キャリフォルニアベースとは、「機動戦士ガンダム」シリーズに登場する宇宙世紀の軍事施設である。
概要
北米大陸の沿岸部に位置する地球連邦軍の軍事施設。一年戦争開戦前は、連邦軍本部ジャブロー防衛の要として期待されていた。初出はテレビアニメ「機動戦士ガンダム」だが、北米が舞台にならなかったため名前のみの登場だった。
宇宙世紀0079年3月11日、ジオン公国軍は第二次地球降下作戦によって北米大陸に侵攻。わずか2日後に制圧・占領されてしまった。キャリフォルニアベースを巡る戦闘は「無血占領説」(コロニー落としの被災地救援のため防衛部隊を出払っていた)と、「ジオンの降下部隊が防衛部隊を壊滅させた説」(ジオニックフロント、ギレンの野望などが採用)の二つがある。戦闘に参加した闇夜のフェンリル隊は、地下ドックに残されていた連邦軍のU型潜水艦を無傷で拿捕。潜水艦のノウハウが致命的に足りなかったジオンにとって思いがけない贈り物となった。この潜水艦を基にジオンはユーコンを開発、ハワイの陥落に役立てた。資料によってはここでM型潜水艦も拿捕し、マッドアングラー開発に繋がったとする説もある。
キャリフォルニアベースにある軍港、空軍基地、研究所、試験場などは全てジオン軍の手中に収まり、これらの施設は占領から約2週間で復旧された。こうして北米一帯がジオンの勢力圏となり、穀倉地帯を獲得した事で兵糧の問題は劇的に改善。ジオン軍は豊富な施設を活用し、モビルスーツやその他兵器の実験、開発を積極的に行った。実際、4月からビグロの生産が始まっている。他にも水陸両用MSゾックや生物環境兵器アスタロスもキャリフォルニアベースで試作された。ジャブローに対して定期爆撃を行うガウもここから飛び立っている。
11月27日、シャア・アズナブル大佐率いるマッド・アングラー隊がジャブローの入り口を発見。キャリフォルニアベースに対し援軍要請を行った事で、ジャブロー基地攻撃作戦が開始された。11月30日、50機以上のモビルスーツを搭載したガウ18機がジャブロー上空に到達し、28機が降下に成功。しかし熾烈な対空砲火でガウの大多数を喪失。攻撃も失敗し、キャリフォルニアベースの戦力は著しく低下した。ジオン地上軍の崩壊が決定的になった12月、キャリフォルニアベースはジオン地上軍最後の砦として連邦軍から猛攻を受ける事になる。一連の戦闘の中にはブルーディスティニー1号機の姿もあり、一画のミサイル基地が単機で壊滅させられている。
そして12月15日、キャリフォルニアベースの中核で両軍が激突。ジオン地上軍最後の砦だけあって守備隊は激しく抵抗。闇夜のフェンリル隊やニムバス・シュターゼン、ケン・ビーダーシュタット率いる外人部隊もこの防衛戦に参加している。戦闘は苛烈を極めた。基地からはHLVやザンジバルが発進し、失陥する直前まで物資や人員を宇宙に打ち上げた。だがジオン軍の善戦もむなしく守備隊は全滅。再び連邦軍の施設となり、終戦までにジム500機が量産されたという。この勝利はただちにプロパガンダとして全世界に放映された(コロニーの落ちた地で)。コロ落ち小説版では、陣地に鎖で繋がれ折り重なるように死んでいる少年兵、投降するジオン兵、解放された市民と喜ぶ連邦兵が映し出された。
一年戦争後にはアナハイム・エレクトロニクスが支社を設けており、AEハービックとしてアナハイムに吸収された旧ハービック社のスタッフの開発拠点となった。グリプス戦役中にはメタスX-1などの開発を行っている。
関連項目
- 1
- 0pt