\キャンプ飯!!!/
キャンプ飯とは、野外で調理を行って作る料理である。
概要
器具が整った現代では電気器具やガスコンロ等で簡単に調理を行えるが、つい半世紀前までは焚き火(裸火)で調理を行う事が多かった。
類似する用語に「野外料理」があるが、炊き出しなど緊急的な意味合いでも使われる野外料理とは違い、キャンプ飯はよりカジュアルでエンターテイメント的な意味合いで使用される。
歴史
調理をするためには火を使わなければならない。
野外で調理をする行為は人類の有史以前からも行われており、物証として残る最古の記録としてはイスラエル・ゲーシャー遺跡で発掘された石器と炭化した植物類があり、年代は約79万年前にまで遡る。
その頃の調理法はもっぱら焼く調理であり、煮炊きが使われるのは土器などが使われる有史以降となる。
有史以降人類は自らが築いた家に住むようになり、同時に調理も屋内で行われるようになった。そのため野外で調理をする機会は一部の遊牧民を除けばもっぱら祭祀・開拓・戦争のいずれかになっていった。
19世紀になり人類は地球の全大陸を踏破、大陸を跨いだ開拓も一段落を迎えた。そして20世紀、二度の世界大戦を経てフィールドキッチンや保存食品の普及が進み戦場で調理する機会も激減した。
現代ではアクティビティとしての調理に取って代わり、主にアウトドアシーンで親しまれている。
歴史的キャンプ飯
開拓時代に作られていたキャンプ飯は、もっぱら保存性を重視した食材を使用しなるべく簡易な調理で食べられるよう工夫した内容であった。
食材としては、野菜は常温保存に優れる玉ねぎ・じゃがいも・人参が主に用いられ、たんぱく源としては干し肉、燻製肉、塩漬け肉など、主食には小麦粉、とうもろこし粉またはパーボイル(蒸煮乾燥)加工を施した丸麦、他に豆類や乾燥果実が食べられていた。
料理としては野菜と豆、塩漬け肉を煮てスープにし、パンを焼くか丸麦を粥にするかにして食べていた。
現代的キャンプ飯
アウトドアアクティビティとして楽しまれるようになり、また冷蔵技術の発達や便利な調理器具が続々と登場している現代では開拓時代とは比べ物にならないほど多種多彩なキャンプ飯が作られている。
古典的なものでは、東北地方で作られている芋煮もある意味キャンプ飯である。
日本のみならず世界中でダディクールと楽しまれているバーベキューも立派なキャンプ飯である。
ボーイスカウト日本連盟で歌われる「十種野営料理法」では、野外で簡単に作れる10のレシピを歌で覚えられる歌詞となっている。
(味噌汁・薩摩汁・シチュー・ライスカレー・茶飯粥・焼き飯・雑炊・五目飯・ちらしずし・八宝菜)
ただし歌い間違えると「とろみのついた塩水」ができてしまうとかなんとか。
一昔前までは学校の野外活動で飯盒炊爨で炊いたご飯とカレーライスが定番のキャンプ飯であった。
現在では安全面・衛生面の観点から実施しない学校が多くなっている。
個人や家庭で行うキャンプでは、常識の枠にとらわれないエクストリームキャンプ飯も作られる。
本格的なビリヤニやパエリア、塊肉のシュラスコにパスタに天ぷら、流しそうめん……
といっても、お湯を入れるだけで食べられるカップラーメンでも
野外で食べれば立派なキャンプ飯である。
注意
キャンプ飯を作る際は、食中毒の懸念があるため食材の管理に気をつけよう。
- クーラーボックスで保冷を確実に
肉類・魚類は少しの間常温に置くだけでも腐敗や食中毒菌の増殖が起こる可能性があります。
必要な時にだけ取り出すように心がけましょう。
- 洗浄・包装・保管を確実に行う
野外で調理をするため食材が土壌由来の雑菌により飛沫汚染される可能性があります。
水道水が使える環境であれば食材や器具はしっかり洗浄を行う事。
- 冷却・加熱はしっかりと行う
レアな焼き加減が好みという方も多いでしょうが、肉類の加熱はしっかり行いましょう。
もちろんゴミの処理・持ち帰りは確実に行いましょう!
その辺にゴミを捨てるのは絶対にしてはいけません!
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関連項目
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