概要
夏のコミックマーケット(コミケ)会場にて、連日の猛暑による会場内外の熱気が、コミケに訪れた大勢の来場者達のパトス熱気で一気に上昇、さらにこれらによって来場者達の身体から発せられた汗などの水分によって水蒸気が発生、ホールの天井付近に溜まっていった水分が会場内の空調(冷房)によって冷却された結果水蒸気が凝結、室内に白い霧のようなものが発生する現象である。
現象自体は晴海・東京国際見本市会場にて開催していた時代にも観測された事があり『晴海雲』とも呼ばれたことがあった。その後会場が東京ビッグサイトへ移って以降も『有明雲』と呼ばれ観測されたことがあったが、35度前後に達する連日の猛暑の中開催された2013年度の「コミックマーケット84」にて近年久々に来場者たちに観測され、『コミケ雲』『伝説のコミケ雲』と呼ばれ話題を呼んだ。
東京ビッグサイトの会場内は西ホール、東ホール共に空調が完備され、室外からも空気や風が通りやすいようになってはいるが、それを上回るくらいに熱気や来場者数が凄まじいことでこのような現象が観測されている。
イメージとして夏コミのコミケ会場は室内に湿気や熱気が籠っている所謂「サウナ(蒸し風呂)」の状態に近く、当然ながら汗も蒸気も普段ではまず見られないくらいの量が発生する。そのため、メガネをかけている人の中には、会場内にいるだけでメガネのレンズが曇ってしまった、という方もいるのではないだろうか。
このほか、湿度が高くなった件に関しては夏の蒸し暑さに関する用語「不快指数」を計算してみたらコミケの会場内に限り100%を超えたとの情報もあったという。(通常、不快指数は75%を超えた辺りから不快に感じる人が出てくるとされ、85%を超えるとほぼ全ての人が『暑くてたまらない』と感じるとされる。)
これだけでも、会場(有明周辺)の酷暑のみならず来場者数の多さが他のイベントとは一線を画していることがおわかりだろう。
基本的には夏コミの時に発生する現象であるが、冬コミでも夥しい人数が集まった日(最終日など)に会場で観測された事があるらしい。
また「室内に雲(霧?)が発生する現象」という珍しい光景ゆえ会場を訪れた多くの来場者たちがtwitterやブログなどに写真をアップしたが、傍目にはおそらくレンズが曇っているようにしか見えない場合もあるかもしれない。そう映るくらいに、会場内の熱気が蒸気常軌を逸していたのである。
なお、会場内のエアコンの温度や風量の関係で実際には雲というよりも「靄(もや)」の方が近いかもしれないが、天井周りに発生しているので「雲」で構わないのではないか・・・というのが大方の見方らしい。もっとも伝説ではさらに、「コミケ雲がさらに発達すると室内に入道雲ができあがる」「コミケ雲からオタ汁コミケ雨が降ってくる」とも伝わるという。
コミケ雲の発生にはどのくらいの気温・湿度が必要か、どれほどの人数が集まると発生するのか、などに関してはもっと詳細な検証が必要になると思われる。一応、2013年度コミックマーケット84では3日間に渡って東ホール内にコミケ雲が発生したとされている。
(筆者の実体験としては、2013年8月12日(3日目)の会場にて正午12時以降に東ホールでコミケ雲の発生を確認。)
最後に当然の話だが、コミケ雲が発生するようなサウナ状態の会場内で長時間動き回っていると、熱中症や脱水症状で体調を崩したりするおそれもあるので、夏コミの会場へ来訪の際は入念な準備を整えた上で、適度な水分補給と休憩を忘れずに。コミケ雲が発生しているとなると、それだけ会場が例年以上に蒸し暑くなっている事を示しているので体力の消耗が著しい事は想像に難くないはずである。
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