クソゲーオブザイヤー2019(KOTY2019)とは、2019年の1月1日から12月31日の間に発売されたゲームの中で一番のクソゲーを選評・総評したものである。
この年について
据置部門は6作候補入りと前年に引き続き大豊作となった。
まずは「YIIK:ポストモダンRPG 」(Y2K)。2000年問題を題材とし、MOTHERシリーズや村上春樹の作品から影響を受けた意欲作であったが、QTEの多さによるテンポの遅さやまとめられていない上にバックログがないというおまけ付きのストーリー、バグの多さが評価を落とした。しかし音楽や魅力的なキャラクターなど評価点もそれなりにあり、総評に本作を載せるかは最後までもめることとなった。
続いて門番として名乗りを上げたのは「ROBOX 」(ロボ)。ステージは1つ、攻撃方法は3つ、時間切れになると2Pは強制敗北になる仕様からくる「1P有利の待ちゲー」という、ゲー無の極みともいえるボクシングゲーである。
続いては冬の不発弾「Total Jigsaw 」(ジグソー)。ジグソーパズルを題材にしたゲームだが、その操作性はあまりにも悪く、3Dアクションの如きコントローラー捌きを強いられる。間違ったピースにはまったり詰みが発生するなどバグも多く、挙句の果てにはアプリ終了でセーブデータが消滅する賽の河原も搭載という地獄。「本物のジグソーパズルをやった方がマシ」であることをスレ住人は思い知ったのだった。
さらに現れたのは中国からの刺客、「サマースウィートハート 」(サマスイ)。「10人の女の子たちと過ごす、楽しい一年間」という触れ込みの実写恋愛シミュレーションゲームであるが、丸1年、総数にして800回以上に渡るコマンド選択やイベントの多さ、季節感のないデートイベントや現代日本から乖離した誤字脱字上等のシナリオ、唐突に始まりヒロインの好感度を削ぎ落すミニゲーム、さらには「はい!義母になる! 」をはじめとしたGoogle翻訳のような意味不明な文章にプレイヤーは苦しむこととなった。
そして年末の魔物としてKOTYに叩き込まれたのは同じ会社が送り込んだ二つの「球」だった、第一の刺客はビリヤードゲーム「8ボールポケット 」(八球)。プレイヤー側は劣悪な操作性やカメラワーク、おかしな挙動のボールなどに苦しめられるうえ敵AIがやたら強い。
第二の刺客はサッカーゲーム「スーパー アーケード サッカー 」(蹴球)。操作性の悪さにポンコツなAI、ファール判定がアバウトでイエローカードすら存在しない滅茶苦茶なルールに加え、トドメに頻発する操作不能バグも完備。どちらを選んでも地獄でしかなかった。
このようにY2K以外は総じてプレイする事への「無駄」をプレイヤーに問う作品が集い、その中でも物量をもって「内容が最も苦痛」と言わしめ、Y2Kと比較しても褒められる点が全くないとされたサマスイが令和初の大賞を勝ち取った。
エロゲー部門はバグの多さややたら単調で調整不足なカードバトル、やたら複雑かつ煩わしいフラグ立て、陵辱メインのはずが実際は3割ほどという詐欺など力の配分を盛大に間違えて作品自体が崩壊した「崩壊天使アストレイア 」、大量のバグの多さから始まりそれらをパッチで修正後は「冒険者ギルド運営×ダンジョン探索RPG」とは名ばかりの手間がかかり自由度の低いゲー無かつお粗末なシナリオという詐欺同然の出来であった「ギルドマスター 」、フルプライズにも関わらずあまりにもスカスカな内容、無料追加アペンドの分割配布など未完成商法の極致とも言える「白恋サクラ*グラム 」、矛盾まみれなシナリオにヒロインのめちゃくちゃな行動原理、古臭いUIにいつぞやのずっぷ擬音など、スワンアイ系列の問題点を引き継いだ「カスタムcute ~俺と彼女の育成バトル!~ 」、「俺最強異世界召喚RPG」を謳っていたにもかかわらずRPGに必要な要素がほとんどなく、探索との相性がすこぶる悪いパズルダンジョン、低質なストーリー内容が光る「勇者と踊れ! ~ぼっちの俺が異世界召喚されて美少女たちと学園最強パーティを組みました~ 」が次点以上に名を連ねた。
最終的には「告知詐欺・粗末・未完成・ゲーム性障害」といったその年のトレンドを全て兼ね備え、それらのシナジーが織りなすハラスメントコンボの芸術性をともに備えていた点が評価され、アストレイアが大賞となった。
据え置きゲーム機部門 大賞&次点作
大賞作”十人十色のクソゲー達と過ごす、楽しい1年間”
- サマースウィートハート(NintendoSwitch/風雲→Funalter Games)
恋愛シミュレーションゲーム。ストーリーは実写で展開される。日程表で1日(朝、昼、夕方、夜)のスケジュールを組んでいくのが基本行動だが、これを一年間行わなければならない。当然1日ずつ。デートイベントは季節感がなく、シナリオは現代日本という世界観をぶち壊すようなエピソードが所々に入ってくる。さらに激しすぎるヒロイン間の格差、意味不明な翻訳が合わさりどうしようもない苦痛が生まれている。 端から見ると笑えるが、実際にプレイすると苦行なゲーム。
次点作
- YIIK:ポストモダンRPG(PS4・NintendoSwitch/Ysbryd Games)
- Total Jigsaw(PS4/Hooded Gaming Ltd.)
- ROBOX(NintendoSwitch/Sabec)
- スーパー アーケード サッカー(NintendoSwitch/スターサイン)
- 8ボールポケット(NintendoSwitch/スターサイン)
据え置きゲーム機部門関連動画
エロゲー部門 大賞&次点作
大賞作”配られたカードで勝負するしかないのさ……それがどんなクソゲーであっても”
- 崩壊天使アストレイア(DigitalCute)
「負けたら凌辱!絆で戦う魔法少女カードバトル」を掲げるも、頼みのカードバトルは「土地ゾーンに土地を置くと勝手にマナを全消費される割に相手は速さ次第で3~4つ平気で土地を同時におけてマナ1消費で1ドローできるMTG」というバランスの狂った代物であり、さらには「イベントドロー」で成功しなければイベントを発生させられず最悪時間切れになってしまう。さらにはフラグイベントの発生方法があまりにも複雑、売りの凌辱も全体の3割程度、ヒロインに至ってはゼロという詐欺同然の少なさが目立ち、ついにはアップデートで「戦闘スキップ+イベントドローフルオープン機能」を実装し、カード要素を切り捨てる事態となった。
次点作
- ギルドマスター(アストロノーツ・シリウス)
- 白恋サクラ*グラム(NanaWind)
- カスタムcute ~俺と彼女の育成バトル!~(ももいろPocket)
- 勇者と踊れ! ~ぼっちの俺が異世界召喚されて美少女たちと学園最強パーティを組みました~(catwalk)
エロゲー部門関連動画
関連項目
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クソゲーオブザイヤー2018 | クソゲーオブザイヤー2019 | クソゲーオブザイヤー2020 |
[据え置きハード大賞] RPGツクールMV Trinity |
[据え置きハード大賞] サマースウィートハート |
[据え置きハード大賞] ファイナルソード |
[エロゲー大賞] 孕ら・ポコ! ~異能催眠で女学園を孕ませ征服~ |
[エロゲー大賞] 崩壊天使アストレイア |
[エロゲー大賞] LOVE・デスティネーション |
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