クシシュトフ・ペンデレツキ(1933~2020)とは、クラシック音楽のうち現代音楽に属する作曲家である。
概要
ポーランドに生まれ「雪解け」によって西側の前衛音楽の影響を受けた作曲家「ポーランド楽派」の一人。ブーレーズに影響された12音技法から出発をするが、音を塊として表現するトーンクラスターの作曲家としてセリー主義の次の世代に属する。
楽器の特殊な奏法や人声の新しい使用、立体的な音楽構成などトーンクラスター以外にも様々な試みを行っているが、彼において特筆すべきなのはそれらと宗教的題材の結合である。「ルカ受難曲」や「ポーランド・レクイエム」など宗教的な色彩の強い曲が多く、特に「広島の犠牲者に捧げるための哀歌」のために日本では極めて知名度が高い作曲家でもある。
しかし、この曲は原題は「8分37秒」として作曲され、初演時に実際には8分36秒だったために「哀歌8分36秒」に、そして1961年の日本初演時になってようやく今のタイトルに落ち着いたので、いくら弦楽器のトーンクラスターがおどろおどろしく演奏されてても原爆の様子などペンデレツキは何ひとつも描いていないので注意である。
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