『コクッパ』とは、任天堂を代表するマリオシリーズに登場するクッパの手下達である。ただし、初期にはクッパの子供達として登場していた(設定の変遷については後述)。
「コクッパ7兄弟」「コクッパ7人衆」「クッパ7人衆」等とも呼ばれる。海外での総称は「Koopalings」。現在のクッパの一人息子であるクッパJr.はこれに含めない。
個別の詳細は個別記事を参照。
概要
初登場はファミコンソフト『スーパーマリオブラザーズ3』。彼らの名前は、同作が海外で発売する際に、アメリカの任天堂スタッフによって音楽アーティスト名から取って命名された。親であるクッパの名前の由来が韓国料理なのに対して、コクッパが米国圏の人名なのはその為である。
メンバーはラリー(Larry Koopa)、モートン(Morton Koopa Jr.)、ウェンディ(Wendy O.Koopa)、イギー(Iggy Koopa)、ロイ(Roy Koopa)、レミー(Lemmy Koopa)、ルドウィッグ(Ludwig von Koopa)の7人。
ウェンディのみ♀で、他は全員♂である。兄弟関係はルドウィッグが長兄、ラリーが末っ子であることが公式に判明している。「『マリオ3』の登場順の逆がそのまま兄弟順」と言われることが多いが、これについては確定していない。
母親については一切不明。「映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』に登場する女性レナ」説や、「ピーチ姫」説、「初期の海外の雑誌『Nintendo Power UK』でクッパの妻の名ではないかとされたClawdia Koopaなる女性」説、果ては「無性で生殖できる」説まで囁かれているが、公式からのアナウンスは無い。
『マリオカート8』では、レミーが軽量級、ラリーとウェンディが準軽量級、イギーとルドウィッグが中重量級、ロイが準重量級、モートンが最重量級に分類されている。
登場作品
主なゲーム作品では『スーパーマリオブラザーズ3』、『スーパーマリオワールド』、『ヨッシーのロードハンティング』、『マリオ&ルイージRPG』、『New スーパーマリオブラザーズ Wii』、『New スーパーマリオブラザーズ 2』、『New スーパーマリオブラザーズ U』、『マリオカート8』、『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』、『ペーパーマリオ カラースプラッシュ』などに登場している。詳細は以下に記載する。
- スーパーマリオブラザーズ3
- コクッパ初登場作品。上述の通り、海外版発売時に個人名が設定された(日本版では名無し)。
- スーパーマリオワールド
- 日本版でも個人名が採用された初の作品。ゲーム内のカラーリングは本作独自のもの。
- Mario is Missing!
- 日本未発売の地理学習ゲーム。SNES版ではルドウィッグ・イギー・ロイ、PC版では更にラリー・ウェンディが登場。モートンとレミーはハブられているが、PC版の没データには含まれており元々は登場予定だった模様。
- ヨッシーのロードハンティング
- 地味に(日本では)初めて公式イラストとグラフィックのカラーリングが一致した作品。前半面のボスとして登場。
- Hotel MARIO
- 作画崩壊レベルの作中アニメが有名な日本未発売のパズルゲーム。キノコ王国に各々のホテル(ステージ)を構えているが、何故かイギーのみ自分のホテルを持っていない為クッパのホテルに登場する。
- マリオ&ルイージRPG
- 日本国内では10年ぶりとなる新作での登場となったが、RPGであるにも関わらず台詞は一切なし。(リメイク・移植を除き)旧デザイン及び公式にてコクッパと呼称された最後の作品となった。
- New スーパーマリオブラザーズ Wii
- 本作よりデザインや設定が一新され、クッパの「子供」から「手下」に変更。新たなクッパの息子であるクッパJr.とも初共演した。以降の作品では本作の設定がベースとなっている。
- New スーパーマリオブラザーズ 2
- New スーパーマリオブラザーズ U / New スーパールイージ U / New スーパーマリオブラザーズ U デラックス
- マリオカート8 / マリオカート8 デラックス
- 初のカート参戦および初のプレイアブル化となった。本作にて「クッパ7人衆」の呼称が設定された。
- マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX
- RPG作品には初代以来の登場。ゲーム内で初めて台詞が与えられ、出番の多さも相まって各メンバーの性格や関係性が垣間見える光景も多い。なおペーパーマリオとのコラボ作品だが、彼らのペーパー版は本作では未登場。クッパJr.のペーパーは登場しているのだが…。
- ペーパーマリオ カラースプラッシュ
- ペーパーマリオシリーズ初登場。本作では大ペンキスターを探すマリオと道中で度々衝突する事になる。台詞や豊富な攻撃パターン、初の個別BGMなど個性的な一面がより強調されている。
- マリオ&ルイージRPG1 DX
- 初代のリメイク版であり、原作と同様にストーリー上で登場する他、追加モードの『クッパ軍団RPG』でも登場。各エリアにてボスとして襲い掛かるが、倒せば仲間として使用できる。
- マリオ&ルイージRPG3 DX
- リメイク前の原作では未登場の為本作でもストーリーには関わらないが、追加モードの『クッパJr.RPG』にて登場。ぼっちゃんことクッパJr.の我儘っぷりに甚だ振り回されており…
- スーパーマリオメーカー2
- Ver3.0より追加。1エリアにつき7体まで配置できるため夢の全員対決も可能。原作では『3』『ワールド』に登場しているが、本作では攻撃方法が『3』『New』ベースの為、攻撃が大きく異なる『ワールド』のグラフィックは新規に製作されている。また、『1』のスキンは『1』のクッパをベースに新規で作られた物となっている。
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- 『スマブラ3DS/WiiU』にて、クッパJr.の色変えという形でコクッパ7人衆が参戦した。 性能は全員共通だが、外見やボイスは差別化されている。あくまで色変えのため、コクッパとは縁もゆかりもないニセマリオに変身するのはご愛嬌。
『スマブラSP』にも続投し、一部攻撃やポーズにてクッパJr.のハンマーではなく『3』で持っていた魔法の杖を使うようになっている。
この7名は、各ステージの要塞・城を守るボスとしてマリオを待ち構えている。登場順番は下記の通り。
※1:特定のルートを通らないと戦わないコクッパが存在する。
※2:ラリーとウェンディは順番が前後する可能性がある。
ゲーム上ではただのやられ役で終わっているが、エニックス(当時)出版の『スーパーマリオ 4コママンガ劇場』などを始めとする4コマ漫画や、コロコロコミックの『スーパーマリオくん』などでは、マリオ打倒に燃えるコクッパ達が個性的で面白い印象を読者に与えた。なお、ゲーム本編では説明書のセリフ程度しか具体的なキャラ付けが無かったため、漫画では作者それぞれによって独自に様々な性格が与えられている。
子供?手下?
少なくとも初登場の時点では「クッパの子供達・コクッパ7兄弟(※パッケージには子クッパ表記もあり)」として扱われており、『スーパーマリオブラザーズ3』の説明書ではクッパが彼らを「息子達」と呼び、コクッパもクッパの事を「オヤジ」と呼んでいた(リメイクの『アドバンス4』でも概ね同様)。『スマブラDX』のクッパの解説でも「7人のこどもがいる」と書かれていた。
しかし、『スーパーマリオワールド』以降は『ヨッシーのロードハンティング』や『Hotel MARIO(海外のみ)』と来てしばらく出番がなく、その後『スーパーマリオサンシャイン』で唐突に新たなクッパの息子・クッパJr.が登場。コクッパ達とクッパJr.の関係は不明瞭なまま、『マリオ&ルイージRPG』でおよそ10年ぶりに新作でコクッパ達も復活した。だがそれ以降、『スマブラX』ではクッパの解説に「ひとり息子のクッパJr.は、~」等と書かれてしまったり、クッパJr.と共演した『New スーパーマリオブラザーズ Wii』では「クッパの手下」となっており、コクッパがクッパの子供だったという設定は立ち消えになりつつある。
明確にして欲しいといった内容の質問を任天堂に送った者もいるようだが、その後も公式に明言されることはしばらく無かった模様。しかし、2012年にアメリカのゲーム雑誌『Game Informer』が宮本茂氏にインタビューを行った際、ついに「現在の我々のストーリーの中では、7人のコクッパたちはクッパの子供ではないことになっています。クッパの唯一の子供はクッパJr.で、我々も誰が母親なのかは知りません。」と明らかにされた(ソース)。ただし、マリオシリーズの設定は過去にも二転三転しているため、その後も設定が変わる可能性はあるのかもしれない。
そして、『マリオカート8』への参戦が発表された際には「クッパ大魔王の子分・クッパ7人衆」と紹介されており、「コクッパ」という名称自体も公式が過去のものとして扱っているような印象を与えられた。
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