クィディッチとは、『ハリー・ポッター』シリーズに登場するスポーツである。
概要
魔法使いの世界で大人気を誇る球技。
サッカーや野球など、いわゆる「マグル」が好む球技と似た形だが、最大の特徴は全選手が箒を駆っていること。
また、スニッチという金色の玉を捕まえないと試合が終了しない上、どうリードしていてもスニッチを取られれば負けることが多い(ルールは後述)という、主人公の引き立てにぴったりな特徴も持つ。
ルール
ピッチ
縦500フィート、横80フィートの楕円形。サッカーのピッチが、長さそのままで幅が1/3程度に細くなったようなものである。
箒を用いて移動を行うが、高さ制限については不明(恐らく無限)。
その両端には、やはりサッカーのようにゴールがある。
高さ53フィートの柱が3本並び、その上に直径2フィートの輪がついたものである(映画版やゲーム版ではどう見ても3本とも高さが違うが、あまり重要ではないのだろう)。
フィールドを出てしまった場合は、クアッフル(後述)が敵チームに渡ってしまう。
ボール・用具
ボールは全部で3種類ある。
- クアッフル
赤い革の張られた、サッカーボール大のボール。これを前述のゴールの輪に投げ入れることで10点を獲得できる。
チェイサー(後述)がこれを争う。手で投げるなどの他、箒に当ててシュートを決めるなどのテクニックがある。 落下速度低下・掴みやすくなる魔法がかけられている。 - ブラッジャー
鉄製の暴れ玉。2個存在する。
魔法がかけてあり、選手を手当たり次第に箒から叩き落そうとする恐怖のボール。ビーター(後述)は、クラブという棍棒を用いてこのボールを追い払ったり、相手チームに打ち込んだりする。 - スニッチ
胡桃大の金色の玉。羽が生えている。
ブラッジャーと同じく自律飛行する。シーカー(後述)がこれを捕まえることで試合が終了し、さらにキャッチしたほうに150ポイントが入るという、生ツバゴクリもののボーナスボール。
小さいことに加えて猛スピードで動き回るため、試合開始後しばらくは目で捉えることすら困難。
昔は「スニジェット」という鳥を使用していたが、乱獲の影響で絶滅危惧種になったため、スニッチに切り替えられたという経緯がある。
選手
- チェイサー(3人)
クアッフルを扱う選手。バスケやサッカーのようにクアッフルを相手のゴールへ打ち込み、得点を狙う。 - キーパー(1人)
チェイサーとセットの選手。自軍ゴールに飛んでくるクアッフルを防ぐ。サッカーのゴールキーパーのようなポジション。 - ビーター(2人)
ブラッジャー対策の選手。選手達の邪魔をするブラッジャーを、クラブでひたすら打ち返す。 - シーカー(1人)
主人公御用達ポジション。試合の行方を左右するスニッチをひたすら追いかける。彼がスニッチを捕まえないと試合は終わらない。
得点
クアッフルによるゴールで10点、スニッチ獲得で150点を獲得する。
そのため、よほど圧倒的な勝負で無い限りスニッチをとった方の勝ちであり、シーカーの人気だけが高まりやすい。
作中では、自軍のチェイサーが弱すぎて150点差を付けられてしまい、逆転も出来ないと判断したため、勝手にスニッチを捕まえて潔く自分の手で試合を終わらせたシーカーもいた。
箒
屋外球技の選手のスパイクのように、箒はクィディッチの試合において最も重要な用具である。
競技に用いられるのは、持ち手やハンドルがついた、掃除にはおよそ向かないデザインの、飛行に特化した箒である。
ハリーの両親が残した財産の大半を潰しかねない値段の超高級箒『ファイアボルト』から、そこらの蝶にも追い抜かれると言うおんぼろ箒『シューティングスター』まで、種類は様々。
基本的に金を持ったチームの方が良い箒を用意でき、勝てる。
世界の人気
アジアを除く世界全ての魔法使いに人気だが、描写されている限りではイギリス国内が最もチームが多い。
アジアでは日本以外にはまともなチームが存在せず、その日本の『トヨハシ・テング』も世界レベルで見ると弱小チームであり、これはアジアでは「空飛ぶ魔法の絨毯」の方が人気であるからとされている。
関連動画
関連商品
クィディッチだけをゲーム化した作品。
関連コミュニティ
関連項目
- 6
- 0pt