ククルとは、スーパーロボット大戦シリーズに登場するオリジナルキャラクターである。
CVは荒木香恵(現 荒木香衣)。
決して鋼鉄ジーグの登場人物ではない。
概要
初出は第2次スーパーロボット大戦α。ゼンガー・ゾンボルトを主人公に選んだ場合にのみライバル的ポジションとして登場する。
『黄泉の巫女』を称する邪魔大王国の女戦士で、冬眠間も無いアースクレイドルを襲撃する。
その際コールドスリープから目覚めたゼンガーと、彼の駆るグルンガスト参式の斬艦刀の一撃を受けて撤退するも、意趣返しとばかりに斬艦刀をゼンガーに与えたソフィア・ネート博士を拉致した。
傍目にはその場で殺害したように見せかけていた為、ゼンガーも当初はソフィアを殺されたと思い込んで復讐心に駆られるままに彼女を追撃していたが、後に復讐心を胸の奥に沈め地球に住まう力無き人々を守る剣として、ククルと幾度と無く死闘を演じることになる。
付け狙われる側に回る事の多いゼンガーから付け狙われると言う、何気にレアなポジションに居る。
彼女の正体は邪魔大王国の侵略により人質として女王ヒミカの元に差し出された、嘗て古代日本に栄えた王国の王女。
元々シャーマンとしての能力に長けていたククルだったが、ヒミカの力によって更に能力を強化され、邪魔大王国の戦士となった。
彼女の目的は遙か昔に生き別れた両親の行方を探す事であり、本当は己の故郷を侵略した軍勢の手駒として戦う事に迷いを抱えている。
またそれに気付いたソフィアとは奇妙な絆で結ばれることになった。
最終的には、ミケーネ帝国のゴーゴン大公にミケーネ帝国諜報部による両親の捜索を餌にされ、ゼンガーとの最後の戦いに臨むも敗北。
その際にゼンガーと心を通わせ、漸く彼女も迷いを振り切ったかに思えたが、ゼンガーを案じるイルイの念を察知したクストースのケレンの襲撃により命を落とす。遺されたのは決戦前にソフィアに預けられた、彼女が常に身に付けていた王家の一族に代々伝わる鏡のみだった。
スパロボオリキャラでありながら、版権作品に背後設定が密接に関わっているオリキャラ界でも極めて稀な例。
しかも邪魔大王国との馴染みっぷりと違和感の無さから、ユーザーからは後に第2次OGに出演が決まってからも『鋼鉄ジーグから出張ですか?』だの、『ハニワ幻人め、死ねぇ!』だのと、とことんネタにされまくっている。(逆の事例に関しては、「スパロボD」でメリオルエッセと行動を共にしていた「THE ビッグオー」のシュバルツ・バルトがいたが。)
挙句、寺田Pは彼女の存在を完全に忘れていたらしく、スタッフからも「ああ、居たなそんな奴」で済まされたり、覚えは大変宜しくない。
しかし、若干キツいが顔立ちは間違い無く美人と呼べる部類のものであり、古の王女らしい優雅な装束に身を包んだキャラビジュアルは大変素晴らしく、少々棘のある古風な言い回しも荒木女史の好演により際立ち、味方として使いたかったと言う彼女のファンは少なくない。
実際、第2次αの没データの中には味方仕様の戦闘ボイスも収録されており、当初は味方になる事が想定されていたのかも知れない。
また、ゼンガーと心を通わせる描写(と、4コマのネタ)から「ゼンガーの嫁(中)」などと言われることがある(大はソフィア、小はイルイ)。
そんなファンの声が通じたのかは定かではないが、第2次スーパーロボット大戦OGに再登場した。
此処では第2次αでの邪魔大王国の立ち位置をそのままバラルが引き継ぐ形となった。
こちらの彼女は本来既に故人なのだが、ガンエデンの力で与えられた仮初の魂(劇中では『虚魂』と称される)によって生かされている状態で、しかも彼女の父母がバラルによって全滅だ!人質になっている為にバラルに従わざるを得ないと言う設定になった。
矢張り何度と無く鋼龍戦隊とは刃を交えることとなるが、終盤になって彼女の父母は既に饕餮王に魂ごと喰らわれている事が孫光龍によって明かされる。直後に彼女を見限った光龍に殺されかけた所をゼンガーに救出されてバラルを離反、そのまま鋼龍戦隊に加入する。
最終的にはガンエデン(或いはその力を取り込んだユーゼス)を滅ぼすに至った。
結果としてガンエデンの力が失われた事で命を長らえることが出来なくなったが、彼女はそれが例え騙されての事だとしてもバラルの尖兵として数多くの罪を犯してきた報いと受け入れて、短い間でも人類の為に戦ったククルは悪ではないとしたゼンガーに礼を述べながら、満足げにマガルガ諸共爆散した。
とは言え、この最期にはOG2でのアルフィミィの最期とダブる部分が多く見受けられる為、アルフィミィがそうだったように次のOGシリーズで復活するのではないかとファンは密かな期待を寄せている。
マガルガ
ククルの搭乗機。巫女を思わせる外見の女性型機動兵器。元はククルの王国で祭られていた神像。
飛行能力と宙間戦闘能力を有し、大気圏突破・突入能力もあるだろう事は確実なのだが、動力・材質共に(バラルにも)不明。
MMIも不明だが、DMLシステムのようにククルの舞の動作を反映させているのかもしれない。
第2次αでは後にマシンセルで強化され、再生能力を持つようになる。
技の元ネタは、日本神話に於ける十種神宝などから。
第2次OGでは白目だが、仲間になるとマガルガの両眼に黒目が付く。黒色に染まった虎王機と同じように、こちらの姿こそがマガルガの本来の姿なのかもしれない。そしてこの黒目付きのマカルガが可愛いと密かに人気。
機体の能力も高水準でしかも「HP回復」「EN回復」機能を両方備えているため経戦能力もかなり高く、終盤の加入でありながら即戦力となれるだろう。
「第2次OG」でマガルガをフル改造した時に得られるカスタムボーナスは『運動性+25』。
スペック
形式番号 | 不明 |
全長 | 38.5m |
重量 | 30.1t |
搭乗人員 | 1人 |
装甲材質 | 不明、後にマシンセル(第2次α) 不明(第2次OG) |
動力 | 不明 |
移動タイプ | 空・陸 |
開発元 | 古代日本に栄えたククルの王国 |
パイロット | ククル |
武装・必殺技
- 比羊舞
読みは『ひめのまい』。
一瞬で相手との距離を詰め、突きや蹴りの連撃を叩き込む。 第2次OGでは強烈な蹴り二発に変わっている。 - 死反玉
読みは『まかるがえしのたま』。
両手から発生させた緑色の珠を8つに分裂させ、相手にぶつけた後に勾玉のような形の円の中へ閉じ込めてダメージを与える。 - 黄泉舞
読みは『よみのまい』。
ジャケットアーマー・パージ マカルガの衣を形成している装甲を排除し、背中から2本の赤い布状の力場を発生させ、マガルガの舞の動きに乗せて相手を翻弄しながら打撃を与え、黄泉路を見せる。 - 八握剣
読みは『やつかのつるぎ』。第2次OGで仲間に加入した後に追加されたマガルガ最強の攻撃。
カットインのククルが非常に活き活きしているように見えるのは気のせいだろうか。
10体に分身したマガルガで連続攻撃をかけた後、本体へ集めた分身を剣の姿に変え、敵に投げつけて貫く技。バリア貫通機能も備えているので、応龍皇やガンエデンのバリアも文字通り「突き破れる」。
第2次α時代、ダイゼンガーの攻撃で大ダメージを喰らうと「な、何!?あやつの斬艦刀は、八束剣とでもいうのか!?」と言う台詞を発する時があったが、まさかククル本人が使うことになるとは誰も想像していなかったであろう(八束剣と八握剣は、書き方が違うだけでどちらも同じ『やつかのつるぎ』である)。
関連動画
関連項目
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