ギレン・ザビとは、機動戦士ガンダムの登場人物である。声:田中崇(銀河万丈)[1]
概要
デギン・ソド・ザビ公王の長子でジオン公国総帥。ジオン公国の実質的な最高指導者である。
IQ240を誇る天才で、性格は基本的には冷静沈着だが、どこか高慢な部分も見え隠れする。
ガルマ・ザビの戦死の件から、「肉親の死すら利用する非情な男」と見られがちだが、後発の作品では内心はかなり動揺していた描写があり、更には父・デギンに「ヒトラーの尻尾」と揶揄された際は、平然を装いながらも内心は焦りと怒りで満ちている場面が描かれており、「感情表現が苦手なのでは」という新説が生まれている。
政治家・指揮官としては独裁主義者であり、官僚主義者。
筆記試験で優秀な成績を収めた秀才や、自身に忠実な部下を配下としている。
また、モビルスーツ・ニュータイプ等の革新的な分野には着目せず、それらの分野は弟のドズルや妹のキシリアが注視していたという。
優良な政治手腕とわかりやすいカリスマ性から、国民はおろか軍部からも絶大に支持されており、またその反面、彼の用いる扇動的な方策を嫌う者も多かったという。
「ジオン公国民は選ばれた優良人種」とする選民思想の持ち主として知られるが、その思想自体はジオン・ズム・ダイクンの唱えた「ジオニズム」に影響を受けたものであり、ニュータイプ論にも懐疑的で、単にジオン公国のナショナリズムを扇動するための材料として利用しているに過ぎなかった。
しかし、ギレンが波及させたジオニズム的な政治思想は、後の時代においても多大な影響力を残している。
一年戦争終盤に地球連邦との和平交渉を進めようとした父デギンを謀殺。デギン公王座乗のグワジン級戦艦グレート・デギンと地球連邦軍レビル将軍座乗のマゼラン級戦艦フェーベを含む地球連邦軍宇宙艦隊ごとソーラ・レイの照射で蒸発させる。
このことが原因で宇宙要塞ア・バオア・クー攻防戦の最中に妹キシリア・ザビに殺害される。宇宙世紀0079年12月31日没。
また、この暗殺の後に指揮権を受け継いだキシリアも、シャア・アズナブルに周囲の配下共々誅殺され、ア・バオア・クーの指揮系統は大混乱となり、ジオン公国の滅亡の引き金を引いてしまっている。
弟ガルマ・ザビ国葬の追悼演説とア・バオア・クー攻防戦を前にした兵士の戦意高揚の演説が有名であり、その後のアニメシリーズ作品やゲームおよびそのCMにも度々登場している。
宇宙島のガルマくん
機動戦士ガンダムさんにて描かれた長編「宇宙島のガルマくん」では、ザビ家が政権を取る前の姿が描写されている(当然ながら公式設定ではないが)。
ギレンは大学を卒業するほどの秀才であったが、働かずニートであった。当時はザビ家自体貧乏だったため、キシリアは穀潰しの彼を嫌っていた。この頃から選民思想に染まっていた模様。地味に裁縫の才能があるのか、総帥の服は自分で仕立てた。働き口を探せとキシリアに強引に追い出され、ハローワークに出向いたが不相応過ぎる厚遇を求めたため、当然職は見つからなかった。
ザビ家が政権を取り始めると、卓越した演説手腕を発揮。支持者を一気に集める活躍をした。
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関連項目
脚注
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