クロロフィル(英:Chlorophyll)とは、葉緑体に含まれる緑色の光合成色素である。
概要
Chloro(古希:χλωρός)は緑色を、phyll(古希:φύλλον)は葉を、それぞれ意味する。
葉緑素といえば聞きなれた方も多いであろう。
光合成の中心的役割を果たすものであり、光エネルギーの受容体として作用する。
主に青色と赤色の光を吸収し、残った光が散乱・反射されるため、目には緑が映る。
化学的性質
マグネシウムを含み、水に溶けにくくアルコールやアセトン等の有機溶媒によく溶ける。
化学構造は、4つのピロールが環を巻いて組み合わさってた構造であるポルフィリン環に、フィトール鎖と呼ばれる長鎖アルコールが結合した構造を持つ。
これは人間血液の血色素であるヘムと良く似ており、ポルフィリン環の中央に配置する金属がマグネシウム(クロロフィル)か鉄(ヘム)かの違い以外はほとんど同じである。
生物学的分類
クロロフィルのうち、陸上植物や藻類のような酸素発生型の光合成をおこなう植物とシアノバクテリアが持つものをクロロフィル(a、b、c1、c2、c3、d、f)、酸素非発生型の光合成を行う光合成細菌が持つものをバクテリオクロロフィル(a、b、c1、c2、c3、d、e、f、g)と呼んで分類されている。
陸上植物に使われるのは青緑色のクロロフィルaと黄緑色のクロロフィルbの2つであり、およそ3:1の割合で含まれる。
また、クロロフィルaは光合成細菌を除く全ての緑色植物に含まれるもので、生存している藻類の量の指標になっている。
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関連項目
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