クロワデュノール(Croix du Nord)とは、2022年生まれの日本の競走馬である。青鹿毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2024年: ホープフルステークス(GⅠ)、東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ)
2025年: 東京優駿(GⅠ)、プランス・ドランジュ賞(
G3)
2026年: 大阪杯(GⅠ)、天皇賞(春)(GⅠ)
概要
父:キタサンブラック、母:*ライジングクロス、母父:Cape Crossという血統。
父はGⅠ7勝の顕彰馬。産駒はその賢さを受け継ぐ馬が多く、クロワデュノールもそれに裏付けされた非常に高い操縦性を持ち味とする。種牡馬としても世界王者イクイノックスを出して既に大成功を収めているが、本馬はその活躍が世界に轟く前、最も種付料が落ちていた4世代目の産駒にあたる。
母はイギリス調教馬で、競走馬としてはG2一勝のほか2006年の英オークス2着、愛オークス3着の実績がある。5歳まで走ってから繁殖牝馬として輸入され、クロワデュノールが第10仔というベテランママ。余談だが、2007年に最終的に辞退したとはいえ天皇賞(春)に予備登録したことがある。
母父はアイルランド馬で、現役時代にもG1を勝利しているが、種牡馬としてOuija Board、Sea The Stars、Golden Hornなどを送り出した実績をピックアップされることが多い。
ノーザンファームが生産し、お膝元のサンデーレーシングが所有。1口125万円×40口(=5000万円)で募集され、クロノジェネシスやジェラルディーナを手がけた斉藤崇史厩舎に預託された。
馬名の由来はフランス語で「北十字星」。いわゆるはくちょう座のことである。父名の「キタ」と母名の「クロス」から連想したものと思われるが、はくちょう座には「はくちょう座X-1」という有名なブラックホールが存在するので、父の「ブラック」にもかすっているとも言えなくもない。調教師・騎手・馬主がクロノジェネシスと重なるため「クロノ…」と読み間違えられがち。
性格は陣営が口を揃えて「優等生」と言うほどの落ち着いた気質。実際これまでレースで掛かるそぶりを見せたことはほとんど無く、「極めて掛かりにくい」点は彼の明確な強みの一つである。
脚質はTheが付くほどの王道先行。総合的な能力の高さをキタサンブラック産駒らしい操縦性の良さで安定して発揮できる点が強み。言うなれば「テストで安定して90点台取ってくるやつ」で、ド派手なキレッキレの末脚で戦うタイプではなく、早め仕掛けから長く良い脚を使って粘り強く戦うタイプである。
なお"強い先行馬"の宿命たる「マークの標的にされやすい」という特性は彼とて例外ではなく、実際そこを突かれ敗戦を喫したこともある。彼が出るレースを観る際は、「クロワがライバルのマークと追撃を振り切れるのか?」「誰がクロワの後ろを取りに行くのか?」といった観点でも予想を立てるとさらに奥深さが増すことだろう。
戦歴: 天の川に願いを乗せて
2歳(2024年)
デビューは早く2歳6月。クロノジェネシスの主戦を務めるなど斉藤厩舎と関係の深い北村友一を鞍上に、東京芝1800mの新馬戦で初出走を迎える。ここは3番人気だったが、終始2番手を楽に追走し、逃げた1番人気アルレッキーノ(チェルヴィニアの半弟)を直線半ばで難なく抜き去って2馬身差の快勝。同コースの2歳新馬戦では史上最速となる1分46秒7で走破し、ネットでは早くもクラシックの主役との声も上がった。
その後は一旦休養し、出世レースである東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ)に出走。約5ヶ月ぶりのレースで馬体重+24kgという大幅な増加だったが、2.2倍の1番人気に支持された。
このレースもスタートしてすぐ番手につけ、直線早めに抜け出す王道の競馬。逃げ粘るサトノシャイニングをなかなか振り切れなかったが、3/4馬身しのぎきって勝利。1分46秒8の好時計で2連勝、初重賞タイトルを獲得した。北村は「ハミに頼るところがありまだ100点満点ではない」と冷静に振り返りつつ、「その中で強い競馬で勝ちきってくれたのはポテンシャルを感じる」と潜在能力を高く評価した。
次走はホープフルステークス(GⅠ)を選択。札幌2歳S勝ち馬マジックサンズ、同じキタサンブラック産駒の有望株ピコチャンブラックなどが集まったが、実績、実力とも頭一つ抜けた存在と見られ1.8倍の断然人気を集めた。
いかにも緩かった前走から馬体重-8kgといくらか絞り、斉藤調教師も「動きが大きくなってきた」と太鼓判を押して迎えた本番。ゲートは上手く出て前2走よりやや後ろの7番手あたりを追走。前半のペースが61秒4とゆったり流れたので3角から徐々に促していき、3番手に押し上げて直線に入る。直線は1頭だけ別次元の脚で突き抜け、2着ジョバンニを悠々と2馬身封じ込める完全勝利。圧巻の3連勝で無傷のGⅠウイナーとなった。
鞍上の北村友一は本馬と同じ斉藤厩舎・サンデーRのクロノジェネシスで制した2020年有馬記念以来、丸4年ぶりのGⅠ勝利。この間落馬事故で全治1年の重傷を負うなど苦労も味わっただけに、インタビューでは「またGⅠを勝つことが出来ました」と感涙。「来年はまた大きいところで活躍したいと思いますので一緒に歩んでください」と両手を突き上げた。
キタサンブラック産駒としては存外久々のJRA・GⅠ勝利で、イクイノックスが前年ジャパンカップを勝利して以来1年1ヶ月ぶりの通算7勝目。2歳GⅠは産駒初勝利となった。ちなみに母父Cape Crossの馬によるJRA・GⅠ勝利は2009年のダービー馬ロジユニヴァース以来15年ぶりの2頭目である。
翌年発表された2024年JRA賞では重賞2勝の実績が評価され、朝日杯勝ち馬のアドマイヤズーム(7票)を大きく突き放す249票を獲得し、最優秀2歳牡馬を受賞。翌年のクラシックへ向けて順風満帆なデビュー年となった。
3歳(2025年)
明けて3歳はサンデーRの吉田代表が発表したとおり皐月賞へ直行。この4ヶ月の間にホープフルS11着のマスカレードボールが共同通信杯、東スポ杯2着のサトノシャイニングがきさらぎ賞、ホープフルS3着のファウストラーゼンが弥生賞ディープインパクト記念と2歳時に負かした馬が続々と重賞を勝利したことで不在の間にも評価が上がり続けており、皐月賞は単勝1.5倍の断然人気となった。
5枠10番からいつも通り好スタートを決め、すぐに外目の3~4番手を確保。1000m59秒3とまずまず速い流れにも至って落ち着いたまま順調に追走していく。しかし向こう正面で過去2戦同様の思い切った捲りを打ったファウストラーゼンに続いてきたアロヒアリイにドラゴンブースト共々圧迫される形になり、やや後方に押し込まれてしまう。
体勢を立て直したところで、北村はこれ以上の不利を避けるべく3コーナーから積極的に進出。先団に取り付くように直線を向いたが、もう一つギアが上がらず抜け出しに手こずる。それもそのはず、前半1000mのタイムが59秒3だったのに対し、複数の馬が向こう正面で早仕掛けをした影響で後半1000mのタイムは57秒7、かつそのラップは全て11秒台のハイラップという地獄の超ロングスパート戦と化していた。先行馬には過酷すぎる激流に乗ってしまっていたのである。
それでも沈むことはなく、残り100mで先頭に立ったが、そこへ中団待機策から外目を飛んできた3番人気ミュージアムマイルに一瞬でかわされてしまった。クロワデュノールも粘ったが前との差は広がり、最終的に1馬身半差をつけられ完敗。さらに後方から追い込んできたマスカレードボールからはクビ差しのいで2着を守ったが、大本番で痛い初黒星を喫してしまった。
北村は「向こう正面で窮屈になる場面がありもったいなかった」と悔やみながらも、「競馬なので仕方ない。不利があってもリカバリーして走ってくれた。すごい馬」と改めてその能力を讃えた。敗れこそしたものの、この地獄のペースに付き合わされた先行組がクロワデュノール以外尽く壊滅となる極端な後ろ有利の展開で2着に粘ったあたり、その能力が変わらず世代上位であることは確かに示した一戦でもあった。
雪辱を果たすべく日本ダービーへ。皐月賞組に加え毎日杯を勝利し3戦無敗のファンダム、京都新聞杯を制したショウヘイなどが集った。クロワデュノールは絶対能力への信頼と負けて強しの前走内容からミュージアムマイルを抑えて単勝2.1倍の1番人気に支持された。
雨上がりで良馬場に回復した東京競馬場。7枠13番から好スタートを決め、主張してきた馬は先に行かせてすんなり3、4番手を確保する。結果的に前はホウオウアートマンが単騎で逃げたが、捲りに出ると思われたファウストラーゼンが大きく出遅れて捲るに捲れない状態になってしまったこともあり、1000m60秒フラットと2番手以下はやや緩やかな流れになった。今度は外から圧を受けることもなく、クロワデュノールはスムーズに追走していく。
馬場の真ん中から3番手で直線を向き、ここで北村友一がゴーサイン。クロワデュノールはグングンと加速し、逃げたホウオウアートマンと2番手から抜け出そうとするサトノシャイニングをまとめてかわし、300mあまりを残して先頭に立つ。ゴール前でマスカレードボールに詰め寄られたが、クロワデュノールも60km/hを切らない脅威の粘り腰で追撃を封じ込め、3/4馬身差でゴール。皐月賞の雪辱を果たし、第92代日本ダービー馬の栄光に輝いた。父キタサンブラックに彼が獲れなかったダービーの栄冠をプレゼントし、同レースで4着以下だった馬の産駒としてはトサミドリ産駒のコマツヒカリ以来66年ぶりのダービー制覇という記録も叩き出している。
北村友一は騎手人生20年目、3度目の挑戦でのダービージョッキー戴冠。ホープフルS勝利時には涙を流したがこの日は笑顔がはじけ、ウイニングランでは馬上で何度も「こいつを讃えてくれ」と愛馬を指さしてガッツポーズ。インタビューでも「ここに至る全ての過程に意味があったと感じている。僕の思いは馬を信じ自分を信じることだけ。人馬一体になっていた気がして、余計なことをしなくても絶対に伸びると信じていた」と愛馬を讃え、「もっともっとクロワデュノールという名前が知れ渡ってほしい」とさらなる期待をかけた。
次なる目標は日本競馬の壁でありつづける因縁のフランスG1、凱旋門賞。同じパリロンシャン競馬場で開催されるG3プランス・ドランジュ賞(芝2000m)で一叩きしたのち本番に臨むとのことで、両レースとも予定鞍上はもちろん北村友一。世代王者として、相棒と共に日本競馬の悲願成就を目指すことになった。
まずは叩きのプランス・ドランジュ賞(G3)[1]。ロンシャンの馬場はいつものようにSouple(稍重寄りの重)と湿気った芝がお出迎え。クロワデュノールは好スタートから道中4番手につけるいつもの先行策を取るが、前半1000m70秒41という欧州特有の激遅ペースが襲いかかる。しかし彼はその中でも全く掛かるそぶりを見せず、(重たい馬場にややヨレかける場面もあったが)直線外から追い出され残り1ハロン地点で先頭に立つ。しかしそこへ地元の3歳馬Daryzが猛追してくる。勢いは相手に分があったが、どうにか短アタマ差しのぎ切り、海外初勝利を勝ち取った。賞金こそ36600ユーロ(約597万0636円)ときわめて安かったものの、調教が予定通りいかず万全ではない中でも重馬場のロンシャンで勝ちきれることを示し、叩きとしては十分な内容であった。なお、鞭の過剰使用(6回)のため、北村友一騎手は2日間(9月28日・29日)の騎乗停止処分となった。
本番の凱旋門賞は、直前の雨で重馬場になってしまい、加えて致命的に不利な大外枠を引かされてしまう。北村は先行策を狙ったが、押し出されるような形でまさかのハナに立たされる展開となり、終始力んだままの競馬を余儀なくされ、最後は失速し14着となった。勝ったのは前走2着に下したDaryzであった。
帰国後はなかなか調子が上がらず、ジャパンカップ直前まで進路が定まらなかったが、最終追い切りで状態が上向いたとして急遽ジャパンカップ出走が決まった。相手には天皇賞(秋)で一足先に古馬GⅠを制したマスカレードボール、先輩ダービー馬のダノンデサイルとタスティエーラらが出走、さらに欧州から年度代表馬カランダガンも参戦する豪華メンバー。クロワデュノールは状態面が不安視されたが、人気馬がやや外枠に偏る中で1枠2番の好枠に後押しされ、単勝4.6倍の2番人気に支持された。
いつも通り好スタートを切り、逃げ馬は先に行かせて4番手と自分の形の競馬。しかし意表を突いて逃げたセイウンハーデスが作った1000m57秒6の超ハイペースに巻き込まれてしまう。それでも直線では真ん中から脚を伸ばし、残り200m地点で先頭に立つ。しかしその瞬間に外から飛んできたマスカレードボールとカランダガンの末脚に一瞬で斬り捨てられ、最後はダノンデサイルにもかわされて4着。2走連続で3着を外す苦しい結果にはなった。それでも勝ち時計が世界レコード2分20秒3という超高速決着の中、空馬の影響の不利を受けてしまった先行勢の中でただ1頭掲示板に残る底力は見せ、鞍上の北村も「今持てる力をしっかり発揮してくれた。一生懸命走ってくれて本当に偉い馬」と健闘をねぎらった。
4歳(2026年)
4歳初戦には海外へは向かわず大阪杯を選択。中東情勢を受けてドバイ遠征から方針変更したダノンデサイル、前年の宝塚記念勝ち馬メイショウタバル、4年連続GⅡ勝利を引っ提げてきたベテランのレーベンスティールらと争うことになった。クロワデュノールは大外15番枠、重ためなムードの記者会見、さらに当日馬体重+10kgと不安な要素もあったが、世代のレベルや前年の戦績もあり単勝2.5倍の1番人気となった。
前日の雨から良馬場まで回復した阪神競馬場。クロワデュノールは太め残りの対策に当日坂路入り(とはいえ運動自体はキャンター程度の軽いもの)するという前代未聞の朝を迎えつつ、阪神競馬場へ向かう。ゲートは五分に出て、鞍上の北村は無理に行かせずいつもよりやや後ろの中団外目でダノンデサイルを見ながら進める形を選択する。前は武豊とメイショウタバルが1000m58秒1のハイペースで飛ばし、人気馬はショウヘイが先行集団、それ以外は中団という形。
北村はユタカタイマーの下逃げるメイショウタバルを捕まえるため、3コーナーから動く積極策に出る。そのまま捲り加減にコーナーを回り、2番手まで押し上げて直線を向いたが、ここから思うようにギアが上がらず、フラつきも起こしてしまいながら前との差を詰めきれないでいる間に内からダノンデサイル、外から伏兵ダガノデュードに迫られてしまう。しかし坂を登りきった残り100mでようやく末脚が点火すると、1完歩ごとにグイグイと前に詰め寄り、ゴール板寸前でメイショウタバルを抜き去り3/4馬身差をつけて勝利。GⅠ3勝目を飾った。
殊勲の北村友一はレース前の会見で明かした通り「いろんな方が繋いでくださった継続騎乗だった」と語った上で、「感謝の気持ちを持って挑んだ。自分の中では今年はクロワデュノールが主役だと思っている。期待に応えられてほっとしている」と安堵の笑顔を浮かべた。
クロワデュノールは3年連続のGⅠ勝利となり、GⅠ昇格初年度に勝利した父キタサンブラックと大阪杯親子制覇ともなった。そして近年ダービー馬は基本的にドバイ遠征を選ぶ傾向があったため、実はGⅠ昇格後の大阪杯をダービー馬が勝つのもこれが初であった。
レース後、陣営は近年ダービー馬が避ける傾向にあった天皇賞(春)への出走を表明。父が連覇し母も出走を計画したこともある一族ゆかりのレースに挑むことになった。相手は阪神大賞典レコード勝ちのアドマイヤテラ、前年覇者ヘデントールと本馬が三強を形成。本馬は初の長距離への不安も囁かれたが、単勝1.8倍と大本命に推された。
良馬場発表ながら雨の降りしきる京都競馬場。4枠7番から抜群のスタートを決めたが鞍上の北村はすぐに下げ、中団やや前からの競馬を選択。序盤珍しく力んでしまう場面もあったが、徐々に落ち着きを取り戻して2番サンライズソレイユの後ろを追走。悪天候ながら1000m通過59秒9とペースは流れ、15頭がバラバラで進む展開となる。
北村は2コーナーで位置を上げていったソレイユには付いていかず、ソレイユがマークしていた14番ホーエリートの後ろを確保し、先団に移動。2周目の淀の坂の下りから促し始め、前走同様自ら動いて場を制圧しにいく。3番手で直線を向くとあっという間に先頭に立ち、2馬身ほどのリードを取る。中団待機のヘデントールは伸びを欠き、後方から押し上げるアドマイヤテラも勢い及ばずという状況。クロワも残り150mから一気に失速しだすもこのまま押し切るかと思われたが、ゴール板目前で外から同じキタサンブラック産駒、12番人気の伏兵ヴェルテンベルクが強襲猛追!差は一瞬で縮まり、全く並んだ状態でゴール板を通過した。
ゴールタイムは3:13.7と近年稀に見る高速決着。北村もヴェルテンベルク鞍上の松若風馬も勝ち負けが分からないほどの僅差となったが、10分以上に渡る長い写真判定の末、掲示板の1着表示に上がったのはクロワデュノールの「7番」。着差わずか2cmという紙一重の戦いを制してGⅠ4勝目を掴み取り、大阪杯に続く父キタサンブラックとの親子制覇を成し遂げた。なお後方有利展開の中、彼が4コーナー先団から使った脚はまさかの上がり3位(34秒9)。またも高いハイペース耐性を示す結果となった。
判定中は不安げだった北村も電光掲示板の表示を見るや笑顔でサムズアップ。インタビューでは序盤珍しく掛かり気味になってしまったことを課題として挙げつつも、「踏ん張ってくれると信じていた。本当にホッとしています」と胸をなで下ろした。これでクロワデュノールは中央メイン4場(東京・中山・京都・阪神)全てでのGⅠ制覇を達成(グレード制施行以降5頭目)。ダービー馬による春天勝利は2007年のメイショウサムソン以来19年ぶりとなり、改めて「強いダービー馬」としての存在感を示した。
陣営は馬体が戻って来たのを確認し、父キタサンブラックが果たせなかった春古馬三冠を目指して宝塚記念参戦を発表。メイショウタバル、ミュージアムマイル、ダノンデサイル、レガレイラら超豪華メンバーとの決戦に臨む。前日までに1000万円規模の大口投票が殺到し土曜日の時点で単勝1.2倍という一本被りの様相だったが、流石に相手も強いということで最終的には単勝2.5倍に落ち着いた。
直前まで良馬場だったのが、馬場入り直前に凄まじいゲリラ豪雨が襲い一気に重馬場まで悪化した阪神競馬場。好スタートから先団4~5番手あたりにつけ、2番手に控えたメイショウタバルを見るように構える。1000mは60秒3のペースで、逃げたコスモキュランダ以外はおおよそ一列で流れる。
北村は3コーナー手前でインに切り替え、直線堂々と追い上げる。前にはただ1頭、直線半ばで先頭に立ったメイショウタバル。大阪杯の再現のように外から追い詰めたが、重馬場がタバルに味方したか今度は捕まえきれず、クビ差振り切られて惜敗。コンマ1秒差で春古馬三冠の栄誉を逃す結果に終わった。北村は「4コーナーで内の悪いところを通ってバランスが乱れた」と敗因を分析しつつ、「勝った馬が本当にしぶとかった」とメイショウタバルを讃えた。
血統表
| キタサンブラック 2012 鹿毛 |
ブラックタイド 2001 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
| Wishing Well | |||
| *ウインドインハーヘア | Alzao | ||
| Burghclere | |||
| シュガーハート 2005 鹿毛 |
サクラバクシンオー | サクラユタカオー | |
| サクラハゴロモ | |||
| オトメゴコロ | *ジャッジアンジェルーチ | ||
| *テイズリー | |||
| *ライジングクロス 2003 黒鹿毛 FNo.20-c |
Cape Cross 1994 黒鹿毛 |
Green Desert | Danzig |
| Navajo Princess | |||
| Park Appeal | Ahonoora | ||
| Balidaress | |||
| Woodrising 1992 鹿毛 |
Nomination | Dominion | |
| Rivers Maid | |||
| Bodham | Bustino | ||
| Cley |
インブリード:Busted 5×5(6.25%)、Lyphard 5×5(6.25%)
4代母Cleyの半兄に兄弟揃って英ダービー馬になったBlakeneyとMorstonがいる。特にBlakeneyはキングカメハメハの母母父として現代競馬にも影響を及ぼしている。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
脚注
- *別定戦で4歳以上58kg、3歳55kgが基準。そこから直近5か月のG3勝ち馬は1kg、G2勝ち馬は2kg、G1勝ち馬は3kgの加増。牝馬は2kg減だが、同年このレースに牝馬はいなかった。なお、このレースに出走した重賞馬は彼以外だとDaryzのみ。Daryzは57kg、クロワデュノールは58kg。古馬2頭も58kgで、残りの3歳馬2頭は55kg。ちなみに2024年までは3歳限定戦だった。1985年にはシリウスシンボリが遠征している(6着)が、日本調教馬の参戦はそれ以来である。
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