クレア・レッドフィールドとは、ゲーム「バイオハザード(resident evil)」シリーズに登場する恐るべき少女たらしである。
概要
初出は『バイオハザード2』で、レオン・S・ケネディとのW主人公をつとめた。
ポニーテールが特徴の明るく活発な女性で、年下への面倒見が良い。初出時は女子大生。
兄は元「S.T.A.R.S.」隊員クリス・レッドフィールド。既に両親は他界しており、兄と妹2人きりで、クリスからの仕送りで生活していた。そのクリスからは護身術や銃火気類の扱いの訓練を受けており、一般人でありながら戦闘力や状況判断力は非常に高い。
ジャケットの背中には「Made in Heaven」および爆弾を持った戦女神の刺繍がされており、彼女曰く「幸運のお守り」。物語後半でシェリーに着せかけており、彼女の心の支えとなった。
ちなみに警察署のS.T.A.R.S.オフィスのクリスのデスク近くには同デザインの派手なジャケットがあり、どうやら兄譲りだと思われる。
バイク好きで、エンジンを買ってきて自分で好きなスタイルに組み上げるほど。ラクーンシティへ向かった際にも大型バイクに乗っていた。このバイクは結局ゾンビ襲撃で乗り捨てる羽目になったが、エンディングの1枚絵では別のバイクに乗っている姿が描かれている。
好戦的で口が悪く、Fワードほどではないがピー音が入りそうな台詞も口にする。『DC』ではゴキブリやクモなどを少し苦手と語っている。
バイオハザード2
1998年、19歳。
クリスからの仕送りで学生生活を送っていたが、「1」の洋館事件以降クリスからの連絡が途絶え、その身を案じて単身ラクーンシティに駆けつけた。
アンブレラの悪行を暴くべく報告書を出したクリス達だが、既にアンブレラの息がかかっていたブライアン・アイアンズ署長を始めとした上層部に揉み消された事で疑問を抱く。監視の目を欺く為にクリスは休暇を申請してヨーロッパに飛び、独自に調査を進める事にした。クレアを巻き込まない為に連絡を絶っていたが、結果的にこれが彼女を事件に巻き込む事となってしまう。
ラクーンシティは既にバイオテロ後の危機的状況であったが、後に幾つもの死線を共に超える事になる、
戦友とも言うべき存在レオン・S・ケネディと出会い、共に脱出を目指す事となる。
また、先んじて警察署に避難していた少女、シェリー・バーキンを保護。事件の発端であるウィリアム・バーキン博士の娘である彼女はたびたびウィリアムの成れの果てである「G」や、それとは知らず彼女が持っていたGウィルスのアンプルを狙うタイラントに狙われるが、クレアによって撃退された。
最終的にレオンとシェリーと共にラクーンシティからの脱出に成功。クレアは脱出時に入手したファイルから兄の行方の手掛りを得て、ヨーロッパへと発つ。
続編『3』には登場しないが、クリア特典として3人の脱出直後の描写が行われている。
バイオハザード CODE:Veronica
1998年、19歳。
「2」から数ヶ月後、アンブレラのパリ研究所へ単身潜入し情報を探し回っていたクレアは、警備部隊に発見されて大立ち回りを演じる。戦闘用ヘリや警備部隊の追撃をかわしたものの、最終的に警備部長の ロドリゴ・ファン・ラバルに捕まり、その存在を危険視された為、アンブレラが所持する監獄の島・ロックフォート島へと収監されてしまう。
アンブレラの私設部隊の訓練所を兼ねたそこは、アンブレラにとって都合の悪い人間を囚人とし、所長であるアルフレッド・アシュフォードが暴虐をもって支配する、恐怖の島だった。
ところがクレアが収監された直後、ロックフォート島は何者かによって襲撃を受けた。クレアは負傷したロドリゴによって開放され、脱出を試みる。
既にウィルス汚染により多数のゾンビが発生し、B.O.W.が徘徊する絶望的な状況の中、同じく収監されていた少年、スティーブ・バーンサイド と出会い、共に脱出するために協力する。
クレアは辿り着いた通信施設から、旧知のレオンに救援要請を発信。レオンからクリスへと連絡が入り、ここで初めてクリスは妹が事件に巻き込まれた事を知り、急ぎ単身で島に乗り込む事となる。
施設爆破から逃れるためスティーブと2人で輸送機に乗り込んだクレアだったが、狂ったアルフレッドの手により輸送機が自動操縦に強制変更、南極基地への移動を余儀なくされた。探索の果て、雪上車による脱出を試みるが、尚も妨害に走るアルフレッドを返り討ちにする。
しかしこのタイミングでアルフレッドの妹、アレクシア・アシュフォードが覚醒。自ら開発したウィルス「t-veronica」により「女王蟻」となったアレクシアによって、脱出の途上で雪上車を破壊され、再び基地に引き戻されてしまう。
遅れて到着したクリスによりクレアは救助されたが、スティーブはアレクシアの手によってウイルスを投与され、怪物になってしまう。絶望的な状況でアレクシアの操る触手に捕らわれたクレアを救ったのは、しかし僅かに残された理性で踏みとどまったスティーブだった。決死の攻撃で触手を切り払うも反撃されたスティーブは致命傷を負って人の姿に戻り、クレアの腕の中で息を引き取る。
クレアは激しく慟哭しながらもスティーブの亡骸を残し、クリスと共に戦闘機で脱出を果たした。
ディジェネレーション
2005年、26歳。
バイオテロや薬害被害者の救済を目的としたNGO団体「テラセイブ」職員となり、忙しい日々を送っていた。
活動の為に向かったハーバードヴィル空港でt-ウィルスによるバイオテロに巻き込まれ、混乱の中で政府エージェントとなっていたレオンと再会。製薬企業・ウィルファーマが黒幕である事を突き止め、レオンや地元警察のアンジェラ・ミラーと共闘、負傷しながらも生還を果たす。この時偶然空港を訪れていた少女、ラーニー・チャウラーを保護しており、少女たらしの健在っぷりを証明した。
リベレーションズ2
2011年、32歳。
引き続きテラセイブ職員として活動し、元S.T.A.R.S.メンバーのバリー・バートンの娘、モイラ・バートンとは同僚となっている。
活動の一貫で訪れたパーティー会場で突如として身に覚えのないスパイ容疑・情報漏洩容疑をかけられ、多数の職員と共に身柄を拘束されてしまう。抗弁の機会もなく孤島・ザインの収容所へと収監された2人を含むテラセイブのメンバーは、島からの脱出を試みる。
収容所内には謎のクリーチャー「アフリクテッド」が徘徊し、仲間は次々と命を落としてゆく。「オーバーシア(監視者)」を名乗る何者かに監視される中、テラセイブのリーダー、ニール・フィッシャーがこの事件の首謀者の一人である事を知り、オーバーシアの裏切りによって怪物と化したニールと対決する。
ニール撃破後、施設爆破を知った2人は脱出を試みるが、脱出直前にモイラがクレアを庇い瓦礫の下敷きになってしまう。どうしようもない状況下で「あなただけでも逃げて」というモイラの言葉を受け、クレアは命からがら脱出。瀕死の状態で病院に担ぎ込まれた先でバリーと再会し、涙ながらにモイラの事を謝罪するが、バリーは娘の生存を信じ、島へ単身救出へ向かう。
半年後、回復したクレアは髪を切り、ヘリコプターで再び孤島へと向かう。奇跡的に生存していたモイラと、オーバーシアのある目的の為に選ばれた少女、ナタリア・コルダを救出。オーバーシアことアレックス・ウェスカーと戦うバリーを援護し、怪物と化したアレックスにロケットランチャーを撃ち込んでとどめを刺し、4人で生還を果たした。
バイオハザード~ヘヴンリーアイランド~
カリブ海の島、ソニドデ・トトーガ島で人気テレビ番組『アイドル・サバイバル』が撮影されていたが、ロケの最中に謎の怪人の襲撃を受けてバイオハザードが発生。次々と関係者がゾンビ化する。
トトーガ島の隣のサナオーリア島でバイオハザードの調査を行っていたクレアは、トトーガ島で調査していたテラセイブメンバーの危機を知ってクリスにSOSを発信、自らもトトーガ島に乗り込み、事態の収束をはかる。その過程で日本人AD、富長タケルを始めとした生き残りと出会い、かつてトトーガ島地下に建造された施設でアレックス・ウェスカーが研究を行っていた事、アレックスの部下だったディルク・ミラーによって最強の生物を作り出す「蟲毒計画」が行われていた事を知る。
最終的に生存者らと共に脱出に成功し、トトーガ島の生き残りの少女、マリルー・マボウも保護。後に彼女はテラセイブのメンバーとなる。やっぱりここでも少女たらしだった。
バイオハザード6
本人は登場しないが、ゲーム内で入手できるジャーナルに名前が出ている。
それによるとクリスとレオンを引き合わせた事、軟禁されていたシェリーとたびたび面会していた事、シェリーがエージェントになった後もお互いの都合が合えば一緒に過ごしていた事などが判明している。
バイオハザードRE:2
『2』のリメイク作。技術の進歩にともない描写レベルがリアルに近づいた事もあり、造型モデルはジョーダン・マキュアンがつとめている。
導入はオリジナル版とさほど変わりがないが、ケンド銃砲店のイベントがオミットされている、シェリーを保護した後の展開が異なる、新たに追加されたマップ『孤児院』でシェリーを操作するイベントが発生するなどの違いがある。
オリジナル版と比較するとアイアンズ署長の外道っぷりが大きくフィーチャーされており、駐車場で隙を突かれて拘束され、シェリーを連れ去られた後には「覚えてなさいクソ野郎!」と激昂していた。
後半ではGウィルスに感染して苦しむシェリーを救うべく奔走、地下施設「NEST」に保管されていた抗ウィルス剤によって彼女の命を救った。脱出後にはシェリーから「レオンとクレアってつき合ってるの?」と言われ「とんだ初デートだった」と笑い、三人で手を繋いで無人の道路を歩き出す。
ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
本作では様々な設定が変更・追加されている。ネタバレ要素を含むため反転。
クレアとクリスの兄妹はラクーンシティ出身という設定で、彼女が8歳の時に両親が他界。市内にある養護施設に引き取られた。この時、アンブレラの施設で人体実験されていたリサ・トレヴァーと出会い、彼女から「トモダチ」と認識された。兄クリス曰く、「昔から陰謀論が好きだった」との事。その後、ウィリアム・バーキンによって施設を連れ出されるが、アンブレラの人体実験に巻き込まれそうになり、何とか脱走してラクーンシティを去った。この時にクリスと離れ離れになる。
5年後、チャットで知り合ったベン・ベルトリッチからラクーンシティで行われているアンブレラの悪事を知らされ、兄を心配してヒッチハイクしながらラクーンシティに帰還。しかしクリスは自分をここまで育ててくれたアンブレラやウィリアムに恩義を感じており(彼は人体実験されなかった模様)、彼女の警告を冗談半分で聞き流してしまう。間もなくゾンビと化した住民が現れ、逃げる形で警察署に駆け込む。そこでゾンビ犬に襲われているアイアンズ署長を助け、レオンや署長とともに行動するように…。
その他
開発初期は、エルザ・ウォーカーという女性がレオンとのW主人公となる予定だった。
ライダースーツを纏った金色のポニーテールが特徴の、アンブレラとは何の関係もない女子大生。その後設定を見直されてエルザは没となり、クレアが誕生する事となった。
プロトタイプ版、通称「バイオハザード1.5」にてその姿を知る事ができた。シェリーの他にもロバート・ケンド(開発時点ではジョン)と行動を共にするというプロットだったらしい。
また「RE:2」では、エルザのライダースーツがスキンとして実装されている。
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関連項目
- バイオハザード2
- バイオハザード:コードベロニカ
- オペレーションラクーンシティ
- バイオハザードリベレーションズ2
- クリス・レッドフィールド
- レオン・S・ケネディ
- シェリー・バーキン
- スティーブ・バーンサイド
- モイラ・バートン
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