本記事は、コナミ製アーケード(以下:AC)ゲーム『グラディウスIII-伝説から神話へ-』のスーパーファミコン(以下:SFC)移植作品として1990年12月に発売された『グラディウスIII』についての説明記事である。
サブタイトルがなくなり、タイトルロゴやパッケージイラストもAC版のものとは別に描き直された。前作『グラディウスII -GOFERの野望-』のファミコン移植版の流れに沿っており、タイトルロゴの書式もこれを踏襲したものになっている。
コナミのSFC参入第一弾ソフト[1]。
Wiiのバーチャルコンソールが配信されていたが、サービスが終了した現在では新たに購入は不可能。これから新規に始めたい方は、レトロゲーム専門店などで中古ROMを購入しよう。
概要
前作と同様のアレンジ移植で、シリーズ屈指の高難度で知られる原作から大幅な調整が施された。
猛威を奮っていた一部敵キャラが弱体化もしくは登場しなくなったほか、ステージ構成や自機の武装についても見直しがなされた。
青カプセルやコンティニュー機能も搭載、お馴染みのコナミコマンド[2]をはじめとした多数の裏技も追加された、総じて家庭用として遊びやすい形に仕上がっている。
AC版の人気タイトルの家庭用移植ということもあり、SFC本体ともども発売前からキラータイトルとして、当時のゲーム情報誌などでは頻繁に特集が組まれ[3]、プレイヤーからの期待感は最高潮に達していた。
しかし、満を持して発売された本作は、大幅な仕様変更でAC版とはほぼ別物の内容になっていたことで多くのAC版ファンから不評を買ってしまう。現在でもこの当時の出来事を覚えている人達からの評価は甚だしく低い。
現実的には、まだ世に出たばかりで開発ノウハウがないSFCへの参画第一作であったことや、たとえ当時の最新ハードであっても業務用とは互角には出来ないスペック差などの問題がある。これらをクリアしてAC版を再現することは難しく、アレンジ調整をもって代行補填とするのは已むを得ない話である[4][5]。
問題は当時のメディア情報において両者の差異が明示されなかったことであり、しかもパッケージ裏には“アーケード版の迫力を完全移植”とアオリ文が打たれ、多くのプレイヤーがソフトを起動して初めてその事実を突きつけられた。こうして、AC版のカリスマに惹かれた人や、家でじっくり研究・練習して技術の向上を狙っていたファンの多くを失望させ、非難される事となってしまった。
ただし、先述したSFC版オリジナルの要素を盛り込むなど、ただの劣化にせずきちんとした調整が施され、優れたゲーム性に仕上げられた本作も多くのファンを獲得している。
現在でも本作をAC版のデッドコピーと見なすアンチは絶えない。[6]しかし、万人が遊べるゲーム作品としてチューンされたSFC版も、強烈なカリスマ性で今なお多くのファンを魅了するAC版も、どちらもまごうことなき傑作である。両者に両者の良さがあるので、そこでどっちが悪いとののしりあうのはナンセンスである。
音楽
収録曲の評価が高いAC版と原則は同じ楽曲を使用。ただしハードの音源には制限があったようで、後のコナミのゲームタイトルとは音色がだいぶ異なる。
しかし、ハードの草創期にありながら非常に高いクオリティで仕上げられている。
コーラスパートなども可能な限り再現されており、総じて煌びやかなアレンジが施された楽曲が多い。AC版の壮大なオーケストラ風の楽曲とはまた違った趣を感じられるだろう。
AC版の記事と同様、本記事でも各ステージの冒頭に曲名を記載する。
ゲームシステム
ゲージの数が7つあることや、ゲージエディットを含めたセレクトができるところは原作に準拠。ただし、ACでは撤廃された青カプセルが出現し、取得すると画面内のザコ敵を一掃することが出来、ピンチ回避がしやすくなった。
概要にて触れたとおり、コンティニュー機能が搭載された。開始時点で4のクレジット[7]が振られている。ただしコンティニューをするとスコアがリセットされる。
装備
一部武装がSFC版オリジナルのものへ差し替えられ、全体的に性能も調整された。
総じてダブルとレーザーが強くなっており、ミサイルもAC版よりは弱体化したものの扱いやすく調整され、実用性が大きく向上した。どのように装備を編成しても特別に苦戦する箇所はなく、今度こそ好きな装備で好きなように挑むことができる。
ただし、編成に関わらずフル装備で攻撃しているとほぼ常に処理落ちがかかってしまう。一方で復活時は逆に処理落ちがかけられず、猛スピードで突っ込んでくる敵に当たるなどのミスを誘発する危険がある。
余談だが、各ゲージの表記はセレクトした武装の名称になる。これは本家グラディウスシリーズでは後にも先にも今作のみの仕様である。[8]
-
タイプA
SPEED UP MISSILE DOUBLE LASER OPTION ? ! or
原作同様、ノーマルレーザーはエディット装備に存在しないので使いたければこれで頑張る必要があるが、特に何の問題もなく使えるので玄人には大変オススメ。 -
タイプB
SPEED UP 2-WAY TAIL GUN RIPPLE OPTION ? ! or
周りが底上げされた火力の装備を持っている分、相対的に攻撃力が低いのが難点だが、防御性能の高さは他タイプの追随を許さない。 -
タイプC
SPEED UP SPREAD BOMB VERTICAL CYCLONE LASER OPTION ? ! or
威力と制圧力の両面に恵まれており、タイプセレクトでは最強の装備である。 -
タイプD
SPEED UP PHOTON TORPEDO BACK DOUBLE TWIN LASER OPTION ? ! or
攻撃範囲という点では疑問符がつくが、正面突破力は折り紙付き。 -
ゲージエディット装備
SPEED UP (固定) MISSILE VERTICAL TWIN LASER OPTION SHIELD SPEED DOWN HAWK WIND DOUBLE RIPPLE LASER SNAKE OPTION FORCE FIELD REMAIN OPTION 2-WAY BACK TAIL GUN ENERGY LASER FORMATION OPTION ROLLING SHIELD FULL BARRIER SMALL SPREAD BACK DOUBLE CYCLONE LASER ROLLING OPTION REDUCE MEGA CLASH - AC版より以上の変更が加えられ、いくつか残るしょーもないのを除けばどれを選んでも一周クリアがしやすく調整されている。
バリアーの選択肢が広く、リデュースの性能が極めて高いため、総合的にはエディット装備がオススメ。
各装備解説
- スピードアップ
自機のスピードを上げる。最大で5段階。
AC版と比べ速度の差が激しく、初速の遅さに対して最高速が半ば危険レベルのため、微調整がしづらいのが難点。2速~3速くらいがちょうど良いだろう。
裏技だが、最高速になったあとに空白表示のゲージでパワーアップを押すと初速に戻すことが出来る[9]。 - ミサイル系
軌道がほぼ統一されていた原作から調整された。特にタイプセレクトの4種はグラIIのものに準拠したものになり、個性と同時に性能も見直された。
一方で2連射ができなくなった上、自機とオプションで発射した分が全て消滅しないと次が撃てないなど弱くなった点もある。ただしハッチを一撃で破壊できる。この辺りは初代に準拠した性能である。
- ミサイル
斜め下に落下し、地面を滑走する。登坂能力はオミットされた。
タイプ、エディットで共通して装備できる唯一のミサイル。不足がなく充分な性能を持つのだが、一芸に秀でた他の選択肢がある中でわざわざ選ばれない地味さが可哀想。 - 2-WAYミサイル
上下に投下される滑走しないミサイル。
きちんと真上・真下を攻撃できるため大変扱いやすく、もともと単発だったこいつにとって上記の調整は完全な追い風。非常に高性能でかつての輝きを取り戻した…が、タイプB限定なのが惜しい。 - スプレッドボム
弓なりの軌道で放出される。
着弾時の爆風が高速点滅による疑似透過処理がなされるようになったため、敵弾の視認を遮る問題がかなり改善された。 - フォトントーピード
貫通性能を持つミサイル。真下(スクロールの関係で気持ち後ろに落ちる感じになる)に投下されるようになったが、弾速は他のミサイルと一緒。
原作より地形の凹凸が減った分強みを活かしやすいが、その分ミサイルの連射性能低下の割を喰らいやすいのが難点。 - ホークウィンド[10][11][12]
自機またはオプションが画面中央より上にいれば上方向、下にいれば下方向にミサイルを撃つ。
癖はあるものの、オプションの配置次第で上下に滑走ミサイルを放てるのはかなり強く、特にフォーメーションオプションとの相性が非常に良い。
ある意味でアッパーミサイルの上位互換と言える。 - 2-WAYバック
名称通り、後ろ向きに放たれる2-WAYミサイル。実質エディット用2-WAYといったところ。
同じ上下狙いのミサイルとしてホークウィンドの方が人気があり、存在感は薄い。とはいえ常に最大10発のミサイルが撃てるわけだから決して弱くはなく、対空性能はホークウィンドに勝るだろう。 - スモールスプレッド
真下に投下されるミサイルだが、自機の移動に対応してやや前後に軌道を変えられる。
着弾時に微少な爆発を残すが、AC版のそれより更に小さくなったため、一見するとますます使い物にならなくなったように見える。が、実は唯一2連射が可能であり、爆風も持続時間はスプレッドボムと変わらないので、下方向の制圧力が極めて高い。軌道が素直になったことも相まって、SFC版最強のミサイルで間違いないだろう。
ローリングオプションとの相性が良い。
- ミサイル
- ダブル系
家庭用定番の仕様変更として、各方向の連射判定が独立するようになったため、汎用性に優れた装備となっている。
- レーザー系
移植にあたり、特に大幅な強化が為された。
- レーザー
威力と貫通力に優れた直線形の光線を発射。
初代に近い性能で、上側の当たり判定が非常に強くなった。オプションを装備しておなじみのワインダー性能を併用することで多くのステージで無双ができる。
一方、耐久力のある敵に対してはレーザーの先端辺りでしか攻撃できず、押されやすくなってしまったのがやや痛手。 - リップルレーザー
遠くに行くほど幅が拡がる、リング状のレーザー。
弱体化されていると言われがちだが実はAC版とさほどの性能差はない。しかし普段ならその拡散能力を売りにするはずが、軒並み強化された他のレーザーに強みを奪われてしまった。火山弾処理など原作で得意だった要素がなくなった上、詐欺判定の見直しによりコア系ボスや、特に有名なバブルアイの相手を苦手とする[13]ように。
総じてゲームバランスに好かれていない不遇のレーザーである。使えない武器ではないのだが…。 - サイクロンレーザー
螺旋模様のレーザー。
レーザーとほぼ同一の性能に見直されたが、こちらの方がちょっぴりレーザー長に優れる。ある意味エディット用レーザーである。 - ツインレーザー
2本の短いレーザーを発射。
原作でもかなりの強さを誇っていたが、更に貫通性能を手に入れ、ますます強力なレーザーに化けた。一応他のレーザーほど幅が広くないのだが、連射などで充分カバーできる。 - エナジーレーザー
チャージできる円形のレーザー。
チャージ量に応じて威力が上昇するようになり、最大溜めはボスさえ瞬時に沈めてしまうほどの超威力を有する。ますます波動砲である
ただし敵や地形を貫通する時にチャージ量を減らす特性があり、障害物に弱いのが弱点。チャージ時間はAC版より短いが、その分防御的な使い方がしづらくなったりと、それなりのリスクが伴う上級者向けの超ロマン装備である。
- レーザー
- オプション系
タイプセレクトでは通常のオプションのみだが、エディットではそれを含め4種のオプションを選択できる。
追加されたフォーメーションオプションおよびローリングオプションは、4つ取得後に空欄になったオプションゲージを点灯した状態でパワーアップボタンを押下することで、オプションの間隔を広げることが可能[14]。後のオプションコントロールシステムの雛形と言えよう。- オプション
自機の動きをトレースし、自機と同じ攻撃をする、グラディウスを象徴する由緒正しき装備。
AC版とは逆にオプションの間隔が極めて狭く、4速取ってようやく画面いっぱいに展開できる程度である。
とはいえ安定度は依然として優れる。特にこだわりがなければエディットでもこれを選んでおけば問題はない。 - スネークオプション
動作に慣性がついた特殊なオプション。こちらでは更に加減速がつくようになり、自機が静止すると減速しながら滑るような動きをする。
一言で言えばノロマなオプションで、おそらくAC版からの続投組では最大級の弱体化が施された誰得装備である。 - フォーメーションオプション
自機の上下に翼状に展開されるオプション。
常に広範囲を攻撃できる状態にあり、鉄壁と言えるほどの防御能力を誇る。ただし火力の集中が出来ないのが弱点。初心者にオススメ。 - ローリングオプション
自機の周囲を時計回りに回転するオプション。
レーザーのワインダーを絶えず活かせるのだが、本領はむしろツインレーザーとの組み合わせ。特にステージ3の掘削地帯やエキストラステージではミスタードリラーの如き活躍を見せる。
- オプション
- バリア([?])系
タイプセレクトではシールドかフォースフィールドの二択、エディットでは更に二種類を含めた四択が出来る。- シールド
前方から六芒星のバリアユニットが飛来し、自機の前方に装着される。AC版と異なり、2つで16発分の耐久度を共有するようになった。
正面への高い防御能力は意外と侮れず、SFC版特有の俊敏な敵と正面衝突する事故を減らせるので大変に便利。しかし地形接触でモリモリ削られてしまういつもの弱点が健在で、消去法で避けられがち。結局リデュース一強の割を食った不遇武器である。
だがリデュースを選べないタイプセレクトなら光明あり。タイプAと組み合わせた初代装備でノスタルジーに浸りながらバクテリアンを倒しに行くのもまた一興。 - フォースフィールド
自機の全面を防御する膜をまとう。耐久度が3になり、AC版より防御性能が半減した。
ただし、装備時はフォースの防御判定が自機のやられ判定を上書きする仕組みになり、これにより地形をすり抜けるというテクニックが使えるようになった[15]。
強力なのは間違いないが、リデュース無双である本作ではエディットでわざわざ選ばれることがない。 - ローリングシールド
シールドと同じ2つのバリアユニットが自機の周りをグルングルン回る。耐久度はシールド同様16。
回転軌道はローリングオプションと同じでかなり大回りで、そちらと違い反時計回りに回転する。
さすがに地形に削られないように調整がなされた。シールドでもそうしてほしかったなので地形に張りついてもへっちゃら!
フリーシールドの欠陥が見直され理論上最強にさらなる一歩を近づけた…のだが回転の隙間を突かれると普通に死ぬ。やっぱりいらない子… - リデュース
自機そのものを縮小させる、ズバリ本作最強のバリアー。
まず、1回の取得で最小サイズになる。当たり判定も見た目通りに小さくなり、回避能力が大幅に向上。
さらに、ちゃんと防御能力が機能するようになった。すなわちフォースフィールドの上位互換である。耐久度は更に減り2しかないが、守備と回避をこなせる優秀さもあってまず問題にならない。
敢えて言えば最小状態が優秀なのであって、一発削れた時にはある程度大きくなってしまうのが弱点。形もなんとなくいびつに見えるので早めに張り替えることを勧める。
- シールド
- エクストラ([!])系
グラIIIのオリジナルゲージで、既存の装備系統に囚われない変わり種の能力が使える。
タイプセレクトはすべてメガクラッシュで固定。エディットではそれを含めた4種から選択できる。メガクラッシュ一択とされがちだが- メガクラッシュ
画面内の敵・敵弾を一掃する。AC版でオミットされていた青カプセルに代わる殲滅手段だったのだが、その青カプセルが復活した本作では相対的に有用性が減少。
ただ、青カプセルでは処理できない敵弾をこちらでは消してしまえるので、起死回生としては無類の強さを誇る。もとより[!]枠が多くカプセルを必要とすることもあり、実質はやはりこの武器を選ぶことになるだろう。
注意すべきこととして、AC版と異なりオプションハンターを破壊できなくなった。 - スピードダウン
自機のスピードを1段階遅くする。速度の調整に便利なようだが、アップと違い1段階下げるために7個もカプセルを要する上、先述した0速にする裏テクが存在する以上、存在意義は皆無に等しい。
0速無強化状態でこれを取ると一気に最強装備になる裏技があるが、敵が速い本作で丸裸の状態からカプセルを7つ取るのは至難の業。[!]枠縛り、またはマゾ専用。 - リメインオプション
残機を消費してオプションを一気に装備する起死回生の兵器。ゲーム自体の難易度が下がった分AC版ほどの強力さはないが、なおも高次周などでは強さを発揮できる。こいつが使いこなせる貴方は立派なテクニカルモンキーだ。 - フルバリア
バリアー装備中のみ取得できる。耐久度が減ったバリアーをリカバリーし、フル状態に戻すことが出来る。
うっかりバリアーを切らしてしまうと何の意味もない。こいつに枠を割くよりも[?]にゲージをスタンバっておくなどして素直に張り替えた方が良い。
相性が良いのがリデュースで、一発食らって一段階大きくなってしまった状態から直接元に戻せる。
- メガクラッシュ
ステージ
高速(3D)、細胞、クリスタルステージが削除され、一部の後半ステージが前倒しになっている。ステージ数は10でAC版と同数だが、構成が変更された。AC版はボスラッシュ~要塞~細胞(ラスボス付近)~脱出までを一つのステージと数えていたが、SFC版はこれを3ステージぶんと数え、さらに脱出の場面が削られている。
AC版と比べても大きく変わったところであり、特にキューブラッシュはステージごと存在を消されている。各種詐欺判定も修正され、総じて遊びやすくなった。
ただし、全体的に敵や敵弾のスピードが高速化。やられてしまうと復活に難儀するポイントもある他、ボスによっては強化されたりなど、必ずしも簡単になったとは言い切れない箇所も多い。
音楽
空中戦BGMはすべて“Departure for Space”で統一され、特定ステージの“Try to Star”およびステージ1冒頭のイントロはカットされた。
ステージ1、3、5のボス戦ではSFC版オリジナルBGM”Shipe Shoot”が、その他の多くのボスはAC版と同じ“Dark Force”が流れる。
STAGE1 砂漠
広大な砂漠のステージ。
砂丘が減って広々とした地形になったほか、AC版でのヤバい敵サンドライオンが削除され、従来の1面と同じ水準まで難易度が調整された。
また高次周において浮き島地形で分断されたりということもなく、攻略に苦慮することはまずないだろう。
砂丘からサンドドラゴンが出現する。これも数が減り大きな障壁にはならないが、出現してから攻撃できるようになるまでに多少の時間差があることに注意。
BOSS ゴライアス
弱点側にある小さな牙が開きっぱなしになった上、開いたハサミはダメージを受けないと閉じないので、より確実に攻撃する事が出来る。いっそハサミの中に入り込んで攻撃してしまうことも可能だ(勿論、それなりに危険は伴う)。
ただし拡散弾には注意。弾速が遅くなった分画面への滞留が長くなった上、高次周での弾幕は案外とバカに出来ない。
子グモはAC版のそれよりも小さいのでこちらは普通に処理しておこう。
STAGE2 バブル
大小様々な泡がステージ中を埋め尽くすステージ。泡の分際で屈強で、それで物量作戦でやってくる、正にステージ最大の敵である。
…そんな弾幕に詐欺判定まであった泡はもちろん調整済み。全体的に泡の量が減り、攻撃しなくても押しくらまんじゅうで勝手に泡が破裂したりする上、最小じゃなくても壊せるようになるなど処理が大変にしやすくなった。
このように間違いなく簡単になったのだが、「AC版より少なくなった」だけで依然として量は多く、復活時は思いがけず難儀させられる。
赤い泡が出てこない上に元々カプセルザコが少なく装備が整わない状況においては驚異的な泡の物量には要注意!
上下の地形は見た目の動きと異なり衝突しづらくはなったが、内部判定では細かな凹凸地形なのでAC同様にミサイルで一掃したりはできない。
終盤の地帯エニグマはAC版より機敏で、いやらしい動きをしてくる意外な強敵。そんなに多くは発生しないのでこんなところでやられないように。余裕があれば下側の穴に勇気を持って突っ込んでみよう。すると…?
オプションハンターは本ステージで初登場。泡の処理にかまけてオプションを奪い取られないよう、油断は禁物である。
BOSS バブルアイ
動作のアルゴリズムが見直され、AC版とはまったく異なる動き方をする。
自機に上下位置を合わせ突進してくるので、押し潰されないようこちらも上下に動いてかく乱させながら攻撃するのがセオリーだ。
掘り進んで弱点の眼が撃てるようになるとノックバックさせられてより安全に戦える。高次周でなければ弱点まで泡を削り取ることは簡単なので腕に覚えのあるプレイヤーは特攻をかけるのも面白いかも。
ボディ周りの詐欺判定はもちろん修正済みなのでご安心を。あとは泡攻撃にさえ負けなければクリアも同然だ。
STAGE3 火山
グラディウスの象徴ともいえる火山地帯ステージ。
AC版ではビギナーモード最終面として非常に長かったのだが、中盤の迷路/火山エリア、お台場通路地帯を丸ごとカットする大胆な調整が施され、他ステージとほぼ同等の長さになった。
前半はまずテーブル台地地帯。残念ながら隠しミュージックは用意されていないが、頑張って台地の陰のハッチを殲滅すると良いことがあるかも知れない。
その後は落盤が2箇所で発生。地震が起こらないのでヒントが無いようだが、上の地形からあからさまに浮いてるので見逃さないように。その後に下向き→上向きの火山の噴火を処理。火山弾はAC版ほど多量に噴き出されないので、復活時などは逃げに徹するのが定石。
ここから地下パートへ。その通路はかなり間が広く取られており、ミサイルでも後ろの敵を倒しやすくなった。地下に到着後安心して3つ目の落盤に潰されないよう。
地下パートは穴掘り地帯のみを攻略する。掘削がシンプルになってACのようにごみが残ったりすることも少なく、安全。出来合い品っぽいからあげ岩が紛れ込んでいるのは一緒だが、難易度ARCADEを除けば破壊可能。ただし高難度ほど硬いので、無理に壊そうとせず迂回をするのも大事。
最後に2座の逆火山に阻まれた場所でゴドレイ編隊と対決。この辺はAC版と一緒だが、ゴドレイの動きが遅くなっているので火力押しで容易に攻略できる。ただし復活時は注意。穴掘り地帯の終わりからの復活でカプセルがろくに取れないため、ゴドレイの耐久を削りきれず潰されないよう立ち回ること。
BOSS ビッグコアMk-III
3つのコアを備え、両腕に巨大レーザーを装備した正統なる三代目ビッグコア。
AC版で暴虐を尽くした因縁ある敵だが、反射レーザーは砲門が1対のみになった上に単発。もはやううままは不要である。
前側2つのコアを破壊した後のパルスレーザーもあんな弾幕攻撃はもちろんしない。初代ビッグコアと同じ4本レーザーに換装し、遙かに見切りやすくなった。
と、このように面相応の倒しやすいボスとして大幅に調整が為された。普通のプレイ環境ならまず恐れる必要はないのだが…。
STAGE4 モアイ
ステージ構成は全て見直され、空を飛ぶモアイが削除されたほか、イオンリングの物量も大幅に減少した。
モアイの数も減り、耐久力もなく一発ぶち込めば撃破できる。
一方、中盤の真っ赤になるモアイは、起き上がりや振り返りでこちらを狙ってくるように強化された[16]。
トーテムモアイは健在だがこちらも総数が減った上に弱体化し、倒しやすくなっている。
さて今作のモアイステージだが、おそらくシリーズ史上もっとも全部殲滅がしやすいステージである。
モアイの浮き島の配置がシンプルで、最長でも画面横いっぱい程度のところしかない。さらに岩盤の塊のような地形もないので、オプション操作や、フォース・リデュースによる壁抜けなど、あらゆるテクニックを駆使して一度は“Destroy them All!!”としゃれ込んでみることをオススメする。
カプセル砲台はあまり多くないが、別の何かが待っている…かも知れない。
トーテムモアイ地帯を抜けてボスと対決。前座の中ボス、ドガスは削除された。
BOSS TWINヴァイフ
洞穴の最深に鎮座する2頭のモアイ。
破壊対象が減っている上、吐き出すプチモアイは巨大化したりせず安全。AC最狂の不条理ボスだったのがウソのように倒しやすく調整された。
ただし新たに落盤攻撃を身につけ、これが思わぬくせ者となる。落下する岩は壊せるのだが、速度があるのでウッカリしていると押し潰されてしまう。
交戦中は地震を予備動作にしているので、これを認知して回避に努めること。だが撃破の直後にまた落盤があるので、最後まで油断は禁物である。
STAGE5 溶岩
溢れたマグマから絶えず火山弾が吹き出る熱いステージ。
…のはずなのだが、容量の問題からなのか地形のグラフィックが描き直され、溶岩と言うよりは大火事のステージになってしまった。アニメーション再現も大変だろうし、こればかりは堪えるしかない。
さて、本ステージのキモである火山弾だが、まず数がかなり減らされた。さらに四方八方から飛んでくるAC版に対してほとんどは正面から飛来しない上、分裂した後も破壊が出来るため格段に処理がしやすくなった。装備が充実していればもはや稼ぎのステージでしかない。
ただし、総数は依然として多い。しかも猛烈な速度で突っ込んでくるので、油断していれば簡単に貫かれてしまう。もちろん丸腰でも容赦はなく、今作における最難の復活ポイントの一つとなっている。
とにかく一番の攻略法は、死なないことだ。
ラッキーナンバーは573。山のふもとでは思いがけない出逢いが…?
BOSS ゴルゴーン
双頭の蛇竜。AC版におけるヴァルチャードドラゴンの名前が変わったこいちぎボスである。
AC版における前半形態のワイバーンがカットされ、最初からコイツとの対決をする事になる。
画面に収まりきらぬほど長大な身体を隠したり姿を現したりしつつ、進行側の頭部からブレスを吐きながら攻撃。それ以外に特に攻撃行動は取らないので、厳しい敵ではない。
しかし身体や地形を盾に防御行動を取るため、動き方次第ではなかなか攻撃のチャンスが巡ってこないこともある。2つの頭部の内、ダメージを与えられるのは進行している側のみなので、順番に破壊する必要がある。イライラせず、機を見計らって攻め込むことが大事。
さて、ヴァルチャードドラゴンと違ってこいつは撃破に成功しても油断してはならない。飛散する身体すべてが触れるとミスになるからである。ある意味倒した瞬間が本番。
攻略時に敢えて巻き付かれ、内部で攻撃して撃破すれば身体は全て外側へ散っていくので安全である。だが極めて稀に爆縮してそのまま潰されることも…ありえない、何かの間違いではないのか。
STAGE6 植物
数多の植生生物に支配されたステージ[17]。
AC版では風になびく草木が印象的だったが、処理能力の関係からか今作ではアニメーションの再現はできていない。とはいえ美しさは充分に再現されているだろう。
もともと易しい面だがさらに簡単になっており、前半の種子をばらまく敵は早急に撃ってやれば攻撃を阻止できる。地形は複雑で浮き島もあるのだが、敵はまばらで、あまり苦戦する要素はない。
注意すべきは中盤の触手地帯。これらはAC版のそれと異なり、触れるとミスになってしまうため、必ず避けて通る必要がある。敵が少ないのもあって回避に集中できるのが幸いか。
BOSS ブロッティング・ウィード
核となる部分から強烈な吸い込み攻撃をする巨大な雑草。アニメーション処理の関係で脈打たなくなったが、やっぱりどことなく卑w[削除されました]
強いも弱いも含め大きな調整がなされ、かなり強力だった吸い込み攻撃は2速以上で振り切れる程度に弱体化した上、弱点付近にあった弾を撃つ触手が削除されている。当然吸引中の安地も健在。
ただし、茎に生えた触手に限っては細心の注意を要する。AC版と違ってこれを壊すことが出来ず、緩慢ながら3-WAY攻撃が思いがけない脅威となる。
総じて、後半面らしい実力を備えた正統に驚異的なボスに仕上がっている。幸い本体の攻撃は完全なパターンなので、覚えてしまえば復活時も自爆待ちで攻略ができるはずだ。
STAGE7 高速迷路
入り組んだ通路を高速スクロールで駆け抜ける、SFC版オリジナルのステージ。
グラIIの6面をがさらにテクニカルになり、開閉するシャッターや袋小路など地形そのものがこのステージにおける最大の脅威である。必勝法はただ一つ、”地形を覚えること”に尽きる。
自機の速度が2速なくてはスクロールに追いつけない。出来れば3速取っておけばより安全に進行できる。
幸いにして内部の敵はまばらに配置された砲台のみである。カプセル持ちも多いので、スクロールに慣れれば立て直しも充分に可能である。
アグレッシブな魅せプレイヤーには思いがけぬ奇跡が起こるかも?
BOSS ビーコン
シャッター役を兼任した5つものコアが目を引く。一応言っておくとビッグコアMk-Vではない。
最終ステージの手前にいるだけあって実力は高い。
戦闘フィールドは上下を狭められた通路で、ここを高速で上下して4門のレーザーや反射ボール弾で攻撃してくる。
幸いにして装甲が脆く瞬殺しやすい。やられる前にやる精神で短期撃破が対ビーコンにおける最大の必勝法である。安地もあるので復活時には活用したい。
高次周になると攻撃がより苛烈に。実力者の片鱗を見せるコイツは、近い未来…。
STAGE8 ボスラッシュ
♪Boss on Parade 1 Zub[18]
ボスを撃破するごとに復活ポイントが更新され、ミスしてもそのボスからの再戦になった。[19]またデモスが削除され、グラIIと同じザブラッシュに戻りカプセルもたっぷり取得可能と、大変に復活のしやすい調整がなされた。
ただし、復活しやすい分ボスは総じて強化された。また順番が逆転し、以下の通りの出現順に変更されている。残念ながらみんなのアイドルテトランは今回はお休みである。
デスMk-IIとデリンジャーコアを除く3体のボスには専用BGMが収録され、特にクリスタルコア戦のBGMは人気が高い。デスMk-II戦はAC版同様のTake Care!なのだが、本作ではここでしか聴けないシリーズ人気曲なのでこれもオトクである。しかしテトランなど沙羅曼蛇のボスがいないため、沙羅曼蛇のボス戦BGMは不採用となった。
1st デスMk-II
唯一AC版と同様に瞬殺できてしまう、先鋒らしくまだ尻の青い相手。
ただしシャッター破壊後即座に大型レーザーを撃つので、ナメてかかって返り討ちに遭わないよう注意する。
2nd クリスタルコア
♪Boss on Parade 3 Crystal Core
勇者でごわす。
グラIIと同様に背後から腕を広げて出現。ここでやられないように。ボス自体は簡単。AC版で克服した安地がまた出来てしまってるのでカモにしてやろう。
実力はともかく、グラフィックの移植再現度やオリジナルの対戦BGMで人気を誇る、ボスラッシュのビジュアル担当である。
3rd ビッグコアMk-II
♪Boss on Parade 4 Mk-II
先代ビッグコア。
今作では自機との位置関係に関わらず必ずアームを開いてレーザー攻撃をしてくる。
そのレーザーの連射速度が向上したことで、手心を覚えた息子とは逆に殺意が剥き出しになった。三番手らしく着実に強くなっているが上には上が居て…。
4th カバードコア
♪Boss on Parade 5 Covered Core
AC版では見かけ倒しのカバーによりオープンドコアなどと仇名される屈辱を受けたが、それが余程悔しかったようで、なんとグラII以上の防御性能を引っさげて帰ってきた。
カバーによるシャッターの保護は見た目通りになり、ミサイル発射発射時に半分露出していたらその分攻撃できる範囲が狭まり、装備によってはシャッターが完全に露出する一瞬にしかダメージを与えられない。その上ミサイルの鈍化が有利に働き、弱点を上手く防御するなど歴代屈指の硬さを誇り、今度は畏怖を込めてクローズドコアと呼ばれるようになったとか。
幸いにして注意すべきはミサイル攻撃しかないので、時間が掛かることさえ覚悟すれば負ける相手ではないだろう。
BOSS デリンジャーコア
攻撃パターンに多少の変更があり、突進攻撃は1回だけで済ませてレーザー攻撃に切り替わるようになっている。
SFC版のボスキャラ屈指の素早さを誇る。腕を開いてのレーザー攻撃は上下移動の幅が大きく、自機の速度が遅いと弱点を狙うのもままならない。さらに、突進攻撃はタックルのごとき鋭さで、相手の行動を認知して迅速に対応しなくては勝つことは不可能である。
動きが速いことさえ念頭に置いておけば、レーザーの詐欺判定もなくなったわけだし決して難しい相手ではない。また突進時の腕の中はダメージが通るので、ここまででミスをせず強化をキープしていれば瞬殺も可能だ。
STAGE9 要塞
AC版のボスラッシュやラスボス地帯と切り離され、この2者の中間ステージに設定された。
ゲームの大詰めとあってとても長いステージである。幸い空中戦で序盤の復活は簡単なので、きちんとここで体制を整えて臨みたいところだ。
前半パート
停電エリア・ミニクラブ・回転レーザーが削除され、壁剥がれも後半へ移動。
トラップがほぼ無くなったので、入り組んだ地形と、そこからの敵を処理することに神経を集中させよう。
中ボス前の開けた場所では、フロアがせり上がってくる。挙動がAC版よりもスピーディになった上、最後には通路を完全に塞いでしまう。
見掛け通りの地形判定なので逆詐欺を利用してすり抜けてやろうなどとはいかない。敵の攻勢に怯まず、前に出て閉じ込められないようにすること。
中ボス ディスラプト
要塞恒例の壁ボス戦。AC版と同様、複数の砲門からの攻撃やダッカーとの連携で攻めてくる。
が、終盤ボスにも関わらず攻略難易度は大幅ダウン。フロアの可動トラップがなくなったことで回避がしやすくなった上、全てのレーザー砲・敵ハッチを破壊できてしまうため、丸腰にしてやれる。
こうなってしまえば勝利確定。さっさと引導を渡すもよし、生殺し状態で自爆待ちからのティータイムもよしである。
後半パート
最初に襲いかかるのが壁剥がれ地帯。怒濤のスピードで四方から大量に飛来する、AC版よりも大幅に危険度が増したトラップである。ここでミスしてしまうと、カプセルが回収できない上処理落ちがかけられず回避は至難の業ときており、最悪の場合ここで残機を使い切ってしまう恐れがある。
次にガーメイド地帯。狭い通路だが幸いにコイツしか出てこないので突破に集中できる。ただしAC版同様に破壊すると一度残骸が残るので誤って衝突しないように注意すべきだし、難易度ARCADEにすると残骸を壊せないので、AC版同様に道を塞がないよう攻略に気を付ける必要がある。
BOSS シャドーギアMk-II
要塞ステージのトリを飾るのは、2体で襲い来るちちびんたリカ4本足の蟹ボス。
シャドーギアとはほぼ別の敵になっており、大股で歩行・足の間のスペースが広いときているため、ダッカーの存在を加味しても回避はさほど苦ではない。ただし2体とも招いてしまえば、それなりに窮屈になるのでやりづらい。
中央にコアがつき、撃破が可能である。また2体目の出現までは時間差があるので、早めに一体目を倒し、悠々と二体目も始末してしまいたい。
STAGE10 細胞
要塞面のラストにあった生物パートが切り離された、本作の最終ステージ。
AC版の生物パートや細胞/沙羅曼蛇ステージと異なり、地形グラフィックが新たに描き起こされており雰囲気や構成はまったく違う。
前半にはAC版細胞ステージと同じ肉団子が出現。触手が根元から伸びるようになり見切りやすい。ただし複数出てくる上、レーザーやサイクロンレーザーを使っていると初代5面と同じような状況に陥り、押されてしまう危険がある。
その後も復活壁を掘りながら、矢継ぎ早に出現するアメーバを掃除しなければならないなど、雑魚の攻撃が苛烈。だがここまできたプレイヤーなら問題ないはず。諸君の健闘を祈る。
LAST BOSS ダーク・フォース
口から吐き出す3-WAY弾に触れても隠しステージとかはなく、普通に即死する。グラディウスには珍しく攻撃してくるラスボス。
見事ラスボスを撃破すると感動のエンディング。脱出パートはない。果たして君はテクニカルモンキーとなれるのか?
BONUS STAGE
特定のステージに隠された、稼ぎに使える名前通りのボーナスステージ。
一方で従来は“エクストラステージ”と称されていた、開発からの挑戦と取れる難ステージでもある。
MSX版の初代グラにおけるオリジナルシステムで、すべてストーンヘンジステージをベースとした場所。地形となる岩と、掘り進むことが出来る小岩がびっしりと詰まり、僅かだが砲台などの敵が配置される。
さて、このボーナスステージ最大のウリが名前通りのボーナス要素である。
スコアが取得できる黄カプセル、中でも画面外に出ないように連続で取得することでスコアがモリモリ稼げる特別な黄カプセルもある。
それと、数が少なく取得もやや難しいが、エクステンドの効果を持つ緑カプセルもある。
小岩の奥に塞がれていたり、中には小岩の中に隠れていたりするこれらのカプセルを、掘って、掘って、掘りまくって稼いでいくのがこのボーナスステージの醍醐味なのだ。
一応掘削の準備をしないと厳しい難関ステージとしての意図もあるのだが、従来エクストラステージがあったタイトルと違い自機の武装が遙かに強力であるため、フル装備状態に限って言えばむしろお手軽な稼ぎステージでしかない。
攻略するとステージクリアになり、ボス戦をもスルーして進むことが出来る。
一方、途中でミスすると元のステージの復活ポイントまで戻される。この時、条件を維持していても再度のボーナスステージ進入はできなくなる。
STAGE2
進入条件なし。
最初のボーナスステージでありながら本作最大の初見殺しがある。
出し抜けに小岩が発生するポイントが2箇所あり、不自然に開けた場所の特殊カプセル、砲台の配置で見切れるのだが、ほぼ一瞬で小岩で埋め尽くされる。安全地帯を覚えてしまえばあとは避難するだけなのだが、最初からこのトラップを回避するのはまず不可能である。
特に過去作のボーナスステージを知っている人ほどはまりやすいので要注意。
STAGE3
ステージ前半のテーブル台地エリアのハッチをすべて破壊することが進入条件。
復活時に狙うのは難しいかもしれない。
大岩で仕切られたちょっとした迷路のようなステージ構成。僅かな隙間の小岩は大体特殊カプセルが隠れている。絶対前のボーナスと配置間違ってる
このボーナスステージは無限スクロールになっており、攻略後ステージ4の空中戦も無限スクロールになる。これはベースとなっている初代のストーンヘンジステージと一緒。つまりある意味での先祖返りを果たしている。
STAGE4
パワーアップゲージが光っていない状態でワープポイントに接触する。
攻略することよりも入口を覚えることの方が難しいかも知れない。
前面と同じく無限スクロールで、大量の小岩を掘り進む正統派のドリラー面である。
ボーナスステージの醍醐味を最も味わえるのだが、地形がうまい具合に分断されている。欲をかくと事故死の恐れがあるので注意のこと。
STAGE5
スコアの百の位が5・7・3のいずれかになっている状態でワープポイントに接触する。
難しいようだが、火山弾のお陰で絶えずスコアが変動するのでむしろ入りやすい方である。
正統派のボーナスステージで、小岩に隠れたカプセルや、それを隠した狹路が多い。
STAGE7
ステージ序盤にある狭いシャッター通路を通過することでワープのフラグが立つ。
入口もボス手前にある小さな袋小路で、進入するためにはテクニックよりも度胸が要るだろう。
うまく自機の動きを制する地形配置と、大量の岩が掘り放題のポイントなど、まさにこのボーナス面の楽しさと難しさ全部入りのステージである。
さすがに難しいが、何しろ本ステージのボスはあの強敵ビーコン。周回数が高くなるほど安全性での貢献度が高まるので、是非とも活用したい。
関連動画
HIT DISP動画。AC版の同名モードと比較して見てみよう。
余談
さて、以上をもってコナミ公式版『グラディウスIII』の解説は終了である。
ここからは有志によって開発されたハックロムについての紹介をさせていただこう。
SA-1対応版
SA-1とは、SFC実機に搭載したCPUの3倍のクロック周波数を持つ特殊チップである。
SFC中期のゲームROMに搭載され、コナミのゲームでは『実況おしゃべりパロディウス』に採用されたことが知られている。このSA-1チップにより出力された、本作のハックロムの存在が2019年頃より認知されるようになった。
そもそも本作は、先述の通りSFCがリリースして間もなく発売されたため、ゲームの容量が少ない。処理能力の限界も低く、絶えず処理落ちが発生するのはこれが原因。
難所を落ち着いて攻略できるとはいえ、単純にプレイの長時間化を招く事態であるため決して望ましいばかりの事象ではない。この辺はSFC版はもちろん、AC版においてもスピーディさを損ねるとして少なからず非難の声があった。
ではその処理能力の底上げを試みて、処理落ちをなくしてはどうだろうか?
その解が、このSA-1対応版で示された。実際のプレイ動画をご覧いただきたい。
単純に難易度が大幅に上がっている。特に顕著なのがレーザー攻撃を用いるコアボスで、レーザーの速度が極めて早く、かわすのがとても難しくなった。
たとえばビッグコアMk-IIIなんかは、反射レーザーの速度だけを見ればAC版のそれに匹敵するほどである。単発なので依然ううままのテクニックは要らず、AC版の凶悪さに迫るまでは到底至らないだろうが、それでも処理落ちの有無だけで攻略難易度に天地の差が出てくることは疑いようがないだろう。
もとよりザコ敵が俊敏なことで知られるSFC版だが、正にこの要素が本作をただのヌルゲーとせず、ゲームの難易度にきちんとメリハリを付ける要素になっていることが解る。
あるいは難易度を落とすために、敢えて処理落ちを利用したのか…その辺りは何しろ90年代初頭のかなり古いゲームになるため、今となっては答はわからない。
なお、上記のバージョンはあくまで非公式のハックロムである。
改造技術があるプレイヤーが作成するのは自由だが自己責任であることに充分留意されたし。
もちろん販売したり、それを買ったりすることは違法。ネット上でROMデータをダウンロードすることは論外の不正行為である。
「そういう試みがあったんだな」と心の中で解して、プレイ動画の中のみで堪能することを勧める。
関連項目
脚注
- *SFCのローンチタイトルとして紹介されることが多いが、本体リリースの1ヶ月後の発売であり、厳密にはローンチではない。
- *ただし、今まで通りに入力すると自爆してしまう、一種のトラップになっている。従来通り強化を望むのであれば、SFCコントローラーの新しいボタンを使ってみよう。
- *『ファイナルファイト』と共に訴求され、奇しくもこの2作品は同じ12月21日に発売された。
- *前作のFC移植版である『グラディウスII』も同じようなアレンジ調整が行われ、当時のスタッフに曰く「ハードによる多くの制限事項との戦い」「難航したのはステージ構成や難易度の低下など企画・方向性部分」とのことである。
- *先述の『ファイナルファイト』に関しても、3人のプレイアブルキャラクターのうち1人が削除され、ステージも丸ごと一つカットされるなど、やはりAC版と同質の内容には出来ていない。
- *偽グラディウスIIIやニセディウスなどと呼ばれることがあるが、今日ではほぼ蔑称の意味合いで使われる。
- *裏技で9に増やすことが出来る。
- *パロだ!およびSFC版のパロディウスシリーズでも採用された仕様である。
- *後年の『グラディウスV』や『グラディウス リバース』にて正式な仕様となった。
- *『沙羅曼蛇 (MSX版)』や『ゴーファーの野望 EPISODE II』における2-WAYミサイルの挙動を移植したものである。
- *後の『グラディウスV』においてイーグルウィンドの名称で採用された。
- *『実況おしゃべりパロディウス』で、ロードブリティッシュが装備している滑走性能つきのミサイルがツインホークウィンドと呼ばれる。これは『沙羅曼蛇』のミサイルの仕様と同じである。
- *よく言われる地形判定ではなく、実際にリップルをかき消すのはキャラクター判定の方である。
- *未取得時でも、ゲージ点灯状態でポーズ→ボタン押しっぱなしでポーズを解除すれば同じことは出来る。
- *つまりグラII準拠の性能に差し戻されたことになる。
- *ちなみにグラIIの赤モアイと同じなのだが、イオンリングは増えないのでこちらの方が簡単。
- *草木の間の地形をよく見ると、もとはグラIIの2面、エイリアンステージであることがわかる。
- *初代グラのビッグコア戦BGM“Aircraft Carrier”だが、サントラでは上記の名称で記載。
- *エピII4面の仕様と同じで、以後本編シリーズでも正式な仕様になった。
- *同じく“Take Care!“のサントラ記載名。ちなみにBGM2はSFC版では未使用の沙羅曼蛇ボスBGM“Poison of Snake”である。
- *ボス音声の空耳(一例)。なんと言っているのはまだ解読されていないっぽい。
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