概要
水槽では主に底面で活動している。眼を動かしたり、動き回る様子が可愛らしいため人気が高い。
また非常に種が多く毎年のように新種が見つかっている。このためコリドラスのみを集めるコリドラスマニアもいて、全ての種を揃えようと日々努力している。
コリドラスの特徴としては暑さに弱く、水槽内の温度が上がるとすぐに死ぬ場合が多い。
一方でかなりの大食いであり、結構な量の餌を食べる。
性格自体も温和であるため、大きさが同程度の魚と混泳させることも可能。
その際上層・中層の生体に餌を取られないよう、給餌に工夫する必要がある。
ナマズの仲間だけあって可愛らしいヒゲが生えており、
野生下ではそれで川の底砂をホジホジとほじくって餌を探す。
この生態を観たい場合は角の無い細かめの砂(川砂など)を底材にし、
沈下性の餌を使用すると水槽でもこの愛らしい姿が楽しめる。
この時角の鋭い砂だとヒゲが切れて無くなってしまう事もあるので注意しよう。
胸鰭から毒を分泌するため,お店から買って帰るときはあまり揺らしてはいけない.分泌した毒で中毒を起こしてしまう。
今でこそスポットが当たっているが、ひと昔前は掃除屋としていわゆるタンクメイト扱いであった。
その実、前述のように大食漢なため他の魚の残飯では不十分な場合も多く、
多く食べればその分フンの量も多いため比較的水質を汚しやすい。
また他の生体のフンを食べると勘違いされる事があるがそんな事はないので、
掃除屋としては実際はあまり期待できたものではないので、ちゃんと観賞の為に導入しよう。
一応上層・中層の生体用餌のあまり物は平らげてくれるため、餌が余って水質を汚す心配は無くなるかも。
おやつにアカムシやイトミミズをあげると小躍りする勢いで喜ぶ。
非常に栄養価が高いのであげすぎには注意しよう。
主な種類
コリドラス・アエネウス
通称『赤コリ』。後述のパレアタスと双璧を成す最も普及しているコリドラス。
淡い体色に体中央に焼き目のようなグラデーションが入っている。
ショートノーズのまるっこいフォルムに違わず超温和な性格。
温和すぎてテトラなど縄張り意識のある魚にたまにイジメられる。
水質には鈍感で非常に飼いやすいザ・初心者向けの種類。
値段も最低コスト帯でお手軽。
ただし、これはコリドラスに限った事ではないが導入直後は流石に気を使ってあげよう。
環境に一度適応させてしまえば強い。
コリドラス・アルビノ・アエネウス
通称『白コリ』。上述のアエネウス(赤コリ)を品種改良でアルビノ(白化個体)に固定したもの。
真っ白な事以外は通常のアエネウス。
野生環境下では儚いとされるアルビノだが、飼育環境のコリドラスにおいては個体によってむしろ大きくなりやすく頑丈だったりする。
コリドラス・パレアタス
通称『青コリ』『花コリ』『黒コリ』など。パレアトゥスとも。
上記のアエネウス同様にコリドラスと言えばこれ、と言うくらいの代表格。
通称の多さからもそれだけ広く親しまれている事が分かる。
黒と緑灰色のマダラ模様が全身にかかり、光を当てるとメタリックブルーに輝くのが美しい。
低温に頑強なことで有名で、冬場にヒーター無しで飼う事も可能。
とは言えヒーター無しでは病気のリスクなども増すので初心者にはオススメしない。
そして低温に強い代わりに高温にはアエネウスに比較すると若干弱め。
コリドラス・ステルバイ
黒のボディに白いスポット模様が映え、鮮やかなオレンジの胸ビレが目立つ個性的な種。
日本に入って来たのは上記2種よりだいぶ後だが、飼育・繁殖の容易さとその見た目から一気に普及した。
水質にうるさくなく非常に飼いやすい。
アエネウスやパレアタスとそう違わない感覚で飼育可能。
ただし臆病なので流木などを使って隠れ家を作ってやろう。
あまりしっかり作りすぎるとなかなか出てこないので多少高めな屋根を作る様に重ねると良いかも。
コリドラス・アルビノ・ステルバイ
ステルバイ版のアルビノ固定種。
白コリと同様に体はまっしろだが、こちらは胸ビレのみ綺麗なオレンジ。
ものによってはヒレのオレンジも脱色してしまうと言う情報もあるが、
そうなるともはや白コリと判別できそうにないので普通に白コリが混入していて間違えた可能性が。
コリドラス・パンダ
パンダ模様が可愛らしいコリドラス。その見た目から女性層に圧倒的な人気を誇る。
上述の4種に比べて水質変化や温度変化には弱め。
その人気から多くの初心者が飛びつき、死なせてしまう例が続出してしまった悲しいコリドラス。
飼育難易度が実際以上に高いイメージが付いてしまったが、
安定した環境で元気な個体を選んで導入すれば必要以上に神経質になる事はない…はず。
コリドラス・ジュリィー
全身に細かい黒スポットの入った愛嬌あるコリドラス。
赤コリ青コリ同様に昔から親しまれてきた種類…なのだが
実は広く普及していたジュリーは『コリドラス・トリリネアータス』と言う別種であった。
本来のコリドラス・ジュリーは結構なレアもの。
実際は違う種類だった、と言う話が広まる事によって本物のジュリーも国内に入ってくるようになり、
現在はちゃんと確かめれば入手も可能。
判別方法は本物のジュリーがキメの細かい黒スポット模様なのに対し、
トリリネアータスはよく見ると黒いスポット同士がくっついて網目状になっている。
今でも多くのショップでジュリーとしてトリリネアータスが売っているのでこだわるなら注意を。
コリドラス・トリリネアータス
トリリネアートゥス、トリリネアトゥスとも。
通称『コリドラス・ジュリー』として古くから親しまれてきた定番種。
上記の真ジュリーの話が広まり、一部で『偽ジュリー』的な扱いをされた悲しいコリドラス。
今ではだいぶ改善され、正式にトリリネアータスとして大手を振って扱われている事も増えた。
本来のジュリーより模様が派手で遠目からも良く映える。
名前が変わっただけで、元々古くから親しまれてきたのはこっちなのだ。
ジュリーともども飼育も繁殖も容易。
こちらも初心者に非常にオススメのコリドラス。
コリドラス・ピグマエウス
大体は商品名『コリドラス・ピグミー』として売られている種。
ミニコリ系と言われる特別小さい種類の内の一種で、成体でもメダカほどのサイズしかない。
体型も他のコリよりスマートで遊泳性が強く、底ではなく中層辺りを元気に泳ぐ。
ただし群れでないと非常に憶病。少数や単独ではストレスで調子を崩すことも。
自然界でも群れで行動する為、過密にならない程度にまとまった数を導入する必要がある。
それだけ水量も必要なので、小型種ながら水槽はやはり大きい方が望ましい。
しっかり条件を整えれば飼育難易度は易しい。
短命ゆえに成熟が早い為、繁殖を楽しむ層にも人気が高い種類。
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ここで挙げたコリドラスは極々一部であり、他にも個性豊かな種類がごまんといる。
興味があれば是非近所のアクアリウムショップでも覗いてみて欲しい。
アクアリウムは最低限水槽とフィルターとエアレーション、
コリドラスならば季節によってヒーターやファンさえあれば誰でも始められるのでオススメ。
ロングノーズと言われるタイプも存在し、そちらは割と上級者向けの気難しい種が多めなので
それだけ注意して欲しておこう。
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関連項目
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