『コナミワイワイワールド』とは、1988年にコナミから発売されたアクション及びシューティングゲームである。
2006年以降はiアプリなどの携帯アプリに移植されている。
便宜上、第2作も本記事で説明する。
概要
基本的にコナミから発売されているゲームキャラを使ったオリジナルゲームで、本作品が作られた。後に第2作が作られたが、第1作とは異なる点が多い。また、GBAではマリオカート風のレースゲーム、『コナミワイワイレーシングアドバンス』も発売している。
コナミワイワイワールド(第1作)
コナミ初期のマスコットキャラ的存在であるコナミマンと、シナモン博士作の女性型アンドロイド・コナミレディを操作し、魔王ワルダーにさらわれた6名のコナミヒーローたちを救出して宇宙空域に潜むワルダーを倒すのが目的のゲーム。
「悪魔城ドラキュラ」や「グラディウス」といった当時のコナミゲームのキャラクターが勢ぞろいし、様々なコナミゲームの世界観を踏襲したアクション面やビックバイパーとツインビーによるシューティング面など、たくさんのコナミ要素が詰まったいわゆる「お祭ゲーム」である。
最初はコナミマンとコナミレディの二人しか使用できないが、救出したキャラもプレイヤーキャラクターとして使用することが可能であり、最終的には8名になる。プレイヤーははじめに2番シャッターへ行き、ゲームの世界観を踏襲したステージを選び捕らわれたヒーローを助け出す。アクション面は「悪魔城ドラキュラ」風の横スクロールと階段を上り下りして画面を切り替えるタイプで、ヒーローが捕らわれている牢獄のカギを入手してヒーローを救出するのが一連の流れとなる。カギはステージのどこかに落ちていたり、ボスを倒すことで手に入れることが出来る。また、ステージによっては賭博やスロットなどの店があり、敵を倒すことで拾える弾丸を通貨として消費し、遊ぶことができる。ヒーローたちを全員救出すると3番シャッターへ入れるようになり、ビックバイパーかツインビーに乗ってワルダーの元へ向かう。道中は縦スクロールタイプシューティング面で、前半が「ツインビー」風の地上ステージで後半が「グラディウス」(縦スクロールなので「沙羅曼蛇」に近い)風の宇宙ステージとなっている。ここに登場するボスを倒すとワルダー内部へ突入、再びアクション面となる。
敵から受けるダメージを軽減するヨロイが無いと死にやすく、一部のステージに配置されている穴をジャンプで飛び越えるタイミングが割とシビアなため、難易度は比較的高いが、やりがいのある作品である。
登場キャラクター
各キャラクターはメインの近接攻撃と飛び道具が存在する。飛び道具は最初は使えず、各所に落ちているのを拾うことで使用可能。飛び道具は使用すると各飛び道具に応じた数の弾丸が減っていく。
- コナミマン太郎粉未満
初期のコナミゲームに登場する、取得するとスコアが増えるボーナスキャラクター。粉未満。
『ロードファイター』『グーニーズ』『謎の壁』などに登場。
本作の主人公で、コナミレディと共に初期から使用できるキャラ。
能力的には普通でアイテムのマントを取ることで空が飛べる(使用できるのはコナミマンとコナミレディの二人のみ)。
特殊アイテムはマントが無いと取れない位置にあるので是非取っておきたい。
また、隠し脱出スポットを知らないプレイヤーにとっては、画面を飛び回るうっとうしいザコとの戦いを避けるため、
マントによる逃げで仲間の体力を温存させるなど、コナミレディと共にうまく活用したい。
メインはパンチで、実はコナミレディと判定は同じ。飛び道具は貫通の無いビームガンだが、連射性能に優れており、飛行中にも撃つことができるので、援護射撃要員としては申し分ない。
固い敵も多く登場する本作においては、連射で素早く倒せるなど役立つ場面は多いだろう。 - コナミレディ
今作のヒロイン。シナモン博士が世界の危機に特別に造ったアンドロイド。
『ワイワイワールド』以外では、『がんばれゴエモンゆき姫救出絵巻』でゲームセンターの案内嬢として登場。
ちなみに『ワイワイワールド2』のドット絵は可愛いとの評判。
メインのキックで、後ろにのけぞる姿勢になるのでレディの方が判定が広いと錯覚されているが、実は判定は同じ。飛び道具のヒートガンは連射性能はないものの貫通性能があるので、軟らかいザコを一掃するにはレディの方がラク。 - ゴエモン
『がんばれゴエモン!からくり道中』からの出演。
キセルで上方向に攻撃するため、上方には強いが足元の敵(ドラキュラ面のスライム等)に攻撃を当てられない。プレイヤーのやり方にもよるが、カギだけ取ってゴエモンの救出は後回しされることが多い。またゴエモンのみの能力として宝箱を開けることができる(が出てくるのは回復アイテムばかりなので余計に救出が後回しにされるのだが)。飛び道具は小判投げ(グラフィックは招き猫)、判定が大きいので、敵に当たりやすい。 - シモン・ベルモント3世
『悪魔城ドラキュラ』からの出演。
連射は出来ないがリーチのあるムチ攻撃と、燃費は悪いが多段ヒットするクロスが強力。
何故か名前に「3世」がついている。ジュストェ・・・
余談だが、現在の公式設定ではシモンのファミリーネームは「ベルモンド」だが、この頃は海外準拠の「ベルモント」表記だった。
地獄ステージに骨のムチを操る「死門」という敵がいるが、「月風魔伝」ではシモンのなれの果てというとんでもない設定があった。後に悪魔城シリーズでも登場。 - 月風魔
『月風魔伝』からの出演。
家宝の波動剣は原作のエンディングで分裂・消失したため、メインは岩の剣、飛び道具は3WAYな手裏剣。
通路を塞ぐ岩を破壊することができるのが特徴。 - マイキー
『グーニーズ』からの出演。
全キャラで一番身長が低く、狭いところを通ることが出来る。コング面攻略必須キャラ。
メインがキックで連発できるのが強み。また、飛び道具のパチンコは一番弾速が速い。 - モアイ・アレキサンドリア
『グラディウス』からの出演。
足が生えており、モアイが歩きながらおじぎ頭突きをかます姿はキモいシュールの一言。
メインは頭突きで飛び道具はイオンリング。風魔と同様、一部の岩を破壊することが可能。 - コング
『キングコング2 怒りのメガトンパンチ』からの出演。
ジャンプ力が高く、他のキャラクターがギリギリ飛び越えられない場所を飛び越えることができる。月風魔、モアイ面攻略必須キャラというかコイツがいれば大抵何とかなる。攻撃力も高く、飛び道具の岩石で通路を塞ぐ岩を破壊することができる。
後の携帯アプリ版では版権キャラであるマイキーとコングが削除されて変わりにウパとペン太が入っている。
ステージや曲、敵キャラクターもそれに準じたものに変更されている。
- ウパ
「バイオミラクル ぼくってウパ」からの出演。マイキーの代わり。
「ワイワイワールド2」と違って通常攻撃に特殊な効果はない。メインはガラ=スウォード、飛び道具は音符。 - ペン太
「けっきょく南極大冒険」からの出演。コングの代わり。
コングの代役のためか、不自然にデカいペンギンである。メインはパンチ、飛び道具は氷の塊。
関連動画
ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城
『エスパードリーム2』と同じく3MbitROMカセットを採用(データ量は多めであるが、カセットのサイズは通常の物)。
主人公はロボットであるリックルという新規キャラクターに変更、ゴエモン、ウパ、シモン、ビル、月風魔といったコナミキャラに変身することができる。変身キャラクターの組み合わせが4種類用意されており、その中から選択するグラディウス方式。前作では元のゲームに近い頭身であったのに対してSDキャラへと変更。
前作では世界観も難易度も硬派なアクションゲームとなっていたが、今作では世界観は可愛く仕立てて緩めの難易度となっている。当時のプレイヤーでも1日クリアが十分可能であり、前作の難易度を期待したプレイヤーは肩透かしをくらわされた。
ゲームシステムもシューティング面以外はどのワールドも同じアクションゲームであった前作に対し、『シティボンバー』『ガッタンゴットン』『フロッガー』などシステムその物が全く異なるワールドが盛り込まれている。更に『グラディウス』と『ツインビー』のワールドも前作ではシステムが統一されていたのに対し、それぞれ元のゲームからシステムを踏襲した別のワールドになっている。難易度に目をつぶればボリュームは前作以上とも言えるだろう。
以上の事から前作の続編として期待するとコレジャナイ感が湧き出てくる。
しかし単体で見ればパスワードにまで及ぶバラエティ溢れるゲームシステムの数はお得感となり、秀逸なコナミサウンドも健在でもっと評価されるべきゲームである。変わり種だが、本作でドラキュラサウンドに目覚めたプレイヤーもいるとかいないとか。
前作と同じく二人協力プレイが可能。魂斗羅などに搭載されている「自分の残機が無くなったとき、相方の残機を拝借して復活」も可能。
登場キャラクター
- リックル
本作の主人公で、シナモン博士が制作した少年型ロボット。コナミヒーローに変身する回路を搭載しており、道中で獲得できるアイテムを使用することで一定時間コナミヒーローに変身し、各キャラクター固有のアクションを行える。リックル単体では射程の短いエネルギーカッターと二段ジャンプが特徴。
コナミヒーローの使い勝手が良すぎるため、変身アイテムを持っていない状態くらいしか出番がないとも言われる。 - ブルーリックル
2P側が操作するリックルで別キャラクター扱い。性能はリックルと全く一緒。 - イシカワ・ゴエモン
『がんばれゴエモン』から参戦。今回はキセルをブーメラン状に2連射するという特性を持つ。変身キャラクターの中では使い勝手が悪い。 - ビル・ライザー
『魂斗羅』から参戦。前作では魂斗羅がラストステージだった関係で出られなかったが今回は無事に参加できた。キャラクター選択画面では金髪なのだが、変身後は黒髪であり、どう見ても大工の源さんのような外見である。原作同様に弾を打ち分けることができ、他のキャラクターにはできない上方向への攻撃も可能。本作最強の呼び声も高く、彼を使うと一気にゲームの難易度が下がる。ラスボスすらビルの前では木偶と化す。 - ウパ
『バイオミラクル ぼくってウパ』から参戦。赤ちゃんのため頭身が低く、攻撃を受けにくい。ガラ・スウォードを使って敵を雲に変え、雲を足場にできるだけでなく、雲はエンゼルマークなどのアイテムにもなるという特徴がある。これを理解していると残機を無限に増やせるためゲームオーバーの危険はほぼなくなる。ワールド5はウパの世界がベースになっており、ウパにしか壊せないブロックがあったり、ケーキを食べて穴を掘る、後半の水中ステージでは専用のグラフィックが用意されているなど妙に優遇されている。ビルと共に強キャラに入る。 - 月風魔
『月風魔伝』から参戦。攻撃のリーチが全キャラ中最も短いが、その反面単発の攻撃力は最強を誇る。接近戦が可能なボス相手ではエースポジションとなる。ステージの障害物であるブロックを破壊できる数少ない変身キャラ。なぜかダメージを受けたときのモーションがかわいい。 - シモン・ベルモント
『悪魔城ドラキュラ』から参戦。今回もベルモント姓である。風魔ほどではないが攻撃力の高いムチを使って攻撃する。リーチ上の利点はあまりない。 - コナミマン
前作では主人公を務めたが、今回はボーナス集計係という役回り。ワールド3とワールド6で集めたアイテムを交換してくれる。 - シナモン博士、コナミレディ、エビス丸
それぞれワールド3、6、8の分岐点で登場する。博士とレディは出番はこれだけだが、エビス丸はこれ以降なぜかオブジェとして複数回登場する。なおコナミマンを含め彼らは通信端末越しでの登場になるが、この端末はメタルギアからとられている。 - ツインビー、ウインビー
『ツインビー』から参戦。ワールド3で登場、彼らに乗ってステージを進めていくことになる。 - ビックバイパー、メタリオン
『グラディウスシリーズ』から参戦。ビックバイパーはシリーズお馴染みの自機だが、メタリオンはMSX版グラディウス2で登場した自機である。ワールド8は彼らに乗って宇宙に浮かぶパセリ城を目指す。難易度緩和のためか足がついており、下の地面に触れるとファンタジーゾーンのオパオパのように歩き出す。 - ビッグコア
ワールド8後半に登場するボス。主人公が人間サイズの大きさなので、本作では4画面分という巨大なサイズで登場する。弱点はいつも通りで、中央のコアを破壊すればクリアとなる。その前に強制スクロールで周りを1周するはめになるが。 - プリンセス・ハーブ
パセリ城のお姫様。冒頭でワルーモンに城ごと連れ去られてしまう。オープニングデモとエンディングしか出番がないが、グラフィックは妙に気合が入っている。 - ワルーモン
本作のラスボス。タイトルやオープニングデモではカッコよさを見せるが、ラスボス戦で何とも情けない風貌になっている。エンディングではシナモン博士によっててるてる坊主扱いにされている。
関連動画
関連商品
関連項目
- ゲーム
- KONAMI
- ファミコン
- がんばれゴエモン / 悪魔城ドラキュラ / 月風魔伝 / グーニーズ / キングコング2 怒りのメガトンパンチ / グラディウス / ツインビー / バイオミラクル ぼくってウパ / けっきょく南極大冒険 / 魂斗羅
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