クラップとは、
1.手拍子のこと(clap)
2.アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズに登場する架空の艦艇または艦級。
本記事では2について解説する。
概要
初登場は「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」。開発・運用は地球連邦軍。初期はロンド・ベルなどの最前線部隊に配置されていたようだが、のちには広範に行き渡っていることが確認できる。
艦種・名称
アレキサンドリア級と並び、重巡洋艦とされる。サラミス改級の搭載機数が3機であるため、これを超える搭載機数を誇る巡洋艦は全て重巡洋艦の区分が与えられたのかもしれない。
名称の由来は不明。英語のclapは「(手を)叩く」などを意味するが、関連性はあまり見出せない。姉妹艦は初期においてはラーの定冠詞(?)が与えられているが、これもラー・カイラムと同様に不明な点が多い。
建艦までの経緯
一年戦争において主力として活躍したサラミス級巡洋艦ではあったが、もともとモビルスーツ(MS)専用艦ではなかったため使い勝手が悪く、ビンソン計画による改修を経てもなお運用能力ではジオン軍の艦艇に劣っていた。そこで、後継艦として連邦軍初のMS専用艦アレキサンドリア(ペガサス級であると言う説もある)が0083年に竣工する。しかし、アレキサンドリアはデラーズ紛争を機に結成された連邦軍内の一派閥であるティターンズにほぼ独占的に配備され、一般部隊への配備は大幅に遅れる事態となってしまう。また、このころに開発されたサラミス改級は小型で搭載数も少数ではあったが、整備能力は専用艦に劣らないモノになっており、前線部隊の不満はある程度和らいでしまっていた。最終的に、ティターンズは0088年のメールシュトローム作戦において壊滅。ここにおいてアレキサンドリア級も大量に沈没し、事実上次期巡洋艦争いから脱落する。
アレキサンドリア級によるサラミス級の更新はならなかった。しかし、この時代の艦艇の発達そのものは目覚ましく、ネオ・ジオン軍ではエンドラのようなムサイの発展型にまでミノフスキークラフトを装備させ戦力不足の連邦軍を圧倒している。これを単艦で打ち破ったエゥーゴのネェル・アーガマの存在もあり、連邦軍も次期主力艦として計画されていたラー・カイラムの建艦を本格化。同時に、最新鋭艦であるラー・カイラムにサラミスが随伴することは性能上難しいと判断され、新しい巡洋艦の開発が始まった。これがクラップである。
性能
起工はヴィックウェリントン社。同社はラー・カイラムの設計も手掛けており、このため同級とは設計・装備で共通点が多い。
全長は292メートル。全幅は133メートル。全長は487メートルのラー・カイラムと比べると三分の二程度だが、全幅はラー・カイラムの165メートルとそれ程の違いはない。前級のアレキサンドリアは全長・全幅共に不明だが、全長はおおよぞ340メートルと推測されるため、恐竜的な進化が進んだ戦艦と比べてやや巡洋艦は控えめかむしろ小型化傾向にあったようだ。
主砲は連装メガ粒子砲2基。これはアレキサンドリアの4基と比べても後退している。ただし、戦艦であるラー・カイラムと共通であるため口径や威力では上であった可能性もある。また、ラー・カイラムも旧来の戦艦と比べて対艦火力は抑制されており、この時代に至りようやくMS戦主体の運用思想が固まったとも取れる。
対空砲の数は不明。ラー・カイラムと配置場所が似ているため、主砲と同様に同型のモノが配置されたものと思われる。
ミサイルランチャーは6基。こちらもラー・カイラムに準じているが、どちらかと言うと連邦軍艦艇では標準的な装備である。
エンジンは2基。船体と比べてかなりの大型であることが特徴であり、2基とも艦本体よりも横幅では勝っている。配置はアレキサンドリアから(正確にはムサイから)続く両舷独立タイプであり、連邦の船体組み込み式はここで途絶えたと言ってよい。このエンジンは完成度が高かったようで、ネェル・アーガマも改装時にこちらに換えている。
船体下部には放熱フィンが装備されている。主砲やMSの冷却に用いられるもので、この時代では標準装備となりつつあった(それまではサラミス改のように船体を無駄に膨らませて対処していた)。
MS搭載数は常用6機(露天つなぎ止めをすれば12基説もあり)。サラミス改の倍ではあるが、アレキサンドリアの二分の一である。ただ、これはカタパルトの数を1基に削減した影響であるようだ。アレキサンドリアは上下両用のカタパルト・格納庫を装備していた。この設計は搭載機数では有利であるが、反面大気圏内での使用を考慮しておらず汎用性には欠けていた。クラップは将来的に(実際は0100年代に)ミノフスキークラフトを装備することを前提に開発されており、搭載機数の低下には目を瞑る変わりに汎用性を選択したのである。また、実質的に主力艦であったアレキサンドリアと違い、クラップはあくまで補助艦艇としての開発だったことも影響があるのだろう。
前述のようにラー・カイラムの簡易縮小版と言った艦である。船型は連邦軍艦艇としては珍しくエンジンの影響もあり横長。また、カタパルトと格納庫の位置の影響か、二段式の船体構造も特徴的である。
実戦と評価
ラー・カイラムの補助艦艇として設計された艦ではあったが、優れた生産性もあり数の上では圧倒的にラー・カイラムを上回っていたようだ。0093年の第二次ネオ・ジオン抗争の時点で、既に数隻の本級が確認できる。実戦においてはネームシップのクラップがブリッジを破壊されながらも果敢に反撃、対空砲でクェス・パラヤのヤクト・ドーガの右腕を損傷させ生還。応急措置を受けたあと、そのまま戦場に復帰すると言う打たれ強さも見せている。
第一線部隊に配備されたため損害も多く、小説版の逆襲のシャアではラー・カイラムに随伴した全ての本級が轟沈。ラプラス戦争においても二隻が撃沈されている。
姉妹艦
- クラップ
- ネームシップ。ルナツーでのネオ・ジオンの武装解除に立ち会おうとした際、だまし討ちに合いブリッジを潰され艦長と地球連邦政府高官であったアデナウアー・パラヤが死亡する事態が発生。しかし、直ちに反撃して上述のように生還に成功する。
- ラー・チャター
- ロンド・ベル所属。ラー・カイラムに随伴し、アクシズを巡る戦いにおいてラー・カイラムの盾となり沈没。
- キャロット
- ロンド・ベル隊第二群所属。リディ・マーセナスの同期が乗艦していたらしい。ラプラス戦争において初期のガランシェール追跡戦に参加。終盤においてロンド・ベル隊第3群第16任務隊に配置換えされ戦闘に参加するもシナンジュに撃沈される。
- テネンバウム
- ロンド・ベル隊第二群所属。キャロットとタッグを組んでいたが、同様の最期を迎える。
その後
高性能かつ高い生産性を誇っていた本級であったが、第二次ネオ・ジオン抗争終結後は平和な時代が続いた影響もあり、建艦数は伸び悩んだようだ。最終的にサラミスを完全に更新するまでには至らず本級も旧式化。改良型としてスペース・アーク級が登場するも、マイナーチェンジであることは否めず、その後のコスモバビロニア建国紛争やザンスカール戦争においても苦戦を強いられることとなった。
もっとも、サラミスは残存したものの、さすがに第一線部隊での使用は不可能となっており、多くは警備艦や雑役艦となったことも確認でき、艦隊巡洋艦として更新することには成功したと思われる。また、超大型だったラー・カイラム級よりは低劣度紛争にも使いやすい艦であり、0123年以降のMSの小型化もあり新型機は優先的に対応できる本級に配備されている。
その他よもやま
- ラー・チャターがラー・カイラムの盾となったことは有名だが、映像ではラー・チャターを盾にしているようにも見えるため、議論になることがある。
- プラモデル化はなされていない。有志のガレージキットがたまに出品される。また、コスモフリートコレクションにはラインナップされている。
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