クァチル・ウタウス(Quachil-Uttaus)とは、クトゥルフ神話における神の名前である。
概要
クァチル・ウタウスは干からびたミイラのような小さな子供ほどの大きさをした姿をしている旧支配者であり、そのものに触れられたものは一瞬にして風化し死に至るといわれている。
クァチル・ウタウスの姿は小さな子供ほどの大きさでひからびてしわだらけ。毛がまったくはえておらず骸骨のような細い首にはのっぺりとした顔に網目状の筋を確認することができる。鉤爪のようになった管のような腕がゾンビのように前に突き出されてこちらを向いていたという。その姿は気をつけ、前ならえをしている子供のミイラのようだろう。
すべての組織を塵に還元してしまう能力はウボ=サスラ(Ubbo-Sathla)も持っているといわれているが、果たして関係はあるのだろうか。クァチル・ウタウスの起源は知られていない、ただ暗黒の地獄の果てに棲んでいるといわれている。
クァチル・ウタウスは年齢や死、衰退に関連する存在で、召喚をしようとするものの精神は無意識に自殺衝動に駆られることになり、時間の流れさえ早まることだろう。崇拝するものは稀ではあるが存在し、崇拝者は永遠の命を求めてクァチル・ウタウスに祈りを捧げているという。それらの目的から召喚の呪文が唱えられることになるのかもしれない。クァチル・ウタウスのことを知りたければ『カルナマゴスの遺言』を読むしかないだろう。ただし、クァチル・ウタウスが我々に与えてくれるのはたいてい死と崩壊である。
クァチル・ウタウスは光の柱を伝って空から舞い降り、目的を果たすと光の柱から帰っていく。帰った後に残るのはクァチル・ウタウスが作り出した塵の山と、クァチル・ウタウスの足跡だけなのである。だからこそ彼は〈塵を歩むもの〉なのだろう。
古代エジプトで崇拝されていた神カ=ラトー(Ka-Rath)との類似も指摘されている。
関連作品:『The Treader of the Dust(短篇小説)』(1935)-Clark Ashton Smith
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 2
- 0pt