ギャラクトロンとは、『ウルトラマンオーブ』に登場する怪獣である。
別名は「シビルジャッジメンター」
概要
シビルジャッジメンター:ギャラクトロン | |
登場作品 | ウルトラマンオーブ ウルトラマンジード |
サブタイトル | 第14話「暴走する正義」(オーブ) 第15話「ネバー・セイ・ネバー」(〃) 第7話「サクリファイス」(ジード) 第8話「運命を越えて行け」(〃) |
体長/全長 | 61m |
体重 | 61000t |
出身地 | 惑星クシア |
異次元世界で作られ、地球に送り込まれたロボット怪獣。
名前の由来はジェッタの“銀河の竜”的な意味の「ギャラクシードラゴン」とシンのイタリア語で“救世主”を指す「サルヴァトロン」という2つの案をナオミが統合して「ギャラクトロン」としており、本来の名称は不明である。
二足歩行の人間に近いフォルムのドラゴンのような形態を持ち、後頭部からは先端部が鉤爪型になった辮髪状の大型アーム“ギャラクトロンシャフト”が伸びている。全身は独特なモールドが刻まれた未知の材質で構成された白亜と金色の装甲で覆われ、その腹部にはコアと思しき赤い水晶体がはめ込まれているなど、見た目だけならむしろ神秘的かつ絢爛美麗な印象さえ受ける
内部に至ってはゲル状のスプリングをはじめとする地球の科学力を遥かに超えた技術で作られた部品が多数組み込まれている他、一部の動作の際に魔法陣のようなエフェクトが発生している事から通常の科学技術だけでなく魔道のようなオカルティックなシステムも含まれている可能性があり、活動中は常にソナーかエコー音のような稼働音を響かせる。
主な武器は目に当たる部分から撃つ真紅の破壊光線で、着弾すると魔法陣が発生し、そこから時間差で大爆発を起こして対象物を破壊する。左腕には回転して大剣になる盾型武装“ギャラクトロンブレード”を装備し、ここにエネルギーを展開する事でウルトラマンの身体すら貫く高い攻撃力を発揮する。一方の右腕はクロー型の二連装ビームキャノンユニットになっており、さらにこの右腕は本体から分離して遠隔制御され、ロケットパンチのごとく相手にぶつけたり、別方向からビーム攻撃を加えたりといった多様な使い方ができる。後頭部のギャラクトロンシャフトも強力な格闘兵装であり、これで相手を捕縛、拘束する事が可能。最大の必殺技はギャラクトロンシャフトを上に向けて持ち上げて天高く飛翔し、全身にエネルギーを迸らせて腹部から撃ち放つ光線“ギャラクトロンスパーク”で、その威力たるや巨大な魔法陣を展開した直後に辺り一面を一瞬で焦土へと変えてしまうほどである。
ただのロボットではなく、独自の知性を有しているようで、他の次元世界の人間とのコミュニケーションの際には核内部に取り込んだ人間の頭脳に直接リンクし、その人間の言葉を介して自身の意志を伝える事ができる。
その存在意義および行動原理は“現在自身が存在している世界で行われているあらゆる闘争行為の停止”であり、そしてそれを己の“正義”と見なしている。目の前で行われている闘争が小さな喧嘩程度ならチャイムのような綺麗なメロディーを鳴らして互いの感情を静めようとする程度だが、その世界の闘争やそれを生み出す“格差”や“差別”などの原因が多数存在すると判断すると本格的に活動を開始し、今いる世界の文明そのものをリセットしようとする。
さらにその“闘争”というのは人間同士の争いに限らず、それ以下の生物が行う“食物連鎖とそれに伴う生存競争”も含まれており、全ての宇宙には最初から無限のエネルギーが存在するにも関わらず他者の生命を消費する事で成り立っている食物連鎖に基づいた地球の生態系こそ現人類を攻撃的な生物へと歩ませた間違った進化だと断じ、最終的には地球上の全生物を絶滅させる事を目的とするようになる。
このあまりにも極端な行動理念からガイは「創造者自身もこいつが制御できなくなって放棄目的で別の次元に転送したのでは」と推測しているが、後述の事からその思想は元から仕組まれていたものであると思われる。
オーブ劇場版である『絆の力、お借りします』にも登場。
宇宙の女盗賊ムルナウがどこかで確保した別個体を独自に改造したともので、別名も「奇機械改竜」というものに変わっている。
外装および基本的な武装はオリジナルとほとんど変わらないが、胸にある球体部からはムルナウの趣味で相手を宝石に変えてしまうギャラクトロンジェムスパークなる光線が使えるようになっている。
更に『ウルトラマンジード』の劇場版『つなぐぜ!願い!!』にてこのルーツが明らかにされた。
その正体は惑星クシアの文明が開発した平和維持システム「ギルバリス」が己の尖兵として生み出した戦闘兵器であり、これまで多くの惑星や次元に送り込まれてはそれらをギルバリスの考える“不完全な有機生命体の完全排除による宇宙の平和”に基づいて攻撃し、滅ぼしてきたとされている。
ウルトラマンオーブでの活躍
ある日、ナオミ達SSPの面々が手伝いに来ていたビートル隊に配備されているゼットビートルの部品を卸している小舟製作所の前に突如出現。この時は半休眠状態で、静止したままナオミの身体をスキャンしたり特殊な音響パルスを使って地球の情報を集めていた。ギャラクトロンの意志に触れたナオミはこのギャラクトロンが“正義の存在”だと感じ、シン達はこれをコントロールできればオーブに並ぶ地球防衛の要になると期待していたが、その翌日にいきなり起動し、ナオミを乗っていた車ごと拉致して体内に取り込むと彼女を媒体に自身の目的を伝え、収集した地球のデータから現人類を争い事を繰り返す残虐な生命体と見なしたとしその文明を滅ぼそうと破壊活動を開始する。迎撃に出たオーブに対しては当初こそオーブが“地球の者ではない”との理由から彼と闘う事には消極的な態度を取っていたが、オーブがそれでも自身に挑もうという姿勢を見せた事からこれに応戦、その圧倒的な性能でオーブを追い詰めて行き、ギャラクトロンブレードでオーブの身体を貫いて撃退した。
オーブを退けたギャラクトロンは人類の価値観、ひいては地球全体の生態系を否定して破壊活動をさらに加速させる。やむなくガイは今回もベリアルのカードに手を出してサンダーブレスター(TB)となって再びギャラクトロンと交戦、近くを飛んでいたビートル機や体内のナオミの事も考えていないかのような暴虐的なオーブTBの戦いぶりの前にギャラクトロンは先ほどとは一転して不利な状態となり、シャフトもブレードもオーブTBの豪腕に引き千切られ、さらに地に叩き伏せられてなお凄まじい猛攻(既に機体とのリンクが解けていたナオミの悲鳴も無視し、その戦いを間近で見ていたシンやジェッタ達も戦慄するほど)を受け続け、その純白の体が見る影も無くなるほど徹底的に痛めつけられる。
途中ジェッタの声でオーブTBの動きが止まった隙に反撃を加えてどうにか立ち上がるが、既にギャラクトロン自身の戦闘能力は失われ、虚しくあのメロディーを身体から発するもそれでもオーブTBが止まる事はなく、最後はナオミを体内に残したままゼットシウム光線を受けて粉砕された。
この戦いでギャラクトロンごと吹き飛ばされたナオミは一命を取り留めたものの重傷を負い、運悪くオーブTBに弾き飛ばされて撃墜されたビートル隊員も製作所で作られた部品が使われている脱出装置のお陰で助かったとは言え、やはりこちらも下手をすれば命を落としていたかもしれなかったという事実から、SSPの面々にオーブへの不信感が植え付けられ、ガイ自身も「俺はオーブ(=自分)が許せない」という激しい自責の念に駆られるなど、非常に後味の悪い結果を残す事になった。
『絆の力、お借りします!』では物語冒頭にて南の島でオーブオリジンと交戦。さらにそこにウルトラマンゼロも乱入して2対1となり、それでも互角の戦いを繰り広げるが、流石に次第に不利になって追い詰められていき、最後はワイドゼロショットおよびオーブスプリームカリバーを受けて爆散するという前回とは打って変わってあっけない幕切れとなった。
ウルトラマンジードでの活躍
ウルトラマンベリアルを信奉するストルム星人のSF作家“伏井出ケイ”が自身の目的にとって邪魔なウルトラマンゼロを抹殺するために自分の持つ怪獣カプセルから召喚した怪獣として登場。
出現後すぐさまジードが迎撃に出るも、彼をその圧倒的な戦闘能力で苦しめ、そしてケイの挑発に乗ってギャラクトロンの前に飛び出した当時ゼロと一体化していた伊賀栗レイトに襲いかかり、彼の中からゼロを消滅させてしまった。
この時はジードの放ったコークスクリュージャミングを受けて片腕とシャフトを喪失するダメージを負いそのまま停止状態になるが、翌日にはケイの命令で再起動し破壊活動を再開、ジードと二度目の戦いを繰り広げる。
武装を失ってなお戦闘力はほとんど衰えておらずここでもジードを苦戦させるが、ゼロがレイトの決意に呼応する形で復活を果たしてジードに加勢。この事態にケイはすかさず二体目のギャラクトロンを召喚し、それをゼロにぶつけて両者の分断を図るも、ゼロは新たにヒカリから託されたNGウルトラカプセルの力でウルトラマンゼロビヨンドとなってギャラクトロンを圧倒、最初の個体はジード・アクロスマッシャーのスマッシュビームブレードとディフュージョンシャワーを立て続けに浴びて爆散し、二体目の方もゼロビヨンドのバルキーコーラスを受けて破壊された。
後に怪獣カプセルの方はキングジョーのカプセルと合わせてケイが新たなベリアル融合獣のキングギャラクトロンに変身する際にも使用された。
劇場版の『つなぐぜ!絆!!』では遂に地球への侵攻を開始したギルバリスによって多くの個体が地球に送り込まれた。
加えてその中には対ウルトラマン用にカスタマイズされた強化個体である“ギャラクトロンmk2”も登場している。
余談
ちなみにこのギャラクトロンのソフビはその全高が約24cmと非常にビッグサイズとなっている。
ただし、劇中のギャラクトロンはオーブよりも少し大柄なだけなのでオーブのフィギュアとのごっこ遊びはかなり違和感があるかもしれないが・・・
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