ゲルトルート・バルクホルン(Gertrude Barkhorn)とは、「ストライクウィッチーズ」シリーズの登場人物である。
声:園崎未恵。
概要
愛称「トゥルーデ」。カールスラント空軍所属のエースウィッチ。連合軍第501統合戦闘航空団<ストライクウィッチーズ>のメンバー。モデルは撃墜数世界第2位の旧ドイツ空軍エースパイロット、ゲルハルト・バルクホルン。
戦前からウィッチとしての訓練を積んでおり、撃墜数250機を超えるベテラン。戦場では冷静沈着、軍規や規律を重んじる生粋の軍人だが、内面では照れ屋で激情タイプ。『SW』当時は、故郷を守りきれず、戦いの中で負傷した実妹クリスの昏睡が長引いていたことへの自責の念からスランプ状態にあり、無謀な戦いに身を投じていた。クリスに似た雰囲気を持つ宮藤芳佳が着任したことで動揺は頂点に達し、その後のネウロイ戦で瀕死の重傷を負ってしまう。自暴自棄になる中、「一人でも多くの人を守る」芳佳と「自分たちは家族だ」と叱責するミーナによって、自身の戦う理由を取り戻していく。
が、物語が進むうちに実妹クリスが回復すると、とんでもない妹バカぶりを発揮したため、冷徹な軍人イメージだったバルクホルンは一転して、「お姉ちゃん」として視聴者に愛されるようになる。『SW劇場版』では更に妹バカ(宮藤バカ?)っぷりが酷くなっているあげく、ミーナからは「(芳佳は)バルクホルン大尉のかわいい妹」と言われ、とうとうエーリカからも「お姉ちゃん」呼ばわりされてしまった。
愛称について
彼女のことをミーナとエーリカは「トゥルーデ」と愛称で呼ぶ。彼女のファーストネーム「GERTRUD(ゲルトルート)」の後半を横文字の読み方にすると「TRUDE(トゥルーデ)」となるのである。
ちなみに、彼女の動画中にコメントされる「ゲルトオオオ!」というものは、アニメ『BLASSREITER(ブラスレイター)』(2008年春アニメ)の登場キャラクター「ゲルト・フレンツェン」に由来するものか。同じ製作者(GONZO)、類似する名前、同じドイツ(但しバルクホルンはカールスラントという旧ドイツ帝国モデルの仮想国)ということもあり「ゲルトオオオ!」とコメントされるようになったと思われる。
もちろん、劇中では一度も「ゲルト」と呼ばれたことは無い。
ちなみに担当声優の園崎未恵氏(や小清水亜美氏)からは「バルク」と呼ばれることも。
パーソナルデータ
- 階級:すでに『SW2』の時期には少佐の内示を受けていたが、『SW RtB』で晴れて少佐に昇進。
- 固有魔法『身体能力強化(怪力)』:これによってMG42機関銃2丁を難なく振り回し、格闘戦においてもエーリカに劣らない複雑な機動を可能としている。銃撃の後に二丁のMG42を逆さに持ちかえて直接ネウロイを打撃することも(ウィッチの魔力による特殊攻撃です。危険なので真似しないでください)。『SW2』4話で装備したジェットストライカー用重量級兵装(レヌスメタルBK5 50mmカノン砲)を扱いえたのも、この能力があってこそ。
- 原隊:カールスラント空軍第52戦闘航空団(JG52)は、後のエースウィッチを多数輩出した名部隊。
- 職掌:『SW RtB』では、坂本美緒の離任に伴い後任の501JFW戦闘隊長に就任した。
- 搭乗機:『SW2』以降ではフラックウルフ Fw190D-9(白の5号機)に搭乗しているが、『SW2』では初期生産型を使用していたのに対し、『SW RtB』では改良された後期生産型に乗り換え、魔導エンジンも換装されている。
- 出身地はカールスラント北部、カイザーベルク(現実でいうケーニヒスベルク)。
- 実妹クリスティアーネ・バルクホルンがいる。カールスラント撤退戦に巻き込まれて長く昏睡状態にあり、俸給をすべて治療費に注いでいた。『SW』後半で目を覚まし、以後は可愛い服を買ってやったりマルセイユのサインを要求してやったりロマーニャ製の自転車を贈ったり。照れくさいらしく、妹の話になると言動がちぐはぐになる。『SW RtB』ではクリスの影響でベルリンの地下鉄に詳しいことが判明した。
- 料理は一応できる模様。ケーキも作れる。但し本人曰く「ケーキ作りは科学(化学?)だ」とのこと。
- 自動車は運転できない。
- PS2専用ゲーム『あなたとできること』の時には裁縫が出来るはずだったのだが、その後に発売されたNDS専用ゲーム『いやす・なおす・ぷにぷにする』ではこの設定はオミット(どころか裁縫をしてもらう側)されてしまった。
- 実はルッキーニ同様デザインがメカ娘シリーズのキャラクターが元となっているため、メカ娘にそっくりさん、「Bf109E機械化航空歩兵」がいる。
<ストライクウィッチーズ>他メンバーとの関係
- ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケは昔からの戦友であると同時に、実妹クリスが負傷した際にもずっとそばにいた人物であり恩義を感じている。
- エーリカ・ハルトマンと行動を共にすることが多い。彼女が始めて部隊に配属されたときの直属上官というのが関係のスタート。しかしファーストネームで呼ぶことはあまりなく、ファミリーネームで呼んだり、時には階級をつけてフルネームで呼ぶ。でも本人のいないところでは愛称の「フラウ」を使うこともある。『SW2』のロマーニャの501基地では同室だが、エーリカがゴミ屋敷化させるので真ん中に「ジークフリート線」を形成して対処している。
- 坂本美緒のことは経験豊富な戦闘隊長として信頼している。少佐昇進を断っているのも、部隊に二人も少佐は要らないという考えからだった。坂本の離任後には、その跡を襲うこととなる。
- 宮藤芳佳には妹が増えたような感覚を覚えている。というかそれが『SW』4話の不調の原因。『SW2』では妹へのプレゼントを見つくろってもらったり、コートを貸したりと、まぁ、いい姉っぷりである。軍人らしくないが、そこが妹クリスとの共通点だと思っているようだ。カールスラント料理を今後教える約束をしているようで本人はいたく喜んでいる(ぽい)。
- シャーロット・E・イェーガーを「リベリアン」と呼び、生活態度の相違やフレンチフライの取り合いまでなにかにつけて衝突している。ケンカするほど仲がいいという間柄。どちらかというとシャーリーのほうがからかっているような立場。バルクホルンはバルクホルンで割と面倒見が良い。
- ペリーヌ・クロステルマンとは『SW』4話で戦闘中に衝突、負傷する原因となったことを後から謝罪され、戸惑った。『SW2』では、ガリア解放もあって余裕が出てきたと評価もしている。501の年少組リーダーになるとも語っている。
- リネット・ビショップについては、その潜在能力を高く評価しており、指揮などをミーナ、坂本少佐、自分から学べばいいリーダーになるだろうと評価している。が、その一方で、士官になる気があるのか微妙だとも思っている。
- エイラ・イルマタル・ユーティライネンのオールラウンドな戦闘能力を高く評価する一方で、サーニャにべったりなのでナイトウィッチにでもなるつもりかとも心配している。
- サーニャ・V・リトヴャクについてはナイトウィッチとして能力を高く評価している。
- フランチェスカ・ルッキーニの私生活については監督せずシャーリーにまかせている。戦闘さえちゃんと参加してくれればいいという考えのようだ。ただ、寝る場所がいつもかわるのは疑問に思っているらしい。
他部隊のウィッチとの関係
- ハンナ・ユスティーナ・マルセイユはJG52時代の部下で、自信過剰で生意気な新人だったマルセイユの扱いに手を焼いていた。マルセイユが大エースになった後も、会うたびに角突き合わせている。
- ヴァルトルート・クルピンスキーはJG52時代の同僚で、純粋だったエーリカに遊びを教えた天敵。
- ヨハンナ・ヴィーゼも同様にJG52時代の同僚。同世代、かつ第1飛行隊隊長のバルクホルンに対して第2飛行隊隊長を務めた間柄にあたる。バルクホルンが着用する独特な形状の軍服は、かつて501JFWへの転任直前にヨハンナがバルクホルンに選んだもので、ヨハンナも同じ軍服を仕立てた。その後ヨハンナとは任地が遠く離れたが、両者とも同じデザインの軍服を着続けている。
- フーベルタ・フォン・ボニンはJG52時代の上官。打ち解けて話す仲で、フーベルタの趣味であるチェスのよき相手でもあった(ただし、ボニンのチェスはあまり強くない)。
- ヘルマ・レンナルツからは、その生真面目几帳面な性分から、カールスラント軍人の鑑にして憧れの存在として扱われている。
ジェットストライカーについて
『SW2』第4話にてノイエ・カールスラントより送られた次世代(噴流式)ストライカーユニットの試作機。開発にエーリカ・ハルトマンの双子の妹、ウルスラ・ハルトマンが参加していた。
モデルは実在したドイツ空軍のジェット戦闘機「メッサーシュミットMe262 “シュヴァルベ”」の試作1号機であるV1型で、専用武装も実際に搭載された又は搭載を検討された物を元にしている。ちなみに『SW2』6話で使用されたロケット・ブースターは、元々このジェットストライカー用に開発されたとされる。
また、劇中にてバルクホルンがつぶやいた「まるで天使に後押しされているみたいだ」という台詞は、元はアドルフィーネ・ガランドのモデルであるアドルフ・ガーランド少将(当時)が試作4号機Me262V4に試乗した際に述べた言葉である。
『SW O.V.A.』Vol.1「サン・トロンの雷鳴」では、バルクホルンが魔導エンジンの欠陥を改良したタイプの試験飛行を行っている。魔法力の過剰消費の問題は解決されたものの、Bk5を改良したマウザーMk214Aは射撃時の反動が抑えきれておらず、更なる改良を要するとされた。
関連動画
「何を騒いでいるんだ!」
「あの……バルクホルンさん?」
関連コミュニティ
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ
- エーリカ・ハルトマン
- ハンナ・ユスティーナ・マルセイユ
- ハイデマリー・W・シュナウファー
- ハインリーケ・プリンツェシン・ツー・ザイン・ウィトゲンシュタイン
- ライーサ・ペットゲン
- ウルスラ・ハルトマン
- エディタ・ノイマン
- ヴァルトルート・クルピンスキー
- エディータ・ロスマン
- グンドュラ・ラル
- ハンナ・U・ルーデル
- マリア・マグダレーネ・ディートリヒ
- フーベルタ・フォン・ボニン
- メッサーシャルフ社
- オティーリエ・キッテル
▶もっと見る
- 24
- 0pt