キヤノン・EOS(イオス)とは、キヤノンが販売する一眼レフのブランドである。
概要
キヤノンは1971年に発売したプロ向け一眼レフ「F-1」より、スピゴット式のFDマウントを採用していたが、1985年にミノルタが発売したAF一眼レフカメラ「α-7000」に対抗するため、バヨネット式でオートフォーカスに対応できるEFマウントを開発、1987年にEOS650を発売した。
FDマウントとの互換性が失われた代わりに、コンピューターによる先進的な制御を行いやすくなったことで、AFやAEの制御をレンズ側で行い、ボディとは電気信号でのみ駆動させる構造を実現した。
これに併せて、超音波モーターによるAF駆動、手ぶれ補正機能、AE機能を内蔵したシフトレンズ、大口径ながらもスムーズなAFを実現したレンズ、視線入力AF機能などを搭載し、先進性を売りにして一眼レフのシェアを築くようになった。
また、プロ向けのフラグシップとして1989年にEOS-1を発売、暗い場所でも機能する高速AFを搭載することで、プロカメラマンの使用に耐えられるほどのAF性能を発揮し、彼らの信頼を得るようになった。
1990年代に入ると、コダックと共同でデジタル一眼レフの開発を開始、1995年にEOS-1NをベースにしたEOS DCS3 / DCS1を発売、その後1998年にはEOS D2000 / D6000を出すが、いずれも100万円を超えるカメラであった。
一方でエントリーモデルとして1993年にEOS kissが登場、軽量小型で使いやすさを考慮したカメラでファミリー層に浸透していく。
2000年になると、従来のモデルよりも大幅に小型化されたデジタル一眼レフ、EOS D30が発売された。価格も30万円台と大幅に抑えられた。このカメラより完全に自社開発にシフトされた。
またこのモデルより、イメージセンサーを自社開発のCMOSセンサーを搭載、CCDに比べてノイズが出やすい弱点を克服して見せた。
翌年にはEOS-1Dを発売。ライバルであったニコンD1よりも高解像度かつ高速連写を実現し、報道やスポーツでのデジタル化を一気に加速させた(ただし初代ではCCDセンサーを採用)。
2003年には、EOS kiss Digitalを発売。他社が20万円前後の価格で販売していたのに対し、レンズキットで14万円で販売し、大ヒットを記録した。このモデルによって、キヤノンはデジタル一眼レフでもトップシェアを築くこととなった。
しかし一方で、フィルム時代のような先進機能を搭載することは少なく、むしろ技術面で他社に後れをとるようになった。
デジタル一眼レフにおいてはAPS-Cサイズのイメージセンサーが一般的であったが、2002年に1100万画素の35mmフィルムサイズのCMOSセンサーを搭載したEOS-1Dsを発売し、他社に先駆けた。
しばらくはコマーシャルフォト向けとして100万円近い値段で売られていたが、2005年にハイアマチュア向けのEOS 5Dを発売、価格を40万円以下に抑えることに成功した。
2012年には、高速連写に対応できるEOS-1DX、EOS 5D Mark IIIを発売、さらに20万円前後にまで価格を下げたEOS 6Dを発売し、フルサイズへのシフトを垣間見せるほどになった。
一方でミラーレス機への参入においても後れをとっていたが、2012年にEFマウントとの互換性を考慮したミラーレス機、EOS Mを発売した。
互換性
上記にあるように、EOSシリーズ以前のFDマウントとの互換性はなく、アダプターも存在しない。
一方でAPS-Cサイズ向けにEF-Sレンズをラインナップしているが、後玉が出っ張った構造になっているため、フィルム版EOSやフルサイズセンサー搭載のデジタル版EOSには物理的に装着できない。
ただし、EOS D30 / D60 / 10D / 初代kiss Digitalでも装着できないため、注意が必要。
主なラインナップ
関連動画
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関連項目
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