コモンウェルスとは、共同体を表す語の一種である。
概要
Commonは「一般的な」「共通の」という意味で、wealthは「財産」という意味である。すなわち直訳すると「共通の財産」となる。
- Commonwealth of Kentucky は「ケンタッキー州」
- Commonwealth of Australia は「オーストラリア連邦」
- Commonwealth of England は「イングランド共和国」
と訳される。
州、連邦、共和国はそれぞれState、Federation、Republicという対応する語があるため、質の悪いインタープリターで再翻訳するとめちゃくちゃになること請け合い。
アメリカのコモンウェルス
アメリカ合衆国はもともと国家としての開始時から「一つの国家」というよりは「自治的な地域の集合体」という意識が強い。それぞれの州は独自の州憲法によって自らの存在を州(State)と規定している。
ただその中でも一部だが、憲法でStateではなくCommonwealthと規定している州がある。かつてイギリス植民地時代にあった「イギリスの王様から与えていただいた植民地」という立場を嫌って、「(そこに住む)人民の意思と合意に基づいた共同体」、つまり支配から独立した立場を示すための表現が引き続き使われているためである。
もちろんアメリカから独立しようという意図ではないので、合衆国憲法に関わるような問題とはされていない(あえてコモンウェルスを名乗る州は少なく、しかも東海岸側にしかいない)。また、日本ではStateもCommonwealthも全てまとめて「州」と訳している。
赤く塗られた州がコモンウェルスを使っている州である。なお州の並び順はアルファベット順である。
日本語表記 | 英語表記 | 記号 | 備考 |
---|---|---|---|
ケンタッキー州 | Commonwealth of Kentucky | KY | 州務長官は「Secretary of State」 |
マサチューセッツ州 | Commonwealth of Massachusetts | MA | |
ペンシルベニア州 (ペンシルバニア州) |
Commonwealth of Pennsylvania | PA | 州の紋章は「State」 一般で使うのは「Commonwealth」 ※両方使っている |
バージニア州 | Commonwealth of Virginia | VA |
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関連項目
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