概要
クトゥルフの日本における表記に関しては、翻訳家に依ってさまざまで多岐に渡る。
主な日本語表記
CTHULHU
本来、発音出来ない名称ならば無理に表音記号のカタカナにする事も無い・・・と云う思い切ったもので、かつて矢野浩三郎氏が採用した。
クルウルウ
スペルとは無関係だが、ラヴクラフトが「ク・ルウ・ルウ」と発音をしてみせたと云う記録があり、これはラヴクラフトのその時限りの冗談だった可能性が高いが、それでも作者本人のコメントとして、この発音が残されている為、大瀧啓祐氏が、クトゥルー神話と切り離してラヴクラフト作品として発表する場合にのみ採用した。なお、ラヴクラフトは本来の発音は前述の三つの子音を同時に発音する(三重発音)のだと云い、人間には不可能。
クトゥルー
最後の「HU」の「H」をサイレントにする以外は、実に素直な発音。
オーガスト・ダーレスやクラーク・アシュトン・スミスが使っていた発音で、当然、ダーレスが広めたクトゥルー神話の発音もこの音であるからと、大瀧啓祐氏がクトゥルー神話の翻訳に際して採用し、作家や多くの書き手にも影響を与え、この発音が広まった。
アメリカ本国でのクトゥルフ神話TRPGの公式発音はこちらに近い(日本版については後述)。
クスルー
英語では、しばしば「TH」音にタ行の発音ではなくサ行の発音を用いる事があり、これも「THU」を「ス」としたもので、後は「クトゥルー」と同じ読み方をしている。
アメリカ人の中にはこの発音を用いる場合があり、朝松健氏が来日したラヴクラフト専門のある教授に一通りの固有名詞の発音をテープに吹き込ませ、国書刊行会の『定本ラヴクラフト全集』で採用したもの。
但し、後にアメリカ人でも、それぞれ人によって違う発音を採用している事が判明した。
ズールー
英語では、時に「TH」にザ行の発音を用いる事があり、これは頭の「C」をサイレントにし「THU」を「ズ」と発音したもので「HU」の「H」はやはりサイレント。
平井呈一氏が採用したもの。
クトゥルフ
ある意味、最も素直な発音。「HU」の「H」まで発音している。
宇野利泰氏が創元文庫版の『クトゥルフの呼び声』で採用した。日本版『クトゥルフ神話TRPG(クトゥルフの呼び声)』にもこの発音が採用されている。
ク・リトル・リトル
ラヴクラフトの「ク・ルウ・ルウ」をドイツ語風に表記したのだと云い、荒俣宏氏か採用した。
クトゥールー
クートウリュウ
チュールー
かつて海に沈んだ大陸で信仰されていたといわれるチュールー神の木像と、それを取り戻しに来たという狂信者がからんだ連続殺人を描いたミステリで、神津恭介シリーズの一遍。 トリック自体は現実的なもので、劇中のチュールー信仰も外国ではびこっているカルト宗教という扱いなため、これを日本人による最古のクトゥルフ神話小説と呼んで良いのかはわりと怪しい。
ちなみに次点の候補は山田正紀「銀の弾丸」(1977年)。最初期から変化球作品連発かよ…
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