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コルドゥアン(Cordouan)とは、2020年3月21日生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
血統
2010年に亡くなった実業家の伊達秀和という人物が馬主を始めた際、スピード血統の繁殖牝馬をと考えて輸入したのがソーダストリームという牝馬である。更に伊達はサンシャイン牧場を設立してオーナーブリーダーとしても活躍していたが、コルドゥアンはそのサンシャイン牧場で生産されて子の伊達泰明が馬主となった馬である。
ソーダストリームの代表産駒には全日本リーディングサイアーを獲得したアローエクスプレス[1]がいるほか、牝系からは皐月賞馬ファンタスト、桜花賞馬プリモディーネなども出ている。そして、コルドゥアンの牝系はそんなサンシャイン牧場が誇るソーダストリーム牝系に属している[2]。
母ヴィジタンディーヌは中央で1勝、地方で2勝。母父の*ワイルドラッシュは現役時代にGIを2勝したノーザンダンサーを経由しないニアークティック直系の種牡馬で、代表産駒はトランセンド。
ここまでだけでもサンシャイン牧場ゆかりの血統であることは明らかであるが、更に特筆すべきは父系であろう。
父父の*フィガロは外国産馬として伊達に所有され、新馬戦と京都3歳ステークスを連勝して臨んだ朝日杯3歳ステークスでグラスワンダーの3着[3]に敗れた後に故障で引退した[4]。引退後はサンシャイン牧場で繋養される種牡馬となり、2020年6月7日に死亡した。
産駒からは地方重賞馬を複数輩出したが、東京ダービー馬もアンパサンド[5]とプレティオラスの2頭出しており、このうちのプレティオラスがコルドゥアンの父である。
プレティオラスは地方重賞を4勝しているが、もしかしたら2015年の東京大賞典で勝ち馬サウンドトゥルーと何故か間違えられて「外から、外から追い込んでくるのは…、プレティオラス!プレティオラス!!そしてサウンドトゥルー、サウンドトゥルーが追い込んできた!」という実況をされたことで印象に残っている人もいるかもしれない(なお、プレティオラスは実際は11着)。
そんなプレティオラスもサンシャイン牧場で種牡馬入りしたが、その初年度産駒わずか6頭のうちの1頭がコルドゥアンであった。
戦績
2歳(2022年)
門別競馬の米川昇厩舎に入厩し、5月に石川倭鞍上でJRA認定フレッシュチャレンジに出走。3番人気に支持されると、3馬身差で勝利。
6月はJRA認定ウィナーズチャレンジに2回出走するが、7番人気6着、9番人気7着と不振。
6月の3戦目は全国最初の2歳重賞である栄冠賞。といってもこの実績では14番人気と最下位人気で単勝310.1倍、複勝54.5倍であった。雨の中のレースでも最後方からとなったが……なんと外から追い込み、抜け出そうとしていた4番人気ライトニングブルーを差し切ってハナ差で勝利。鞍上であった石堂響騎手も門別競馬での短期騎乗初日な上に、騎乗予定の騎手が体調不良であったことから乗り替わりでの勝利。しかもこれが石堂騎手の重賞初勝利であった。石堂騎手曰く、物見をしたり難しいところがある馬だったというが、人気面でのプレッシャーはなかったようだ。そりゃそうか。因みに2着が4番人気3着が3番人気だったおかげか、3連単は3,893,250円とそこそこ止まりであった。
7月のブリーダーズゴールドジュニアカップでは石堂鞍上で6番人気となり、後方からの競馬で上がり最速を出したが4着。
9月のサンライズカップでは石川鞍上で5番人気に支持されたが7頭中6着。
3歳(2023年)
船橋競馬の山中尊徳厩舎に入厩し、本橋孝太鞍上で5月の羽田盃に挑戦したが、14番人気でミックファイアの14着。
以降は西啓太を鞍上に5着、5着、上がり最速を出すもハナ差で2着、重賞の黒潮盃で7着、重賞の戸塚記念で6着、1馬身差で2着、上がり最速を出すも2馬身半差で2着、5着と惜しいところまで行くことはあるが勝てずに3歳を終えた。
4歳(2024年)
1月の4歳初戦も2馬身半差の2着であったが、2月のダート2200mのレースでは2番人気に支持されると、2馬身半差を付けて勝利した。
大井の長距離重賞である金盃を目標に据えたが脚部不安を発症し、その後再発したため以降はレースに出走せず引退した。
種牡馬入り
2025年に入って種牡馬として登録された。「リアルダビスタのようなところ」と伊達泰明オーナーも自認するサンシャイン牧場を象徴するようなこの馬の今後に期待したい。
血統表
プレティオラス 2009 黒鹿毛 |
*フィガロ 1995 芦毛 |
Future Storm | Storm Cat |
Sea Sands | |||
Karamea | Air Forbes Won | ||
Timely Table | |||
ユーロペ 2003 青鹿毛 |
ダンスインザダーク | *サンデーサイレンス | |
*ダンシングキイ | |||
ルナセレナータ | *クリスタルグリッターズ | ||
アローローゼット | |||
ヴィジタンディーヌ 2010 鹿毛 FNo.3-e |
*ワイルドラッシュ 1994 鹿毛 |
Wild Again | Icecapade |
Bushel-n-Peck | |||
Rose Park | Plugged Nickle | ||
Hardship | |||
オルレアン 2001 鹿毛 |
*アフリート | Mr. Prospector | |
Polite Lady | |||
*ゴールドシェイド | Shadeed | ||
ゴールデンハインド |
関連項目
脚注
- *アローローゼットの父がアローエクスプレスであり、コルドゥアンの血統にも含まれている。
- *なお、途中の*ゴールドシェイドはゴールデンハインド(父クロフネのOP馬や父ゴールドシップの重賞馬とは無関係)がアメリカで種付けされて出産した産駒となっている。
- *余談であるが、この朝日杯で掲示板に入った馬は5頭とも外国産馬であった。2着マイネルラヴと4着アグネスワールドは後のGI馬。
- *鞍上は3戦とも福永祐一。
- *こちらもサンシャイン牧場で一時期種牡馬入りしていた。
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- なし
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