グレアム・ハーマン(1968~)とは、20世紀末から21世紀にかけて活動している哲学者である。
概要
アメリカン大学カイロ校、現在は南カリフォルニア建築大学特別教授である。思弁的実在論、オブジェクト指向存在論の代表的な論者。
『道具哲学』以降一貫して「オブジェクト指向哲学」という独自の立場に立っている。これは個体的対象を究極の要素、つまり世界にあふれる様々なものをすべて平等に哲学の出発点とみなすものである。ハーマンによると、これまでの哲学ではすべてのものを平等に扱うことは、「下方解体」、「上方解体」などの戦略によって、主流とされてこなかった。そこでハーマンは、還元主義的戦略をやめ、個体的対象をすべて還元不可能な自立した存在とみなそう、というのだ。
ハーマンの著作である『四方対象』では実在的対象、感覚的対象、実在的性質、感覚的性質、の四項の組み合わせから、形而上学的なカテゴリーが導かれている。
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