ギエロン星獣とは、円谷プロ制作のTV特撮番組『ウルトラセブン』に登場する怪獣である。
概要
| 再生怪獣:ギエロン星獣 | |
| 登場作品 | ウルトラセブン ウルトラマンジード |
| サブタイトル | 第26話「超兵器R1号」(セブン) 第20話「午前10時の怪鳥」(ジード) |
| 体長/全長 | 50メートル |
| 体重 | 35000トン |
| 出身地 | ギエロン星 |
別名「再生怪獣」。
二股に分かれた頭部を持つ鳥類のような姿が特徴で、翼に当たる両腕がブレード状になっている。
武器は口から放つ放射能性の毒ガスと腕から撃つリング光線。さらにアイスラッガーすら通用しない極めて硬質かつ鋭利な刃物で構成された腕や頭部を有している。
そして、「再生怪獣」の名の通りたとえバラバラにされても一夜で再生復活できる生命力が自慢。
元はシャール星座の第7惑星であるギエロン星に生息していた生物。
同星は金星によく似た環境の星であり、地球人の目から見て死の星と思われたため、地球防衛軍が開発した新兵器“R1号”の威力を試す実験の標的となる。実験は成功し、ギエロン星は跡形も無く吹き飛んだが、実は同星にも生命体が存在しており、それが“R1号”の放射能で突然変異、怪獣化した存在。
誕生直後より一路地球へ向けて侵攻、自分に向かって飛んで来た小惑星も頭部で粉砕してそのまま地球に降り立つ。その時はウルトラ警備隊の攻撃で殲滅されたかと思いきや、その日の夜の内に砕けた破片が集結して再生を遂げてしまう。
翌日、再びウルトラ警備隊と交戦。その再生能力を恐れ、“R1号”の十数倍の爆発力を持ち地球が2つ3つ消し飛ぶという“R2号”の使用も検討される中、ウルトラセブンが現れて両者は対決する。
花咲く大地の上での激しい戦いの末ギエロン星獣は片腕をもぎ取られ、最後にはセブンのアイスラッガーで首を切り裂かれて敗北。もはや再生する事もなく、そのまま絶命した。
今回の事件は“R1号”の開発者達に大きな衝撃を与え、これ以降のRシリーズの開発は中止が決定した。
なお、後年発売された小説『ウルトラマンメビウス アンデレス・ホリゾント』では、この時のギエロン星獣迎撃戦にメビウス時代の防衛隊GUYSのトリヤマ補佐官がかつて参加した、という話が出てくる。
放射能性の毒ガスにより、迎撃戦に出撃した同僚が何人も被爆し現在も苦しんでいるという、テレビ本編ではあまり描写されない怪獣による生々しい被害が伝わるエピソードとなっている。
ウルトラマンジード
2017年放送の『ウルトラマンジード』にて約数十年ぶりの再登場。
午前10時になるとどこからともなく現れる正体不明の怪獣という扱いで、手から発生させるエネルギー攻撃、口から吐く毒ガス、そして両翼のブレードが武器。優れた飛翔能力による空中戦も得意なものとして描かれている。
倒しても追い返してもその次の日の午前10時にまた出現し、その度にジードおよびゼロが対処していたが、それでも定時になると何事もなかったように出て来るため連日の戦闘を強いられたジードこと朝倉リクは精神的にも体力的にも苦しめられ、市民もその存在を日常の一部として認識してしまうようになってしまった。
AIBの調査によると倒された際に飛び散った破片が気化し、その気体が再集結して身体が再生するという性質を持っている事がわかるが、例え焼却しても今度はその塵からも再生してしまうため対処に困っていた所、ひょんな事から破片を冷凍すれば再生能力を封じ込められるという事が判明。拡散した破片の回収はAIBだけでは困難という事でゼロビヨンドが張ったシールドの中でジードがギエロン星獣を倒し、破片はその範囲内の市民に回収させて冷凍処理を施した上でAIBに提供してもらい、その破片を宇宙の果てに分散転送してギエロン星獣を再生不可能な状態に陥らせる事でようやく倒す事に成功した。
本作ではその由来や起源に関してもあまり言及されなかったが、本編内での描写からおそらく伏井出ケイが現在のジードの能力を分析するためにカプセルから召喚した個体であると思われる。
背景
『ウルトラセブン』が放送されていた当時はアメリカとソビエトの間で冷戦の機運が高まっており、今回の話は両国が推し進めていた核抑止力の連鎖を風刺したストーリーとなっている。ギエロン星獣の悲劇的な誕生経緯とその最期は、ファンの間でも非常に印象深い存在として認知されている。
また、同話には“R1号”の使用についてセブンことダンとフルハシが言い争うシーンがあり、あくまで地球防衛のため強力な兵器が必要で、敵がそれよりも強大な兵器を持ってくれば我々もそれ以上の兵器を作れば良いというフルハシに対し、ダンは一言呟く。
それは、血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ……
このセリフは『ウルトラセブン』シリーズを象徴する名言の1つとされている。「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」の記事も参照。
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