チタウリが載っている飛行機のこと)に乗りたい」と申し出た時は、キャップが台となって持ち上げた。
- ホークアイ/クリント・バートン / ジェレミー・レナー (吹き替え:宮迫博之)
- 出会ったのはホークアイの洗脳が解けた後半。戦闘機の操縦をホークアイに頼み、チタウリが襲撃している現場に急行。ホークアイには戦況把握の役目を指示した。ゲームでは、ULTIMATE MARVEL vs. CAPCOM3で対戦した際のセリフが必見。
ヒーロー以外の主な登場人物
- ニック・フューリー / サミュエル・L・ジャクソン(吹き替え:竹中直人)
- 『アイアンマン』シリーズに登場した人物。S.H.I.E.L.D.の長官で、現代に蘇ったスティーブにアベンジャーズとして地球を護る任務を与える。コミックではニック・フューリーも超人兵士血清で寿命を延長している。
- フィル・コールソン / クラーク・グレッグ(吹き替え:村治学)
- みんな大好きS.H.I.E.L.D.の苦労人エージェント。キャップと初めて会ったのは『アベンジャーズ』でヘリキャリアに向かう飛行機の中。キャプテン・アメリカの大ファンでブロマイドを後生大事に持っている。また、キャプテン・アメリカの新型コスチュームを手がけたのは彼である。
- MCUに属するテレビドラマ『エージェント・オブ・シールド』では主役を務める。
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
/監督:アンソニー・ルッソ&ジョニー・ルッソ
ストーリー
「アベンジャーズ」から2年後の世界が舞台。キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースとブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフは国際平和維持組織“S.H.I.E.L.D.(シールド)”のメンバーとして活動していた。
ジョージ・バトロック率いるアルジェリア系の海賊によるシージャックからシールドの隊員を救出する作戦を遂行した際に、ブラック・ウィドウは別の任務を遂行していた。そのことにスティーブは不審を抱き、シールドの基地でニック・フューリーを問い詰める。
しかし、そんなスティーブにニックは”インサイト計画”の全貌を伝えるが、スティーブはますますシールドのやり方に対して疑問を感じ不信感を募らせていく。
そんな中、ニックに魔の手が忍び寄り、スティーブやナターシャも巻き込まれていく。真相を追ううちにある暗殺者の名が浮かび上がる。その名も”ウィンター・ソルジャー”。その暗殺者は様々な時代に出現しては世界を脅かし、幽霊のように消えるとされていた・・・。
見どころ
「キャプテン・アメリカ」単独作品としては、前作が第二次世界大戦時代が舞台であったが、今回は現代が舞台となっている。しかし前作や「アベンジャーズ」の登場人物も多数登場しており、「ファースト・アベンジャー」と「アベンジャーズ」を観賞してからの方がより楽しさが倍増すること請け合いである。
また新キャラクターとして
- ファルコン/サム・ウィルソン / アンソニー・マッキー(吹き替え:溝端淳平)
- アレクサンダー・ピアーズ / ロバート・レットフォード(吹き替え:田中秀幸)
- エージェント13/シャロン・カーター / エミリー・ヴァンキャンプ(吹き替え:御沓優子)
- クロスボーンズ/ブラック・ラムロウ / フランク・グリロ(吹き替え:水内清光)
- バトロック・ザ・リーパー/ジョージ・パトロック / ジョルジュ・サンピエール
などが登場している。
また今作ではアクションにも前作以上に力を入れており、動きにパルクールや近代格闘術の要素なども取り入れているのでキャプテン・アメリカの超人的な能力と格闘術を堪能できる。監督のルッソ兄弟いわくインスピレーションをもらった作品は「フレンチ・コネクション」(1971)、「ヒート」(1995)、「RONIN」(1998)、「ザ・レイド」(2011)としており、これらの作品に顕著であるリアル志向な画作りとストイックなアクション描写が反映されている。
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
/監督:ジョス・ウェドン
アベンジャーズを率いて前作「ウィンター・ソルジャー」ラストで登場したストラッカー率いるヒドラ残党の秘密基地へ攻撃を仕掛けるところからストーリーが始まる。
今作のキャプテンには新ギミックとして磁力で盾を呼び戻すガントレットが追加された。これまで盾が敵に弾き飛ばされたりするなどで手元に戻って来ないことがあったが、これで弾き飛ばされても安心できるようになっている。
ラストはソー・アイアンマン・ハルクが離脱し、新たなメンバーを迎えた新アベンジャーズにキャプテンが号令をかけるシーンで終わる。
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
/監督:ジョー&アンソニー・ルッソ
ヒドラの残党を追い、ナイジェリアで戦うキャプテン・アメリカとアベンジャーズ。しかし、その戦いで市民に犠牲が出てしまう。この事件をきっかけにして、国連の許可なしでのアベンジャーズの活動を禁止するという国連の決議『ソコヴィア協定』が提出される。スティーブは反対するが、盟友アイアンマン/トニー・スタークは受け入れるべきだとしてチームの意見は二つに分かれてしまう。
そして国連決議が行われるその日、会議場が何者かによって爆破され、ワカンダ国王を含めた多数の死傷者が出てしまう。直後にその犯人がキャプテンのかつての親友バッキーであるとの報道がされ、全世界に指名手配される。
親友であるバッキーを助けるため、キャプテン・アメリカは活動を禁止されているにもかかわらず独自に動き始め、彼に同調するメンバーとともにバッキー救出に向かう。そしてそれがアベンジャーズを二つに割っての戦いを引き起こしてしまう。
だが、その陰にはウルトロン襲撃の際にソコヴィアで家族を失い、アベンジャーズに復讐を誓う一人の男の影があった…
見どころ
コミックでは大反響を生んだヒーロー登録法を巡る大乱「シビル・ウォー」がベース。アベンジャーズに負けず劣らずの多数のヒーローが参戦する今作ではあるが、メインはあくまでキャプテン・アメリカ。彼の正義への考え方と、アイアンマンの正義への考え方の違いが生み出す悲劇と、友情ゆえに迎える結末は必見。
が登場。アイアンマン側で参戦する彼らとキャップとの会話や戦闘は見逃せない。
もキャップとは初の接触である。彼がなぜキャップ側に就いたのかは「アントマン」を参照。
そしてヒーロー以外の登場人物では
の登場がドラマに拍車をかける。彼がどういう風に現状をかき乱すか注目。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
/ 監督:アンソニー・ルッソ&ジョニー・ルッソ
宇宙を滅ぼせるほどの力を持つインフィニティ・ストーンを求めて、とうとうサノスの手が地球にも伸びてきた。キャプテン・アメリカは、サノスの尖兵として現れたエボニー・マウとカル・オブシディアンとの戦いでトニー・スターク/アイアンマンが行方不明になったのを知ると、彼に代わって地球を守るための行動を開始する。
アイルランドにて、ファルコンとブラック・ウィドウと共に、マインドストーンを奪おうとしたコーヴァス・グレイブとプロキシマ・ミッドナイトによるヴィジョンとスカーレット・ウィッチへの襲撃を撃退し、彼らを連れてアメリカに帰還。ブルース・バナー/ハルク、ローディー/ウォーマシンとも合流し、サノスへの対策を練る。ヴィジョンからはマインドストーンを破壊する案が出されるが、それはヴィジョン自身の死をも意味していた。キャプテンたちはマインドストーンをヴィジョンと切り離して破壊するための研究施設を求めてティチャラ/ブラックパンサーの治めるワカンダへ向かう。そこには冷凍睡眠から目覚めたバッキー/ウィンターソルジャーの姿もあった。
見どころ
前作『シビル・ウォー』で代名詞ともいえる盾を失い、いつものヘルメットも被らず、さらに髭も生やしたキャップの姿は、これまでの彼を見慣れている人からは違和感が凄い。しかし、姿は変わっても彼の信条は変わっていないのは視聴すれば分かるはず。
ヴィジョンたちへの救援に現れるシーンは鳥肌もの。ブラック・パンサーと共に真っ先に敵に切り込んでいく姿はまさにヒーロー。そしてグルートとのやりとりではユーモアあふれるキャップを見逃すな。
今作では回収されていない伏線やサノスへのアベンジなど、『アベンジャーズ』次作への期待も高まるところである。
アベンジャーズ/エンドゲーム
監督:アンソニー・ルッソ&ジョニー・ルッソ
前作でサノスの野望を止められず、敗北したアベンジャーズ。キャプテン・アメリカはそれでもサノスへアベンジし、インフィニティ・ストーンを奪って失われた命を取り戻そうと生き残ったアベンジャーズを率いて動き出す。だが、インフィニティ・ストーンは既にサノスによって砕かれていた。
それから5年の月日が流れた。世界はいまだに多くの悲しみに包まれ、キャプテン・アメリカはカウンセリングサークルの指導も行っていた。しかし、そこに5年越しにアントマンが量子世界から帰還。彼がもたらした時間旅行の可能性がキャプテン・アメリカたちを再び立ち上がらせる。
見どころ
トニーと和解し、盾を取り戻したキャップは過去を巡ってインフィニティ・ストーンを集める作戦を決行。その中で、過去の自分や、かつて関わった人物とも接触する。アメコミ原作で物議をかもしたセリフが使われたり、過去の自分との同キャラ対戦をしたり、アメリカのケツを自ら観賞したりとキャップ関連の小ネタは今回も豊富。
最終決戦ではあの武器を手にしたキャップの雄姿と、万を持して放たれるあのセリフにしびれろ。そして、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』から始まったキャプテン・アメリカの物語の終焉を見届けよう。
キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド 監督:ジュリアス・オナー
スティーブ・ロジャースの物語は『エンドゲーム』で完結したが、キャプテン・アメリカの象徴たる盾は相棒のファルコン/サム・ウィルソンに引き継がれた。
サムはネット配信ドラマ『ファルコン&ウィンターソルジャー』を経て、二代目キャプテン・アメリカとして劇場版MCUに帰ってくる。
2021年8月にファルコンがキャプテン・アメリカ第4作の主演を伝えることが報道された。
その後、俳優組合のストライキなどの影響で公開が遅れるなどしたほか、最初に発表されたサブタイトル『ニューワールドオーダー』が『ブレイブ・ニュー・ワールド』に変更されるなどしたが、2025年2月に公開予定となっている。
格闘ゲームへの参戦
カプコンのアメリカンコミックスのキャラクターたちが戦うMARVEL SUPER HEROESにて格闘ゲーム初参戦。
その続編にあたるVS.シリーズでも2作目以降から参戦、現在までの皆勤賞を取っている。初心者でも使いやすいキャラになっており、おなじみのシールドを駆使したアクションも再現されている。
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裏話
キャプテン・アメリカはアメリカンコミックが戦時中の言論規制の煽りを受けていた頃に生まれたヒーローである。
そのため政府にお伺いを立てるような描写が多々見られ、デビュー作のコミックの表紙はヒトラーをぶん殴っている、という過激なものである。元々アメリカンコミックがヒーロー物を多く作るようになったのは先述の言論規制の影響であり、「ヒーロー」という一見子供向けな作品という建前で政府を風刺的に批判していたのである。
このような事情はキャプテン・アメリカのキャラクター造形にも大きな影響を与え、真に忠誠を誓うのは自由意志である設定などからそれが見て取れる。彼が持つ盾は自由の番人たる象徴と言えよう。
彼の信念は実写版であった「誰も殺したくない。でも悪党は嫌いだ」というセリフに尽きる。正義を追い求めるヒーロー中のヒーローだからこそ、コミックのヒーロー達や現実世界で長年愛されているのである。
関連項目
- アメリカン・コミックス
- マーベル・コミック
- MARVEL
- マーベル・シネマティック・ユニバース
- アベンジャーズ
- MARVEL VS. CAPCOM
- バトルフィーバーJ(キャプテン・アメリカを参考に企画された)
- 格闘ゲームのキャラクター一覧
- 映画の一覧
- 盾は投げ捨てるもの
- 風雲拳
- メイン盾
- もやし
脚注
- *超人兵士血清の技術は失われ今日まで復元されていないが、超人兵士血清のプロトタイプやデータが実はヴィランなどに渡っていたり、ニック・フューリーらが超人兵士血清を元にした血清で寿命を延長していたりと様々な例外がある。
- *初期のコスチュームはヘルメット(マスク)部分が連結されておらず、敵に剥がされて正体を知られる可能性があったため、後に一体型に改良された。また、一時は頭部に「A」マークではなくアメリカの国鳥「鷲」を象ったマークを使用していたことがある。
- *そもそもアダマンチウムはこのヴィブラニウムの模倣品として作られた特殊金属である。
- *シネマティック・ユニバースにおいてはアイアンマンことトニー・スタークが元素としての再生成に成功し、身体に悪影響を与えないアーク・リアクターのコアとして使わている。
- *帰ってこない場合は基本的に予想外なことが起きた場合である。実写版ではロキが思わぬ力で盾を跳ね除けたシーンがあるが、勿論手元に戻って来なかった。
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