クリスタルキングとは、紆余曲折だらけのバンドである。
概要
クリスタルキングという名前を聞くと、ムッシュ吉崎と田中昌之の男性デュオだけを指すイメージが強いが、実際は、1971年に吉崎が中心となって結成されたバンドだった。
1976年にテイチクレコードからデビュー。
1979年、世界歌謡祭グランプリ受賞を機にポニーキャニオンへ移籍。再デビュー曲となる「大都会」が、アナログレコードでは異例とも言える150万枚以上の大ヒットを記録した。
その後も資生堂キャンペーンソング「蜃気楼」や映画主題歌「瀬戸内行進曲」などで活躍を続けるも、その後低迷期を迎え、この頃に「一発屋」の烙印を押されてしまう。
その数年後に当たる1984年10月にアニメ「北斗の拳」のOP主題歌として「愛をとりもどせ!!」を発表。本放送当時にはオリコン最高53位ながら総売上は50万枚を超すロングセラーヒット曲となり、「一発屋」の汚名を返上した。
その後も「北斗の拳」がパチンコ化やリメイク化されるごとに話題にのぼり、2004年から配信されている着うたは2009年に100万ダウンロードを達成しミリオンセラー認定を受けたほか、2006年のリメイク版にむけて再編曲、再収録も行われた。
1986年にはボーステックのパソコンゲーム『レリクス』のテーマ曲を担当する。当時はまだゲームミュージックは一般的には認知されておらず、クリスタルキングという大物が担当したということで話題となった。
1986年に田中らが脱退して以降も、バンド形態での活動は続いており、1995年から田中が一時復帰するも、1998年に再度脱退。その後2002年まで内田聖治が2代目高音ボーカルとして在籍していた。現在は吉崎ソロ名義として存続している。
その後、クリスタルキングというグループ名は吉崎が会社名義で商標登録したため、田中が「(元を付けずに)クリスタルキング」と名乗ってライヴなどの宣伝を行う事が商標権侵害にあたるのではないかと、2009年に吉崎が田中に対して、グループ名の使用禁止と損害賠償を求めて提訴。しかし、翌2010年、提訴先である東京地裁は、「元メンバーにだって名乗る権利はあるじゃない」(大ざっぱに要約)と棄却した。また、吉崎は田中が1998年にテレビ番組で「クリスタルキングは解散した」と虚偽の発言をしたことについても訴えていたが、当該発言から3年以上経過しており時効が成立しているとして棄却された。
関連動画
関連項目
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