ケルビン(kelvin)とは、SI基本単位の一つであり、熱力学温度の単位。
その他の「kelvin」については、ケルヴィンの記事に曖昧さ回避が設定されている(その記事自体は『サガフロンティア』の登場人物に関するもの)。
概要
ケルビン(記号は K)は、熱力学温度のSI単位であり、ボルツマン定数kを単位JK−1(kg m2 s−2 K−1 に等しい)で表したときに、その数値を1.380649×10−23と定めることによって定義される。ここで、キログラム、メートルおよび秒はh、cおよび ∆νCsに関連して定義される
気体の熱エネルギーは絶対温度に比例し、その比例定数はボルツマン定数となる。したがって、気体の熱エネルギーがボルツマン定数J増えるときの温度差が1Kである。
定義だけ聞くとわかりづらいが、温度差はメートル法における一般的な温度の単位「セルシウス度」と同じになるように設定されている。セルシウス度は水の融点を0℃としているが、ケルビンでは0Kを絶対零度に設定している。水の融点は273.15Kのため、ケルビンはセルシウス度に273.15を足した値となる。
名前の由来は、絶対温度を導入したイギリスの物理学者・ウィリアム・トムソンに由来する。彼の爵位が「ケルビン男爵(Lord Kelvin)」だったのである。ケルヴィンの名前自体はスコットランド・グラスゴーを流れる川から取られている。
元の定義
であった。このとき、水の融点を0度、沸点を100度としていたのだが、熱力学の発展に伴い、熱エネルギーがゼロの状態・絶対零度が存在することが分かってきた。そのため、上述のウィリアム・トムソンが、0度を絶対零度に設定した絶対温度の導入を提唱。のちに、彼の爵位を取って「ケルビン」という単位になったのである。
その後、1954年には、より正確な定義として「水の三重点の温度の173.16分の1」となった。これにより、2019年の再定義まで、水の三重点は正確に0.1℃となっていた(圧力は約611.66Pa)。
2019年には上記の定義に再度改訂され、ボルツマン定数を定義値としてケルビンの値が決まることになった。
宇宙のケルビン
宇宙物理学では、一桁Kぐらいの超低温から、数百万Kの超高温までを扱う。
ここで、「ケルビン」という一般的には聞き慣れない温度の単位が頻出することから、特に大学の教養課程でたまたま宇宙物理学を受講した学生は「1ケルビンが何度なのか」が直感的にわからないことがある。
そこでよくある笑い話が、「300万ケルビンは(摂氏)何度なのか?」と学生の質問があった、というものである。
ここまでの記述で分かるとおり、300万ケルビンは「300万-273」度、つまり2,999,727度であるが、では電卓やソロバンを持ち出して計算すれば笑い話でなくなるのか、といえばそうではない。
物理学には有効数字というものがあり、数百万オーダーの値であれば3桁オーダーの足し算引き算は無視していいものである。2,999,727は、「約300万」と丸めてしまってかまわないのである。つまり、「300万ケルビン」は、「約300万度」である。このスケールをすんなり受け入れられるようになることも宇宙物理学で重要なことである。
逆に、1桁ケルビン程度の超低温の際には、この「マイナス273」が重要になる。例えば宇宙マイクロ波背景放射は「約3K(の黒体放射と同じスペクトル)」と言われるが、これはマイナス270度ぐらいである。ただし、これもどちらかと言えば「絶対零度よりちょっと上」と捉えた方が実態を把握しやすい。
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関連項目
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